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ドリームキャストの編集履歴

2019-11-01 20:30:30 バージョン

ドリームキャスト

どりーむきゃすと

【ドリームキャスト】とはセガ・エンタープライゼス(SEGA)が家庭用に向けて製造した最後の家庭用コンソールである。…ファン曰く「セガのハードは最期まで素晴らしかった」らしい。

「私の代わりに、いつか必ず…『あの星に住む全ての人達』に、幸せになるチャンスを与えてあげて…」

「命の尊さ、命の素晴らしさ。この想いを永久に咲かせよう。『我が命の花よ、君よ花よ』」

SGKG(セガカガ)、もしくはKGGG(カガガガ)

……_______回収されたボイスレコーダーより。

ドリームキャストとは…

セガ・エンタープライゼスが日本で1998年11月27日に家庭用に向けて製造した最後の家庭用コンソール(据え置きゲーム機)。ロゴオレンジ渦巻きであり、ファンの間でしばしば【(アットマーク)】で表現される。

性能

本体

「サターンの10倍の性能」を目指して開発された。メインメモリは16MB、ビデオメモリは8MB。CPUに日立製作所のSH-4、ビデオチップにNECのPowerVR2をそれぞれ搭載。ジオメトリエンジンや動画再生専用のエンジンは搭載しておらず、SH-4のFPUで処理する。

OS

独自のBIOSをROMにて保持している。OSWindowsCE(カスタムバージョン)を採用したが、現在のゲーム機と違ってOSが常時立ち上がっているわけではなく、ゲーム起動時WindowsCEをGD-ROMから読み込む方式で、実際にOSを使うかどうかはソフトメーカー次第。Windows CEを利用したソフトの場合、起動時にWindowsロゴマークが表示される。

メディア

ヤマハと共同開発した専用のGD-ROM再生可能ディスクドライブ搭載。GD-ROMはマルチセッションの光学メディアで、内周にはISO規格のフォーマットを、外周部は独自規格の高密度フォーマットを用いており、ISO規格部分には非対応ハードウェア再生時の警告メッセージやPC等で読み取れるおまけデータ等を収納可能である。初期版においてはCD-ROM読み込み機能が存在した。詳細は後述。

コントローラー

コントローラーには十字の形の方向キーライバルであった任天堂のハード以外で初めて採用しているが、構造が任天堂の特許には抵触していないため問題とはなっていない。コントローラのアナログ入力部(トリガー、アナログスティック)は、一般的なアナログ入力に使われる可変抵抗器の代わりに非接触方式(磁石~センサ間の距離を感知するタイプ)を用いていた。【ビジュアルメモリ】やら【ぷるぷるパック】などは後部に取り付けするが、コントローラーが重たくなってしまうのはご愛嬌

ビジュアルメモリ

本体にはハードディスクのような内部記憶装置といった気の利いたものは搭載されていなかった(搭載してもセガサターンみたいになるだけだが)ため、この外部記憶装置にゲームの進行状況を記録していく。【ビジュアルメモリ】自体の保存容量は少なめであるが、フラッシュメモリ搭載によりセーブ自体は電池が不要となっているものの、モノクロの液晶とボタンとスピーカーが付いており、対応するミニゲームをインストールして遊ぶ事も可能であり、そのために電池を必要とした。

互換アーケード基板『NAOMI』との連動が可能となったが、NEOGEOと異なり進行状況の共有ではなくカスタマイズしたキャラのアーケード版での使用といった程度が殆どであった模様。

発明BOYカニパンも【ビジュアルメモリ】の普及に貢献してくれたらしい。

一つのコントローラにつき最大2つのビジュアルメモリ(略称VM)が刺せるが、その他のツール等を使用するゲームではその限りではない。

ネットワーク機能

本体に最初から電話回線と接続し通信を行うモデムを搭載しており、発売当時は現在ほどパソコンや携帯情報端末が普及していない時代だったが、このモデムのおかげで電話回線があれば このマシンだけでダイヤルアップ接続によるインターネットを楽しむことができた(ただし、発売当時は光回線などのブロードバンドインターネット接続が普及しておらず、テレホーダイ(外部リンク)などの回線利用料の割引を知らないユーザーも多かったため、電話回線を直接利用する『ISDN』などのダイヤルアップ接続による電話料金の高騰と通信速度の遅さに頭を悩ませるユーザーも多かったとされる)。これを当初売りにしており、宣伝でも「ドリームキャストでEメール」と謳っていた。

メールソフト

ドリームキャスト用の電子メールの作成・送受信ソフト、ドリームフライヤー(Dream_Flier)も存在した。

ブラウザ

ドリームパスポートと呼ばれる【NetFront系】の専用ブラウザが入っており、ソフトによってはインターネット接続を要するものがあったため、これらにも内蔵される形で搭載されていた。中には「でじこのまいブラ」と呼ばれるデ・ジ・キャラットコラボなどの他のメーカーとコラボレーションを行った単独ブラウザソフトとして発売されるものもあった。風の便りによるとwebtvをベースにしたインターネット閲覧ソフトであるマイクロソフトの【ウェブティービー接続キット】が希望者のみに配布されたらしい。

