概要
海外のロボットアニメ『トランスフォーマー』シリーズに登場する「正義」の陣営の名称。
シリーズを通して登場する組織だが、メンバーは各作品で異なる。
双璧をなす「悪」の陣営として「デストロン(Destron)」が存在する。
この名称は日本語版での呼称であり、原語版では「オートボッツ(Autobots)」、
『ビーストウォーズ』シリーズでは「マクシマルズ(Maximals)」となっている。
ただし、2007年に公開された実写映画版以降のシリーズでは、原作に準じて「オートボット」と呼ばれるようになった。
ネットなどでの通称は「サ軍」、米語版での略称は「ボッツ」でこちらは公式・ファンの両方で用いられる。
ちなみに、原語版で「サイバトロン(Cybertron)」は、「セイバートロン(Seibertron)」(トランスフォーマーたちの母星)の読み替えで、サイバトロン軍団の呼称が米語版に倣って「オートボット」となった後は「セイバートロン星」も「サイバトロン星」と改められた。
初代(G1)
地球に墜落してうっかり400万年寝過ごした正義(笑)の戦士たち。
総司令官はコンボイ。
デストロンに比べて研究者や技術者などが市民出身の者が多いが、レジスタンス組織が前身なのである程度統制が取れていないのは仕方のない事かもしれない。
そもそもはセイバートロン星の軍事政権化を嫌い、自分たちの星に平和を取り戻すために立ち上がったわけだが、それにしてはデ軍に恨み満載だったりとバイオレンスな連中が多いのは気にしてはいけない。
(戦闘中以外は)冷静沈着で平和主義者の破壊大t・・・もとい総司令官コンボイの鶴の一声で、地球の資源を狙うデストロン軍団と戦い地球の、そして宇宙の平和を守る事を誓いあう。
地球に来て以後の彼らの姿は
・仕事していない時には遊んでいる
・仕事の時も遊んでいる
・撃ち合いになるとやたら暴言を吐く赤い連中がいる
・よく基地で味方が暴れて大損害を出す
・デストロンへの対処が基本的に武力制圧
と、やたらブラックな誤解を与えがちである。
大体は当時のアメリカ製作のアニメにありがちな後先考えない大味な脚本のせいである。
2010
総司令官は『ザ・ムービー』で死亡したコンボイに変わってロディマスコンボイが務める。
同映画で大抵の初期メンバーが殉職したので、ほぼ新顔ばかりで構成されている。
新メンバーは元暴走族、No.2、早口オネエ、航空会社、お年寄り、女傑とその彼氏。
サイバトロン破壊大帝と主戦派の赤組がいなくなったせいかブラック企業っぷりはそれなりに薄れたが、やはり相変わらずなところも。
ヘッドマスターズ
その後はヘッドマスター達と共に宇宙中をあっち行ったりこっち行ったり。
超神マスターフォース
プリテンダーとヘッドマスターズJr.とゴッドマスターによる、ロボよりも人間のメンバーが
多い珍しい構成の組織。
V(ビクトリー)
いつの間にかサイバトロンの勢力が拡大。メインメンバーはブレインマスターで
構成されている。今まで放浪していたジェット機が司令官だが、チーム仲は良好。
Z(ゾーン)
ユニクロン顔の司令官と、その親友が大体目立っている。
司令官は初代コンボイ司令官に負けず劣らずの破壊大帝っぷりで有名なダイアトラス。
ビーストウォーズ(無印→メタルス→リターンズ)
G1から遠い未来のサイバトロンの一軍。セイバートロンが生んだ動物コント集団。
座長はムチャゴリラことビーストコンボイ。
惑星エネルゴアにて、ビーストメガトロン率いるデストロンと激しいアドリブ合戦を繰り広げている。また、デストロンとはよく合同公演を行っており、物語を無視したフリートークやテーマ曲の合唱、モノマネ大会が通例となっている。
初期メンバーはムチャゴリラ、じゃん猫、メカネズミ(初期はドブネズミ)、親父くサイ、
ダーダー恐竜の5名。追加メンバーは、
・ござるおじさん、「でしょう」が口癖のハヤブサ(無印)
・ぱたぱた犬、蜘蛛女、魚臭いカニマニアのエイエイ親父、ござるでしょうの愛の結晶(メタルス)
…となっている。皆それぞれ癖の強い芸人ばかりなので、暴走しすぎて収集がつかない事もしばしば。
ちなみにダーダー恐竜も旗揚げ時にデ軍から急遽移籍したので、追加メンバーと言えなくもない。
唯一の良心は大人の都合上ツッコミ役に回る事の多いコンボイ…だったが、彼も彼で好物のバナナに関する話になるとタガが外れ、時には職権濫用してでも手に入れようとするほどの暴走を見せる事もある。
