アカデミー 校歌
あゝ テーブルの 広い大地に
実る果実は 若き オレンジ/グレープ
大穴を 仰げば 集う 友と師
伝統を 重んじ 強く 大きく/個性を 重んじ 未来 切り開く
知識を 欲せよ オレンジ/グレープ よ
概要
『ポケモンSV』の舞台・パルデア地方『テーブルシティ』に存在する私立学園。
バーションによってデザインと校名が異なっており、
と印象がかなり異なる。
創立805年とパルデアの地でもっとも古く、世界基準でも有数の歴史がある学校とされている。いろいろな地方からさまざまな人々が通い、学びあい、ポケモンバトルをしたりと切磋琢磨している。
パルデア地方へと引っ越してきた主人公もこの学園の生徒として編入、本作の冒険も壮大な課外授業という形で行われる。
過去にも「トレーナーズスクール」(ジム付きを含む)という形で学校が存在していたが、あくまでもモブ扱い程度の情報収集及び一部の地方ではポケモンリーグに行くために立ち寄る施設といった感じであり、主人公たちが学生として所属するのは本作が初である。それと同時にトレーナズスクールをアカデミーという形を変えて舞台としての主役格の施設にする事もシリーズ史上では初の事である。
なお、教師の何人かは元ジムリーダーや現役ポケモンリーグ四天王であり、現役ジムリーダーとは馴染みで協力関係を築く者もいる。そのため各地のジムと繋がりがある。
卒業生のひとりに、クラベル校長の友人であるオーリム博士/フトゥー博士がいる。
基本的に全寮制(学園付近に住む生徒は自宅からの通学)で、指定制服仕様(種類は四季に合わせた4種類しかない)。制服の改造は禁止されているが、通学用ヘルメット/帽子、靴、靴下/タイツ、グローブ、通学用鞄といった小物類程度なら個性を出してもOK。髪型にも制限などは特になく、染髪も認められている。相互連絡用にスマホロトムも容認。以上のことから、私立学校の校風としてはかなり自由な方だと言えるだろう。
後述するように冒険の途中で学校に戻り、座学の授業を受けることも可能であり、一定数出席するとペーパーテストに挑戦できるほか、教員と交流する絆ストーリーが発生することも。
在籍する生徒のほとんどが10代前後の若者だが、入学年齢は不問で、学年制ではなく単位制の一貫校。子供から大人まで幅広い年齢層の生徒が授業を受けられる大学のようなシステムも取り入れている。昼間は社会人として働き、夜にアカデミーで授業を受ける……という大人の生徒もいるようだ。なんせモブトレーナーの中には留年20年の生徒もいるぐらいなのだから(ちなみに現実では一般的な4年制大学の在学期限はおおむね最長8年程度であるためアカデミーの在学期限は相当長い、もしくは特にないのではないかと思われる)。果ては高齢者とおぼしき生徒までいるのだから、むしろ海外の4年制大学のシステムや生徒の傾向に近いのではないか。学園で行われている授業のほとんどがポケモンに関するものであり、なかにはポケモンと一緒に受けられる授業もある。
(付け加えると、スイスやスウェーデン等では約3割が25歳になってからの入学であり、日本はOECDでは最低クラスだった。その上、下記の通り、パルデアはイベリア半島がモデルであるから、ある意味このシステムになっても当たり前ではないだろうか)
三階まですべて本で埋め尽くされたエントランスの図書館には、ガラル地方で起こった話や、ヒスイ地方での語りなども閲覧できる。このことから、本作は『剣盾』DLC以降の時系列と思われる。また、メガシンカらしき現象にも触れられている。
一度受けた授業は受付から何度でも受けられ、ペーパーテストは中間が3問、期末は4問以上正解すれば合格となり、報酬が貰える。テスト内容は必ず授業中のセリフや問題から出題される。教師の名前や好きなポケモンのタイプ、授業での細かい補足など、何気ないところからも出題されるので、会話部分を読み飛ばすタイプのプレイヤーは要注意(攻略サイトでカンニングは可能ではあるが、ゲームを楽しむのなら自重することを推奨する)。
