曖昧さ回避
テリー・ギリアム監督のSF映画「Brazil」。タイトルはテーマ曲「ブラジルの水彩画」に因んだもので、ブラジルが舞台という訳では無い。詳しくは邦題の未来世紀ブラジルを参照して欲しい。
概要
首都 | |
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面積 | 約851万5770平方キロメートル |
人口 | 約2億1331万7600人(2021年7月) |
建国 | 1822年9月7日(ポルトガルより独立) |
公用語 | ポルトガル語 |
通貨 | レアル |
国花 | カトレア |
国家元首(職) | 大統領 |
政体 | 大統領制 連邦共和国 |
正式名称はブラジル連邦共和国、(ブラジルれんぽうきょうわこく、ポルトガル語:República Federativa do Brasil)は、南アメリカに位置する連邦共和国。人口は世界第5位である。現在経済が好調であり、既に世界10位の経済力を有している。
日本の裏側はブラジルだとよくいわれるが、ブラジルとぴったり重なるのは沖縄県全土と鹿児島県の一部分である。
歴史
植民地期
1500年4月にカブラル率いるポルトガルの艦隊がブラジルに到着し、カブラル隊はこの地がパウ・ブラジルという木材の大産地であると報告した。これが国名ブラジルの語源である。パウ・ブラジルはその頃、染料蘇芳の原料となった。報告に着目したポルトガル王室は1502年には商人たちと木材納入契約を結ぶ。多数の商人がブラジル入りし、1532年1月に最初の定住地であるサン・ビセンテが設立された。やがてサトウキビが持ち込まれ、砂糖が木材に変わる主要産物となって巨大なプランテーションが林立した。砂糖生産に必要となる大量の労働力は現地人口では全く足りず、ついにはアフリカから黒人奴隷が導入されて、現在のブラジル人口の1割弱を黒人が占めるほどに達した。こうして1822年9月に独立するまで、ブラジルはポルトガルの商業ビジネス的動機の強い植民地として成立していた。
独立
1822年9月にポルトガルから独立し、同年10月にブラジル帝国が建国された。この時にドン・ペドロ1世が即位したものの、アルゼンチンとの戦争に敗北して国民の支持を失い、ウルグアイの独立を招いた。
帝政崩壊
1840年7月に後継者として息子のドン・ペドロ2世が即位し、比較的寛容な経済政策を推進した。しかし帝室は奴隷制の是非を巡って、奴隷労働により権益を得ている農場主たちと対立する。パラグアイとの戦争である三国同盟戦争も一因となり、摂政である娘が署名した奴隷制度の廃止を契機に大地主が軍部を唆してクーデターを起こし、皇帝とその一族は亡命を余儀無くされた。
共和制
1889年11月にブラジルは共和国に移行したが、当初はカフェ・コン・レイテ、サンパウロ、ミナスジェライスの連合体が力を持っていた。ところが第一次世界大戦の後に不満が発生して軍部の反乱などで不安定となり、この支配形式は1930年10月に崩壊した。
同年11月に就任したゼトゥリオ・ヴァルガス大統領の時代は、数々の独裁政権の中で最も良く知られている。ヴァルガス政権は当初は右派的政権であり、共産党弾圧の実施・ファシズムの傾向があったものの、連合国側として第二次世界大戦に参戦した。1945年10月にクーデターで失脚したものの、1951年1月に選挙で再度大統領に就任するも、この時は左派政権となっており、支援されていたアメリカに見捨てられる形で1954年8月に崩壊。
1960年4月にジュセリーノ・クビチェック大統領により、新たな首都としてブラジリアが建設された。
1964年4月にアメリカの手引きによって軍事独裁政権が復活した。しかし1985年3月に文民政権が再度発足し、同年11月に憲法改正が実施されて現在の民主制に移行した。
社会
経済
かつてはコーヒーの主産地として知られたが、モノカルチャー経済の代表例として経済がコーヒーに振り回された事もあり、現代では多様な作物の栽培に力を入れている。特に大豆の生産高は既に世界でも5本の指に入り、現在では名実共に南アメリカで最大の経済力を有する国である。しかしアマゾンの天然林破壊が相変わらず激しく、2012年1月にブラジルを代表する企業のヴァーレ社がダム建設問題で世界最悪企業に選ばれた。(ちなみに2位は原発事故を起こした東京電力)
