概要
XR250とは、本田技研工業が1995年から2007年まで販売していたオフロードバイクの名称、及びそのシリーズ名である。
高い走破性と丈夫なエンジンで人気を博した。
249cc空冷4サイクルOHC単気筒エンジンを搭載。エンジンにはホンダ伝統のRFVC(Radial Four Valve Combustion Chamber)機構(放射状4バルブ半球型燃焼室機構)を採用。
最高出力は28PS(21kw)で最大トルクは2.6kgf・m(25N・m)。車重は128〜133kg(年式が重なるにつれ重量が増加)でタンク容量は9.7L。ホイールサイズはフロント21インチ、リア18インチ。
1995年に前年まで販売されていたXLR250Rの後継機として登場。
マイナーチェンジを重ねた後、
2000年には平成11年の排ガス規制に対応するため、エキゾースト・エアーインジェクションシステム(2次空気導入装置)が装備された。
2003年にはモデルチェンジが行われ、倒立フォークとシュラウドの装備やメーターの変更(デジタルからアナログに変更)などが行われた。
その後ヘッドライト形状やタンクキャップの変更などを経て、
2007年に平成18年の排ガス規制を受けて生産を終了した。
ユーザー間では、
排ガス規制に対応した2000年より前のモデルを「規制前」、以後のモデルを「規制後」、
モデルチェンジが行われた2003年より前のモデルを「前期型」、以後のモデルを「後期型」と呼称されることがある。
後述の通り非常に多くの特撮作品で使用されており、特に東映作品では平成中期から令和に至るまで非常に長く活躍している。
とりわけ仮面ライダーシリーズにおいては、歴代で最も使用されたバイクといっても過言ではない。
派生車種
XR BAJA
XR250をベースに大型2灯ヘッドライトを装備し、ラリーレイドスタイルにカスタムされたモデル。
ヘッドライトはフレームマウントとし、操舵への影響を最小限に留めている。
「BAJA」は「バハ」と読み、これはメキシコのバハ・カリフォルニア半島で開催されるデザートレース「バハ1000」に由来する。
1995年にXR250と同時にデビュー。
1996年にはタンクを9.7Lから14Lへと拡大し大幅に航続距離を延ばした。
マイナーチェンジを重ねた後、
2003年に生産を終了した。
「XR250バハ」「XR・バハ」など、公式資料でも表記ゆれがある。
XR250 Motard
モデルチェンジが行なわれたXR250をベースに、17インチの小径ホイールを前後に装備し、モタードスタイルにカスタムされたモデル。
2003年に同年のXR250から少し遅れてデビュー。
ヘッドライト形状やタンクキャップの変更などを経て、
2007年にXR250と同時に生産を終了した。
こちらも「XR250モタード」「XR250・MOTARD」など表記ゆれがある。公式資料も同様。
使用された作品
(公開順。シリーズ作品は最初の作品が公開された時期を参照。他作品への客演などは除く。)
1996年
オートスタッガー2号のベース車として使用された。
2001年
葦原涼の常用バイクとギルスレイダーのベース車として使用された。どちらも2000年式とみられる。
(回想シーンにおける葦原涼のバイクはDR250SHEが使用されている)
2002年
バリサンダーのベース車として使用された。2000年式とみられる。
2003年
オートバジンのベース車と乾巧の常用バイクとして使用された。どちらも2000年式とみられるが、乾巧のバイクは中盤から2003年式に変更されている。
また劇場版ではジャイロアタッカーのベース車として使用された。こちらは2003年式とみられる。(ただしジャイロアタッカーは複数台登場しており、crf450rがベースのものもある)
XR250 Motardが弓道天馬の常用バイクとして使用された。2003年式とみられる。
2004年
ブルースペイダー、レッドランバス、シャドーチェイサー、グリンクローバーのベース車として使用された。ブルースペイダーのみ2000年式、他は後期型とみられる。
またXR250 Motardが相川始の常用バイク、新名の乗るバイク、ブラックファングのベース車、劇場版にて剣崎一真が乗るバイクとして使用された。ブラックファング以外は2003年式とみられる。
2005年
ショッカー戦闘員達が乗るバイクとしてXR250とXR250 Motardが使用された。XR250は後期型とみられる。
2006年
ガタックエクステンダーのベース車として使用された。
モタードスタイルだが、ホンダ公式ホームページではXR250が使用されたと記載されている。後期型とみられる。
2007年
マシンデンバード、マシンゼロホーン、ガオウストライカー、ネガデンバードのベース車と藤代裕也のバイクとして使用された。藤代裕也のバイクは2007年式、他は1995〜8年式とみられる。
XR250 Motardがハリケーンのベース車として使用された。(シリーズでも類を見ないほど豪華なカスタムがされておりMotardオーナーは必見)
またショッカー戦闘員やショッカーライダーが乗るバイクとしてXR250とXR250 Motardが使用された。XR250は後期型とみられる。(ホンダ公式ホームページにはXR400 Motardも使用されたと記載されている)
2009年
先述のハリケーンを改造したものが使用された。
劇場版にてマスカレイド・ドーパントが乗るバイクとして使用された。後期型とみられる。(複数台登場しており、ガスガス・パンペーラと混在している)
2013年
劇場版にてデスリュウジャーのマシン「Dレーサー」のベース車として使用された。後期型とみられる。
(後述の「ブラックドッグ」とどこか似ている。公開はこちらのほうが後)
ヘルハウンドのマシン「ブラックドッグ」のベース車として使用された。後期型とみられる。
2015年
劇場版にて天空寺タケルが乗るバイクとして使用された。後期型とみられる。
2016年
ジャングレイダー及びネオジャングレイダーのベース車として使用された。
プロデューサーから先述のギルスレイダーの改造であることが語られている。(参考)
モータスバグスターのマシン「モータスヴァイパー」のベース車として使用された。後期型とみられる。
2017年
劇場版にてガルバイクとカール・インダベーのマシンのベース車として使用された。どちらも後期型とみられる。
(カール・インダベーのマシンも先述の「ブラックドッグ」や「Dレーサー」と似ている)
ガーディアンのマシン「キャピタルローダー」として使用された。後期型とみられる。
2022年
ソノイのバイクとして使用された。後期型とみられる。
またXR250 Motardがドンムラサメ(未来)のバイクとして使用された。
XR250 Motardが五十嵐大二が乗るフェニックスのバイクとして使用された。
また劇場版ではXR250が門田ヒロミらが乗るブルーバードのバイクとして使用された。後期型とみられる。
2024年
第9話にてエージェントが乗るバイクとして使用された。後期型とみられる。