テツノドクガ
てつのどくが
ポケットモンスター 第9世代『スカーレット・バイオレット』から登場する、「バイオレットブック」に記されし怪物。
スカーレット版にのみ登場するチヲハウハネとは対になる。出現するバイオレット版のポケモン図鑑には「捕獲例がなくデータ不足」という、他のパラドックスポケモンに見られる具体的な説明の欠如した文章が記載される。
その正体は未来の世界のウルガモスとされるパラドックスポケモンで、ウルガモスと人工衛星が合体したサイボーグのような姿をしている。
体は鋼鉄、腹部はカーボンのような材質であり、未来パラドックス共通の発光部位に当たる翅はビットのように体から独立して浮遊している。その気になれば前方で合体させ、シールドやビーム照射板として使う事も可能。
頭部全体は未来のパラドックスポケモン共通の液晶状で、普段はウルガモスと同じバツ状の目だが、時に怒り顔や笑顔になったりと、ウルガモスと比べて飛び抜けて表情豊か。
名前の由来はまんま「鉄の毒蛾」からで、ある意味では仮称に近い。
「月刊オーカルチャー」によるとテツノドクガの正体のとして、宇宙人が地球侵略の為に送り込んだ、人類を監視するUFOではないかという、如何にもオカルト雑誌らしい説がある。
空中で浮遊しながら人間を追跡し、攻撃を仕掛けた事例も確認されているようだ。
元のウルガモス自体翅以外は白黒ベースなポケモンの為か、テツノドクガの色違いは翅の付け根の赤い部分と触角が銀色になるだけと、未来種の中でもトップクラスに分かりにくい。(正確に言うと体と下半身も銀色になるのだが、光沢の影響かその違いが難しい。ポケモンHOMEに送った際のアイコンなら分かりやすい)その辺を浮いているテツノドクガをパッと見ただけでは、絶対に見分けられないレベルである。
他のみらいのすがた同様に『バイオレット』限定で、エリアゼロに出現する。
ストーリーにおいては、ゼロラボ内部での最終決戦で登場しバトルする事となる。
クリア前時点では捕獲は不可能で、『ザ・ホームウェイ』クリア後にエリアゼロに出現するのを捕獲するしかない。
余談だが、エリアゼロ内部はテラスタルの結晶による輝きからか本作で内定している蛾ポケモン達も生息している。
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
テツノドクガ | 80 | 70 | 60 | 140 | 110 | 110 | 570 |
ウルガモス | 85 | 60 | 65 | 135 | 105 | 100 | 550 |
チヲハウハネ | 85 | 135 | 79 | 85 | 105 | 81 | 570 |
ウルガモスの物理耐久を多少削った代わりに他を伸ばした、割と原種に近い能力。
特に、特攻に関してはパルデア図鑑の解禁済みポケモンの中では2位(1位はムゲンダイナ)となっている。
耐性はいいのに耐久は不足……と言うポケモンが多いどく複合では珍しく、特殊耐久が高めなのも特徴。
ウルガモス譲りの技の他、どくタイプの技を多く習得できるようになった。
メカメカしい見た目故なのか、ついでにほうでんやラスターカノンまで覚えるようになっている。
しかし、ちょうのまいを覚えられなくなってしまっている。メカ要素の方が強調されてしまったのだろうか?
