この記事ではグレートマジンガーの闇の帝王について説明する。
概要
アニメ『グレートマジンガー』のミケーネ帝国の支配者であり、その正体は不明だが、巨大な炎(もしくは幻影)の姿をしている。
設定上のラスボスであるが、『マジンカイザー死闘!暗黒大将軍』ではタイトルからしての扱いから事実上暗黒大将軍がラスボスとして扱われる事も多く、本気で暗黒大将軍をミケーネの親玉と思っている人もいる。
アニメ版では地獄大元帥の敗北を受けて、地上への出入り口を塞いだところで終わりその後の動向は不明。(『UFOロボグレンダイザー』や『マジンガーZ/INFINITY』でも言及はない)
また『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』おまけ映像『ダイナミックスーパーロボット総進撃』においても暗黒大将軍が倒された後に出現しているが、物語はマジンカイザーが出撃したカットで終わっているためこの後どうなったのかは不明。
『冒険王』掲載の桜多吾作のマンガ版グレンダイザーでは、ミケーネ帝国は剣鉄也の特攻により弱体化しておりベガ星連合軍の地球侵略に際してデューク・フリード、兜甲児達に共同戦線を持ち掛ける。しかしベガ星連合軍の襲撃の際、本体である『脳と心臓が入った培養ケース』を移動中、運んでいた甲児がうっかり落としてしまい死亡するという情けない最後を遂げた。
ただし甲児はケースを持ち運ぶ際に「こいつのためにお父さんも鉄矢さんも」と心の中で呟いており、意図的に落としたのではないかとも解釈でき、甲児自身も「本当にうっかりだったのか」と自らに問いかけていた、
ダイナミック・プロの団龍彦氏の小説『スーパーロボット大戦(小説)』では、本来の名前はギャラハン。この作品ではネットワークを完全に牛耳ったことにより、地球を征服し、「クリーチャー」と呼ばれる意思をもったロボット軍団を操り、数百年にわたって人類を迫害し続けていた。
普段はデューク・フリードの子孫から奪い取ったグレンダイザーのボディに宿っており、その力でマジンガーZを圧倒したこともある。
その目的は、絶望の淵に追い込まれた人間が自己防衛力として発現させる超能力のうち、時間を制御するエスパーを目覚めさせ、その力で過去に向かい、ミケーネの滅亡を防ぎ、さらに永遠の栄華を得ることだった。
しかし、時間を制御するための「時間砲」が完成し、スーパーロボット軍団が召喚されたあとの現代に向かうセットアップが済んだところで、配下のパリアッチョ(あしゅら男爵のミケーネ帝国での名前)に造反されたうえ、時間砲の原動力であるエスパーのミクと、その力を増幅させるトキ、時間砲の開発者であるライオネル博士を甲児に奪還される。
野望を達成すべく、光子力研究所にあるオリジナルの時間砲を狙うものの、デビルマジンガー(マジンガーZのプロトタイプで、パリアッチョが復活させたドクターヘルの負の意思を原動力とする)によって完全に消滅させられている。
なお漫画『真マジンガーZERO』の展開では、さらなる悪夢が待ち構えていた。
漫画『デビルマン対闇の帝王』ではギリシャ神話に伝わる冥府の王ハデスと同一の存在という扱い。彼ら冥府神の役割は因果律に則り、種の滅亡と新たな種の繁栄を見守ることにあるらしい。配下には死神タナトスや千里眼を持つ百目の隠者アルゴスなどがいる。
闇の帝王本人は混沌の次元=原作でいうマジンガーシリーズの世界にてグレートマジンガーと戦っているという設定であり、冥府の女王ペルセフォネに留守を任せている。
デビルマン(最終決戦の後、姿をくらましたという扱い)を遥かに上回る戦闘力を有し、その力の片鱗を吸収したデビルマンがパワーアップして漸く互角という強大な存在として描かれ、彼が牧村美樹の魂を要求してきた際にはデビルマンに殺害されたペルセフォネを蘇生させるために必要なグレートマジンガーを倒すよう交換条件を持ち掛けた。最終的に決着がどうなったかは不明。
なおハデスと同一人物とする設定は『真マジンガー 衝撃!Z編』が初出である(そちらでの表記は「ハーデス神」である。『グレートマジンガー』版と『真マジンガー版』両方の設定を折衷したという感じであろうか)。
スーパーロボット大戦について
真マジンガー参戦以降は暗黒大将軍の出番が少なくなり闇の帝王自身が前線に出ることが多くなった。
なお、第2次スーパーロボット大戦α(TV版の設定)や第3次スーパーロボット大戦Z(『真マジンガー衝撃!Z編』ラスボスのミケーネ三大神の一角ハーデス神が姿を変えたもの)では戦闘することが出来るがどちらもかなりの強さを誇る。
