概要
多くの人が思い浮かべるウルトラマンのイメージは赤と銀の二色であるが、彼らはその色を用いず、青を基調とした配色のボディを持つウルトラマンである。
赤色が熱血さやパワフルなイメージをもたらすのに対し、青色はクールさやスタイリッシュさ、果ては冷徹、冷酷といったイメージを植え付ける色である。また、青いウルトラマンはタイプチェンジなどでは主にスピードに優れているという戦士が多い。
しかし、先述の通り、ウルトラマンといえば詳しくはない人が思い浮かべるであろうイメージは、「赤と銀の宇宙人」というイメージが強いためか、サブトラマンとして主人公のウルトラマンのライバルや助っ人を務めることも多い。一応例外も現時点では1人だけ存在するが。また、青いウルトラマンは一部を除いて、何かしら悲しい出来事を過去に経験しているケースが多い。
いずれにせよ、最初から青い戦士は世間のイメージの強い赤トラマンや最近増えた黒トラマンに比べるとマイナーな存在であり、現時点では10人にも満たないが、中にはその独特の魅力を好むファンも多い。
映像作品で青いウルトラマンが登場したのは平成シリーズからであるが、それ以前に1995年から杉山清貴のコンサートにウルトラマンキヨタカが登場したり、1994年発行のアメコミ版ウルトラマンGに悪のブルーウルトラマンが登場したり、昭和時代に児童雑誌などでブルー族のウルトラマンがイラストで紹介されていた。
該当するウルトラマン
ウルトラマンアグル
『ウルトラマンガイア』に登場。
劇中でも「青いウルトラマン」と呼称されるなど、映像作品で初めて体色に赤を含まないウルトラマンであり、初めて登場した最初から青いウルトラマンでもある。その後の青トラマンの立役者とも言える存在。出現当初はヒール的な戦法や行動が目立ったが、危機に陥った少女を助けるなど所謂ダークヒーローとして存在しており、その姿勢が大きな反響を呼んだ。
中盤で一度退場するものの、強化形態であるV2となって舞い戻ってきた。以降は本当のヒーローとして戦いに身を投じていく。
ウルトラマンコスモス
『ウルトラマンコスモス』に登場。
史上初の基本色が青の主役ウルトラマンであり、かつ下記のゼットを主人公青トラマンと見るなら、現在でも唯一の「基本形態の体色に赤色を一切含まない」主人公ウルトラマンである。
基本形態であるルナモードの、怪獣を倒さずに保護するという基本スタンスが反響を呼んだが、結果としてはTVシリーズを一年以上放送し、映画も三本+αを抱える人気作となった。
後年のウルトラシリーズの作品でも何度か共演して、影響を及ぼしていたりする→(『ウルトラマンサーガ』、『決戦!ウルトラ10勇士!!』、『THE ORIGIN SAGA』)
ウルトラマンヒカリ
『ウルトラマンメビウス』に登場。
初期はボガール抹殺のためにハンターナイトツルギとして活動していた。出現当初はボガールへの復讐しか考えておらず、町への被害を考えずに戦うなど、あまり良い印象は受けられない。
後にウルトラの心を取り戻しヒカリとして再び活動する。しかしメビウスの世界観(昭和ウルトラマンと同じ、M78星雲光の国が存在する世界。昭和シリーズの直系)では、かつてのウルトラマンたちとは違った体色を持つヒカリは好ましく思われず、ツルギだったころの周囲を顧みない戦い方が災いして侵略者だと疑われたこともあった。ヒカリはそのことをメビウスに「これは自分が招いたこと、いわば自業自得だ」と真正面から受け止めた。しかし、結果的には地球人の信頼を勝ち取っている。
ウルトラマンブル
『ウルトラマンR/B』に登場。
基本形態のアクアが青い形態。ヒカリ以来12年ぶりに登場した青いウルトラマン。コスモス以来となる基本色が青の主役ウルトラマンであり、W主人公のウルトラマンとしては初めてで唯一である。
但し上記の4人と違い、プロテクターと角は青いが、体は銀ベースに黒(灰?)多め。
ウルトラマンフーマ
『ウルトラマンタイガ』に登場。
惑星O-50出身。素早い身のこなしや多彩な技を持ち、スピード戦法を得意とする。荒っぽい性格だが、義理堅い面も持つ。
戦士でない青いウルトラマン
ウルトラマンキヨタカ
ハワイオアフ島出身。海と自然を守るオーシャンブルーのヒーロー。任務のない時は、ワイキキの浜辺でビンテージのアロハ姿にサングラスをかけている。1995年から杉山清貴のコンサートにバックダンサーとして登場した。
ピアニー
すかがわ市M78光の町観光課のおねえさん。
ボイス
光の国の音楽の先生。ウルトラマンゼロの幼馴染。ウルトラファミリー大集合2012ライブステージに登場。
ソラ
