咲-Saki-
さき
『ヤングガンガン』にて2006年から連載中。また、2007年にはインターネットラジオが放送され、同年にCDドラマ化。2009年と2014年にテレビアニメ化。さらには実写ドラマ化もされている。
従来の麻雀漫画のイメージとはかけ離れた、萌え絵の美少女な主人公たちが、競技麻雀の世界で競い合うという極めて健康的な麻雀漫画でありながら、麻雀の描写も丁寧であることが特色である。
麻雀漫画の例に漏れず一部の登場人物が特殊能力や超能力のようなものを持っているのが特徴であるために、時たま「これは麻雀漫画じゃなく超能力漫画」と呼ばれてしまうこともあるが、それを含めても麻雀自体の描写も丁寧である。ちなみに登場人物の一人である原村和を始め、複数のキャラクターが百合気質であるため、本作品は百合漫画の一つにも数えられる(後述する世界観もそれに見合った内容になっている)。
本編及び阿知賀編ではドラゴンボールネタが登場することがあり、有名な所では県大会団体戦の決勝終盤、咲が「(靴下を)脱いでもいいですか?」(DBでは天下一武道会準決勝、天津飯戦で重たい道着を脱いだ)シーンや、阿知賀編の園城寺怜の能力の使い方が、どう見ても対ベジータ戦での界王拳だったり、倒れた後にパワーアップしてるとかのたまってるのはサイヤ人の特性だろ!と突っ込みを入れたくなるものも。また立-Ritz-では、やはりどう見ても悟空の中の人だろ!という人物まで登場し、大暴れしていた。
「はいてない」「つけてない」を公式でやってのけており、更にはアニメ版の公式ホームページにもタグとして「はいてない」が登録されている。
また、作者の手癖(本人のブログで明言)の為巨乳キャラは回を追う毎に爆乳化が進行して行っている。
※作中時間経過で実際に大きくなっている事が明言されているのは和だけ
21世紀、世界の麻雀競技人口は1億人の大台を突破。
日本でも大規模な全国大会が毎年開催され、プロに直結する成績を残すべく高校麻雀部員達が覇を競っていた。
これはその頂点を目指す少女達の軌跡……。
麻雀というものが子供世代にも浸透した世界が舞台となっている。登場人物の多くが女性(女の子)であり男性はあまり登場しないが、男性プロ及び男子部員も存在しているため、別に女性のみが麻雀を嗜む世界、というわけでは無いのである。しかし、実力的には女性の方がかなり上である事を、作者の小林氏は示唆している(男子のインハイチャンピオンは、大阪 千里山の泉ちゃんレベルの実力、男子は大きい上がりが少なく地味だとか)。
基本ルール
作品内における麻雀の大会ルールとしては、赤ドラ4枚、多家和(ダブロン・トリロン)無し(いわゆる「頭ハネ」)、アリアリ、ダブル役満無し、数え役満あり、と一般的な競技ルールとは程遠い、運の要素が強いのが特徴的。
さらに変わったルールとしては『大明槓での嶺上開花の「責任払い」がある』という点である(一応現実の競技麻雀の公式ルールにも実在するが、嶺上開花自体の和了率の低さから採用している大会はほぼ皆無。フィクションの分野でも採用しているのは少ない)。
昨年までは競技ルールに近いレギュレーションを採用していたらしいが、今年は大幅な変更があった事を、作中で藤田プロが明かしている。
団体戦ルール
物語の主でもある団体戦のルールとしては、各チーム5人ずつ選手を登録し、先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順に半荘1回ないし2回ずつを打つ事になる。なお、留学生は先鋒にはオーダーする事が出来ない。
夏のインターハイではこの順番を変更する事は出来ないが、春季大会・秋季大会ではオーダー変更が可能な様である。また、控えの補欠選手がいれば代わりを務めることもできる。
持ち点(配牌原点)は100,000点でチーム全員の共有。ウマやオカは無く、純粋に点数を引き継いでいく。このルールで半荘戦(長野県予選準決勝までは1回、長野県予選決勝戦以降や奈良県予選は2回)を行い、次のプレイヤーに交代。最終的に点数が最も高いチーム(奈良県予選準決勝・全国大会2回戦および準決勝は上位2校)が勝ち抜けとなる。トビ(箱割れ、つまり和了点を払い切れない現象)はあるため、トビが起きた場合は大将戦まで回らずに試合が終わることもある。なお、トビが起きた際はその時点での点数によって順位が決定される。
