「失望したぞ…パンクジャック」
『VISION DRIVER』
『GLARE, LOG IN』
「変身」
『INSTALL』
『DOMINATE A SYSTEM, GLARE』
「浮世英寿…お前はゲームオーバーだ」
CV:忍成修吾
スーツアクター:小森拓真
変身者
・ギロリ
・ミメイ(『仮面ライダーガッチャード』)
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場する仮面ライダー。第14話より登場。
プレイヤー用のデザイアドライバーではなく、運営用のヴィジョンドライバーに「プロビデンスカード」を認証する形で使用して変身する。
実は本編においては登場回数はたったの2回、外伝を含めても『ギーツエクストラ』や『MOVIEバトルロワイヤル』を合計した4度しかない。
変身
ドライバー起動装着後、上部の生体認証装置「バイオメトリクサー」に親指を直に触れて指紋認証させ、変身待機状態へ移行。プロビデンスカードを「ヴィジョンリーダー」へスキャンすることで内部のヴィジョンドライバーの縮退炉「ヴィジョンリアクター」で内蔵の極小状態で均等を保った疑似ブラックホールからダークマターを取り出してクリーンエネルギーに変換、装甲が装着される。
外見
主に紫と赤のラインが施された黒い装甲を纏っている。目に当たる部分は紫で頭部にはバッタを思わせる触覚がある。なお、「目に当たる部分」と書いたが、グレアのマスクには複眼がない。
スペック
身長 | 210.0cm |
---|---|
体重 | 84.8kg |
パンチ力 | 32.2t |
キック力 | 64.4t |
ジャンプ力 | 83.5m(ひと跳び) |
走力 | 2.3秒(100m) |
運営が使用する特別な仮面ライダーということでプレイヤー側の仮面ライダーを遥かに凌駕する性能を有し、カタログ上はブーストフォームやコマンドフォームを上回る戦闘力を誇る。
全身の装甲「ディヴィジョンアーマー」は未知の素材で元々優れた靭性も兼ね備えているのだが、それに加え全身に配置された円形の器官「デフレクトピット」から電磁偏向シールド「サークルデフレクター」を展開することで、ただでさえ硬い防御力を高め鉄壁の防御力を誇る。なおサークルデフレクターは脚部「オプティマレガース」の足元に展開して空中浮遊にも転用可能。よくよく確認すると、14話での戦闘でも、それらしいものでパンクジャックの打撃をいなしている描写がある。
また、腕部「グレアアーム」はドライバーのエネルギーにより、重さを全く感じることなくあらゆるものを掴む事ができる他、グローブの「オプティマニピュレーター」は攻撃対象にデバフプログラムを流して相対的なパワーバランス調整を行うという恐ろしい機能を持つ。
これらの性能の表れか、パンクジャックを終始圧倒した14話は勿論、16話でギーツ コマンドフォームの必殺キックが直撃してなお、(派手に吹っ飛ばされこそしたが)オーバーダメージによる変身解除されることはなかった。
そしてグレア最大の特徴は「ライダーの洗脳能力」である。ディヴィジョンアーマーの胸部・肩部・膝部に配置された5基の仮面ライダー制御装置「ヒュプノレイ」を射出し、プレイヤー側のライダーの頭部に装着させることで自身の制御下に置くことができる。
このヒュプノレイは別世界のライダーも乗っ取れることが可能らしく、『ガッチャード』では仮面ライダーマジェードを洗脳した。
時限付きの自爆機能も搭載されており、仮面ライダーパンクジャックは装着させられて洗脳・操られた挙げ句仮面ライダーギーツを潰そうとしたグレア=ギロリにより、ギーツを道連れにしようと頭から自爆させられて退場してしまった(ギーツは間一髪で回避、パンクジャックも辛うじて一命を取り留めていたことが後に判明)。
また、分離・浮遊させてバリアを張ったりファンネルよろしくビームをそこら中に乱射もできる(さらには一瞬だがオールレンジ攻撃をするようなシーンもあった)。
さらに恐ろしいことに、ヴィジョンドライバーに搭載された下記機能とレイズバックルを使えば制御下に置いたライダー(おそらく自身も)への拡張武装の展開もできる。言ってしまえば手駒を増やせば増やす程自動的にグレア本人の手数が増えていくという厄介な特性でありまだ成長の可能性すら残されている。
なおこちらはドライバー紐づけの機能だが(よって変身前だろうがお構いなしに行使可能)、デザイアグランプリのルールの書き換えすらも遂行可能。冬映画ではデザイアロワイヤルを強制終了させ緊急でシカゲームを開催した。
