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デスティニーガンダムSpecⅡの編集履歴

2024-09-21 17:34:45 バージョン

デスティニーガンダムSpecⅡ

ですてぃにーがんだむすぺっくつー

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するモビルスーツ(MS)、ZGMF/A-42S2 デスティニーSpecⅡ。

シン・アスカ「この間はジャスティスだったから負けたんだ!デスティニーなら、お前らなんかにっ!」


機体データ

型式番号ZGMF/A-42S2
全高18.08m
重量???
装甲材質ヴァリアブルフェイズシフト装甲
動力源???
所属モルゲンレーテ社世界平和監視機構コンパス
パイロットシン・アスカ

概要

第二次連合プラント大戦中の最終決戦「メサイア攻防戦」にて月面に放棄されたZGMF-X42S デスティニーターミナルが秘密裏に回収、モルゲンレーテ社によって修復と改修が施された機体である。

デスティニーSpecIIデスティニーガンダム SpecⅡ


新型融合炉と新装備の性能評価試験に使用するテスト機として運用されていた。コントロールシステム(コクピット内装やM.O.S)が最新のものにアップデートされたが、駆動系と武装構成は変更されていない。同じく改修機であるストライクフリーダム弐式インフィニットジャスティス弐式と異なり装甲形状やスラスター類にも変更はない


1年前まで最新鋭だったデスティニーが旧式と評されてしまうほど、ファウンデーション側の技術力は高く、改修担当のエリカ・シモンズによるとファウンデーション新世代モビルスーツと戦うには心許ないとされていた。


ザフトの最高技術を盛り込んだサードステージシリーズの高いポテンシャルは未だ健在であり、実際にはファウンデーションMSとの性能差を感じさせないほどの戦闘力を秘めている。


シンは、多くの戦場を共に駆け抜けてきたデスティニーに愛着を持っていたらしく、約1年ぶりとなる本機との再会では「デスティニー!」と感嘆するほど喜んでおり、上記のエリカの発言に対しても、「いや…これさえあれば、あんな奴らなんかに!」と自信に満ちた笑みを浮かべていた。


型式番号

型式番号は(ザフト正規軍の機体でなくなったにもかかわらず)ザフトの法則に則って整理され、対艦・対要塞用の高火力装備を持つことから任務記号に攻撃機を示す「/A」が追加された。一方、インパルスSpecⅡと同様に実戦想定の試作機に付けられる「X」は外され、末尾にはSpecⅡを示す「2」が足されている(額の刻印は改修前と変わらずに「X-42S」「DUE」となっている)。


所属

シンに引き渡された本機はストライクフリーダム弐式やインパルスSpecⅡ共々ミレニアムの艦載機となったことで、各種媒体では世界平和監視機構コンパスの所属機として扱われている。ただし、ミレニアム自体をアレクセイ・コノエが「今はコンパスではない、言わば海賊」(要約)と明言していたり、本機受領の時点で公的組織としてのコンパスは活動が凍結されていることからも、正式なコンパス所属機とは言い難い複雑な面を持つ。強いて言えば、コンパス構成員が私的に調達して乗り回した機体ということでコンパス所属となっている(かつての三隻同盟所属機に近い)。


機体構成

変化している部分を中心に記載。


カラーリング

ヴァリアブルフェイズシフト装甲(以下VPS装甲)の電圧配分が調整され、頭部のブレードアンテナが黄色から本体と同様のグレーかかった白となった他、胸部のライトブルー部分が本体より明るい白に変更されている。おそらくはより最適化されたものと思われる。


頭部

原型機はハイパーデュートリオンエンジンを搭載していた関係上額にデュートリオンビーム送電システムの受信機能を備えていたが、SpecⅡでは新たに無尽蔵のエネルギーを活かし友軍機へ向け額からデュートリオンビームを照射する機能が追加された。流石にミネルバほど長い距離での照射はできないようで、対象に最接近して行う必要こそあるものの、随伴機体であるインパルスSpecⅡをはじめとするデュートリオン対応機へ電力供給を行い数秒間でバッテリーを全快にして戦闘へ復帰させられるなど、強襲と補給のどちらもこなせる万能機としての役割を持つようになった。なお、デュートリオンビームを受信する機能が残されているかは不明である。


