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仮面ライダー(漫画)の編集履歴

2021-02-22 16:20:47 バージョン

仮面ライダー(漫画)

かめんらいだー

ここでは石ノ森章太郎氏による漫画作品『仮面ライダー』について記述する。

「お前たち『ショッカー』の野望を打ち砕き」

「人類の平和を守るため」

「大自然が遣わした正義の使者」


「『仮面ライダー』」


最初に

 石ノ森章太郎氏は晩年に「萬画宣言」を出しており、正確には本タグも『仮面ライダー(萬画)』とすべきなのだろうが、ここでは表記しやすさや一般的な普及率を鑑みて「漫画」と表記させていただく。以降、気に入らない方は脳内で「漫」の字を「萬」に変換していただきたい。


概要

 漫画の王様・石ノ森章太郎講談社の「週刊ぼくらマガジン」に連載したSF漫画。同誌の廃刊に伴い、「週刊少年マガジン」に移籍した。現在では中央公論社秋田書店から単行本が発売されている。

 本作はよく「原作版」と書かれたりするが、TV版とは内容が異なるパラレルな世界観であり、TVと漫画は同時並行して作成されたためどちらも原作ではない。いわばメディアミックスの一環なのだ。

 連載当時の世情を反映し、環境問題などにも触れられている。仮面ライダー1号の冒頭の発言にもある通り、「自然」対「文明」の戦いの縮図とも取れる作品になっている。諌山陽太郎の『漫画・特撮ヒーローの倫理学』(鳥影社・2006年)では、「『文明』対『自然』の対決を描いた『ウルトラマン』とは対になる作品であり、ショッカーとは『』の『こころ』を持った科学特捜隊に他ならないのだ」と考察されていた。この後も石ノ森作品では環境問題に関する風刺が登場することが多い。

 本作では中盤にて本郷猛死亡するという衝撃的な展開となり、一文字隼人に主役がバトンタッチされることとなる。


 なお、映画『仮面ライダーTheFirst』はTV版を意識した描写もあるが、TV版ではなく本作が原作とされている。


仮面ライダーのデザイン

 漫画版のライダーはTV版のスーツよりも触覚が太い(ミミズのような蛇腹)のが特徴で、胸板もかなり分厚く大きい。また腰のエナージコンバータはカプセル型など細かい違いがある。仮面ライダー1号=本郷猛は感情を表に出すと手術痕が現れるため、それを隠すために仮面を着用するという設定になっていた。


「いまは『これ』が…『おれの顔』なんだ…! 『本郷猛』の仮面をかぶった…!」(ライダーの仮面をかぶった直後の本郷の台詞)


登場人物

仮面ライダーの協力者たち


ショッカー

  • 蜘蛛男:最初の怪人。が4本もある。
  • 蝙蝠男:TV版よりずっとコウモリっぽい外見で、背中にを生やしている。
  • うつぼ男:1号ライダーに負けた蜘蛛男を回収した怪人。『仮面ライダーオーズ1000回記念エピソードにカメオ出演した。
  • 蜂女:空気というか蝙蝠男の部屋で世間話してただけの怪人。
  • コブラ男:TV版よりずっとコブラっぽい外見で、改造手術前から蛇姫と付き合っているリア獣。廃液を垂れ流しにする工場の用心棒。
  • 蛇姫メドウサ:漫画オリジナル怪人。全身タイツから機械が生えた女性の姿をしている。頭からは毒針ビームを発射する。
  • ショッカー戦闘員:TV版に輪をかけてダサい。漫画版では旧1号期のショッカー戦闘員やデルザー軍団戦闘員のように上官の怪人ごとに戦闘員が区別されているために、上官の怪人ごとに衣装が異なる。
  • ショッカーライダー:本郷を始末するために創り出された12人のバッタ型改造人間。一撃でライダーを倒すほどの威力の光線銃武装している。
  • カニ男(クラブマン):漫画オリジナル怪人。カニバブラー両腕の巨大なハサミ・口からの泡、小型ジェット噴射による飛行など多彩な武器を持つが、2号に苦戦し撤退する。
  • 毒蛾男:女性秘書に変装して『日ノ下電子』へ侵入。「ショッカーから脱走した」という作り話で隼人に接近して暗殺を企んだ。武器は改造人間をも眠らせる鱗粉と鋭い口吻。
  • ジャガーマン:TV版と違い黒ヒョウそのままの姿。ライダーを圧倒するスピードと攻撃力で2号を追い詰める。
  • ビッグマシン:ショッカーの日本征服作戦「10月計画(オクトーバープロジェクト)」の総指揮を行っていた怪人。機械を狂わせる超音波を放つ能力を有する。
  • ショッカー首領:ショッカーの支配者。部下からはただ単に「ボス」、あるいは「ゴットショッカー」と呼ばれている。基本冷酷な性格ではあるが、改造人間自体が貴重(莫大ながかかっているのだぞ、などと言っている)である為、寛大な処置を施すことが多い大物。十面鬼ゴルゴスは彼の爪の垢を煎じて飲むべきだ。なお、TV版同様声のみで怪人や配下の者たちに指令を下しており、作品自体も途中で終わってしまった為、後に仮面ライダーEVEで語られるまでは、その正体は謎に包まれていた。

上記以外にも、名称不明のイソギンチャクの怪人やエビ怪人(一文字曰くエビの化け物)、終盤には劇画調のTV版の怪人の他ケンタウルスまで登場する。


派生作品

 石ノ森章太郎氏は講談社の幼年雑誌『たのしい幼稚園』でも初代ライダーコミカライズを書き下ろしている。

 小説作品『仮面ライダーEVE』はTV版ではなく本作から繋がる世界観となっている。


のちのオマージュ



関連項目

昭和ライダー ダブルライダー 伝説

仮面ライダーBlack(漫画)


仮面ライダー3号:前述した「たのしい幼稚園」版に登場するキャラ。後にスーパーヒーロー大戦GPに登場する。

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