山陰本線
さんいんほんせん
概要
京都駅(京都市下京区)から幡生駅(山口県下関市)までを中国地方の日本海側(山陰地方)を経由して結ぶ路線の名称。
営業キロ673.8kmは現在、JR「在来線」の路線中最長である。(新幹線も含めると最長路線は東北新幹線になる)
途中の長門市駅(山口県長門市)から仙崎駅(同市)までの支線(営業キロ2.2km)があり、こちらは仙崎支線・仙崎線と通称される。
京都駅から園部駅まではアーバンネットワーク・大阪近郊区間内に含まれ、嵯峨野線の愛称が付与されている。
また、京都〜城崎温泉間は、福知山線や舞鶴線、京都丹後鉄道の宮福線を含めて、「北近畿ビッグXネットワーク」と呼ばれている。そのため、京都〜城崎温泉間を走る特急は、播但線から来るはまかぜを含めて多い。
全線を通して走行する列車は存在せず、沿線各都市間を結ぶ列車や山陽本線・山陽新幹線と接続する陰陽連絡路線(福知山線・播但線・智頭急行・伯備線・山口線など)からの直通列車が主体となっている。
2000年代までは東京から浜田まで山陰地方の主要都市を結ぶブルートレイン「出雲」が運行されていた。
かつて昭和後期の国鉄時代にはディーゼル機関車(DD51など)が牽引する客車による長距離普通列車が多く運行されており、その中でも最も長い距離を走行する各駅停車が山陰本線の824列車(824レ)だった(当時の日本最長距離普通列車でもあった)。福岡県の門司を朝5時52分に発車して日本海沿いの山陰本線を走り京都府の福知山に23時51分に到着する走行距離595.1キロを18時間29分かけて走行していた名物列車であったが1984年のダイヤ改正で廃止されている。このような列車が運行されていた理由は当時の山陰地方は高速道路や国道バイパス等の整備がまだまだ進んでおらず、列車に併結する形で郵便や小荷物輸送を行っていたからである。
国鉄末期からJRの初期にかけて一部区間に電化工事が行われ京都⇔城崎温泉、及び伯耆大山⇔西出雲の区間が電化されている。また上記の京都市の近郊区間である京都⇔園部間は保津峡付近の大規模なルート変更を伴う複線化工事も同時に行われている。
現在も日本海沿いの長閑な味わいはさほど変わらず、「偉大なるローカル線」とも称されることがある。
途中の鎧駅~餘部駅間には山陰本線のシンボルともいえる優美なトレッスル橋梁として知られる「餘部橋梁」があったが、強風による列車運休や遅れの原因となったことや老朽化のため2010年7月16日をもって供用を終了した。
隣接して新橋梁が建設され、同年8月12日より供用開始されている。
貨物列車は伯耆大山駅 - 米子駅間に最後まで残っていた貨物列車が2015年3月貨物駅の統合により廃止され、山陰本線内での定期貨物列車は全廃された。但し、山陽本線内の災害時における限定的な迂回ルートとしての運行は可能な状態であり、実際に迂回貨物輸送が行われたことがある。
駅一覧
乗り換え路線で社名がないものはJR西日本の路線とする。
京都駅~園部駅
嵯峨野線を参照。
園部駅~城崎温泉駅(電化区間)
●:全列車停車 ▲:一部停車 |:通過
駅名 | 特急きのさき | 特急はしだて | 特急まいづる | 特急こうのとり | 特急はまかぜ | 乗り換え路線 | 備考 |
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園部 | ● | ● | ● | 嵯峨野線 | |||
船岡 | | | | | | | ||||
日吉 | ▲ | | | ▲ | ||||
鍼灸大学前 | | | | | | | ||||
胡麻 | | | | | | | ここまで近畿ICOCAフルエリア | |||
下山 | | | | | | | ||||
和知 | | | | | | | ||||
安栖里 | | | | | | | ||||
立木 | | | | | | | ||||
山家 | | | | | | | ||||
綾部 | ● | ● | ● | 舞鶴線 | ICOCA利用可である。また、特急まいづるは、ここから舞鶴線へと入っていく。 | ||
高津 | | | | | |||||
石原 | | | | | |||||
