概要
中央競馬での活躍に関する表彰制度としては、1954年に競馬新聞を発行していたところが制定していた啓衆賞が始まりであり、1972年にそれを引き継ぐ形で中央競馬の機関紙(月刊誌)である「優駿」の主催で優駿賞となり、1987年にJRAが直接主催する形でJRA賞となった。
競走馬、騎手、調教師に対する表彰と、馬事文化の発展に顕著な功績があった個人・団体に対する馬事文化賞があり、毎年1月上旬に前年度の表彰が発表される。
競走馬部門
競走馬部門は新聞・放送局の競馬担当記者による記名投票で選出され、1/3以上の得票で選出。(投票内容はJRA公式ページで公表されている)最高得票が1/3以下や1位票が同数の場合は有識者による審査委員会で決定される形になっている。
現在設定されている部門とpixivが開設された2007年以降の受賞馬は以下の通り。
年度代表馬
各部門賞選出馬の中から選ばれる。
2007年:アドマイヤムーン
2008・2009年:ウオッカ
2010年:ブエナビスタ
2011年:オルフェーブル
2012・2014年:ジェンティルドンナ
2013年:ロードカナロア
2015年:モーリス
2016・2017年:キタサンブラック
2018・2020年:アーモンドアイ
2019年:リスグラシュー
最優秀2歳牡馬
2007年:ゴスホークケン
2008年:セイウンワンダー
2009年:ローズキングダム
2010年:グランプリボス
2011年:アルフレード
2012年:ロゴタイプ
2013年:アジアエクスプレス
2014年:ダノンプラチナ
2015年:リオンディーズ
2016年:サトノアレス
2017年:ダノンプレミアム
2018年:アドマイヤマーズ
2019年:コントレイル
2020年:ダノンザキッド
1988年から2018年までは朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬がほぼ自動的に選出されていたが、2019・2020年はホープフルステークスの勝ち馬が選出されている。
最優秀2歳牝馬
2007年:トールポピー
2008年:ブエナビスタ
2009年:アパパネ
2010年:レーヴディソール
2011年:ジョワドヴィーヴル
2012年:ローブティサージュ
2013年:レッドリヴェール
2014年:ショウナンアデラ
2015年:メジャーエンブレム
2016年:ソウルスターリング
2017年:ラッキーライラック
2018年:ダノンファンタジー
2019年:レシステンシア
2020年:ソダシ
1991年以降、この年から牝馬限定戦になった阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬がほぼ自動的に選出される形になっている。
最優秀3歳牡馬
2007年:アサクサキングス
2008年:ディープスカイ
2009年:ロジユニヴァース
2010年:ヴィクトワールピサ
2011年:オルフェーブル
2012年:ゴールドシップ
2013年:キズナ
2014年:イスラボニータ
2015年:ドゥラメンテ
2016年:サトノダイヤモンド
2017年:レイデオロ
2018年:ブラストワンピース
2019年:サートゥルナーリア
2020年:コントレイル
2018年のブラストワンピース以外はクラシック勝ち馬から選出。
最優秀3歳牝馬
2007年:ダイワスカーレット
2008年:リトルアマポーラ
2009年:ブエナビスタ
2010年:アパパネ
2011年:アヴェンチュラ
2012年:ジェンティルドンナ
2013年:メイショウマンボ
2014年:ハープスター
2015年:ミッキークイーン
2016年:シンハライト
2017年:ソウルスターリング
2018年:アーモンドアイ
2019年:グランアレグリア
2020年:デアリングタクト
2008年のリトルアマポーラ以外は牝馬三冠競走の勝ち馬から選出。
最優秀4歳以上牡馬
2007年:アドマイヤムーン
2008年:スクリーンヒーロー
2009年:ドリームジャーニー
2010年:ナカヤマフェスタ
2011年:ヴィクトワールピサ
2012・2013年:オルフェーブル
2014年:ジャスタウェイ
2015年:ラブリーデイ
2016・2017年:キタサンブラック
2018年:レイデオロ
2019年:ウインプライト
2020年:フィエールマン
最優秀4歳以上牝馬
2007年:コイウタ
2008・2009年:ウオッカ
2010・2011年:ブエナビスタ
2012年:カレンチャン
2013・2014年:ジェンティルドンナ
2015年:ショウナンパンドラ
2016年:マリアライト
2017年:ヴィブロス
2018・2019年:リスグラシュー
2020年:アーモンドアイ
最優秀短距離馬
1600m以下の競走成績をもとにして選出される。
2007年:ダイワメジャー
2008年:スリープレスナイト
2009年:ローレルゲレイロ
2010年:キンシャサノキセキ
2011年:カレンチャン
2012・2013年:ロードカナロア
2014年:スノードラゴン
2015年:モーリス
2016年:ミッキーアイル
2017年:レッドファルクス
2018年:ファインニードル
2019年:インディチャンプ
2020年:グランアレグリア
最優秀ダートホース
2007年:ヴァーミリアン
2008年:カネヒキリ
2009・2010年:エスポアールシチー