授業中の問題は不正解でもデメリットはなく、正解を解りやすく教えてくれる。
テストに合格し、校内会話で教師と絆を深めるとさまざまな報酬を得られるが、なかには通常では手に入らない貴重なポケモンを貰えることもある。
授業ではポケモンに関する知識を教えてくれるだけでなく、言語学や美術では人生を生きる上で大切なことも教えてくれたりする。
厄介事としては、1年半前から不登校の若者たちが徒党を組み『スター団』を結成。風紀を乱しているため、先生たちは頭を抱えている。
施設
建物の作り自体はオレンジアカデミー、グレープアカデミー共に同じで、エントランスホールから6方向に建物が伸びており、各教室や医務室、職員室などが配置されている。
主人公の部屋は西南練にあり、部屋のベッドで休めばポケモンたちを回復させることができる。
モンスターボールを模したオブジェがある高い建物にはバトルコートとグラウンドを兼ねる中庭があるが、ボール部分は近年増設されたものらしい。施設の増設(リノベーション)には現理事長であるオモダカが大きく関わっているとのこと。
全寮制らしく、学生食堂に購買部も存在する。学生食堂ではサンドウィッチを買って食べることができ、購買部では実際にフレンドリィショップのようにアイテムを購入可能。
ラインナップにはモンスターボールやキズぐすりのほか、ミックスオレやモーモーミルクも販売されている。
- エントランスホール
入ってすぐの玄関口。
授業を受けるための受付や、上述の通り数多くの書物が並ぶ図書館がある。
受付横のパネルやゲートからほかの場所へ移動することが可能。
なお、図書館3階の壁の奥に隠し扉のようなものがあり、以前はカメラアングルを調整すれば確認することができたが、現在は修正され不可能になっている(参考)。DLC配信後もこれに関わるイベントは発生しなかったため、恐らく没データの消し忘れだと思われる。
- 学生食堂
南東の2階奥にある食堂。
ここのおばちゃんの手作り料理は毎日おいしくかつ栄養満点らしい。サンドウィッチを買うことができる。
- 購買部
南東2階の中ほどに位置する購買コーナー。
フレンドリィショップよろしく、さまざまな雑貨を購入できる。
ここのパンは不思議といつでも焼きたてらしい。
- 生物室
ジニア先生が担当している生物学専門教室。北西部1階手前に位置する。
顕微鏡や図鑑と思われる本などが並ぶ。サイズ違いのビリリダマもいる。ここでジニア先生に図鑑を見せるといいことがある。
- 美術室
ハッサク先生の美術で使用する教室。北東の2階にある。
絵や彫刻など、さまざまな美術品が展示されている。
- 家庭科室
サワロ先生の家庭科室。東側2階に存在。
彼が「城」と称しており、基本的にはここに先生がいる。ピカピカの食器や調理器具が並んでいる。
生徒たちにとってはおやつや噂話の場所として有名。
- 職員室
お馴染み先生たちの部屋。南西側2階奥にある。
いろいろな先生がいるが、タイム先生、レホール先生、セイジ先生はほぼここにいる。
- 校長室
クラベル校長の部屋。南西側の3階にある。
れっきとした校長室なのだが、歴代のポケモン博士の研究所にあるような設備もある(後に、かつてオーリム/フトゥー博士の使っていたものであることが判明する)。
- 医務室
ミモザ先生の部屋。南東2階の手前にある。
体調が悪い生徒やけがをした生徒などがやってくる場所なのだが、先生目的の人もいるらしい。本人いわく「サボりで来る生徒も多い」とのこと。
- グラウンド
ガラス張りの巨大モンスターボールの下層にある屋内の中庭。