コクピット

最新型であるライジングフリーダムとイモータルジャスティスに採用されたタイプと同様の全天周囲モニターへと交換されており、視認性と機能が更に向上している。


動力

詳細は不明だが、VPS装甲色の変化、デュートリオンビーム照射システムの搭載、ストライクフリーダム弐式の武装の大半が更新されていること、劇中でのエネルギー消費描写(レクイエム破壊直前で半分程度)などから、新型融合炉のテスト機だったのは本機の可能性が高い。


フレーム

後述の戦闘中にはフレームが赤く発光する現象が確認されている。しかし、エリカの「駆動系(と武装)は昔のまま」という発言を考慮すると、発光中はストライクフリーダムと同様に超過駆動状態に至っていた可能性が考えられる。元々デスティニーのフレームは「VPS装甲の技術を応用した特殊素材」により製造されているため、色が変わっていても何ら不思議ではない。なお、ストライクフリーダムとは異なりフレーム全てが光っていたわけではなく、両手と首(襟のようなパーツ)、胸部ダクトは発光していない。


武装

デスティニーより引き継いでいる武装は本体の出力向上に伴って各武装も幾分か出力が上がっているようだが、武装自体に変化は見られないため簡潔な解説のみとする。詳細はデスティニーの記事を参照。


MMI-GAU26 17.5mmCIWS

両側頭部に内蔵された近接防御機関砲。

本機の標準装備で唯一の実体弾兵装であり、数少ない固定武装だが旧デスティニー時と同様に劇中未使用。


MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル

固有のビームライフル

SpecⅡへの改修後も用意こそされていたが、相対するブラックナイトスコードのフェムテク装甲にビーム射撃が通じないため後述のレールガンが手持ち武装として代わりに装備され、劇中未使用な上に登場すらしていない(キットには付属)。


RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン

デスティニーガンダムSpecII

両肩に装備されているビームサーベル兼用の簡易ドラグーン式のビームブーメラン。ビームサーベル機能は劇中未使用。


MMI-714 アロンダイト ビームソード

デスティニーガンダムSpecII

右ウェポンラックに装備されている大型ビームソード(対艦刀)。

本装備のみカラーリングに変更があり、水色から明るめの白色に変更されている。


M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲

デスティニーガンダム SpecⅡ

左ウェポンラックに装備されている大型ビームランチャー。


MMI-X340 パルマフィオキーナ 掌部ビーム砲

デスティニーガンダムSpecⅡ

両手に装備されている高出力ビーム砲。

接射時の威力は依然としてMS用ビーム兵器としては破格の火力であり、VPS装甲製のマニピュレーターによる手刀をはじめとする物理攻撃と同時に使用できることから、実質的にビーム兵器無効のフェムテク装甲を貫通できる


MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置

両手甲に装備されているビームシールド。

劇中未使用。


対ビームシールド

左腕に装備されている実体シールド。

劇中では装備こそされているがシールドとしては未使用。


ヴォワチュール・リュミエール

デスティニーガンダムspecⅡ

背部ウイングに搭載されている、レーザー光を推進力(光圧)に変換する自発的なレーザー推進システム。使用時には桃色の光の翼(量子被膜)が発生し、本機の機動性を高める。

この機能自体は上記の武装と同じくデスティニーの時と変わらないが、最大出力によって発揮される機動力は、同じ原理を扱うブラックナイトスコードすら凌駕しており、実際ルドラ4機がかりですら捉え切れず傷一つ付けられなかった。


劇中ではミラージュコロイドの光線屈曲技術との併用で瞬間移動とも評せるような機動を見せており、更に残像形成とは別に、「DUPE粒子」と呼ばれる粒子によって静止状態からでも分身を形成している(恐らくは劇中で分身時にデスティニーの周りに見られた金色の粒子を指す)。


オプション装備

試製35式改レールガン

フェムテク装甲対策として採用された追加武装で、「MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル」の代わりに2挺装備。1挺は手持ち、もう1挺は予備としてリアスカートに装備して出撃している(発進シーンでは手持ちの個体しか確認できないが、後のシーンでは一貫してリアスカートにもマウントされていたため発進シーンの方が作画ミスと思われる)。