ちなみに全国大会1回戦で清澄高校の竹井久が、中堅戦でトビ終了を達成している(相手になった3校の副将・大将は、全国大会で何もしないで敗退という結構可哀想な状態である)。
都道府県予選においても鹿児島県の決勝で副将戦でトビ終了があり、西東京都予選やアニメの長野県予選では準決勝先鋒戦でのトビ終了まで確認されている。
太字は各校の部長/主将/キャプテン。
また、年齢表記がある場合は、咲関連作品の共通ルールとして、「インターハイの開催されている8月1日現在」として扱いますが、シノハユは時間軸が違う(小学6年生時の比較で16年前)ため、注意してください。
- 清澄高校:宮永咲 原村和 片岡優希 染谷まこ 竹井久 須賀京太郎 内木一太 寺平彩乃 紫芝菜月 高久田誠
- 風越女子:福路美穂子 池田華菜 吉留未春 文堂星夏 深堀純代 久保貴子
- 龍門渕高校:天江衣 龍門渕透華 国広一 井上純 沢村智紀 ハギヨシ 杉乃歩
- 鶴賀学園:加治木ゆみ 蒲原智美 東横桃子 津山睦月 妹尾佳織
- 永水女子:神代小蒔 石戸霞 薄墨初美 狩宿巴 滝見春 石戸明星 十曽湧
- 姫松高校:愛宕洋榎 愛宕絹恵 上重漫 末原恭子 真瀬由子 赤阪郁乃 善野一美
- 宮守女子:小瀬川白望 エイスリン・ウィッシュアート 鹿倉胡桃 臼沢塞 姉帯豊音 熊倉トシ
- 臨海女子:辻垣内智葉 メガン・ダヴァン ネリー・ヴィルサラーゼ 雀明華 郝慧宇 アレクサンドラ・ヴィントハイム
- 有珠山高校:本内成香 桧森誓子 岩館揺杏 獅子原爽 真屋由暉子
- 高遠原中学:夢乃マホ 室橋裕子 加藤ミカ
- 千曲東高校:上柿恵 小川セリカ 土屋由理 棟居仁美 大滝桜子
- 今宮女子高校:田中舞 門松葉子 堂山ゆかり
- 東福寺高校:永森和子 河内智世美 三瀬晶子
- その他高校生:南浦数絵 佐々野いちご
- プロ麻雀士等:藤田靖子(藤田プロ) 大沼秋一郎(大沼プロ) 戒能良子 瑞原はやり 野依理沙 小鍛治健夜 福与恒子 村吉みさき 佐藤裕子
- その他:西田順子 埴渕久美子 山口大介 宮永界 原村恵 三科健太 上埜久 エトペン 国広温泉
(※白糸台高校等、全国大会のトーナメント表左側(Aサイド)の学校は阿知賀編を参照してください。)
1期
2009年4月から9月までテレビ東京系列全6局にて全25話が放送されたほか、びわ湖放送やMONDOTV、さらにはBSジャパン、鹿児島テレビでも放送されている。
そして、2022年の3月からデジタル放送を開始したBS松竹東急で最初のアニメの1つとしても放送された、他2作も続いて放送された為、合計1年と1ヶ月間の放送となる。
主題歌
- オープニングテーマ
「Glossy:MMM」(第2-14局、第1・25局ED)
作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 虹音 / 歌 - 橋本みゆき
第1局はEDで流れていたがクレジットはオープニング扱いで、OP映像は画面中央への額縁サイズ、クレジットはロールタイプとなっていた。
第13局まで東横桃子は顔の見えない登場だったが、第14局のみ顔が見えた状態で登場している。
第25局はBD版で咲のスカート丈と和の髪型等に修正が加えられている。
3期『全国編』第13局EDとしても使われている。
「bloooomin'」(第15-24局)
作詞・作曲・歌 - Little Non / 編曲 - Little Non、安藤高弘
- エンディングテーマ
エンディングテーマはストーリー展開によって変わり、通常絵柄なシリアス調(「残酷な~」)と二頭身キャラのコミカル調(ほか2曲)の2パターンが用意されており、「阿知賀編」「全国編」でもこの手法が継承されている。
「熱烈歓迎わんだーらんど」(第7・10局除く第2~14局)
作詞 - 畑亜貴 / 作曲 - 福本公四郎 / 編曲 - 安藤高弘 (GloryHeaven) / 歌 - 宮永咲、原村和、片岡優希、染谷まこ、竹井久(植田佳奈、小清水亜美、釘宮理恵、白石涼子、伊藤静)
第20局では挿入歌として使用された。
「残酷な願いの中で」(第7・10・18・22局)
作詞 - 畑亜貴 / 作曲 - rino / 編曲 - 虹音 / 歌 - 宮永咲、原村和(植田佳奈、小清水亜美)
「熱烈歓迎わんだーらんど」のカップリング曲。