互換基板

アーケード用システム基板として発表された『NAOMI』はこのゲーム機と互換性があり、アーケードで売れた作品の移植を容易にする売りもあったほか、VMの項目でも挙げたNEOGEOに続いてセーブデータの家庭用ゲーム機とアーケード筐体での共用等を可能とした。なおこの基板は専用のドライブを追加することでGD-ROMの読み込みを可能としている。

当時の状況

この項目では当時の状況に関して記述する。一部の人は涙で前が見えなくなるに違いない。

コードネーム

セガサターンプレイステーションはおろか、海外ではNINTENDO64にすら劣勢を強いられていたため、セガの社運を賭けて開発された。(サターンも国内では96年までPSと、97年以降も64とは五分だったが、高コストが仇となり逆ザヤを解消できず、赤字に悩まされていた)

コードネームとされる『KATANA』は( かたな )ではなく、関西弁の「勝たな」から来ている。それまでのセガハードと異なり、太陽系惑星からは取られていない。

なぜ『刀(かたな)』から取らなかったのだろうか。

……と言われていたが、実際は「勝たな」ではなく「」から取られていた。

開発当時、セガにはもう一つの次世代ハード「ブラックベルト(黒帯)」という試作機が存在し、その黒帯を『斬って勝つ』という意味合いを込めて、『KATANA』というコードネームが与えられていた。

広告戦略

その自信を裏付けるかのごとく発売前には大規模な広告戦略を展開。その中でも【湯川専務】シリーズは……

「セガなんてだっせーよな!プレステのほうがおもしろいよな!」

などといった自虐ネタ的な内容が大きな話題を呼んだ。こうした広告戦略が功を奏してドリームキャストの知名度は大幅に上昇し、「売りに出せば売れる」とまで言われた状態であった。

ローンチタイトルに『バーチャファイター3tb』、1ヵ月後には『セガラリー2』、前世代機のセガサターンでは発売しなかったセガの看板タイトル『ソニックシリーズ』の新作『ソニックアドベンチャー』等と言ったキラータイトルを発売させるなどの戦略を取っていた。

致命的なミス

しかし、開発の遅延や量産体制時の問題などにより部品の供給や生産が間に合わないという致命的なミスを犯してしまい、初回出荷量の大幅削減や予約キャンペーンの中止などが相次ぎ、「売りたくても、売りに出せない」状態となり、『準備運動をしたにもかかわらず、50メートル走の出足で足元のバナナの皮に気づかずに足を滑らせて転倒する』ような状況になったのだった。また、湯川専務も常務に降格となってしまった。



尚、先代のセガサターンもセガのキラーソフトであるソニックシリーズの新作を出さずに海外で大敗する。性能を確保するために2チップ化して複雑な構造となりコストが跳ね上がった結果、互換性の実現が極めて困難になり、本機がサターンの互換を持たないと、致命的なミスを連発しており、サターンでのミスが今回のミスの遠因になってるものも多い。

一応、フォローしておくと後方互換を持たせるとコスト面だけでなく性能面でも不利になりやすいため、後述のPS2以前は互換性を持たせない方が一般的であった。


中古販売

また当時、独占禁止法抵触の疑いがかけられていたSONYプレイステーションの販売方法である「中古販売の禁止や定価販売を前提とした小売店の囲い込み」を模倣したこともあり、セガまでもが独占禁止法違反の疑いがかけられてしまい、この事件に対して「卸子会社の業務を本社に丸投げしてペーパー会社化する」という脱法スレスレの行為で処理したことから大きな批判を呼び、セガの信頼は太陽に挑んだイカロスのごとく瞬く間に地に堕ちていった。

ソフトウェア

スペースチャンネル5』、『シーマン』、『シェンムー』などといった思い出に残る作品はあったもののサードパーティ、すなわち開発にかかわっていないメーカーによるキラータイトルに恵まれなかったため、工場排水により汚染される河川のごとき悪い流れを断ち切ることはできず、泣きっ面にハチとばかりに、プレイステーションの上位互換機であったプレイステーション2の発売もあってさらに苦戦を強いられた。

結果

こうしてセガは2001年1月31日、ドリームキャストの生産中止セガのハード事業からの撤退を発表、18年間にわたるセガハードの歴史がここに幕を閉じた。セガが本業とされるアーケードに専念するきっかけになったとも言えなくも無い。なお、国内の最後のソフトであるマイルストーンカラスの発売日は2007年1月29日。

同人

2012年海外では同人ソフトという扱いで新作が発売された。なぜ同人ソフトを家庭用コンソールで動かせるかというと、ウィキペディア(外部リンク)によると、「初期型のドリームキャストの【見るCD】機能を利用して自作ソフトやゲームエミュレーターを動作させる試みが存在した。」とのこと。具体的には「ハードウェアをハックして本体からROMデータ等を吸いだし、解析試行錯誤等を経て実機で動かせるCD-ROMや、エミュレータ等を作成」という、ゲームキューブのこの種の展開などと同様の力業を用いたらしい。よい子はマネしないように……とは言ってみたが、一般人には無理だこれ。