また、闇の帝王の存在から「スパロボにおける闇の力の定義や設定」がある程度読み解ける。
第2次スーパーロボット大戦α
20万の体力にHP回復とEN回復の大、射程1~10という長射程のALL武器を所持。
パイロット能力も超能力と底力、サイズ差補正無視に加えて地形適応が全てS。
極めつけは分身でこれにより必中は必須となる(サイズこそLLだがパイロット能力と地形適応で避けられる可能性は十分ある)。
MAP兵器が無いのが有情な所だがALL武器持ちの為危険性はあまり変わらない。
また、主力部隊を戦艦で輸送するのも手である。
今作の山場であり倒したら後はラスボスのみとなるので全力で戦おう。
その後『第3次スーパーロボット大戦α』終盤で、地獄大元帥に加えダリウス大帝や無敵戦艦ダイなどと共にムゲ・ゾルバドスの力で復活する。
第3次スーパーロボット大戦Z
まず、目につくのが「2回行動」。
更には極とその発動をサポートする精神耐性と戦意高揚、気力+ボーナス持ちで脱力はほぼ役に立たない。
武装面では能力半減の通常攻撃の他MAP兵器も完備。
そのため、安全だと思って待ち伏せしていたら一気に近付かれてMAP兵器を撃たれるという事態に陥りやすい。
MAP兵器には特殊効果が無いことと第2次α版とは逆に分身を持たないことが弱点となっているため、短期決戦を狙うべし(流石にスタッフも2回行動と分身を合わせたらマズいと思ったのだろう)。
ちなみに今作ではムゲ・ゾルバドスやズール皇帝、宇宙魔王とは同士の関係となっておりDr.ヘルから『お前達の同士である荒ぶる神』と闇の帝王の事が言われている。
スーパーロボット大戦BX
戦闘こそしなかったものの原作で1人で倒したゼウス神に加え、エルドランとゼノン、ファルセイバーが助っ人に来て4人の攻撃でようやく倒された(というよりは封印された)。
その上ファルセイバーに至ってはミケーネ帝国との戦いで致命傷を負ってしまった。
スーパーロボット大戦V
ハーデス神の復活した姿として登場。
最終話前にブラック・ノワールと共に現れ、立ちはだかる。
倒すと復活宣言をするが、その後に待ち構えていたのは(敵からすれば)スパロボ史上最大の絶望であった……
「だ、駄目だ、勝てぬ! 因果の果てに待つのが、こいつ等では絶対に勝てぬ!!」
……余談だが、Googleで闇の帝王と検索すると候補に勝てぬと出てくる。
スーパーロボット大戦X
何と、マジンガーZEROを召喚して来るというプレイヤー驚愕の展開を見せて来る。
今回ももっとヤバい奴とマジで一戦交える気満々のプレイヤー部隊に、ドアクダーと揃って理解できないと驚愕しながら消滅する。
相変わらず締まらない。
能力的にはVと変わりないが、空を飛べなくなっている(だからどうしたという話だが)。
決戦ステージではドアクダーと同一ターンに撃破しないとゲームオーバーになるが、このステージではマジンカイザーにカイザーノヴァ、マジンエンペラーGにオレオールブースターG、龍王丸に龍王の剣が追加されカイザーとエンペラーの武装の威力が強化される有利な要素もある(それでも同作屈指の高難易度ステージだが)。
指揮系統中枢を持つ闇の帝王から仕留めたいが、ドアクダーの能力低下には要注意。
余談だがエキスパートモードでドン・ゴロのみを撃墜して増援を出すと『狂ったレベルの高難易度ステージ』が出来上がるので腕のあるプレイヤーは是非挑戦してみよう。
ちなみに
スパロボにおける『闇の力の使い手』として明言出来るのは
であり、その他候補としては
辺りが挙げられている。
担当声優
柴田秀勝(グレートマジンガー)
内海賢二 (真マジンガー)
ロボットガールズZ
CV:田村ゆかり
闇の帝王ミケーネたんの名前で登場。
株式会社ミケーネの社長暗黒大将軍…の中で動かしている人。つまり本作においては暗黒大将軍は単なる意思を持たない機械である。
アニメ最終回で正体を暴かれた挙句、あしゅら男爵一味にひき逃げされた。
経営者としての実力は確かだが本人の戦闘力は低い。
関連タグ
ファルセイバー、エルドラン、ゼノン:スーパーロボット大戦BXでの宿敵
因果の果てに待つのがこいつ等では絶対に勝てぬ:先述のスパロボVでの絶望の未来を知ってしまった際の一言。
悪魔王ゼノン:同じ永井豪作品の敵ボス。アニメ版の声優や、劇中で最後まで決着がついていない点が共通している。
魔王ダンテ:同じく永井豪作品。本作に登場する『神』は、『人面が浮かぶ巨大な炎』であり、ビジュアルが酷似。また、侵略者でありその元凶にして、作中のラスボスとも呼べる存在である事も共通。