光の国の少女科学者。ウルトラマンフェスティバル2018ウルトラライブステージ第一部「Brother~勇者たちの絆~」に登場。声を力に変える装置を開発。(CV:潘めぐみ)
フィリス
光の国の科学技術局の局員で、過去の遺物の管理担当。ウルトラマンタイガの知り合いで、セブンタイプの戦士のようなプロテクターを持つ。(CV:広瀬武史)
青い形態を持つウルトラマン
ウルトラマンの中にはメインカラーが青い形態を持つ者がいるが、最初から青い訳ではないため青トラマンと言うべきなのか分かりかねるところがある。
ウルトラキラー
RPG『ガイアセイバー』に登場する仮面の巨人。その正体は洗脳されたゾフィーであり、ウルトラの母のペンダントの力で元の赤と銀の姿に戻る。
ウルトラマンダイナ
ミラクルタイプは体色が青と銀の二色となる。
ウルトラマンネクサス ジュネッスブルー
『ウルトラマンネクサス』に登場。
TVシリーズ初期に登場した第二形態・ジュネッスが赤を基調としていたのに対し、青を基調とした別の第二形態。自らのダメージを顧みずに俊敏に突っ込んでいくスピーディーなファイトスタイルで闘い抜いていく。
後半から登場した進化形態のような特徴もあって、基本色が青の主役ウルトラマンにカウントされるかどうかは微妙なところである。
ウルトラマンゼロ
ウルトラセブンの息子。M78星雲光の国の世界観では、体色に赤と青と銀を併せ持つ初めてのウルトラマン。また、ダイナとコスモスの力を受け継いだ事で、タイプチェンジでルナミラクルゼロへと変身する。この時の配色は初期のアグルに近い。
ウルトラマンビクトリー
通常は赤と黒を基調としたカラーリングだが、ウルトラファイトビクトリーにて、ヒカリから与えられたナイトティンバーを用いてビクトリウムの力を解放したウルトラマンビクトリーナイトが登場。青や白銀メインのカラーリングへ変化し、クリスタルパーツが赤くなっている。
ウルトラマンオーブ
ゲームオリジナル形態として、ダイナミラクルタイプとベリアルの力を借りた黒と青の形態:サンダーミラクルと、アグルとヒカリの力を借りた青い形態:ナイトリキデイターが存在する。
他にも、上のイラストに描かれたハリケーンスラッシュのように、体色に青が入った形態が複数ある。
ウルトラマンジード
コスモスとヒカリの力を借りた形態:アクロスマッシャーが青い色をしている。ちなみに、デザインはヒカリ、カラーリングはコスモスのルナモードと近い。
ウルトラマンロッソ
アクアが青い形態。ブルと同様にプロテクターと角が青いのであって体は銀ベースに黒のライン。
青い悪トラマン
かなり貴重な悪の青いウルトラマン。こちらに入るのかは考え難いかもしれないが、便宜上ここに記述する。
ウルトラマントレギア
『ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』に登場。
青の体色にオペラ座の怪人の様なマスクとその中で光る真っ赤な瞳、カラータイマーをはじめとする全身に装備されたテクターギアの様な意匠と、ウルトラマンはおろか、従来に登場した悪トラマンの中でもかなり逸脱したデザインをしている。
後の展開により、元々はM78星雲のブルー族の一人であることが発覚した。
ブルーウルトラマン
アメコミ版ウルトラマンGに登場
ジャック・シンドーの死後、ウルトラマングレートの人間体となったエース・キムラの血液と殺人鬼ラプターの肉体をとりこんだゴーデス細胞が生み出した悪の青いウルトラマン。
青トラマンなのか微妙な戦士
ウルトラマンゼット
『ウルトラマンZ』に登場。
コスモス以来となる基本色が青かつ単独の主役ウルトラマンと言われることも多いが、体色は黒や銀も多めで、赤もアクセントとして若干入っているため、微妙なラインである。
余談
青トラマンや体色の青い形態は剣などの切断武器を使う率が高い。
『ウルトラマンフュージョンファイト!』でも水色属性のひとつとして「斬」が登場しており、青=切断のイメージは大きいと言える。
青トラマンに分類されるようなウルトラマンには、変身者や自身が科学者である者も比較的多く、そのうち公式に「天才」と明言されるほどの優れた研究者や発明家である者も多い。
またアグル、ネクサスジュネッスブルー、ヒカリの三人を演じた俳優は、それぞれ仮面ライダーも演じている。また、コスモスの場合は弟が仮面ライダーを演じている。
光の国にはブルー族という青い体をもつウルトラ戦士がいる(ウルトラマンヒカリもブルー族の1人である)。またウルトラセブンは企画当初体色が青だったが、商品展開を行う玩具会社の意向と撮影技術の都合で赤になったという逸話がある。
関連タグ
赤トラマン:対義語