ゲッターロボとは、3機の戦闘機メカ「ゲットマシン」によって構成された変形合体ロボの活躍を描いたアニメ及び漫画のシリーズタイトル。また、その主役ロボットの総称。スーパーロボットの1つでもある。
シリーズ第1作については初代ゲッターロボ。メカについてはゲッターを参照。
概要
3機のメカが空・陸・海に適した3形態に状況に応じて変形合体する斬新なアイデアと、3人のパイロットそれぞれの心情がぶつかり合うドラマ性が人気を博し、次々とシリーズ化された。
シリーズは主にTVやビデオ・DVDで展開されたアニメシリーズと、石川賢氏による壮大な漫画シリーズ(別名:【ゲッターロボサーガ】)に分類される。
また内容や設定も異なっている。
原作者の一人である石川賢氏が平行して漫画版を連載する「メディアミックス」の形をとっていた為に勘違いされがちだが、【漫画版】と【TVアニメ版】のどちらが「原作」という訳では無い。
実際、TVアニメ版と漫画版は物語全体として重要な点は一致しているものの、キャラクターの設定も含めその他の細かい部分は大きく食い違う所も多い。むしろ別作品と言っても過言では無い。(特に【號】は【漫画版】では【G】から数年経った続きの話として描かれている。)
ただし、共通して『ゲッター線』が物語に絡んでくる事となる。(一部例外有り。)
またTV版と漫画版では対象としていた年齢層が大きく違った為、通常【漫画版】と呼ばれるものとは別に、TV版のコミカライズとして児童誌向けに執筆されたものが存在している。
作品群としてのゲッターロボ
TVアニメ
- 1974年【ゲッターロボ】
- 1975年【ゲッターロボG】
TVシリーズ第一作と第二作、【ゲッターロボ】と【ゲッターロボG】は時系列を同じくする物語であり、リョウ・ハヤト・ムサシ(【G】ベンケイ)の3人がゲッターロボを駆り早乙女研究所と共に恐竜帝国や百鬼帝国と戦う物語となっている。
- 1991年【ゲッターロボ號】
TVシリーズ第三作、【ゲッターロボ號】は当初【マジンガーZ】のリメイク作品として企画が進められていた為、本作に登場するキャラクター・ゲッターのデザイン、ゲッターの技、敵のモチーフ、音楽等にその名残が見られる。
また【旧シリーズ】との繋がりは一切無いのだが、実は当初は【旧シリーズ】との関連性が予定がされていた。その為神隼人の登場もあったのだが声優のスケジュールの都合で没になってしまった。
メインキャラは一文字號・橘翔・大道剴の3人となっており、本拠地はネーサー基地、敵対勢力はプロフェッサー・ランドウ率いる幹部とメタルビーストとなっている。
また特筆すべき点は、「完全にゲッター線が絡まないゲッター作品」「ゲッターロボ特有の無茶苦茶な変形をせず完全変形をするゲッターロボ」「支援機と合体して強化形態となる」の点が挙げられる。
- 2021年【ゲッターロボアーク】
TVシリーズ第四作、【ゲッターロボアーク】は後述の【ゲッターロボサーガ】を下地にした作品で、上記3作とは独立した世界観。また監督、キャスト共にOVAの陣営が大半を引き継いで制作された。
「ゲッターロボ號」(アニメ版では無く漫画版)の十数年後が物語の舞台となっており、アンドロメダ流国と早乙女研究所の流拓馬・カムイ・ショウ・山岸獏の3人が戦う物語となっている。
OVA
アニメ版と漫画版のテイストを融合させたバンダイビジュアルのOVAシリーズ。
- 1998年【真ゲッターロボ 世界最後の日】
OVA第一作、【真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日】は謎の宇宙生物インベーダーとの長きに渡る壮絶な戦いを描いた作品。全13話。
第1話~第3話とその13年後を描く第4話~13話で構成されている。
登場人物は流竜馬・神隼人・車弁慶・巴武蔵等のメインパイロット(【旧シリーズ】とは関係無い。)が出る他、早乙女博士が今作の敵の1人として描かれており、今作限定キャラの號・渓・凱らもこの物語に大きく関わる事となる。
事前にゲッターロボの知識を頭に入れておかないといけない点があるが、今でも根強い人気のある作品である。
第3話で監督が交代しており、第4話以降では物語の前後で世界観・演出などに大きな違いが見られる。
- 2000年【真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ】