全天候型なので運動も昼寝も自由にできる憩いの場。トラックの中にバトル用のコートがあり、バトル学で用いられることが多い。花壇も設置されている。だいたいキハダ先生がいる。朝礼台も完備。
- 1-A
主人公とネモの教室。東側1階奥にある。
総合コースで担任はジニア先生。
ちなみにネモの席は中列1番前の左側、主人公はその後ろの右側である。
- 1-D
ボタンの教室。北西側の1階奥にある。
理系コースで担任はタイム先生。
A組と比べると少しだけ椅子が散らかっている。
- 2-G
ペパーの教室。北東側の1階中ほどにある。
文科系コースで、担任はセイジ先生。
- 主人公の部屋
西側2階手前にある、主人公の寮。
キッチン、勉強机と椅子、ベッドなどが並ぶシンプルな部屋。要所要所でここから行動開始となることが多い。
ベッドはポケモンセンターよろしくポケモンの回復が可能。さすがに寝て夜は越せない(イベント以外)。
- ネモの部屋
西側3階手前にあるネモの寮。ネモの絆イベントを終えると入れるようになる。
育ちの良さなのかきちんと整理整頓されており、バッジや賞状が飾られている。パーモットもいる。
- ペパーの部屋
西側1階奥にあるペパーの寮。ペパーの絆イベントを終えると入れるようになる。
電子レンジや様々な具材が並んでおり、おいしそうな匂いが漂っている。マフィティフもいる。
奥に飾られたパルデアの地図には、恐らく探検の印だろう付箋が貼り付けられている。
- ボタンの部屋
西側3階奥にあるボタンの寮。ボタンの絆イベントを終えると入れるようになる。
上記3人とはガラッと趣向が変わり、色々なダンボールが無造作に積まれ、パソコンの光以外は薄暗くなっている典型的な汚部屋になっている。……が、あちこちでブイズたちが思い思いに過ごしているし、本人はブイズに囲まれて和んでいる。
グッズと思わしき小箱やイルカマンのポスターから、彼女の趣味が垣間見える。
所属者
教員
基本的に人格者揃いだが、良く言えば個性的・悪く言えばクセ強めな人物が多く、そうした点から先生方に強い愛着を抱くプレイヤーも少なくない。なかには個性的を通り越してマッドさを感じさせる人物もいるが…。
ちなみに、受付にはコダックが常駐しているが、夜はゲンガーとオンバットに交代する小ネタがある。
- クラベル:校長
- ジニア:生物担当 兼 1-A担任
- タイム:数学担当 兼 1-D担任
- レホール:歴史担当
- キハダ:バトル学担当
- サワロ:家庭科担当
- ハッサク:美術担当
- セイジ:言語学担当 兼 2-G担任
- ミモザ:学校保健医
- オモダカ:理事長
生徒
スター団
ストーリークリア後には、スター団ボス5人以外の全メンバー出場による「学校最強大会」が開かれる。スター団ボスもある事情でアジトに引き続き常駐しているため、1日1回ではあるが再戦が可能。
その他
- 伝言係くん:主人公と共にパルデアからキタカミの里にやってきた学生の1人。
アニメ
アニポケ
2024年4月からの新章「テラスタルデビュー」ではオレンジアカデミーが舞台になる。エクスプローラーズのオニキス、サンゴが生徒として、アゲートが教員とし潜入している。
放課後のブレス
放課後のブレス(Pokémon: Paldean Winds)とは、ゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』を題材とした、全4話構成のオリジナルWEBアニメーション。
アニメのオリジナルキャラクターが登場し、ポケモンSVのOPに繋がる重要な立ち位置の作品。オレンジアカデミーが舞台。
他媒体
漫画
ポケットモンスターSPECIAL
バイオレット・ラング、スカーレット・コイトはグレープアカデミーの生徒。
カビゴンの夢グルメ
プロジェクトカビゴン内の描き下ろし漫画作品の一つ。手掛けるのは桑原太矩氏。