上述の能力やライダーそのものの性能を見れば分かる通り、本来「ゲームマスターはデザイアグランプリのゲームを直接操作してはならない」というルールの根幹を破壊しているような機能ばかりが搭載されている。おそらく、DGPのゲーム性を著しく毀損するorライダーの力で一般人に危害を加えるようなプレイヤーが現れた際の緊急鎮圧が本来の用途なのだろう(外伝作品では反逆したスタッフ達を鎮圧するために変身している)。
「勝ち残れば願いを叶えられる」というデザイアグランプリのルールを考えればプレイヤーを本人の意思に関係なく洗脳して戦わせるのは明らかな越権行為でもあり、存在自体がゲーム性の崩壊を象徴したかのような仮面ライダーとも言える。
しかし変身者の戦闘力は別であり、少なくともギロリの場合、その時点での最高戦力まで強化された複数のプレイヤーのライダーに囲まれたら流石に苦戦する。そしてゲームマスター権限の悪用が露見したことで、上司のニラムによって変身資格を剥奪される結末となった。
ただし、その後に登場する同型の運営ライダーはこちらよりもスペックが低く、変身者もかなりのトラブルメーカーだったのもあり、ギロリが戦った最高戦力よりも更に格下であるギーツ・マグナムブーストフォーム単体にも完膚なきまでに圧倒された挙句特別な特攻能力を持つ相手に変身解除どころかトドメまで刺された事から、ライダーの必殺技でも変身解除しなかったギロリの強敵感を保ってもいる。
その後の登場
『仮面ライダーパンクジャック』
終盤にてギロリが変身、警備隊ライダー複数人を一気にヒュプノレイで洗脳・無力化した。時系列的には映像作品で初めて変身したことになる。
『仮面ライダーガッチャード』
スパナ「まさか、洗脳されているのか!?」
「ご名答。仲間同士で無様に殺し合うべき。」
CV:谷口布実
ハンドレッドによるコピー品であるためか、変身の際ヴィジョンドライバーの指紋認証は描写されないまま変身が行われた。
操作無しでヒュプノレイを飛ばしていた原典とは違いヒュプノレイを飛ばすためだけにハッキングの操作を行っていた。
ヒュプノレイの洗脳能力やグレア本体の性能の高さを駆使してマジェードとヴァルバラドを苦戦させるが、途中に乱入したラケシスが助太刀に入ったことで形勢が逆転し、ライダーヴァルバラド、ヴァルバラドの必殺技を同時に食らって敗北した。
その後辛くもその場からは逃げ出せたミメイだったが、彼女の悪意に惹き寄せられたさらなる脅威に抹殺対象とされてしまい…。
使用アイテム
グレアが使用する変身ベルト。
変身に使用するカード型特殊記憶デバイス。
非常に薄型でありながら、ヴィジョンドライバーのカスタマイズデータを保存するための3ゼタバイトもの記憶容量を約0.03秒で転送するという極限のデータ通信速度を誇る。
「ゼタバイト」とは普段生活する上で我々にはあまり聞き馴染みのない単位だが、簡単に書くと1ゼタバイト=10億テラバイト。仮面ライダー的に書くならご存知ファイズドライバーが単体で合計18テラバイト(厳密には10TBと8TBで分けられている)、現代編のイクサナックルが20テラバイトと言えば分かりやすいだろうか(放送した年代などを踏まえればどちらも大概な大容量だが)。前作のバイスタンプと比べても3倍の容量を誇る。
現実世界ではというと、たとえば2022年時点で当時最新モデルであるiPhone14ProMaxのストレージ容量が最大1TBである。要するにあの薄型カードにはそれだけのビッグデータが内蔵されているのだ。
ヴィジョンドライバーの左側に装備された、プロビデンスカード用ストックアイテム。
ヴィジョンドライバーの右側に装備された、レイズバックル用拡張スロット。
セットした各種レイズバックルの機能を引き出して仮面ライダーのアップグレードを行う。
またリモートコントロールにて、制御下に置いた仮面ライダーへの拡張武装の展開も可能。
必殺技
- デリート
『DELETE』
プロビデンスカードを1回スラッシュして発動。
強力な回し蹴りを放つ。または2つのヒュプノレイを敵にぶつける。
- シャットダウン
『SHUT DOWN』
プロビデンスカードを2回スラッシュして発動。
劇中未使用。
- リモートコントロール
変身後に再度バイオメトリクサーを操作し発動。
ヒュプノレイを分離、対象のプレイヤー側のライダーの頭部装甲を弾き飛ばして装着させ、支配下に置いて意のままに操る。
被せられたライダーは意思のない傀儡となり、その頭部には自爆機能が搭載されている。
『ガッチャード』ではマジェード・ムーンケルベロス相手に使用。規格・ライダーシステムが違うために他作品のライダーのハッキングは二次創作止まりだったが、まさかの公式の実現と相成った。この際は飛ばしたヒュプノレイをエネルギー体としてそのままマジェードに被せる(ヒュプノレイは被せられた際に消滅する)という手法であった。