A-GXQ754/V2 ゼウスシルエット

デスティニーガンダムSpecⅡ+ゼウスシルエット

C.E.73年にデスティニーと同時期に開発・完成していたとされる追加武装。名称からしてシルエットシステムの一種と思われる代物で、事実上のデスティニー用ミーティアと言っていい程の大型大火力装備。

本編公開当初は当時の関連書籍でも特に呼称されておらず、この名称はMETAL ROBOT魂での情報解禁により判明した。


劇中の活躍

オーブ連合首長国・アカツキ島の地下格納庫でストライクフリーダム弐式インパルスSpecⅡと共に改修・保管されていたことが明らかとなる。先の戦闘でイモータルジャスティスを失ったシン・アスカエリカ・シモンズの手で宛がわれ、保管されていた2機と共にファウンデーション側の監視衛星を誤魔化すためにシートにて上半身を覆った状態でミレニアムに積み込まれる。


ミレニアムがファウンデーション軍と会敵、その陣形を強行突破して背後を突いたと同時に、先発隊としてルナマリア・ホークが搭乗するインパルスSpecⅡ、ヒルダ・ハーケンが搭乗するゲルググメナースと共にミレニアムから発進、両機と共にミレニアム防衛を担当する。

デスティニー&インパルス SPECⅡ

当初はアコードブラックナイトスコード(以下ブラックナイツ)はシンを一度撃破している上、現在では旧式となるデスティニーを今更駆り出してきたシンを格下と見くびっており、「ふざけた連中」「少しは殺し甲斐がある」「兵隊どもの訓練には丁度良い」とウォーミングアップ程度の認識であった(小説版ではシュラ・サーペンタインが戦闘映像を幾度にも分析してアスラン・ザラを最強とみなしたとあるため、同様にシンの戦闘映像も分析していた可能性もある)。


しかし、ブラックナイツの認識とは裏腹にシンと本機は鬼神の如く大暴れを見せる


艦隊と会敵した本機はブラストインパルスSpecⅡと共にこれを攻撃する。大量のジン-Fによるミサイル弾幕を物ともせずに高エネルギー長射程ビーム砲の一発でジン-Fを3機撃墜、さらに遠方からファウンデーション軍戦艦のブリッジ部分を的確にビーム砲で薙ぎ払って無力化、そこに持ち前の機動力で接近してエンジン部を的確に撃ち抜いて爆散させた。


ブラックナイトスコード ルドラ4機が現れると、レールガンを左手に持ち替え、フェムテク装甲に対して最も有効打となるアロンダイトを右手のみで展開、有効打となる武装2種を手にして全機を単機で相手取る


全身のスラスターを吹かした状態にて、サファイア(ダニエル機)の重斬刀をアロンダイトで受け止め、すぐに弾いて左脚で蹴り飛ばす。サファイアを踏み台にする形で加速してスピネル(リュー機)からのビームを回避しながら接近、即座にビームライフルを斬り飛ばし、一瞬で反転してガーネット(リデラード機)からのビームを避けると同時にそのビームライフルをレールガンで破壊する。そこに斬りかかってきたエメラルド(グリフィン機)の重斬刀もアロンダイトで弾き、レールガンでこれを破壊する。このように、イモータルジャスティスを撃墜したグリフィンですら驚愕する速度で動き反撃を許さずダメージを与えていった。なお、この時の本機はヴォワチュール・リュミエール展開である。


シン「この間はジャスティスだったから負けたんだ! デスティニーなら、お前らなんかにっ!」


デスティニーガンダムSpecⅡ

更にシンは上記の台詞と共に感情の高ぶりからSEEDを発動、それと同時にヴォワチュール・リュミエールを展開(この直前に左手に持っていたレールガンは投棄)して突貫する。背後からのスピネルによるビーム射撃を持ち前の機動力で振り切り、そのままサファイアに斬りかかり一度はシールドにて往なされるが、そこからアロンダイトによる計4回の回転斬りに移行してシールドを破壊、後ろから重斬刀で斬りかかってきたスピネルの攻撃をすんでのところで回避して背後をとり、パルマフィオキーナで振り向きざまに右肘関節を撃ち抜いて重斬刀ごと失わせている(この後サファイアからスピネルにライフルが譲渡された)。