DVD/BD版ではTV放送版から一部映像に修正が加えられている(サビ部分の咲のスカートの靡き方等)。
「四角い宇宙で待ってるよ」(第18・22局除く第15~24局)
作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 木下智哉 (GloryHeaven) / 歌 - 宮永咲、原村和、片岡優希、染谷まこ、竹井久(植田佳奈、小清水亜美、釘宮理恵、白石涼子、伊藤静)
第19局のみ特殊ED。
『咲らじ-清澄高校麻雀部-』と題して、2007年5月31日から2008年1月31日まで、全14回が放送された。パーソナリティは植田佳奈(宮永咲役)と小清水亜美(原村和役)。
ドラマCDのプロモーションとして放送された番組だが、前半でゲストを招いての麻雀実戦が特徴だった(第1、7、11回はゲスト無し)。なおゲストで植田、小清水に勝ったのは福山潤(須賀京太郎役)と小野坂昌也(咲の父役)。
ここで登場したゲストはドラマCDの配役公開も兼ねており、基本的にアニメのキャスティングに引き継がれている(ラジオゲストでアニメ未登場は喜多村英梨と藤田咲)。
咲-Saki-阿知賀編episode of side-A
月刊少年ガンガン2011年9月号から2013年4月号まで連載された。
月刊少年ガンガンでの連載終了の7年後に月刊ビッグガンガンで2020年4月号から連載が再開された。
作画は五十嵐あぐりで、単行本は既刊7巻。こちらもアニメ化された。
咲日和
ヤングガンガン2011年13号に掲載され、18号から正式に連載。
その後、ビッグガンガン2011年Vol.01からはこちらに移籍後2018年Vol.04まで連載された。
作画は木吉紗で、単行本は全7巻。
本編14巻特装版にてOVA化された。
本編や派生作のキャラたちが麻雀をしていない日常を描くゆるふわ4コマ漫画。
立-Ritz-
ヤングガンガンで何度か突発掲載され、さらにビッグガンガンに短期連載された。
作画は『ムダヅモ無き改革』等の大和田秀樹。単行本は全1巻。
本作製作の舞台裏を描いている……はずなのだが、公式には性別不明の小林立が美少女漫画家になっていたり、植田佳奈がお嬢様ぽくなっていたりする。
シノハユ the dawn of age
ビッグガンガン2013Vol.10より連載。
作画は五十嵐あぐりで、単行本は既刊15巻。
プロ雀士達や監督たちの学生時代を描いており、瑞原はやりの故郷島根県松江市を舞台に、そこへ移り住んだ白築慕が母親を探すために全国へと挑む。
咲-Saki-_re:KING'S_TILE_DRAW
ガンガンONLINEアプリで2020年3月25日から月イチ連載…だったのだが、不定期連載状態が度々見られる。
作画は極楽院櫻子で、単行本は既刊2巻。
『咲』の女性キャラを男性化させたリファイン作品。
咲とファイナルファンタジーXIV
マンガUP!アプリで、2021年1月22日から月イチ掲載。作画は木吉紗。
咲のキャラクター達が『ファイナルファンタジーXIV』をプレイし、実際に冒険したりゲーム内にある麻雀ゲームしたりする物語となっている。
阿知賀編 咲日和 シノハユ 立-Ritz- 怜-Toki- 咲-Saki-_re:KING'S_TILE_DRAW
カップリング
表記ゆれ
※検索漏れを起こしますので、見付けたら正しいタグを付けてあげましょう。
「咲-saki-」 「咲」 「咲-Saki」「咲-saki」 など
「咲-Saki-」がpixivにおける正式なタグ名なので検索漏れを起こさないよう注意してほしい。
- アルファベット部分は『S』のみ大文字で、他は小文字。
- 『Saki』の両側に『-』(半角ハイフン)が付く。
関連作品
- 『ガールズ&パンツァー』⇒「現実ではまずありえない高校生の公式競技」、「主人公の姉が女子高生最強」、「高い実力を持ちながら冒頭では当該競技に苦手意識を抱いていた主人公」と共通点が多い。
- 『ぽんのみち』⇒数少ない麻雀アニメとしては本作と同様に美少女キャラクター達をメインとした「もう一つの美少女麻雀作品」
- 『ごきげんよう、一局いかが?」 ⇒ぽんのみちより前に始まった初心者向け麻雀漫画。美少女キャラメインなのは本作及びぽんのみちと同じ。因みに作者はなかよし版ぽんのみちのコミカライズもしている。