概要
本単語の初出は石ノ森章太郎原作の『宇宙鉄人キョーダイン』である。
サイバロイドとは、CyborgとAndroidのかばん語であり、生前の人間の人格・記憶全てを機械化したロボットということになる。
脳が人間のままであればそれは改造人間、精巧に個人に似せて作ったとしてもあくまでレプリカであれば人造人間となるので、いわばテセウスの船のパラドックスを乗り越えた存在がサイバロイドと言える。
例えば、『鉄腕アトム』を例に挙げれば、生みの親である天馬博士は心血を注いで遺児天馬トビオそっくりのロボットを作り上げアトムと名付けたが、アトムは「トビオに似たロボット」であり、人格や記憶は受け継いでいないので、サイバロイドとは言わない。
同様の例を挙げれば『人造人間キカイダー』のキカイダー、『ドラゴンボール』の人造人間16号なども同じ理由でサイバロイドからは除外される。
言うなればサイバロイドは「人間を基とした機械生命体の一種」と言えなくもない。
『キョーダイン』作中では、主人公であるスカイゼル(メイン画像右)とグランゼル(画像左)が相当する。この2人はブリンク星に捕らえられた葉山譲治・隆二兄弟の人格・記憶が完全に投射されており、いわば分身とも呼べる。
その他、石ノ森没後の作品である『仮面ライダードライブ』の劇場版『MOVIE大戦フルスロットル』でもこのサイバロイドに相当するサイバロイドZZZが登場した。
石ノ森作品外では、ミュージカル作品『マクロス・ザ・ミュージックカルチャー』に登場するエル、『メタルギア』シリーズのアーノルドらがサイバロイドと明言されている。
作中では呼称されていないがサイバロイドと言って差し支えないキャラクター
以下、/後は元となった人の名前
- シャーロック・ホームスパン(鉄腕アトム)
- アトラス/徳川ダイチ(ASTROBOY鉄腕アトム)
- ロビタ/レオナ・宮津(火の鳥 復活編)
- ブラックオックス(鉄人28号)※太陽の使者版並びに実写映画版
- 神ステーション/神啓太郎(仮面ライダーX)
- ベルトさん/クリム・スタインベルト(仮面ライダードライブ)
- ゴルドドライブ/蛮野天十郎(〃)
- 仮面ライダー1型/飛電其雄(仮面ライダーゼロワン)
- マシンファーザー/司馬遷次郎(鋼鉄ジーグ)
- 機械化人(銀河鉄道999)
- メタルクウラ/クウラ(ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち)
- ワイズマン(波打際のむろみさん)
- ロボひろし/野原ひろし(クレヨンしんちゃん 逆襲のロボとーちゃん)
- ユニコーンガンダム3号機フェネクス/リタ・ベルナル(機動戦士ガンダムNT)
- ガンダム・エアリアル/エリクト・サマヤ(機動戦士ガンダム水星の魔女)
- キャシャーン/東鉄也(新造人間キャシャーン)※「新造人間」自体が本項で言うサイバロイドに相当する言葉であり、アンドロイドである人造人間とは区別されている。
- 瑞麗/孔瑞麗(鬼哭街)
- エイトマン/東八郎、谷博士(8マン)※後に制作された続編『8マン・インフィニティ』及び『8マンVSサイボーグ009』では、エイトマンのように『人間を初めとする生身の生物の記憶や人格をロボットの電子頭脳に移植した存在』の事を『マシナリー』と呼称している
- ドクター・ネファリウス(ラチェット&クランク)シリーズ