OVA第二作、【真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ】は物語冒頭に武蔵がゲッターロボで恐竜帝国との死闘の末に敵諸共、自爆と言う形で物語が始まる。5年後、突如復活した恐竜帝国と隼人・早乙女博士らが率いる新生ゲッターチームの戦いを描いた作品。全4話。
メインキャラは一文字號・橘翔・大道剴(アニメ版ゲッターロボ號とは関係無い。)となっている。一応、竜馬や隼人も出てくるが今作ではメイン3人組のサポーターとしての登場と言う形を執っている。
実は本作は、主役メカとして漫画版の『ゲッターロボ號』を出す予定であったが、諸事情で出せず代打として『ネオゲッターロボ』を新たにデザインして出演する事となっている。
その為、『ネオゲッターロボ』はゲッター線を利用していないゲッターロボである。
また、他作品に比べて明瞭な作風が特徴で、タイトルや内容は往年の「東映まんがまつり」を思わせる。
タイトルに「対」と付いているが、この両者は一切戦わない。別の形でゲッターロボ同士が戦う展開は一応ある。
- 2004年【新ゲッターロボ】
OVA第三作、【新ゲッターロボ】は主に竜馬に焦点を当てて物語が進んでいく。
謎の存在『鬼』との戦いを通して『ゲッター線』の謎を描き出す物語。全13話。
メインキャラは流竜馬・神隼人そして、武蔵坊弁慶が登場する。新キャラの武蔵坊弁慶は巴武蔵と車弁慶を合わせたようなキャラクターとなっており性格も折衷した様となっている。
本作は歴史・伝奇的要素が強く、過去にタイムスリップしての『黒平安京編』は特にそれが顕著に表れている。またバイオレンス要素等の【漫画版】を思わせる演出が随所に散りばめられているのが特徴である。
【ゲッターロボサーガ(漫画版)】
漫画シリーズは、大凡『ゲッターロボ』→『ゲッターロボG』→『ゲッターロボ號』→『真ゲッターロボ』→『ゲッターロボアーク』から成る超大作。
また【アニメシリーズ】と違い共通の世界観の中で物語が進行する為、双葉社による復刻作品集の題をとって【ゲッターロボサーガ】とも呼ばれる。
石川賢氏の他作品ともリンクしゲッター線の意思や宇宙創成の謎にまで迫る宇宙規模の壮大な物語に未だに根強いファンが多く、今も尚、新規ファンが増えている。
だが原作者である石川賢氏が2006年に急逝してしまった為に、シリーズ正伝は【ゲッターロボアーク】を以て未完状態となってしまっている。
(その前に掲載誌が休載となった為、多くの伏線を残したままではあったが、一応の区切りがついた所で終わっているのが唯一の救いかもしれない。)
石川氏の没後、永井豪氏とダイナミックプロにより、『デビルマン』と初代ゲッターロボ、『魔王ダンテ』とゲッターロボGとの共演が描かれている。
その他ゲッターシリーズ
【ゲッターロボ飛焔】
WebコミックMAGNA(幻冬舎コミックス)にて連載されていた漫画。
人間を喰らう植物群とそれを裏から操るプロフェッサー・ジャコフの陰謀に、隼人率いる新たなゲッターチームが立ち上がる物語。
ゲッターロボサーガとリンクする物語(時系列は【號】の後と推測される)である。
【ゲッターロボアンソロジー〜進化の意志】
幻冬舎のバーズコミックスデラックスから発売された漫画。
石川賢氏の同志である永井豪氏や、ゲッターロボ飛焔の津島直人等7人の漫画家によるアンソロジー形式のコミック。アンソロジーであるが飛焔の外伝等もある事から、半公式とも言える内容となっている。
上記の作品に石川賢氏の別作品【セイテン大戦フリーダーバグ】のキャラクターも登場する。
【偽書ゲッターロボダークネス(旧題:偽書ゲッターロボDASH)】
月刊マガジンZ → ヤングアニマル嵐にて連載された漫画。
早乙女賢(博士)によって齎されたゲッター線によって人間が異形化したイデアに、了・ハヤト・ムサシがバイオレンス且つエロティックな戦いを繰り広げる。
尚、今作のムサシは美少女となっている。
ファンからは西川氏の代表作【職業・殺し屋。】の名セリフに引っ掛け「ああ…なんて卑しいゲッターなんだ…」と言われていたが、後に本当にそれをキャッチコピーにされてしまった。公式自重しろ。
【デビルマン対ゲッターロボ】
チャンピオンREDにて、2010年6月号から10月号まで連載された。
作画:永井豪とダイナミックプロ
