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北条時宗(大河ドラマ)の編集履歴

2016-01-08 19:18:38 バージョン

北条時宗(大河ドラマ)

ほうじょうときむね

2001年に放送された鎌倉幕府第8代執権・北条時宗の短くも激しい生涯を描いたNHK大河ドラマ第40作目。

概要

2001年放送の21世紀最初の大河ドラマ。全49話。キャッチコピーは『新世紀、凛凛』(明月院にて撮影された番組ポスター参照。ちなみに写真とキャッチコピーの字を手掛けたのは『アラーキー』こと荒木経惟氏。)。

鎌倉時代中期の鎌倉博多大元を舞台に主人公・北条時宗が生まれる前に起きた宝治合戦から時宗の死までの陰謀が渦巻く時代を時宗の死後32年経過した時代(時宗の孫・高時が執権に就任した頃)の時宗の正室・覚山尼(祝子)の回想という形で描く。前半は鎌倉に渦巻く権力争いと異母兄弟の対立が主な軸であり、後半は蒙古襲来を中心に描かれる。番組ディレクターが「作中人物は全員悪役と思ってもよく、純粋な性格として描かれた時宗ですら例外ではない」とコメントするほどにドロドロした人間模様が展開される。

原作は『写楽殺人事件』の高橋克彦。『炎立つ』と同じく脚本と並行して執筆された。脚本は朝ドラ『ひまわり』や『きらきらひかる』を手掛けた井上由美子が担当。


平均視聴率は18.5%、最高視聴率は最終話で記録した21.2%


初めての試み

  • 大河ドラマで初めて鎌倉中期を取り扱った作品。この作品以前に鎌倉時代を取り扱った作品は過去にも存在していたが、中期はこの作品が初めて。
  • 平成になってから初めて北条時宗を取り扱った実写映像作品。
  • 脚本を担当した井上氏はこの作品が大河ドラマ初脚本。
  • 大河ドラマ史上初めて、狂言師が主演を務めた作品。また、和泉元彌はドラマ出演5作目(狂言以外の演劇活動全体だと8作目)にして連続ドラマ初主演となる。ちなみに連続時代劇出演もこれが初めて。そんな彼が時宗役に抜擢されたのは演出家曰く、「和泉氏と時宗には共通点が多く、今の時代で常に家を意識する数少ない日本人である」からとのこと。その和泉氏も「父親への反発以外は似ている」とコメントしている。また、脚本家の井上氏も和泉氏の『俳優としての経験の薄さ』から「和泉氏が俳優として成長していく姿時宗が作中で成長していく姿を重ねられる」とコメントしている。
  • このドラマの元寇シーンはCG(実際には数艘しかない蒙古の船団を特殊撮影で大船団に見せている)を駆使したダイナミックなもので、その出来栄えはドラマ終了後もNHKの歴史番組で元寇を取り扱う際に再現VTRの一部として再利用されるほどのもの。

