路線データ
路線名 | 赤穂線 |
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路線区間 |
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路線記号※ |
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ラインカラー※ |
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路線距離 | 57.4km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 |
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最高速度 | 95km/h |
単線区間 | 全線 |
電化区間 | 全線(直流1,500V) |
閉塞方式 |
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保安装置 | ATS-SW |
運転指令所 |
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列車運行管理システム | JR京都・神戸線運行管理システム:相生〜播州赤穂 |
ICカード乗車券エリア | ICOCAエリア:全線 |
大都市近郊区間 | 大阪近郊区間:相生〜播州赤穂 |
第一種鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
第二種鉄道事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) |
※:播州赤穂〜寒河間には設定されていないが、旅客案内上では同区間も寒河以西と同じ物が使用されている。
概要
相生駅(兵庫県相生市)から播州赤穂駅(赤穂市)を経由して東岡山駅(岡山県岡山市中区)までを結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線で、地方交通線。
両端で山陽本線と接続しており、相生駅を経由する全列車が姫路駅(兵庫県姫路市)、東岡山駅を経由する全列車が岡山駅(岡山県岡山市北区)に乗り入れている為、運行系統上は姫路駅〜播州赤穂駅〜岡山駅間の路線として扱われる。また一部列車は姫路駅・岡山駅を超えて直通運転が行われる。
但し、2013年(平成25年)3月16日ダイヤ改正以降播州赤穂駅を跨いで運行する定期旅客列車は設定されていない。
貨物列車が運行される為、全線で日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者となっている。
並行する山陽本線より営業キロにして3.2km短いが、単線で路線規格も低いため所要時間は赤穂線経由の方がかかる。但し山陽本線の同区間は日中に列車が少ない時間帯があり(大部分が相生駅発着となる)、その際には赤穂線を経由した方が早く目的地に着ける場合もある。
また、相生駅〜東岡山駅間は山陽本線と選択乗車が可能になっている。
路線記号及びラインカラーは相生駅〜播州赤穂駅間が「A」で青色、寒河駅〜東岡山駅間及び山陽本線に乗り入れる東岡山駅〜岡山駅間が「N」で赤色。また寒河駅〜岡山駅間は駅ナンバーが付与されている。なお天和駅、備前福河駅は路線記号及びラインカラーは設定されていないが、旅客案内上は中国統括本部管内と同様に路線記号は「N」、播州赤穂駅〜寒河駅間のラインカラーは赤として案内されている。
全線で交通系ICカード乗車券「ICOCA」が使用可能。また相生駅〜播州赤穂駅間は大都市近郊区間の「大阪近郊区間」に指定されている。
沿革
- 1951年(昭和26年)12月12日:日本国有鉄道(国鉄)の路線として相生駅〜播州赤穂駅間開業。西相生駅、坂越駅、播州赤穂駅開業。
- 1951年12月26日:姫路駅への乗り入れ開始。
- 1955年(昭和30年)3月1日:播州赤穂駅〜日生駅間延伸。備前福河駅、日生駅開業。
- 1958年(昭和33年)3月25日:日生駅〜伊部駅間延伸。伊里駅、備前片上駅、伊部駅開業。
- 1961年(昭和36年)3月30日:相生駅〜播州赤穂駅間直流電化。
- 1962年(昭和37年)4月1日:寒河駅開業。
- 1962年9月1日:伊部駅〜東岡山駅間延伸に伴い全線開業。香登駅、長船駅、邑久駅、大富駅、西大寺駅、大多羅駅開業。
- 1963年(昭和38年)5月1日:天和駅、西片上駅開業。
- 1966年(昭和41年)10月1日:西浜信号場(現・西浜駅)開設。
- 1969年(昭和44年)8月24日:全線直流電化。
- 1985年(昭和60年)3月14日:山陽本線高島駅開業。
- 1987年(昭和62年)3月31日:西浜信号場が駅に昇格。
- 1987年4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR西日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種鉄道事業者として継承。
- 2003年(平成15年)11月1日:相生駅〜播州赤穂駅間が「ICOCA」利用可能エリアとなる。
- 2008年(平成20年)3月15日:山陽本線はりま勝原駅、西川原駅開業。
- 2013年3月16日:播州赤穂駅を跨ぐ定期旅客列車が消滅。
- 2015年(平成27年)3月14日:相生駅〜播州赤穂駅間で路線記号及びラインカラーの本格使用を開始。
- 2016年(平成28年)3月26日:(播州赤穂駅〜)寒河駅〜東岡山駅〜岡山駅間で路線記号及びラインカラーを使用開始。