また、ほのおタイプポケモンが当たり前の様に使えるおにびも覚える事が出来ない、両方ともバランス調整の一貫だろうがもし覚えられたらより強力なポケモンになっていたのは間違いない。
なお、系譜の専用技であるほのおのまいはちゃんと覚えるのでそこは安心しよう。
シリーズ2で解禁されると早々にトップメタの一角に立った。その複合タイプからはがねに交代されることが多くなく、結果的に「ヘドロウェーブ」が通ることが多い。セグレイブが呼ぶはがね、フェアリー(のテラスタル)に通るため、セグレイブと好相性である。
一致ウエポンに「エナジーボール」、「マジカルシャイン」、「ほうでん」などのサブウエポンを足した型が主流。
テラスタイプは4倍弱点のじめんや弱点のみずに強く出られるくさや一致タイプ、耐性の良いみずがメイン。
その後、テツノカイナやドオーへの対策となる「サイコキネシス」型、A特化「こだわりハチマキ」カイリューの「しんそく」意識でHBに振った「みがわり」型、「どくびし」と「ふきとばし」での起点作り折衷型。「アシッドボム」「ほのおのまい」崩し型、
シーズン8で『ポケモンHOME』連動で過去作の準伝説が解禁されると、その中のヒードランに対してはテツノドクガでは打点がじめん「テラバースト」しか無い(ほのお技は特性「もらいび」で、どく技ははがねタイプで無効化されてしまうため)上ヒードラン側は「だいちのちから」でテツノドクガの4倍弱点を突けてしまい、さらにテツノドクガの仮想相手の殆どはヒードランでも十分に相手に出来てしまえることから、急速に使用率を落としてしまった。またヒスイヌメルゴンに対しても相性が悪いことも、使用率の低下に拍車をかけている。
そんな中で性格ようきでHBに厚く振りつつ「ブーストエナジー」により素早さを増強する型の比率が上がっており、他のほのお枠との差別化に苦慮している様子がうかがえる。
DLCでは新たに「どくどく」を習得して相手を直接猛毒状態にすることが可能となり、「まもる」「あさのひざし」と組み合わせた陰湿な戦術もこなせる。しかしそれでもヒードランやヒスイヌメルゴンには通用しないのは相変わらずだが…。
シーズン11終盤に打点・耐性の面で炎オーガポンに有利な点から使用率で追い上げ、33位と健闘。シーズン10に41位であったことを考えればよくやった方である。そしてシーズン12では使用率26位とベスト30に返り咲き。
シリーズ5ではとにかく素早さに特化した「ブーストエナジー」型が一周回って主流になった。その一方でこのシリーズではチオンジェンとアーマーガアと組んで受けサイクルを回す相性補完トリオ「チオンドクガアマガ」が一定数確認される。
藍の円盤で「メテオビーム」を獲得。C特化で尚且ついわテラスタルすれば耐久無振りベースのカイリューぐらいなら「マルチスケイル」込みで確定1発がざらである。これのおかげで採用率が更に上がった。
レギュレーションGでは「ブーストエナジー」型ならコライドンの「ひひいろのこどう」とミライドンの「ハドロンエンジン」の両方の恩恵を受けることから、それなりの使用率をキープしている。ただし、「こだわりスカーフ」なしの素早さ種族値110は超速環境ではむしろ遅い部類とすら言えるため、素早さラインの見極めを誤ると折角増強した火力が無駄になりかねない。
次第に「ハドロンエンジン」で素早さブーストを行って「どくどく」+「まもる」でハメる、パオジアンに強いHB振りの「たべのこし」型も一部で見られるように。
アシッドボムとほのおのまいで火力を高められるアタッカーという事で、テラレイドバトルにも適性がある。特にフェアリー打点に依存したポケモンならフリーパスに近い形で攻略できるだろう。
また、前述のアシッドボムはもちろん、とびかかるやむしのていこうにより、レイドボスがバリアを張っても相手の能力を落とすことができるため、アタッカーのみならずサポーターとしての適性も非常に高い。
特性を発動できる「エレキフィールド」、回復ソースとなる「あさのひざし」も覚える。タイミングを見て使うと強力。
惜しむらくは、ほのおで弱点を突けるはがねテラスタル相手に「アシッドボム」が入らないことか。
関連記事
親記事
兄弟記事
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- エルサナブジン未来現代戦争
2話 平和と秩序を乱す存在
前回のあらすじ サーナイトとエルレイドは謎のポケモンテツノブジンに出会うがブジンを始末する刺客であるテツノドクガと対峙してしまう。 (ブジン以外の未来のポケモンはほぼ敵です)1,645文字pixiv小説作品