リュー「思考が見えない……!」


ダニエル「コイツ、考えていないのか!?」


対峙した2人はこのように驚愕しているが、これは思考を読んでくるブラックナイツに対して「SEEDを発現させ、思考を遮断して反射能力のみで戦う」シンにしか為し得ない戦術で対抗(小説版では思考の先読みが追い付かない反射速度で、逆にブラックナイツ側の射線が読まれているような動きと表現され、この時点でブラックナイツを半ば恐怖に陥れている)していると説明されている。


その後はビームマントによる残像を解禁したルドラ4機と武器を持ち換えながらのドックファイトを繰り広げていたが、その最中にインパルスSpecⅡがアグネス・ギーベンラートギャンシュトロームとの激闘の末にフェイズシフトダウンを起こし、ルナマリアからの呼び出しを受けて即座にインパルスSpecⅡの下へ急行する。干渉防止のためアロンダイトを一旦格納して2挺目のレールガンに持ち替え、後ろからのビーム射撃を振り切って合流に成功、脚部のスラスター群を全開にして急制動をかけウイングを閉じつつ、左手にてインパルスSpecⅡの左手をとってその頭部を捕捉、シンの合図と共に額からデュートリオンビームを照射して急速充電を行う。完了直後に追ってきたルドラからのビーム射撃に襲われるが、インパルスSpecⅡと別れるようにしてギリギリ回避する(言い換えれば、総合性能だけで言えば遅れを取る最新鋭機4機を相手にしながら、こちらは無傷で的確にダメージを与えつつも僚機の補給ができるほどエネルギーに余裕があったという事でもある)。

再度ルドラ4機とのドックファイトに移行した際は、対峙した本機は右手にレールガン、左手に高エネルギー長射程ビーム砲を装備して応戦した。


そして、いよいよ痺れを切らしたブラックナイツはリューの号令でシンクロアタックを仕掛ける。4人で1つの意識体となったブラックナイツは、手始めに動きを鈍らせるべくグリフィンがシンの精神に干渉するも、これまでの戦争で生まれた深い心の闇と、その中でシンが肯定し続けてきた愛によって彼の精神は守られ、逆にブラックナイツ側はシンクロアタックによる精神同調が仇となって全員が冷静さを失わせる程の恐怖に陥った

これによりシンクロアタックが乱れて突貫してきたブラックナイツが散開したと同時に関節部が赤色に発光するほどの負荷をかけた超高機動を発揮、ミラージュコロイドの残像効果も合わさった瞬間移動の如き挙動によりルドラを完全に翻弄する。


リュー「奴が消えた!?ありえない!」


シン「そんな寝惚けた分身が、通用するかぁ!」


ダニエル「知らないよ、こんな武器!?」


お返しとばかりにシンは最大出力の分身を繰り出す。しかし、それは「機体の背後に分身が追従する」ブラックナイトスコードや旧デスティニーが行っていた「寝惚けた」芸当ではなかった。


シン「分身はッ!こうやるんだぁぁぁーーッ!」

分身は!こうやるんだァァァァ!!


DUPE粒子によって、シンの咆哮と共に本機から複数の分身が生み出される。各分身は本体とは独立して動きながら、更にミラージュコロイドによる残像を形成し、結果として相手視点では数十機単位のデスティニーSpecⅡが前方から群れを成して襲い掛かるという凄まじい光景が生み出された。


ヒルダ「あいつらの、仇ぃぃぃ!」


あいつらの仇ーーっ!!