MIL-CD

初期モデルではMIL-CD対応と書かれているが、これは【見るCD】機能と呼ばれる画像動画入りのCD-ROMの読み込みを可能にする機能であり、ドリームキャスト用の【見るCD】も開発される予定だったらしいが、結果としてはそのようなものは本体普及の状況もあり発売されなかったとされる。逆にMIL-CDというCD-ROMのソフトを起動する機能がセキュリティホールとなってしまい、せっかく違法コピー対策に特殊な規格を採用したのに「ドリームキャストのゲームソフトを何らかの手段で読み取れればCD-Rに書き込んで起動できる」または「他会社ゲーム機のエミュレータ等非公認のソフトウェアなどを動作させることができる」ことを示すという皮肉な結果になり、後に上記行為の防止のためCD読み込み機能は取り除かれている(もちろんGD-ROMを非対応のドライブで読ませても高密度フォーマットには対応しておらず、市販品でこの仕様に対応したPC用ドライブもなく、市販の光学メディア用バックアップソフトなども対応したものはないため、ISO規格の光学メディアを使用したPS2等と比べるとディスクのコピーは非常に高難易度かつ、吸出しを行えても実機での立ち上げができるとは限らなかった)。ただし、この対策は同様の状況が発生したプレイステーションの外部接続端子とは異なり、在庫が多かったため実際には非対応の本体はそれほど多くなく、簡単な改造で元に戻せるものなども存在するといわれる。

オンラインゲーム

本機の目玉機能だったインターネット接続機能だが、期待されていたオンライン対応タイトルはあまり出なかった。当時のインターネットはダイヤルアップ接続が主流で、ネット接続を前提とするようなタイトルは出しづらかったと思われる。初期のドリームキャストで通信対戦に対応していたタイトルとしてはあつまれ!ぐるぐる温泉などがあるがヒットしたとは言い難い。DCのオンライン対応タイトルで最初に成功したのは2000年12月に発売されたファンタシースターオンラインである。なお、同タイトルはオフラインでも十分に楽しめるアクションRPGで、後年のMMORPGのようにサーバに繋がなければ満足にプレイできないようなゲームとはかなり趣が異なる。


セガはオンライン対応で時代の先を行きすぎたというのが妥当な評価であろうが、その後の家庭用ゲーム機へのオンラインゲームの浸透の礎にはなった。


セガ・ハード・ガールズ

Hi☆sCoool!セハガール ドリームキャスト

CVM・A・O

正義感にあふれる素直な性格。

人との繋がりを大切にし、誰とでも仲良くなれる。

感情が顔に出やすく表情がころころ変わるため、イジられやすい。

無自覚だが貧乏が板についており、周囲に同情されることも。

(※『セガ・ハード・ガールズ』公式サイト内紹介文より抜粋)

おもなドリームキャスト用ソフトウェア一覧

(アルファベット順→五十音順)


ソフトウェアの一部にはハード生産終了以降に発売された大きなお友達向けのゲームと同じタイトルが存在するが、これは家庭用ゲームに移植する過程で「競合するPS2とマルチプラットフォームで販売していた」ことに起因する。既に生産終了したハードでもあったことから規制も緩く、「ちょっとしたお色気要素」が削除されずに残っている事も多かった。


3DSで蘇るドリームキャスト

2015年3月18日には、ニンテンドー3DSのテーマシリーズ「セガハードシリーズ」で、ドリームキャストのテーマが税込み200円にてSG-1000と共に発売された。上画面はソニックアドベンチャー風のデザイン、下画面はドリームキャストの本体メニュー画面をイメージしたデザインであり、スリープ復帰音は実際にドリームキャストから収録した音(ビジュアルメモリの電池切れ警告音・GDドライブのシーク音)となっており、あまりの完成度の高さやこだわりにファンからも驚きは隠せない様子で、従来の斜め上を行くセガに脱帽するファンも多いとか。現在は海外で配信されたバージョンが日本でも配信され、それは上画面のデザインがやや異なるのと、メニューBGMがドリームパスポートからPSOのものに変更になっている。メニューBGMに関してはPSOの経験者には懐かしさで好評だったようだ。

NEW3DS

ちなみにNew3DSのホワイトでこのドリームキャストのテーマを設定すると、まるでドリームキャストを携帯型にしたような感じになり、キー配置や色がドリームキャストのコントローラーのと特に似ている為、違和感が少ない。ただし、New3DSのABXYボタンの色はスーパーファミコンを意識している為ドリームキャストコントローラーのものとは色の配置は異なる。

非公式パロディ

外部リンク

Wikipedia同項目には、ここでは語りつくせないほどの「聞くも涙・語るも涙」の歴史がつれづれと記されている。

セガ・ハード・ガールズ公式サイトでのドリームキャスト 紹介(このキャラが電神として、電撃文庫FIGHTING CLIMAXに登場している)

関連タグ

セガ ゲーム機

坂本龍一(起動時のジングルを手がけた)

STG(DC最後のソフト争いはなぜかこのジャンルで起きた)

湯川専務

秋元康(湯川専務シリーズをプロデュースした)

セガ・ハード・ガールズ

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