2011年:トライゼント
2012年:ニホンピロアワーズ
2013年:ベルシャザール
2014年:ホッコータルマエ
2015年:コパノリッキー
2016年:サウンドトゥルー
2017年:ゴールドドリーム
2018年:ルヴァンスレーヴ
2019年:クリソベリル
2020年:チュウワウィザード
最優秀障害馬
2007年:メルシーエイタイム
2008・2009年:キングショイ
2010年:バシケーン
2011・2012年:マジェスティバイオ
2013・2014年:アポロマーベリック
2015年:アップトゥデイト
2016・2017・2018年:オジュウチョウサン
2019年:シングンマイケル
2020年:メイショウダッサイ
調教師・騎手部門
年間成績から自動的に選出される。
最多勝利調教師
2007・2009年:藤沢和雄
2008・2017年:池江泰寿
2010年:音無秀孝
2011・2012・2013年:角居勝彦
2014・2016・2020年:矢作芳人
2015年:堀宣行
2018年:藤原英昭
2019年:安田隆行
最高勝率調教師
2007・2008・2013年:藤原英昭
2009・2014年:藤沢和雄
2010年:池江泰寿
2011・2015・2016年:堀宣行
2012年:須貝尚介
2017・2019年:中内田充正
2018年:木村哲也
2020年:友道康夫
最多賞金獲得調教師
2007年:松田博資
2008・2010・2013・2014年:角居勝彦
2009年:音無秀孝
2011・2012・2015・2017年:池江泰寿
2016年:堀宣行
2018年:友道康夫
2019・2020年:矢作芳人
優秀技術調教師
勝率、1馬房あたりの勝利度数・獲得賞金・出走回数の得点により決定。
2007年:松田博資
2008年:池江泰寿
2009・2010・2011・2013・2014年:角居勝彦
2012年:須貝尚介
2015年:松永幹夫
2016・2017年:堀宣行
2018年:木村哲也
2019年:中内田充正
2020年:矢作芳人
最多勝利騎手
2007・2008年:武豊
2009・2010年:内田博幸
2011・2012年:岩田康誠
2013年:福永祐一
2014・2015・2016年:戸崎圭太
2017・2018・2019・2020年:クリストフ・ルメール
最高勝率騎手
2007・2009年:安藤勝己
2008年:武豊
2010・2012年:横山典弘
2011年:福永祐一
2013・2014・2019・2020年:川田将雅
2015・2016・2018年:クリストフ・ルメール
2017年:ミルコ・デムーロ
最多賞金獲得騎手
2007・2009年:武豊
2008・2011・2012・2014年:岩田康誠
2010年:蛯名正義
2013年:福永祐一
2015年:ミルコ・デムーロ
2016・2017・2018・2019・2020年:クリストフ・ルメール
最多勝利障害騎手
10勝以上が条件
2007・2008年:西谷誠
2009・2010・2015・2018年:五十嵐雄祐
2012・2014年:北沢伸也
2013年:高田潤
2016・2017年:石神深一
2019・2020年:森一馬
2011年は該当者なし
最多勝利新人騎手
その年に初めて騎手免許を取得した騎手で30勝以上が条件
2008年:三浦皇成
2009年:松山弘平
2010年:高倉陵
2014年:松若風馬
2015年:鮫島克駿
2016年:木幡拓也
2019年:斎藤新
これ以外の年は該当者なし
騎手大賞
最多勝利騎手、最高勝率騎手、最多賞金獲得騎手の全ての部門を受賞した際に同時に表彰
2018年:クリストフ・ルメール
この表彰が定められた1987年以降にさかのぼっても、1987・1991年の岡部幸雄 1997~2000・2002~2006年の武豊ののべ三人しか受賞していない。
MJV
中央・地方・海外の指定レースを合わせた成績を勝利度数、勝率、獲得賞金、年間騎乗回数の4項目の順位をポイント化して表彰。2013年に新設。
2013年:福永祐一
2014・2015・2016年:戸崎圭太
2017・2018・2019・2020年:クリストフ・ルメール
特別賞
特別に表彰すべき対象が存在する場合に臨時に設けられるもので、競走馬に対しては特筆すべき成績を上げたものの各部門賞から漏れたものが対象になることが多く、表彰されない年も多い。人物に対しては特筆すべき記録を達成したときに表彰される。
競走馬対象
2009年:カンパニー
2016年:モーリス
2020年:クロノジェネシス
人物対象
2007・2013・2018年:武豊(いずれもJRA初となる記録に対して、2007年は中央競馬3000勝、2013年は中央競馬3500勝、GI100勝、東京優駿5勝、2018年は中央競馬4000勝)
2016年:熊沢重文(平地障害双方での活躍 2016年時点で中央平地791勝 障害215勝)
2020年:藤沢和雄(史上二人目のJRA通算1500勝)
馬事文化賞
文学・評論・美術・映画・音楽などの文化活動を通じて、馬事文化の発展に顕著な功績のあった個人・団体を表彰。また馬事文化活動に概ね30年以上携わっている者で、その振興・発展に顕著な貢献があったと認められる人物・団体を表彰する功労賞が年によっては表彰される。出版物に対して表彰避けることが多いが、テレビ番組、映画に対して表彰された例もある。