登場人物

記事のある人物はリンク先も参照。

主要人物

  • 北条時宗 (演:小池城太朗浅利陽介和泉元彌
    • 主人公。幼名は正寿丸。
  • 北条時輔(時利) (演:太田光輝東海孝之助崎本大海渡部篤郎
    • 時宗の異母兄で時宗と対をなすもう一人の主人公。幼名は宝寿丸で始めは時利と名乗った。
  • 北条時頼 (演:渡辺謙
    • 時宗の父で鎌倉幕府第5代執権。物語序盤の主人公
  • 涼子(涼泉尼) (演:浅野温子
    • 時宗の母。作中では「毛利季光の娘で北条重時の養女」という史実の正室と継室(葛西殿)がまぜこぜになった設定。宝治合戦で父を殺し、さらには母も殺したとして時頼を激しく恨んでいたが、彼が毒を盛られて死ぬ間際に和解を果たす。時頼が亡くなった後もしばらくは出家を拒否し、時頼を毒殺した下手人を探し続けていたが、二月騒動で時宗が時輔を討伐しようとした際に「そなたの罪を償う」として出家する。これ以降、時宗の晩年まで時宗とはほとんど口を利かなくなる
  • 安達泰盛 (演:柳葉敏郎
    • 有力御家人。
  • 平頼綱(八郎) (演:北村一輝
    • 時宗に仕える御内人。
  • 祝子(覚山尼) (演:吉谷彩子児玉真菜西田ひかる十朱幸代(語り兼任))
    • 時宗の妻でドラマの語り部。泰盛の妹(彼女が生まれてすぐに両親が亡くなったので、泰盛の猶子でもある)。時宗の1つ下で10歳の頃に嫁いできたが、初夜に時宗と喧嘩をして実家に帰ってしまう。その夜は讃岐局が安達の館に火を放った日であり、祝子は逃げ遅れて燃える館の中に取り残されてしまうが、その讃岐局によって命を救われる。妻として時宗の心を誰よりも理解しようと尽くす、『やじろべえ』的な存在(西田氏談)。時宗が病により政治の表舞台から身を引いてからは「せめて時宗様を笑顔でお見送りしたい」として、泣かないことを誓った。
    • 本編では基本的には西田氏の姿だが、本編開始前のプレタイトルではたまに32年後の姿である十朱氏の姿で登場し、北条高時や足利高氏に説法をしていた。
    • 作中では時宗の弔いを済ませてから出家している(総集編のナレーションより)。

北条一門とその関係者

北条得宗家と御内人

  • 平盛綱 (演:宗近晴見)
    • 北条家に仕える御内人。3代執権・北条泰時、4代・経時、5代・時頼に仕え、時宗にも仕えた古参の家司であり長時を暗殺した八郎を養子に迎え入れる。が、史実では長時死去の15年前にはすでに亡くなっていたと伝えられている。
  • 北条貞時 (演:金子雄→小池城太朗→佐保祐樹
    • 時宗の嫡男。幼名は幸寿丸。
  • 松下禅尼 (演:富司純子
    • 時宗の祖母。安達氏出身で泰盛の父・義景の妹。『徒然草』に語り継がれる倹約の精神は作中でも健在。
  • 禎子 (演:寺島しのぶ
    • 摂関家に通じる飛鳥井家の娘で頼綱の妻。貞時の乳母。夫同様・・・下手をすれば夫以上の野心家で頼綱をよく煽る。
  • 北条宗政 (演:松川真之介川原一馬比留間由哲
    • 時宗の同母弟。幼名は福寿丸。兄・時宗を尊敬しており、顕時、義宗とはよく共に行動している。作中では元寇の際は2回とも博多へ赴く。文永の役ではてつはうの攻撃により負傷し、隻眼になる。その時の怪我がもとで、博多から帰還してからしばらくはその事がフラッシュバックしてパニックに陥ってしまうようになるが、最終的には克服している。弘安の役で博多湾に流されてきた時輔を救出した際、不意打ちしてきた蒙古兵の攻撃によって死亡した。その遺骨と遺品の眼帯は時輔によって鎌倉へ運ばれ、危篤から意識を取り戻した時宗の元へ運ばれた。

時輔の関係者

  • 讃岐局 (演:篠原涼子
    • 時輔の母。時輔の不遇ぶりに不満を抱いている。最期は時輔に反発されたショックで安達の館に自害同然で火を放ち、火の中に取り残された祝子を助けに行くために火の中へと飛び込んで焼死する。その際、讃岐局は「時輔、今助けてやりますからね」と語りかけながら祝子を救出した。
  • 祥子 (演:黒川芽以ともさかりえ
    • 小山長村の娘で時輔の妻。献身的に時輔に尽くす。二月騒動で夫と引き裂かれたことに強い恨みを持ち、時宗を殺そうとするが頼綱によって返り討ちにされる。
  • 北条時利 (演:清水響中野勇士鈴木藤丸
    • 時輔の嫡男。幼名は明寿丸で元服後は父のかつての名を名乗り、叔父からは「生涯その名を名乗れ」と言われている。母の死後、姉共々時宗によって引き取られ貞時と兄弟同然に育つ。流浪の民となった父とは何度か再会するが、時輔は彼に対してひとりの民と武家の子の関係として振る舞い、決して自分が父であることは知らせなかった。
  • 服部正左衛門 (演:室田日出男
    • 時輔の家臣で元小山家の家臣。二月騒動で時輔が『討たれ』、祥子が亡くなった後はひっそりと小山の館から姿を消して悪党の親玉となっていた。弘安の役では九州の御家人たちに手を貸す。時輔と再会した後は時輔に再び付き従い、時輔が時宗を看取った後は時輔とともに大陸へ旅立っていった。
  • 如月 (演:清川虹子
    • 京に赴任した時輔に付けられた老婆。本人曰く、源頼朝の時世から生きているらしい。ちなみに最終話でも(少なくとも弘安7年の時点では)存命だった