これは原典のグレア(及びゲイザーやグレア2)でもできるのか、ハンドレッド版のグレアにのみ追加された機能かは不明。もっとも、『MOVIEバトルロワイヤル』ではヴィジョンドライバーの所持者であるコラスが『リバイス』の登場人物であるジョージ・狩崎を洗脳している点を考慮すると、元からオリジナルのヴィジョンドライバーに搭載された機能をミメイが応用したという説が有力視されている。
- アップグレード
『SET UPGRADE』
『REMOTE CONTROL』
『○○(バックル名)』
上記のアップグレードアセンブルにレイズバックルを装填して操作、自身ないしは洗脳ライダーに強制的にレイズバックルの装備を展開させる機能。また、各レイズバックルごとに必殺技も発動可能。(いずれも劇中で直接的な使用描写はないが、前者については16話などでこの機能が使われたと思しき「GMライダー」が登場した。)
レジェンドアイテム
後年の仮面ライダー作品やその商品展開において登場した、グレアをモチーフとしたアイテムやフォームなど。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、グレアとゲイザーのレジェンドライダーケミーカードを使用して変身する形態。劇中未登場。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、仮面ライダーレジェンドがグレアにケミーライドした形態。劇中未登場。
余談
- グレアの綴りは「Glare」。「眩惑、ギラギラした光、睨みつける視線」という意味であり、まさにギロリらしいネーミングとなっている。このことから名前の意味としては、『仮面ライダーギロリ』とも言える。過去にも、変身者の名前が仮面ライダーの名前になる例はあったが、別言語に変換するのは初の事例である。
- 第14話の予告で登場した直後から、早速変身者予想がファンの間で行われていた。そのファンの中では、「グレア」の意味や謎のカードを所持していたこと、同じ脚本家が以前担当した作品で( 「自称」ではあるが)ゲームマスターが仮面ライダーに変身していたことからギロリではないかと予想していた人もいたが、予想通りだった。
- 能力から乗っ取りフォームを想起させるが、グレアはあくまで乗っ取る側なので、あえて言うならば「乗っ取るフォーム」となる。
- その後、第21話で同型かつスペックが上位互換の仮面ライダーゲイザーが登場し、続く第22話では同じく同型(だが変身者によってはスペックが下位互換)の仮面ライダーグレア2も登場している。
- スーツアクターの小森氏は前作にて仮面ライダーデモンズ、仮面ライダーベイル等などを担当しており、本作では仮面ライダーメリーも演じている。
- ミメイ版を担当する宮澤氏は『ギーツ』でもベロバ版の仮面ライダーグレア2を演じており、2作連続でグレア系統のライダーを演じる形となった。登場回でラケシス版のヴァルバラドを兼任しており、一緒に映るシーンでは酒井氏がミメイ版のグレアを担当している。
- グレア2のスーツはグレアの改造ではあるが、撮影時にはある程度簡単にグレアに戻せたらしく『ギーツエクストラ』では通常のグレアが登場している。
- その後、仮面ライダーゲイザーゼロ、仮面ライダージャマトゲイザーにリペイントされたが、すぐに戻されている。
- グレア2とゲイザーには複数の変身者が登場したことから、ヴィジョンドライバーで変身するライダーでは、(『ガッチャード』での客演を除けば)唯一の変身者が固有のライダーである。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダー一覧 令和ライダー サブライダー ダークライダー 運営ライダー
女性ライダー:ガッチャード世界では女性が変身した為、こちらに該当する。
仮面ライダーオーディン:ライダーバトルが主軸となる作品の運営側のダークライダー。作品内で登場する他のライダーを凌駕するスペックを与えられている上にライダー達の戦いに直接的な介入を行う点が共通する。
仮面ライダーネクロム:眼がモチーフの変身アイテムを使用する、別のライダーを乗っ取って操る事が出来る、複眼が無く無機質なイメージのスーツなどの共通点があるサブライダー。
仮面ライダークロノス:脚本家が同じ作品のゲーム運営が変身するダークライダー。ゲームに干渉してプレイヤーを妨げている面も共通する。因みに上記のゲンムとは親子関係にある。