解説
元は演劇の興行を取り仕切っていた会社であり、その歴史をさかのぼると1895年にまで至る。現在でも大歌舞伎やスーパー歌舞伎といった歌舞伎の興行をほぼ独占的に行っている事で知られている。
映画部門の帝国活動写真株式会社が設立されたのは1920年11月8日。戦前戦中戦後と活動した映画会社としては日活に続く2番手。日本映画黄金期における五社協定の一角だった。また1951年に邦画…いや日本映画初の総天然色(=カラー)映画である『カルメン故郷に帰る』を出したのも、松竹だった。
スタジオは1920年6月から1936年1月にかけて現在の東京都大田区に松竹蒲田撮影所を構えていた。その後神奈川県鎌倉市の松竹大船撮影所に移行、長らく使われていたが、2000年に閉鎖した。ただし、京都市太秦に、関連会社の松竹撮影所が運営する撮影所が存在しはする。
2005年以降は(テレビ・映画共に)アニメに力を入れている、と言いたいところなのだが、実は1933年に蒲田撮影所が3作品ほど制作を手掛けた事があった。その後1941年5月に漫画映画部を設置し本格的にアニメに取り組もうとした矢先に太平洋戦争に突入してしまう。そんな折、海軍からプロパガンダ映画製作のための予算を回してもらった事で、組織的なアニメ制作を手掛けていく事になる(それまでは個人で、限られた予算の中で細々と制作されていた)。また、こんな時勢だからか、漫画映画部は動画研究所と改名している。
そしてこの松竹動画研究所は1942年1月から1945年8月にかけて合計6作品送り出したものの、1945年8月に廃止、以後長らくアニメとは距離を置いた。
そして2005年以降再びアニメに手を出している。
大阪市に本社を構える芸能事務所の松竹芸能や、シネマコンプレックスのMOVIXを展開する松竹マルチプレックスシアターズは子会社。
作品
邦画
カルメン故郷に帰る(日本映画初のカラー映画)
男はつらいよシリーズ
釣りバカ日誌シリーズ
松本清張シリーズ
超高速!参勤交代シリーズ
洋画
(子会社の「松竹富士」含む)
ドラマ
鬼平犯科帳シリーズ(劇場版もあり)
アニメ映画
ガンダムシリーズ劇場版
ストレンヂア 無皇刃譚
BLOOD-C The Last Dark
FAIRYTAIL 鳳凰の巫女
GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
新劇場版頭文字D Legend1-覚醒-/Legend2-闘争-
アニメ版がんばっていきまっしょい
テレビアニメ
余談
- 歴史的経緯から東京の有楽町・銀座(ぶっちゃけ「日本一地価が高い場所」)に少なからぬ土地や建物を所有しており、売上に関しては映画・演劇がメインだが、必要経費などを差し引いた営業利益については不動産業の方が大きい。ある意味で東宝と並ぶ「映画事業もやっている不動産屋」と言える。
関連人物
関連タグ
松竹ロビンス:かつて経営に参加していた球団。大洋ホエールズに事実上吸収合併される。
おちょやん:劇中に登場する鶴亀株式会社のモデルが松竹。
mydear.production:anystyleとの共同運営。