主人公である「グレープアカデミー」の学生「クムラ」がポケモンの夢を解析し音声に変換する機械「ドリームスキャナー」を使い、その中で幼馴染でパティシエを目指しているカンミも協力しながら食べること以外に興味がないポケモン「カビゴン」に料理を作ってあげることになるといったもの。
小説
『きみと雨上がりを』/Biri-Biri
発売1周年を記念して制作された短編web小説(著:武田綾乃)及びこの小説を原案としたYOASOBIによるインスパイアソング。主人公のアンナはオレンジアカデミーの生徒。
モデル
外観のモデルは『ディアルガVSパルキアVSダークライ』の時空の塔のモデルにもなったスペインのバルセロナにある教会サグラダ・ファミリアであると思われる。
学校としてのモデルはスペイン最古の大学である「サラマンカ大学」と思われ、その歴史も1218年創立(2022年で創立804年)と非常に近い。「知識を欲する者はサラマンカへ行け」と言わしめた。
ただし、それぞれの実際の位置はテーブルシティのモデルと思われるスペインの首都マドリードではなく、バルセロナはスペイン北東部、サラマンカはスペイン北西部に位置している。
関連タグ
ブルーベリー学園...アカデミーの姉妹校。
ポケモンスクール...アニメ版ポケットモンスターサン&ムーンでサトシが通うことになる学校。
トレーナーズスクール...ポケモンの基礎知識を学ぶための学校。
外部リンク
- 個性的で魅力的!【ポケモンSV】アカデミー教員のファンアート特集 - pixivision(2023年3月17日)
学園のかつての姿(ネタバレ注意)
以下、物語のネタバレが含まれます! |
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隠された学園の過去
今でこそ万人に誇れる良き学び舎として運営しているが、実は1年半前に教師全員が総辞職、人員を一新される事態が発生しており、そうなる前は一部の目立った生徒を扱き下ろすいじめやブラック校則の糾弾、不祥事の隠蔽工作など、現実の学校同様の深刻な制度腐敗が問題となっていた。
そんな中、ある生徒がいじめの被害者を集めて「スター団」を結成し、いじめっ子たちとポケモンバトルで決着をつける「スター大作戦」を実行する。
スター団はいじめのないアカデミーを取り戻すために鍛練に励み、遂には力を逆転するまでに至ったが、スター団に恐れをなした加害生徒達は勝負を放棄して一斉に退学してしまった。
これにより、学内からいじめ自体はなくなったものの、スター団も事情を知らない一般生徒から「いじめっ子を追い出した不良生徒」として認識されるようになり、想像以上の悪評が広まる大事に発展してしまった。
更に当時の教頭が責任逃れのために、当時の記録をサーバーごと抹消(エントランスで閲覧できる学園名簿の内、最近のものが破り取られていたのもその為)してしまう。
これに対し当時の校長イヌガヤは、教頭に然るべき対処を取るも、「隠蔽やいじめを防げなかった自分たちも同罪」ということで、全教員の総入れ替えを決意。こうしてアカデミーは今の姿になったのだった。
前述の経歴からクラベル校長を含む現在の教師陣は、全員アカデミーに赴任してからまだ1年半と短く、色んな意味で新しいスタートを切ったばかりといえる(メタ的な事情としては、イベントを経て絆を深めていく教師達に「いじめを黙認した」と悪印象が付くのを阻止する配慮と思われる)。
タイムはそれ以前から別の所で教職に就いていたと思わしき描写があり、赴任にあたってジムリーダー職を妹に託し、教職に専念している。
スター団のことを調べる内に真実を知ったクラベル校長は、過去の事件には一切関わっていないものの、彼らに偏見の目を向けていた事を謝罪。制服の改造や長い無断欠席などの校則違反は見過ごせないとして罰則を取るものの、奉仕活動に従事させるのみとするという寛大な措置を取ったのであった。