余りにも理解の範疇を超えた光景により足を止めてしまったルドラ4機の内、一番孤立していたガーネットを、アコードらによって葬られたマーズヘルベルトの仇討ちとして虎視眈々と狙っていたヒルダのゲルググメナースを分身でアシストしつつ撃墜を譲る(奇しくもヒルダ・マーズ・ヘルベルトがドムトルーパー隊時代に行っていたジェットストリームアタックを彷彿とさせる構図となった)。この際、ゲルググメナースはいつの間にか本機の分身に紛れており、攻撃を見切ることができずガーネットは胴体部を切り裂かれる。


リュー「リデルーッ!」


グリフィン「うわあああああ!」


ダニエル「いやだあああああ!」


そのガーネットと共に爆散するリデラードから伝番した死の恐怖を生きたまま味わったことで恐慌状態に陥り連携が完全に崩れた所を逃さず───


デスティニーSpecⅡ

スピネルを4体の分身に紛れたアロンダイトによる刺突攻撃で──


分身はこうやるんだ♩デスティニー

エメラルドを2体の分身と共に投擲した計6基のビームブーメランでフェムテク装甲を損壊させ、そこをピンポイントで狙った高エネルギー長射程ビーム砲によるゼロ距離砲撃で──


分身はああああ!!!!!!こうやるんだあああああああ!!!!!!

サファイアを2機の分身に紛れた突貫による胴体部への手刀を交えたパルマフィオキーナで──


…と、持ちうる武装と機動力をフル活用して同時に撃墜する(ちなみにこのシーン、後方をよく見ると最初に撃墜されたガーネットが爆散中なので、リデラード撃墜から残り3人の撃墜までもほぼ時間差が無い)。これら一瞬の間に起きた超高速強襲戦法の後には、爆発するブラックナイツを背に佇む本機─────奇しくもそれはメサイア攻防戦でデスティニーが完全勝利していたら」というもしもの歴史の一幕を描いたHDリマスターのキービジュアルと同じ姿であった…。

デスティニーガンダムSpecⅡ


コーディネイターを超えた種であるアコード達ブラックナイツらからすれば、自分達が他者を蔑むまでに誇示していた特殊能力が全く通じない上に、逆にその特殊能力が仇となってシンが抱え込む「深い闇」を垣間見てしまったため、トラウマ級の恐怖から「コイツのは深すぎる!」と恐れ慄く事態となってしまう。それでいて一度は格付けを済まして見下していた相手に翻弄された結果、それまでの余裕を完全に失って動揺と隙が精神同調で一気に伝播したこともあり、迷い無き鬼神と化し、本機の性能を限界まで引き出したシンの猛攻から逃れる事は出来なかったのだ


相手が次世代MSであり且つパイロットも高い技量と特殊能力まで備えていたブラックナイトスコード戦において、本機には元からフェムテク装甲にも有効な武装が多い上にシンは元々感覚派であり、その上尊敬する上司のキラ・ヤマトから頼られてメンタル面も絶好調のシンが搭乗する本機にはアコード4人ですら全くと言っていい程歯が立たない結果となり、旧世代MSでありながら新装備や追加装備無しでほぼ1対4の圧倒的不利な戦況を物ともせずに無傷で圧倒するという、前作の主人公に相応しい超人的な戦果を叩き出した。しかもこれだけの激闘を繰り広げたにも拘わらず、戦闘後のシンは息切れ1つしていなかった

また、本機もエネルギー残量と推進剤を6割ほど消費したものの、冷却材とHi-CAPACITOR(コンデンサ)は満タンであり、余力を残している状態だった。


その後、ギャンシュトロームを撃破したインパルスSpecⅡと合流。レクイエム破壊の為に月面のダイダロス基地へ向かい、途中でムウ・ラ・フラガアカツキからゼウスシルエットを受け取りドッキング(干渉するため背部のアロンダイトと高エネルギー長射程ビーム砲をパージ、さらに砲身を両腕で保持するためレールガンも投棄されている)。ミーティア装備のインパルスSpecⅡ、キャバリアーアイフリッド-0に搭乗したインフィニットジャスティス弐式と共にミサイルでファウンデーション軍やザフトクーデター軍を撃破してレクイエムへ接近、発射寸前だったレクイエムの砲門に真正面から地中貫通弾を発射、その超高火力をもってレクイエムの完全破壊に成功、仲間達と共に急速離脱した。

シンはかつては家族の仇として憎んでいた祖国オーブをその手で守り抜き、運命を切り拓いたのであった。


ラストはルナマリアが乗るインパルスSpecⅡと共に月面に不時着したアグネスを迎えに行くシーンでインパルスSpecⅡの後ろでゼウスシルエットと共にいる姿が確認できる。その後、ミレニアムへ帰還している。