デストロン同様、こちらも物語の進行と共にどんどんキャラが死亡していった。
なお、本作に登場した女性戦士と恋仲になっているのは全員サイバトロンのメンバーである。
ビーストウォーズⅡ
ライオコンボイを筆頭に歴代の中でも穏健なハト派集団。
武力行使は当たり前で手負いの敵に止めを刺す事にも躊躇しない海外発のシリーズとは違い、
無抵抗なデストロンを血祭にあげたりなどしない。
傭兵集団のインセクトロン、宇宙海賊のシーコンズも後に話し合いによって和解した。
司令官がいないとやる気が出ないのを除けば、隊員同士の関係が良好な部隊。
初期メンバーは白いライオンの司令官、お調子者タスマニアデビル、堅物マンドリル、自然大好き猛牛、関西弁カエル、万能イカの6名。
途中で何らかの影響で生まれたライオン息子とそれを守るワシとゾウのお供が入った。
たまにセミ、カブトムシ、ザリガニと夏の愉快な仲間がどんな行動をしようが司令官は許すのはご愛嬌…だが流石に不安を覚える。
中立側のインセクトロン達との交流は欠かせない。
司令官はデストロンに対しては余計な戦闘を好まず和平を求めていた。
デストロンがストーリー後半で、アンゴルモアエネルギーによるパワーアップ化を果たしているのに対し、こちらは誰一人として一切していない。
ビーストウォーズネオ
こちらはワンマンアーミー教師ビックコンボイを中心とした熱血課外授業クラス。
ライオコンボイ部隊の後始末(アンゴルモアカプセルの回収)に宇宙中を旅して回った。
最初は傭兵教官と未熟な学生達で構成されていた為クラスの団結がバラバラであったが、
傭兵教官の活躍とベクターシグマの通信、そして生徒一人ひとりの成長により第3の勢力に立ち向かえる強さとチームワークを手に入れた。
因みに前作とは異なり、何気に全員飛行可能。重力制御装置のおかげらしい。
司令官ポジションの傭兵教官はマンモス、他の初期メンバーは熱く燃えるペンギン、臆病者のウサギ、ニヒルなコブラ、生徒会長のキリン、謎が多い呑気なタヌキ、そして新たに兄貴風のウマが入ってきている。
ゲスト含みどの面子もモチーフがファンシーで濃いキャラクターで構成されている(マンモスの旧友のカニ、人の話を聞かない猪突猛進イノシシ、偏屈者のアルマジロ、マンモスと戦いたいサメ、脳筋クマ)。
おそらくシリーズ初の「俺」司令官。
カーロボット
タイトル通り、乗用車や建設車両などの乗り物に変形するTFで構成されている。
当初は別世界のサイバトロンかと思いきや、近年G1の未来のメンバーである事が発覚した。
主に日本を舞台にファイヤーコンボイ達が熱くムチャしてくれる。
メンバーは3兄弟、双子、親戚などやたらと血縁関係が濃い。
気の良い(のんきとも言う)連中が多いが、パワーアップ後のカーロボ3兄弟、ゴッドファイヤーコンボイなどはテックスペックが10超えの数値を持っている。
また、敵対するデストロンガーにも、首領であるギガトロンによって悪のスパークを注入された事で悪に染まったサイバトロン戦士であるブラックコンボイやコンバットロンが登場しているが、ブラックコンボイは政治犯として指名手配されていた元からの悪人であった。
トイの出来は歴代屈指でプロポーションも良く、キャラの頭身はほぼ8頭身以上。
しかしながら変形の難しさも歴代屈指となってしまった。
因みにほとんどのサイバトロンは地球での仕事を持っており、サイバトロンの任務と兼務している状態である。
ユニクロン三部作(マイクロン伝説・スーパーリンク・ギャラクシーフォース)
地球に来たメンバーはごく少数だが、かなりの規模。意外とワケありの人が多かったり。
3作目となるギャラクシーフォースで世界観も一新されたが、海外版は前二作と同一人物で構成される。
マイクロン伝説
本当は闘い大好き司令官、副官軍医、お調子者スポーツカー(黄色)の3名が初期メンバー。マイクロン救出のために地球へ旅立った。合点クレーン車、ブルトーザー師匠、スポーツカー2名(やれやれが白、舎弟が青)、ノリノリスペースシャトル(副司令官)が加わる。
司令官の死後も瓦解せず、スポーツカーを臨時司令官に任命してきちんとまとまって行動しているので団結力は高め。
スーパーリンク