極楽寺流

  • 北条重時 (演:平幹二朗
    • 極楽寺流の祖で長時、時茂、義政、梨子の父。
  • 北条長時 (演:川崎麻世
    • 鎌倉幕府第6代執権。だが、実質的には時頼の傀儡状態だった。
  • 北条時茂 (演:羽賀研二
    • 長時の弟で六波羅探題北方。作中では珍しい、史実通りに若くして病没した人物
  • 北条義宗 (演:宮迫博之
    • 長時の子で時茂の死後、六波羅探題北方となる。鎌倉にいた頃は時宗、宗政、顕時と共に行動していた。長時からは「心が弱い」と叱責されたことがある。弓の名手で二月騒動で時輔の討伐を命じられた際は時輔の左腕を射抜いたが、最終的には討ち取らずに逃がす。のちに泰盛と頼綱の派閥争いにおいて板挟みになり、さらには時輔を逃がした件もあり精神的に追い詰められて自害という結末を迎えることになる。
  • 北条義政 (演:渡辺徹
    • 長時、時茂の弟で政村の死後、鎌倉幕府連署となる。甥の義宗が第43話で自害し果てた後は出家し、表舞台から姿を消す。
  • 梨子 (演:牧瀬里穂
    • 長時の妹で泰盛の妻。第44話で頼綱に襲われている。

金沢流

  • 北条実時 (演:池畑慎之介
    • 金沢流の祖で幕府の扇の要
  • 北条顕時 (演:山口馬木也
    • 実時の子。実力は父以上と評されている。実時とは前妻(顕時の母・離縁後に自害している)との離縁及び政村の娘との再婚が原因で確執があり、一時期は酒に溺れて荒れていた。この確執は長きに渡り、引きずられることになる。時宗、宗政、義宗とはよく行動を共にしている。最終話では病により隠退した時宗に蒙古国内で身内の反乱が起こったことによりクビライが日本を襲えなくなったことを報告し、時宗を涙させる。

名越流

北条義時の子・朝時を祖とする一族。得宗家に次ぐ家格を持つ。朝時は正室の子でありながら義時から義絶されており、「本来なら嫡流」という意識から代々反得宗で朝時の嫡男(時章らの兄)・光時宮騒動(本編開始前の出来事であり、ドラマでは第28話プレタイトルで説明されている)を起こしている。

  • 北条時章 (演:白竜
    • 妹や弟に比べて冷静沈着。二月騒動で名越北条氏が攻められた際、自害。
  • 北条教時 (演:鈴木祐二
    • 時章、桔梗の弟。兄に比べて血気盛んな性格でたびたび時宗に噛みつく。時宗の妻子に刺客を送り二月騒動を引き起こすが、敗れて討ち取られる。
  • 桔梗 (演:原田美枝子
    • 時章の妹で足利泰氏の前妻。かつては歌にも歌われるほどの美人だった。得宗家によって離縁させられたことを恨んでおり、恨みに任せて不審な行動をとり続ける悪女。得宗家を倒すためなら周囲の犠牲もいとわない性格で、得宗家を倒すことが何よりもの幸福らしい。教時に時宗の妻子を襲わせ、二月騒動を引き起こした。名越兄弟が討ちとられた後に捕えられた際、時宗にこの事件の首謀者が時輔であると供述して時宗に時輔を討つように仕向ける。終戦後には流罪となるが、いつのまにか戻ってくる。泰氏の隠し子を足利家関係者に探させたのも彼女である。
    • 晩年は泰氏の隠し子の1人である桐子を足利に入れようと、師氏とともに博多を訪れる。恨みに身を任せて行動する彼女の素振りを「今のあなたは醜い」とバッサリ切り捨てた時輔に自分が時頼を毒殺した張本人であると告げ(ソースが彼女の自白のみなので真偽は不明)、時輔を絞め殺そうとするが師氏の手によって斬殺される。