立体物

ガンプラ

総じてHGCEデスティニーガンダムのカラーバリエーションであるためSEEDアクションシステムの表示はないが、HGCEデスティニーガンダムの時点で既にSEEDアクションシステムに相当する関節が採用されている(特に上半身は肩アーマーが腕関節と同軸可動なことと手首接続がポリキャップな事を除けばほぼHGCEのライジングフリーダムやイモータルジャスティスとほぼ同構造である)ため、本機のHGCEもSEEDアクションシステム採用キットと比べても劣らないプロポーションと可動範囲を有している(そもそもデスティニーガンダムのガンプラ自体、アニメでの派手なポージングを再現できるよう可動範囲に力を入れたガンプラになり易い特徴がある)。つまりガンプラとしても『新装備の性能評価実験におけるテスト用機体』だったと言えよう。


最初は劇場限定販売でHGCEがクリアカラーで登場。後にプレミアムバンダイでも発売された。

同シリーズで発売したマイティーストライクフリーダムやインフィニットジャスティス弐式と違い、本体形状に変化が無いので過去に発売されたHGCEデスティニーガンダムの流用キットだが、各部のカラー変更に対応し一部成形色が更新されている。


なお、Aランナーでカラー変更の必要ないパーツである手甲のビームシールド発生装置と対ビームシールドのパーツもアンテナの巻き添えを食い変更されているが、こちらはシール対応となった。

黄色部分はデスティニーガンダム(ハイネ機)とも共通のため、ガンダムベース圏内住まいのファン(主に関東首都圏福岡市圏)からは今や通常版より入手が容易になってしまったHGCEデスティニーガンダム(ハイネ機)のクリアカラー版から手甲とシールド部分のパーツを拝借する者も出てきている。


通常、ガンプラのクリアカラーは本編とは関係の無い限定品として発売されることが多いが、デスティニーSpecⅡの場合は忍者顔負けの分身攻撃を披露したからか、その再現を目的としたファンに大人気で劇場での発売日初日は各地で売り切れが相次いだらしく、残念ながら手に入らなかった人の中には旧デスティニーのガンプラを再塗装してSpecⅡを再現する者もいたとか。

これは2014年のガンプラEXPOで発売されたHGUC F91のクリアカラー版に(残像イメージクリアーVer.)と名付けられて以降、クリアカラー版=分身の代用として複数買いするモデラーが増えた影響といえよう。


プレミアムバンダイでの販売は同年2月20日に受注開始。…しかしながら案の定一瞬で売り切れた。さらに26日に二次受注、翌月18日に三次受注が始まったがどちらも瞬殺となっており、同時受注のHG ライジングフリーダムのクリアカラー以上の争奪戦となっている(もっともライジングフリーダムの方もあくまでデスティニーに比べればマシなだけで、こちらも即完売になっている)。ただ三次受注はライジングフリーダムと比べてもかなり膨大な個数を用意していたようで、幾度か在庫復活と売り切れを繰り返す状態が続いていた。


プレバンでここまで売り切れが早いのは転売屋が紛れていることも想像に難くないが、劇場現地もプレバンも共通して一人(入場券1枚)につき1個の購入制限があるため、在庫が同じ顧客に複数わたりにくくむしろ大量の在庫を売って儲けを取る転売にはハイリスクな商品となっている。

むしろ、上述の分身再現からすでに1個所持している顧客までもが次の受注でもさらに新たな在庫を求めてしまう事がこのような過酷な争奪戦の元凶と言える。そのため、HG ドアンザクのように短いスパンで定期的に受注を繰り返さないと供給が追い付かない可能性も危惧されている。バンダイ側もこれを理解しているのか、三次受注以降はライジングフリーダム共々定期的に抽選販売を行っている。


そして、5月8日に行われた「第62回 静岡ホビーショー」にて「HG 1/144 デスティニーガンダムSpecⅡ&ゼウスシルエット」の発売が発表された。2024年11月発売予定で価格は7,920円(税10%込)。