これまで、ダイナミックプロのキャラクターを大勢集めたクロスオーバー作品で共演経験のある2作品の共演を主題にした作品としては、本作が初となる。時系列は、映画【マジンガーZ対デビルマン】、【グレートマジンガー対ゲッターロボ】等の作品の前日譚に位置しており、【デビルマン】、【ゲッターロボ】共にTVアニメ版の設定に近くなっている。
また、【ゲッターロボ】側は、恐竜帝国と抗戦中となっている。
尚、ふざけてる上記の左イラストだが、実際にこれが出てくるのである。
【魔王ダンテ対ゲッターロボG】
チャンピオンREDにて、2011年10月号から2012年2月号まで連載された。
作画:永井豪とダイナミックプロ
悪魔教団のミサにより蘇った魔王ダンテを迎え撃つゲッタードラゴン。その魂を持たないダンテはリョウをその魂として融合する。実は、ダンテを調べる早乙女研究所の生化学研究室所属の研究員宇津木涼こそが、ダンテの魂を宿す者だった。
【ダイノゲッター】
「ダイナミック企画」公式サイト内にて2014年に連載されたWebコミック。全8話。
ダイナミックプロと千値練のコラボレーション企画。
原作:永井豪、石川賢、作画:星和弥 、編集協力:不知火プロ。
【ゲッターロボDEVOLUTION-宇宙最後の3分間-】
別冊少年チャンピオンにて、2016年1月号から2019年7月号まで連載された。
並行世界、現実世界と仮想世界をキーワードとしており、異世界からの干渉などを描く壮大なスケールの作品となっている。
石川賢氏のゲッターロボサーガへのオマージュ要素も強く、ゲッターエンペラーの存在が重要なファクターとなっている。
【ゲッターロボ牌】
近代麻雀2017年1月15日号(2016年12月15日発売)から2019年まで連載された。全3巻。
ゲッターロボ初(恐らくロボット作品初)の『麻雀』を絡めた異色作。
2020年、大西洋の海底から現れた半魚人生物『『アトランティス帝国]]』は地上征服を宣言。『[ゲッター線シールド』によりあらゆる攻撃を受け付け無い『メカ・ビースト』によって世界は瞬く間に征服されていく。
ゲッター線の研究を行っていた四風館博士は、そのゲッター線シールドを破る方法を発見し、そのための人型兵器・ゲッターロボを開発する。なんとその方法とは、『麻雀』であった……。
尚、メインキャラ3人は女性となっている。
【ゲッターロボ大決戦!】
1999年9月9日にバンダイビジュアルから発売されたプレイステーション用シミュレーションRPG。
ゲッターロボサーガをベースとしながらも、スーパーゲッター號やテキサスマックなどTVアニメ版の要素も取り入れられている。
真ベアー号から順に前のゲットマシンに高速で突っ込んで行く3D合体シミュレーションや、石川賢氏のタッチを再現したアニメムービー、遠藤正明氏による主題歌など見所は多い。そして、今作オリジナルの『女性のみで構成されたゲッターロボ斬』、『ブラックゲッター』が登場するのも本作の見所となっている。
【ゲッターロボ(実写映画)】
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2025年公開予定のシリーズ初の実写作品。
原作:永井豪、石川賢、監督・プロデュース:岡部淳也
キャラクター
ゲッターロボ・ゲッターロボG
早乙女研究所より(初代・G)
恐竜帝国(初代)
百鬼帝国(G)
ゲッターロボ號(アニメ版)
NISAR(ネイザー:日本国際航空宇宙技術公団)より
ランドウ一味
ゲッターロボアーク
早乙女研究所
アンドロメダ流国
大女王メルドウサ | 諸葛孔明 | カーター・マクドナル | 兎猿猴 | 女王蟲 | 他。 |
恐竜帝国
皇帝ゴール三世 | ハン博士 | バット将軍 | ゾル | バイス | ガンリュー | ゴスロ |
カンパニア | バジリスク | 他。 |
その他
流竜馬 | メシア・タイール | 一文字號 | 橘翔 | 大道剴 | 車弁慶 | 早乙女博士 |
拓馬の母 | カムイの母 | ロン・シュヴァイツァ | シュワルツコフ | 山咲 | 帝王ゴール | ブライ大帝 |
他。 |
世界最後の日
人類側
インベーダー側
真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ
ネーサー基地
恐竜帝国
帝王ゴール | バット将軍 | ガレリィ長官 | ニオン | 他。 |
それぞれの人物は作品によって設定が大きく異なるため、詳細はリンク先を参照。
ロボットガールズZ
アークちゃん、キリクちゃん、カーンちゃん、ゲッペラー様、D2、