長老

  • 北条政村 (演:伊東四朗
    • 鎌倉幕府第7代執権。重時の弟。長時と時宗の代では連署を務めた。
  • 北条時広 (演:石橋蓮司
    • 北条一門の重鎮。時房の孫にあたる。時宗のよき相談役で時宗が佐志房と一戦交えた夜に賽の河原の話をするなど、石を用いて時宗に道を示す。時宗に無学祖元を紹介した。ちなみに作中では最終話まで登場し、時宗が亡くなるその時まで長老として健在だったが、史実では文永の役の翌年に亡くなっている

足利家とその関係者

  • 足利泰氏 (演:西岡徳馬
    • 足利家の当主。足利家としていつか天下を奪う時を伺っていた。彼には隠し子を含めて何人もの子がおり、のちにそれが新たな波乱を生むことになる。
  • 足利頼氏(利氏) (演:厚木拓郎安藤一平尾美としのり
    • 泰氏の子で時輔の烏帽子親。母は時頼の妹(桔梗が泰氏と離縁させられた後に生まれた)。足利家の中では穏健派。最期は師氏によって強制される形で毒殺される。
  • 足利家時 (演:内山昂輝俊藤光利
    • 頼氏の子。足利が天下を取るために北条得宗家と手を組む方針で動いており、得宗家への恨みで暴走する桔梗に頭を悩ませる。作中では高時が執権についてからしばらく経った文保元年(1317年)に自害している(2001年当時はこの年が通説だった)。
  • 高師氏 (演:江原真二郎
    • 足利家の執事。足利家に害をなすものは例え身内であろうと手にかける。ちなみに33年後の世界でも健在である。

各地の御家人とその関係者

三浦方

時宗が生まれる前に起きた宝治合戦で時頼率いる北条方と対立した面々。この戦で時頼が涼子の両親を討ち取ったことで生まれた溝が、のちに執権となった時宗の政治方針に大きく影響を及ぼしている。

  • 三浦泰村 (演:津嘉山正種
    • 三浦家の当主。第1話の宝治合戦で滅亡する。
  • 三浦光村 (演:遠藤憲一
    • 泰村の弟。
  • 毛利季光 (演:高橋英樹
    • 涼子の父。宝治合戦において当初は北条氏側についていたが、妻に説得されて妻の実家である三浦氏側に加わる。最期は頼朝の墓所にて「鎌倉に、栄あれ!」と絶叫して自刃する。
  • 藤子 (演:大谷直子
    • 季光の妻で涼子の母。三浦氏出身。夫の死後、娘に時頼の寝首をかけと命令するも時頼に攻められ敗死。