元のHGCEとの差別化のためか本体カラーが濃い目のグレーとなっており、かつてファンの間で言われていたレジェンドの色合いに近いグレーになっている。

光の翼やパルマフィオキーナのエフェクトといったHGCEにあったものは付属する。ただしHGCEデスティニーに付属していなかった(旧HGには長短ともに付属していたが、なぜかHGCEにはない)ビームブーメランの長いビームエフェクトは今回も付属せず。自作するか旧HGから拝借するしかないのが残念。ただしSpecⅡは今回ビームの延長を用いていないため、劇中再現という面では問題はない。


アクションフィギュア

2024年2月にはMETALROBOT魂が発売。同年7月発送。

造形は2019年に発売されたデスティニーと同様だが、アンテナと胸部のカラーが本作仕様になっている他、全身のカラーも再コーディネートされ、マーキングもコンパス仕様に変更されている。武装も新規にレールガンが付属する(通常のビームライフルも付属)。


光の翼&エフェクトセットもカラーリングを一部刷新して再版され、またデスティニーSpecⅡが装備可能なゼウスシルエットも別売りで販売される。

結構なお値段(デスティニー自体は18,700円でゼウスシルエットは19,800円、光の翼エフェクトは7,150円)なのだが、プレミアムバンダイで予約開始が始まると即在庫切れになっており、即日二次受注開始が告知される程の人気を叩き出した(ただしこちらもオプションセット共々転売屋が紛れていたことは間違いなく、即日定価の数倍の値段で予約を受け付けている販売サイトが続出した)。


