お笑い第三世代
おわらいだいさんせだい
概要
主に1960年代に生まれ1990年前後にブレイクしたお笑い芸人を指す。
代表的なのは何といってもとんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンの3組。ほかにはホンジャマカ、ダチョウ倶楽部、B21スペシャル(ヒロミ)、トミーズなどがいる。とんねるずは視聴者参加番組などでデビュー前からテレビ出演していた。ウッチャンナンチャンは日本映画学校出身。ダウンタウンはNSC1期生。それまでの芸人は誰かに弟子入りして修行するというのが一般的だったが、第3世代からは新たな方法でデビューする芸人が増えていった。お笑い芸人にかっこいいイメージを持たせ、若者向けの笑いという概念を生み出した世代でもある。
他の世代について
タグの使用がお笑い第三世代と第七世代だけなので、それ以外の世代についてはとりあえずここで解説。
そもそも年齢・芸歴・ブレイク時期のどれで分けるのかが定まっていないため、人によって多少見解が異なる。特に遅咲きの芸人は意見が割れることが多い。
ここでは主に芸歴で分類するものとする。(ブレイク時期で分けると「ブレイクが遅れると世代が下がる」というおかしな現象が起こってしまうため)
- 黎明期
第一世代より前にもブレイクした芸人は喜劇役者の榎本健一、古川ロッパ、柳家金語楼、しゃべくり漫才の元祖とされる横山エンタツ・花菱アチャコ、リーガル千太・万吉、落語協会の5代目古今亭志ん生、8代目桂文楽、6代目三遊亭圓生などがいた。いずれも明治生まれ。
- 第一世代前(演芸ブーム前期)
便宜上大正からほぼ昭和一桁生まれで表すと、Wけんじ、獅子てんや・瀬戸わんや、コロムビア・トップ・ライト、夢路いとし・喜味こいし、スリーポケッツ(渥美清・関敬六・谷幹一)、脱線トリオ(由利徹・南利明・八波むと志)、漫画トリオ(横山ノック・上岡龍太郎・横山フック)、てんぷくトリオ(三波伸介・戸塚睦夫・伊東四朗)、クレージーキャッツ、落語界では5代目柳家小さん、初代林家三平、3代目三遊亭圓歌、4代目桂米丸、5代目春風亭柳昇、6代目笑福亭松鶴、3代目桂米朝、3代目桂春團治、4代目桂文枝などがいる。
- 第一世代(演芸ブーム後期)
主に戦前から戦後すぐの生まれで1960~70年代にブレイクした世代。ザ・ドリフターズやコント55号、青空球児・好児、レツゴー三匹、横山やすし・西川きよし、笑福亭仁鶴、桂三枝、チャンバラトリオ、Wヤングなど。最初にお笑いに爆発的な人気を持たせた世代。
代表的な番組は8時だョ!全員集合など。コント55号の萩本欽一は各局で人気冠番組を持ち、それらの番組の視聴率を合計するとものすごい数値になることから「視聴率100%男」と呼ばれた。また笑点もスタートし、7代目立川談志、5代目三遊亭圓楽、桂歌丸といった数多くの人気落語家を産んだ。
- 第二世代(漫才ブーム)
主に1950年代生まれで1980年代にブレイクした世代。ビートたけし、タモリ、明石家さんま、笑福亭鶴瓶、所ジョージ、関根勤、春風亭小朝、コント・レオナルド、星セント・ルイス、オール阪神・巨人など。
ビートたけしとタモリは年齢的には第一世代だが、それぞれのデビューが26歳、30歳とかなり遅いのでこちらに入る。ルールを無視して暴れまわるなど、人として大切な何かが欠落した人が多い。漫才ブームを皮切りに、コント中に設定から抜け出すなど今までのお笑い理論をぶち壊した。
代表的な番組はオレたちひょうきん族、笑っていいとも!など。前述のメンバー以外はひょうきん族の項目を参照。
吉本 千原兄弟、ナインティナイン、雨上がり決死隊、DonDokoDon、FUJIWARA、博多華丸・大吉、ココリコ、ペナルティ、ロンドンブーツ1号2号、山田花子など
その他 くりぃむしちゅー、キャイ~ン、Take2、テツandトモなど
主に1970年代前半生まれで1990年代後半にブレイクした世代(FUJIWARAと博多華丸・大吉はかなり後にブレイク)など。ボキャブラ天国で数多くの芸人がブレイクしたが、番組終了とともに消えてしまった芸人も多い。雨上がりやさまぁ~ずなどはボキャブラには出ず、少し遅れてブレイク。フジテレビで8年おきに放送される新しい波がスタートし、ここからめちゃイケや水10!が始まった。
吉本 タカアンドトシ、ブラックマヨネーズ、南海キャンディーズ、陣内智則、中川家、フットボールアワー、チュートリアル、次長課長、ロバート、インパルス、パンサー、森三中、友近など
ワタナベ アンガールズ、青木さやか、我が家、ロッチ、ハライチ、ザブングル、平野ノラなど
人力舎 おぎやはぎ、アンジャッシュ、ドランクドラゴン、アンタッチャブル、北陽、東京03など
サンミュージック スギちゃん、髭男爵、小島よしお、鳥居みゆきなど
主に1970年代後半生まれで2000年代にブレイクした世代など(中川家やスギちゃんは年齢的には第四世代、平野ノラは第六世代時期にブレイク)。このあたりからブレイクする芸人の数が爆発的に増える。第四世代とは異なりブームが去っても消えずに残っている芸人が多い。特に人力舎の活躍が著しい。
- 分類がはっきりしない世代
オードリー、ナイツ、キングコング、千鳥、NONSTYLE、平成ノブシコブシ、ピース、モンスターエンジンなどは第五か第六かどちらに分類するかは人によって意見が異なる。この世代の早咲き芸人は第五世代と同じ時期にブレイクしているうえに、第五世代と年齢が近すぎて第七世代とは離れすぎているため、第五世代に含めたほうがしっくりくる。そもそもこの世代がブレイクした頃は、後述の第六世代はまだデビューしていない芸人も多い。ナイツは自らを「第五世代のナイツです」と名乗ったことがある。しかし第六に分類する意見も多い。
主に1980年代生まれで2010年前後にブレイクした世代。
吉本 オリエンタルラジオ、はんにゃ、フルーツポンチ、しずる、ウーマンラッシュアワー、かまいたち、ジャングルポケット、チョコレートプラネット、渡辺直美など
大きく分けると「レッドカーペット以前にブレイクした早咲き」「レッドカーペット芸人」「レッドカーペット終了後のお笑い氷河期にブレイク」の3種類に分けることができる。
先述のとおり第六世代をオードリー・千鳥などに当てはめる意見が多いことにより、この世代は行き場を失ってしまいアメトーークで6.5世代と分類されてしまった。ブレイクした芸人はいても大ブレイクにまで至っていない点が第六世代に入れてもらえない原因かもしれない。新しい波16から生まれたふくらむスクラムはすぐに打ち切られてしまった。
年代だけで見れば爆笑レッドカーペットなどのショートネタブームでブレイクした芸人も含まれるはずなのだが忘れられていることが多い。レッドカーペット出身芸人は消えてしまった芸人が特に多い。
該当記事を参照