- 2018年(平成30年)9月15日:全区間がICOCA利用可能エリアとなる。
- 2020年(令和2年9月:寒河駅〜東岡山駅〜岡山駅間に駅ナンバー導入。
運行形態
前述の通り両端で山陽本線と乗り入れており、西播と岡山市を結んでいる。播州赤穂駅を境に運行形態が分かれる為、区間ごとに記載する。
なお一部を除き播州赤穂駅で双方の列車が接続している。
姫路駅〜相生駅〜播州赤穂駅
2016年3月26日ダイヤ改正まで日中時間帯も毎時1本新快速が運行されていたが、現在は朝、夕方、夜のみ運行されている(朝の下りは土休日1本)。
山陽本線(JR神戸線)・東海道本線(JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線)を介し最長で北陸本線(琵琶湖線)長浜駅及び湖西線近江今津駅まで運行される。
下りは北陸本線敦賀駅始発の長距離列車が存在するが、実際には敦賀駅から運行されるのは4両編成の姫路行で、途中米原駅で播州赤穂行8両を増結する。
新快速が運行される時間帯以外に姫路駅〜播州赤穂駅間で運行される。新快速が運行される時間帯にはJR神戸線に直通して西明石駅以東を快速として運行する列車も存在し、最長で長浜駅まで運行する。また早朝には西明石駅始発が存在する。
日中は概ね毎時1本運行されている。
播州赤穂駅〜東岡山駅〜岡山駅
- 普通
定期列車は普通のみ。全列車が岡山駅まで運行され、一部は山陽本線福山駅・伯備線新見駅まで運行される。また夜間には福山駅より先の三原駅始発の日生行、平日・土曜日のみ朝に新見駅より先の新郷駅始発の播州赤穂行がそれぞれ設定されている。
日生駅終着(前述の三原始発)、備前片上駅・長船駅・西大寺駅発着の区間列車も存在し、播州赤穂駅〜備前片上駅間は毎時1本程度の運行頻度だが、岡山駅に近づくにつれて本数が増加し、西大寺駅〜東岡山駅間は早朝、深夜を除き毎時2本以上確保されている。
貨物
過去にはセメント輸送列車が1往復西浜駅〜JR神戸線宝殿駅間に運行されていたが、現在定期列車は設定されていない。
西浜駅から三菱電機系統システム変電製作所へ専用線が伸びており、不定期で大物車による変圧器輸送列車が運行される。
駅一覧
山陽本線の駅も記載。新快速は各駅に停車する為省略。
●:停車 レ:通過
駅番号 | 駅名 | 臨時 | 乗換路線 | 備考 |
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JR-A85 | 姫路 | |||
英賀保 | ||||
はりま勝原 | ||||
網干 | ||||
竜野 | ||||
相生 |
| |||
西赤穂 | ||||
坂越 | ||||
播州赤穂 | 運行系統上の境界 | |||
西浜 | 貨物駅 | |||
天和 | ||||
備前福河 | ||||
↑兵庫県/↓岡山県 | ||||
JR-N16 | 寒河 | |||
JR-N15 | 日生 | ● | 当駅止あり | |
JR-N14 | 伊里 | レ | ||
JR-N13 | 備前片上 | レ | 当駅発着あり | |
JR-N12 | 西片上 | レ | ||
JR-N11 | 伊部 | ● | ||
JR-N10 | 香登 | レ | ||
JR-N09 | 長船 | ● | 当駅発着あり | |
JR-N08 | 邑久 | レ | ||
JR-N07 | 大富 | レ | ||
JR-N06 | 西大寺 | レ | 当駅発着あり | |
JR-N05 | 大多羅 | レ | ||
JR-N04 | 東岡山 | ● | 山陽本線瀬戸方面(JR-S04) | |
JR-N03 | 高島 | レ | ||
JR-N02 | 西川原 | レ | 副駅名「西川原・就実」 | |
JR-N01 | 岡山 | ● | ||
使用車両
現在の使用車両
JR西日本所属
113系は全線で運用されているが、姫路駅〜播州赤穂駅間は1往復のみ。
115系と213系は播州赤穂駅以西で運用中。115系はかつては113系同様に姫路駅までの運用が存在した。
- 213系7000番台「La Malle de Bois」
下関総合車両所岡山電車支所所属の観光列車用直流電車。
赤穂線では「ラ・マル備前長船」として運用中。
網干総合車両所本所所属の近郊形直流電車。
播州赤穂駅以東で運用中。
網干総合車両所本所所属の近郊形直流電車。
かつては定期列車としてJR神戸線方面〜播州赤穂駅・備前片上駅間で運用されていた他、臨時快速「赤穂備前ホリデー号」として岡山駅まで乗り入れていた。
現在定期運用は存在しないが、223系・225系の代走で播州赤穂駅以東に入線する事がある。
工事列車運転時に牽引機として使用される直流電気機関車(EF65形)及びディーゼル機関車(DD51形)。
EF65形は主に下関総合車両所運用検修センター所属車、DD51形は吹田総合車両所宮原支所所属車が使用される。
JR貨物所属
大物車を使用した臨時貨物列車で運用される直流電気機関車(EF65形)及びディーゼル機関車(DE10形)。
EF65形は新鶴見機関区所属車、DE10形は岡山機関区所属車が使用される。
過去の使用車両
JR西日本所属車。国鉄民営化後の車両のみ記載。
岡山電車区(現・下関総合車両所岡山電車支所)所属の通勤形直流電車。
103系は播州赤穂駅以西で、105系は全線で運用された。
宮原電車区(現・吹田総合車両所宮原支所)・下関総合車両所岡山電車支所所属の近郊形直流電車。
宮原車は播州赤穂駅・備前片上駅以東の新快速や快速、岡山車は播州赤穂駅以西の普通列車で運用されていた。
- 223系6000番台
網干総合車両所本所所属の近郊形直流電車。
221系と同等の性能に固定されて共通で運用されていたが、転属及び性能固定解除により運用を終了した。