余談

  • 作品公開前の公式サイトではインパルスSpecⅡは掲載されていたが、本機は掲載されていなかった。キラアスラン終盤の機体と併せてネタバレ回避の為の措置が取られている。(正式発表は公開から3日後の1月29日)
    • 放映前に「もしかしたら新型のデスティニーが出るのでは?」と考察する者もおり、視聴者にとってサプライズ演出となっている。
    • 映画公開日と同日発売・サブスク解禁された同映画サウンドトラックのDISC2 13曲目に「出撃!デスティニー」があったため、サントラがデスティニーの登場を最速ネタばらししている。なお、この「出撃!デスティニー」はDESTINY時代に使われた「出撃!インパルス」のアレンジ版で、大活躍した本機の出撃シーン時に流れたBGMというのもあって、同サントラでも例のズゴックで有名な「援軍」や最終局面で流れた「対決の刻」に並ぶ人気BGMとなった。
  • 機体色がグレーに近い色に変更されたように見受けられる。レイ・ザ・バレルの機体であるレジェンドの色を受け継いだという考察がされ、胸熱な気持ちとなった視聴者もいる。
    • スタッフの射尾卓弥氏の発言より、実際にはデスティニーの時点でグレーかがった白であり、SpecⅡがレジェンドに近付いたグレーかがった白というのは印象補正であるとのこと。該当ツイート
    • 実際TVシリーズでもストライクフリーダムとの戦闘シーンで比較すればあちらよりも暗めの白であることが明白であり、実際のところはハイライト追加で色味が変わったように見えることと、作画の進化でより設定の色合いに近づいたということなのだろう。
  • 前作では、シンには多くの問題が降り掛かったためメンタルは安定しておらず、旧デスティニーは真価を発揮する状況に恵まれなかった。
    • 今作ではメンタルの問題を乗り越え、劇中前半「キラに頼りにされていないのでは?」という不安も本人からミレニアム護衛を任されたことで解消。結果的にデスティニーSpecⅡ搭乗時点でシンのメンタルは史上最大級の最高潮にあり、機体性能を最大に発揮して前作での鬱憤を存分に晴らすかの如き怒涛の暴れっぷりを見せ、今作のMVPと言える大活躍を成し遂げた。
    • その圧倒的な活躍ぶりから公式人気投票の中間結果(2024年2月18日時点))で歴代のフリーダムシリーズを抑えて見事MSランキングの1位に輝いた。該当ツイート
    • そして2024年3月24日に最終結果が発表され、1位のフリーダム、2位のマイティーストライクフリーダムに次ぐ3位という結果となった。
  • デスティニーの弱点として両腕部を破壊されると戦闘不能になるというものがある。ただし、シン搭乗デスティニーの両腕部を破壊できるほどの相手は現状アスランしかおらず、パイロットの力量やメンタルが万全であれば相手が複数の次世代機でも被弾の可能性は低いことが映画で実証された。
    • 腕部喪失による戦闘能力喪失は大抵のMSに当てはまることであり、常人なら戦闘不能と判断して撤退するのが常識である。
    • 弱点とされた理由は、同期の機体の多くが腕部を必要としない内蔵武器を搭載していたためにデスティニーの仕様が目立ってしまったのだろう。
    • 両腕部を破壊されて戦闘を続行できたのはプロヴィデンスぐらいであり、そちらはドラグーンという初見殺しかつ汎用性の高い砲塔を山積みした特殊な機体である。
    • 後付け設定ではあるが、デスティニーの内部フレームが『DESTINY』本編では発光しなかったのは性能を完全に引き出せていなかったからと見ることもできる。
    • ゼウスシルエットを受け取ったシーンのモニターを見るとエネルギー残量が半分を切っているが、これは改良された新型動力である。この描写から推察するにデスティニーは最大稼働を行うと核動力でも供給が追いつかなくなる燃費の悪い機体であることも証明された。
    • 最大稼働時「VPS装甲・PS関節・光の翼・ミラージュコロイド・高火力武装」これだけのエネルギー喰い機能を同時稼働させているMSであることやフェイズシフトダウンを起こしエネルギーが切れかけていたインパルスにエネルギーが満タンになるほど給電していたことを考えると妥当とも思える(C.E.世界の光の翼はバッテリー機では燃費が悪く運用が困難)。
  • 小説版ではシンが作中前半に搭乗していたイモータルジャスティスのほうがデスティニーより火力が上とされている。
  • 劇中で見せた分身機能に関しては、ミラージュコロイドとは別のDUPE粒子によって生み出されたものであることが小説版にて明かされたが、肝心のDUPE粒子に関する説明がない。ちなみにDUPEとは「複製」や「騙されやすい人」といった意味がある。
    • 多重分身機能を見たTVシリーズからの視聴者は、ダニエルの「知らないよ、こんな武器!?」というセリフを受けて「こっちもこんな武器知らないよ」という感想が見られた。なお、ダニエルのセリフは分身機能を見てのものではなく、その直前の瞬間移動のごとき挙動を見てのものである。
  • 前作ではデスティニープランの切り札として開発された旧デスティニーだったが、今作ではそのデスティニープランを真っ向から否定する切り札として活躍し、デスティニープランによって世界を自分達の手中に収めようとしていたファウンデーションを止めるために戦うことになった。かつての護衛対象であり切り札であったレクイエムをデスティニー自身が破壊するという皮肉めいた結末を迎えている。
  • 映画公開前の2024年1月18日にデスティニーインパルスの再販予約が始まったことから、視聴者からは「劇場版にデスティニーインパルスが登場するのでは?」と予想されたが、実際は改修型デスティニーが登場。後のインタビューでデスティニーインパルス登場案もあったものの、インパルスは装備換装をしてこそという考えがあったことと戦闘方法がデスティニーと被ることが想定されたために没案となっている。

関連タグ

登場作品

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM


関連組織

世界平和監視機構コンパス:現所属組織。

ザフト:前所属組織。

オーブ連合首長国:本機をサポートしている国家。

モルゲンレーテ社


分類

ZGMFシリーズ サードステージシリーズ


関連機体

前駆型

ZGMF-X42S デスティニー


関連人物

シン・アスカ エリカ・シモンズ


外部作品

ガンダムF91:「MEPE効果」により装甲表面が剥離して発現した現象。あたかもF91が分身したように見える。質量を持った残像


ゴッドガンダム:分身殺法ゴッドシャドーを駆使して、自身の分身を発生させ敵を翻弄する元ネタ


魔法使い(ガンダム):戦闘中にナノマシンの微粒子を散布し、自身の分身、幻影の蝙蝠などを出現させ敵機体を翻弄する。


アリオスガンダム:作戦行動中において僚機エネルギーを供給させ継戦させることが可能である点が共通。


その他

光の翼 質量を持った残像 シャイニングフィンガー ゴッドフィンガー

サンライズの本気

全部乗せ

マイナーチェンジ 名誉挽回 汚名返上 MVP

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