九州の御家人

その他

鎌倉幕府征夷大将軍、朝廷

  • 九条頼経 (演:宇梶剛士)
    • 鎌倉幕府・第4代・征夷大将軍。時頼と幕政の主導権をめぐって対立するも権力争いに敗れて京都に追放される。正寿丸(時宗)の元服の儀が鎌倉で執り行われる最中、京にて時頼が放った刺客に息子の5代将軍・頼嗣とともに殺害される。
  • 九条頼嗣 (演:伊山伸洋土倉有貴
    • 鎌倉幕府・第5代・征夷大将軍。ドラマ開始時点での将軍。7歳で時頼の妹・檜皮姫を娶るが、2年後に何者かによって毒殺されてしまう。そして当の頼嗣も将軍職を追われて京に戻った後、父とともに時頼の放った刺客によって命を落とすことになる。
  • 宗尊親王 (演:相ヶ瀬龍史吹越満
    • 鎌倉幕府・第6代・征夷大将軍。
  • 近衛宰子 (演:川原亜矢子
    • 宗尊親王の御台所で時頼の養女。僧・良基と密通事件を起こす。
  • 惟康王 (演:小阪風真山内翼藤沼豊
    • 鎌倉幕府・第7代・征夷大将軍で宗尊親王の子。父が追放されたのち、3歳で将軍になった。その際に自分の両親が鎌倉にいない理由を時宗から説明され、「まろはお前が嫌いや!」と時宗の頬を扇でひっぱたく。その後も将軍としてたびたび登場する。
  • 近衛基平 (演:宮内敦士
    • 関白。六波羅探題南方時代の時輔と交流し、彼の思想に大きな影響を与える。国の存亡がかかっている肝心な時に関白が参加できない朝議を開かれたことと自らの身体を蝕む病で焦りを抱えており、最期は時輔の助言により日食祈祷が執り行われる中、時の帝・亀山天皇の目の前で返書をせぬように訴え切腹を果たす。なお、この最期は普通では絶対にありえないことである。
  • 後嵯峨上皇 (演:木之内頼仁
    • 第88代天皇。
  • 亀山天皇 (演:松田洋治
    • 第90代天皇。宗尊親王の弟。基平の切腹事件当時は権力をふるい続ける父に反発したい年頃だった。
  • 一条実経 (演:井上順

水軍松浦党

  • 佐志房 (演:藤竜也
    • 水軍松浦党の頭領。謝国明の友人。史実及び原作小説では文永の役の際に3人の息子共々戦死しているが、ドラマでは文永の役後も少しだけ生存している。息子3人を失った悲しみから復讐に生きるようになり、戦場に咲いていた花の押し花と館の柱でできた木刀を持って時宗のもとを訪れ、時宗に木刀で文永の役で戦死した者達の言葉を聞かせに行く。最期は元の大都にてクビライを暗殺しようとして返り討ちにされる。その遺灰は桐子によって一握りを残し、海に撒かれた。
  • 佐志直 (演:大澤佑介小林元樹高畑雄亮
    • 佐志房の長男。
  • 佐志勇 (演:常盤祐貴工藤幾未吉守京太
    • 佐志房の二男(養子)。高麗生まれ。
  • 佐志留 (演:田中大河森脇史登衣笠友章
    • 佐志房の三男(養子)。
  • 桐子 (演:磯部詩織邑野未亜木村佳乃
    • 佐志房の養女で足利泰氏の隠し子(彼女の母曰く「を喰らうの血が流れている」)。俺女。幼少のころから時宗との交流がある。幼い頃に母を地震で亡くし、文永の役で義兄弟3人を亡くしたことから孤独と自らを孤独にさせた戦を嫌う。一時期、時宗に直訴するために足利家に入り一人称も「私」となるが、目的を果たした後はすぐに松浦に戻った。最終的には房の跡を継ぎ、水軍松浦党の新頭領となる。最終話でそのことを時輔から知らされた時宗は「よき長になりましょうな」と感銘を受けると同時に、もう彼女に逢えないという現実に涙を浮かべた。
    • なお、原作小説では密偵となった時輔と結婚しているが、弘安の役で亡くなってしまう。

博多商人

  • 謝国明 (演:北大路欣也
    • 宋出身の博多商人。時頼の諸国見聞の旅で出逢って以降、たびたび時宗と関係を持つ。蒙古とは一貫して和平を訴える。
  • 美岬 (演:藤あや子
    • 謝国明の妻で謝太郎の母。蒙古の使者である藩阜達をもてなした際、大元への怒りを爆発させた勇の攻撃から藩阜を庇って殺される。
  • 謝太郎 (演:松重豊
    • 謝国明の子。神出鬼没の商人で、時宗と時輔の決闘を2人以外で唯一目撃している。様々な人物と繋がりがあり、長時暗殺の際に泰盛を八郎のところに案内したり、八郎を時宗のところへ連れてきたりと随所随所で活躍を見せる。なお、原作小説ではドラマ以上に大活躍をしている。