ブラジルは豊富な天然資源と優秀な労働力に恵まれ、高い経済力のポテンシャルは古くから指摘されてきた。しかし不安定な政治情勢・極端な貧富の格差・国の負債の為に経済成長が長続きせず、永遠の未来の国と揶揄されてきた。
1995年1月に発足したフェルナンド・エンリケ・カルドーゾ政権でインフレを克服し、ブラジルはようやく安定的な経済成長の波に乗る。
2002年10月に実施された大統領選挙で政権を奪取した労働者党政権は、社会福祉政策・インフラ整備を重視し、国民の生活環境の底上げが急速に進んだ。穏健な左派政権で貧困層が中流層へと生活水準の向上を遂げたのが経済成長の原動力になっており、オリンピックとサッカーワールドカップの誘致に成功したが、経済の失速と政党の汚職で大統領が弾劾されたのを契機に政権交代が発生、税金が高額かつ累進性が低い為、低所得者にとって重い負担になっている。特に貧困層による政権への失望から、2013年6月以降全国でデモが多発している。
文化
大規模な黒人奴隷制プランテーションが広がる国であった背景が、文化にも影響している。歌と踊りの音楽サンバは、アフリカ音楽の影響を元に黒人たちによってプランテーションで踊られていた踊りが元である。また、カポエイラはダンスの練習に見せかけて反乱の為に奴隷たちが鍛錬していたとされる舞踏および武術である。農場主による弾圧も稀ではなかったが、奴隷解放後はそれぞれ国民的文化に展開していく。盛大に祝われるカーニバルにサンバが取り入れられ、またよりしずかな音楽のボサノバも誕生する。
現地では日本の特撮が大変な人気を博しており、『仮面ライダーBLACK』や中期の『メタルヒーロー』シリーズが輸出されている。本国では知る人ぞ知るヒーローという立ち位置であった「巨獣特捜ジャスピオン」は国民的ヒーローとしてのポジションを確立しており、その為偉業を成し遂げた日本人の尊称として「ジャスピオン」が用いられる事もあるのだとか。
スポーツ
サッカー強豪国として知られる。競技人口は1千万人以上と推定され、「サッカーの神様」ペレを始めとした数々の伝説的なサッカー選手を輩出した。欧州各国のトップリーグに常時数百人の選手を送り込んでいる選手輸出大国でもある。それらが一堂に集うワールドカップブラジル代表は壮観であり、2022年時点で世界最高の5度にわたる優勝回数を誇る。
その他にもバスケットボールやテニスやバレーボールなども強豪である。他にもモータースポーツも盛んであり、日本でも著名なF1の名ドライバーのアイルトン・セナの母国。セナの1994年5月の死去に際してはその栄誉をたたえて国葬となっている。
観光
大自然はブラジルの売り物の1つで、イグアスの滝、アマゾン川が代表的である。またリオデジャネイロのリオのカーニバルは世界的に有名である。
国際関係
アメリカ合衆国
1824年5月に外交関係を樹立し、比較的距離の離れた両国関係を築いてきた。2013年6月にルセフ大統領に対するアメリカのスパイの証拠があった後に両国関係は悪化したが、2019年1月にジャイール・ボルソナロの大統領就任で両国は再接近し、研究・安全保障・防衛分野で協定を締結した。
ポルトガル
1825年8月に外交関係を樹立し、1894年5月に一時断交して1895年3月に回復した。現在の両国は政治・経済・外交・社会・文化・法律・技術・科学分野での協力・協調行動に見られるように、特権的な両国関係を共有している。
日本
1895年11月に外交関係を樹立し、この時にフランスのパリで友好通商航海条約を締結した。現在は200万人以上の日系ブラジル人がおり、ブラジルは日本国外で最大の日系コミュニティのホストとなっている。
ロシア連邦
1828年10月に外交関係を樹立し、ブラジルは南アメリカで最初にロシアとの両国関係を確立した。ブラジルはロシアと技術的な同盟関係にあり、特に航空宇宙・技術軍事問題における貿易また協力が大幅に拡大している。
関連タグ
関連キャラクター
蜘蛛男/コブラ男/アマゾニア/アリガバリ/ギリーラ/モスキラス(仮面ライダー)※改造地がアマゾンやブラジル
テレビバエ/ナイフアルマジロ/ノコギリトカゲ/ジシャクイノシシ/バーナーコウモリ/ガルマジロン(仮面ライダーV3)※改造地がアマゾンやブラジル
ブランカ、オロ、ショーン・マツダ、ララ・マツダ(ストリートファイターシリーズ)
コーヒー豆しば(ブラジル)(豆しば)
(ナターリア(シンデレラガールズ))(アイドルマスターシンデレラガールズ)