ノリのいい司令官、前作以上にハイテンションな副司令、元お調子者、お留守番消防車、すげーぜ自分候補生が初期メンバーで、5人中3人がビーストウォーズ経験者でもあり、SP回では…。海外版ENERGONでは前作ARMADAと同一人物だが、日本版では司令官の性格が前作と比べてかなり変わっている。また別の部隊の司令官もいるが、ユニクロン関係でたびたび衝突している。
ギャラクシーフォース
天然消防車司令官、心配性輸送機副司令、航空参謀と因縁のあるベテランホイールローダー、獅子に転生した4WD、技術者の救急車、スピード命のスポーツカー、のんびり者の装甲車が初期メンバー。グランドブラックホールの出現で故郷が危なくなったため、地球に移住した。元サイバトロン戦士だった命令違反戦闘機も後半から仲間になる。
他の惑星への干渉や考え方の違いなどから衝突する事もあったが考え方を改めていき、団結力を固めていく。
他の惑星のトランスフォーマーも傘下に入っているため、人数はかなり多い。また他のシリーズと比較しても飛行できるキャラは増えているが正規のサイバトロン戦士で飛行可能なのは司令官と副司令のみ。
サイバトロン軍の戦士ではないが、「僕」コンボイが登場している。
2013年時点で「コンボイ」の名で呼ばれている司令官は、この作品が最後となっている。
実写映画シリーズ
第一作でのメンバーは顔面破壊大帝、悪魔のカマロ、歯の妖精さん、エロ軍医、オォゥ副司令
以下追加メンバー
リベンジ
ジャズっぽいど、双子、アーシー×3、ディセプティコンから足を洗った爺さん
ダークサイドムーン
歯の妖精の赤い弟子、アマゾネスから鞍替えしたラジコン、ラジコンの友人のノートPC、ホイルジャック先生、ドレッドヘア・野球帽・メタボの荒くれ技術者トリオ。以上である。
ちなみにアーシーは、それぞれアーシー・クロミア・エリータワンという名前があるが、実際には3体で人格を共有しているので全員「アーシー」である。
リベンジにて爺さんが言うには「どちら(ボッツかディセップか)かは自分で選ぶのだ」とのことで、両陣営に加入審査はない模様。どんだけボーダーフリーなんだサイバトロニアンは・・・
それを聞いたラジコンは「じゃあ俺は(ディセップをやめて)アマゾネスにつくぜ(ヘコヘコ)」と第三の陣営に・・・自由すぎるだろ、しかも結局ダークサイドムーンでボッツになるし。
ロストエイジ
オートボット狩りの組織墓場の風に狙われており、前作からはオプティマスとビーとノートPC
(ブレインズ)しか生存者がいない。
新キャラは、
ヘリとスポーツカーの侍、コルベット空挺兵、軍用車のおっさん・・・と、とても少ない。
アニメイテッド
本作ではウルトラマグナスが総司令官の座に就いている。
オプティマスは、地球にやってきた1コント集団の座長という立場。
メンバーは派遣消防車、悪ガキ覆面パトカー、中年救急車、おっとり装甲車、忍者バイク。
他にもアゴが凄いセンチネルプライム率いるエリートガードなどの小隊が幾つか存在する。ジャズはここに所属していたが、自主的に離脱して派遣消防車の部隊に入る。
シャッタード・グラス
アメコミで展開されるオリジナルストーリー。
善悪が逆転した世界であるため、ここでのサイバトロン(オートボット)は悪の組織である(しかしG1の彼らを知っていると不思議と違和感がない)。
オプティマスプライムに率いられた過激派テロリスト集団だが、強権的なやり口に不満を抱く者や、オプティマスを倒してなり上がろうとする裏切り者も多い(ロディマスとかホイジャとかマグナスとか)。
プライム
セイバートロンでの戦争により、そのメンバーの多くが宇宙の各地に離散したり死亡していたりと歴代シリーズに比べて少人数だが、割と穏健なオートボット。
最近流行の「穏健司令官」コンボイ(ただし英語版の中の人はいつもの人)を筆頭に、リア充のボケ、ラブコメ担当のアーシー姐さん、実写版設定のバンブル、仕事のできる軍医ラチェットが最初期&レギュラーメンバー。他にも「まさかの一匹狼武闘派」の侍ホイジャがたまにゲスト出演し、後にエリートガードの新米スモスク(38)がレギュラー入りする。
人間たちにバレないようにひっそりと地球で暮らしているが、一人をきっかけに芋づる式で子供3人に存在を知られるあたり詰めが甘い。そして名古屋大好き。オプティマスも毎日ういろうを食べて頑張っている。
レスキューボッツ
オプティマスのいい考えにより地球の文化を学ぶためバーンズ一家とともにレスキュー活動をしている。
メンバーは赤組な消防車とくそ真面目なパトカーと自然を愛するショベルカーと高所恐怖症のヘリコプター。