僧侶

  • 日蓮 (演:奥田瑛二
    • 日蓮宗の開祖。このドラマでは思想家として描かれている。温厚な性格として描かれる本作の時宗を本気で怒らせた数少ない人物。
  • 無学祖元 (演:筒井康隆
    • 宋出身の僧侶で円覚寺の開祖。第33話あたりから体の不調を感じていた時宗に余命宣告をした。その後も時宗に煩悩を捨て己が道を進むように進言する等、終盤の時宗の心を支えた。
  • 霊泉 (演:岸田敏志
    • 第45話で日本に送られた宋人を中心とした大元の使節団の1人で日本人留学僧。使節が博多で斬首される際、「私は宋に戻りたい!」と中国語で絶叫した。
    • ちなみにこの宋人使節団の処刑シーンは、血の池地獄の川に架かった橋を渡る時宗コマ送りで流れるモノクロの斬首シーンという表現がなされている。

外国人


オープニング

全編フルCGで構成されており、『時宗が夢の中でまだ見ぬ大陸に思いをはせる』というのがコンセプト。一部シーンは毎回ストーリーに合わせて荒れ具合が変化する。

冒頭の石碑に刻まれた文字は『クビライが生涯で戦ってきた相手の名前』であり、『北条時宗』の文字以外はすべてモンゴル文字(それに合わせ、今作の題字もモンゴル文字風となっている)。

特徴的なテーマ曲は栗山和樹の作で、女声ヴォーカルはモンゴルのオルティンドー歌手・ナムジリーン・ノロヴバンザドによるもの。なお、ノロウバンザド氏はドラマが放映された翌年末に亡くなっている。


余談

  • ドラマ放映の前年末に放映された第51回NHK紅白歌合戦で、和泉氏は『翌年の大河ドラマ主演俳優』として史上初めて司会(白組担当)に抜擢される。また、審査員として時頼役の渡辺氏、桐子役の木村氏が、応援ゲストとして涼子役の浅野氏が出演。

明王の如く

  • 番組のポスターや当時販売されていたテレホンカード等に掲載されていた時宗の写真は甲冑姿(上画像参照)であることが多いが、劇中で時宗がこの甲冑を着用したのは全49話のうち、第27話『ご謀反許さず』の終盤から第28話『あの兄を討て!』にかけて起きた二月騒動における名越兄弟討伐シーンのみでほとんどは着用しない状態での登場だった。ちなみにこの甲冑はドラマ撮影中に誕生日を迎えた和泉氏にプレゼントされた別注品櫃箱に和泉家の家紋が入っており、撮影中は裏返しにして家紋を隠していた。ちなみに値段は400万円とのこと。)で、ドラマ終了後は和泉家の『時宗部屋』のオブジェとなっている。毎年の端午の節句にはお飾りのひとつとして出されているとのこと(『ダウンタウンDX』出演時の和泉氏本人発言より。和泉氏のブログにもお飾りとして出された甲冑の写真がある)。
  • 史実で若くして病没した一部の人物の死因が変更されている。また、一部の人物は史実よりも長く生きている。また、主人公である時宗をはじめとした大多数の人物が最後まで剃髪した姿を見せずに退場している。
  • 時宗の死後に起きた霜月騒動平禅門の乱は後日談として、覚山尼のナレーションでその顛末について少し触れられる程度の扱いだった。
  • ドラマ放送の翌年には舞台化される。ストーリーは原作小説とドラマを掛け合わせた内容となっている。時宗役の和泉氏、謝国明役の北大路氏はこの舞台版にも引き続き同じ役で出演。

関連項目

大河ドラマ 北条時宗

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