福知山 | ● | ● | ● | ICOCA利用可である。また、ここから特急はしだては宮福線へ入り、特急こうのとりはこの駅から山陰本線を通る。 | |||
上川口 | | | | | |||||
下夜久野 | | | | | |||||
上夜久野 | | | | | ここまで京都府 | ||||
梁瀬 | | | | | ここから兵庫県 | ||||
和田山 | ● | ● | ● | 播但線 | ICOCA利用可である。また、この駅から特急はまかぜが山陰本線を通る | ||
養父 | | | | | | | ||||
八鹿 | ● | ● | ● | ICOCA利用可 | |||
宿南信号場 | | | | | | | ||||
江原 | ● | ● | ● | ICOCA利用可 | |||
国府 | | | | | | | ||||
豊岡 | ● | ● | ● | ● | 京都丹後鉄道宮豊線(北近畿タンゴ鉄道宮津線) | ICOCA利用可である。また、特急はしだては最終的にこの駅に来る | |
玄武洞 | | | | | | | ||||
城崎温泉 | ● | ● | ● | 山陰本線(鳥取方面) | ICOCA利用可 |
豊岡駅・城崎温泉駅~鳥取駅
電化区間:豊岡駅~城崎温泉駅
●:全列車停車 |:通過
鳥取駅~米子駅
電化区間:伯耆大山駅~米子駅
●:全列車停車 ▲:一部停車 |:通過
米子駅~益田駅
電化区間:米子駅~西出雲駅
●:全列車停車 ▲:一部停車 ↑↓:通過
■:米子駅~大田市駅間の各駅に停車する下り列車、石見福光駅を除く益田駅~大田市駅間の各駅に停車する上り列車のみが停車
駅名 | 快速とっとりライナー | 快速アクラライナー下り | 快速アクラライナー上り | 快速通勤ライナー | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
米子 | ● | ● | ● | ● | ここまで鳥取県 | |
安来 | ● | ● | ● | ● | ここから島根県 | |
荒島 | ● | ● | ● | ● | ||
揖屋 | ● | ● | ● | ● | ||
東松江 | ● | ● | ● | ● | ||
松江 | ● | ● | ● | ● | ||
乃木 | ● | ● | ● | ↑ | ||
玉造温泉 | ● | ● | ● | ↑ | ||
来待 | ● | ● | ● | ↑ | ||
宍道 | ● | ● | ● | ● | 木次線 | |
荏原 | ● | ● | ● | ● | ||
直江 | ● | ● | ● | ● | ||
出雲市 | ● | ● | ● | ● | 一畑電車北松江線 | ここまで山陰ICOCAエリア |
西出雲 | ▲ | ▲ | ここまで電化区間。 | |||
出雲神西 | ■ | ↑ | ||||
江南 | ▲ | ▲ | ||||
田儀 | ▲ | ↑ | ||||
波根 | ▲ | ▲ | ||||
久手 | ■ | ↑ | ||||
大田市 | ● | ● | ||||
静間 | ↓ | ■ | ||||
五十猛 | ↓ | ■ | ||||
仁万 | ● | ● | ||||
馬路 | ▲ | ▲ | ||||
湯里 | ↓ | ■ | ||||
温泉津 | ● | ● | ||||
石見福光 | ↓ | ↑ | ||||
黒松 | ▲ | ▲ | ||||
浅利 | ↓ | ■ | ||||
江津 | ● | ● | 三江線(廃線)終点 | |||
都野津 | ● | ● | ||||
浅利 | ↓ | ■ | ||||
波子 | ● | ● | ||||
久代 | ↓ | ■ | ||||
下府 | ▲ | ▲ | ||||
浜田 | ● | ● | ||||
西浜田 | ● | ● | ||||
周布 | ● | ▲ | ||||
折居 | ● | ● | ||||
三保三隅 | ● | ● | ||||
岡見 | ● | ▲ | ||||
鎌手 | ● | ▲ | ||||
石見津田 | ● | ▲ | ||||
益田 | ● | ▲ |
益田駅~下関駅
電化区間:幡生駅~下関駅(山陽本線区間)