品川駅
しながわえき
概要
品川区との境界からは非常に近いが品川区内ではない。これは鉄道開業の際、東海道の品川宿の北に品川駅を築いたためである。本来の品川宿の中心は青物横丁駅あたり。
「苛烈な反対運動を起こしたため」という説もあるが、それは裏付けになる一次資料がない鉄道忌避伝説であり、既存市街地である品川宿で立ち退きや用地買収をする手間を省いたのが事実ではないかと考えられている。
その後、品川町には北部の北品川に北品川駅が開業したのであるが、こうした経緯から品川駅の南に所在することとなった。
利用者数はJR東日本管内5位(新宿駅、池袋駅、東京駅、横浜駅に次ぐ)である。
ただし自社改札内が4系統に対し改札外が2系統と少なく、20万人以上の改札内乗り換え人数×2(出場+入場だから2倍)が集計されていないため、実流動数よりも順位が低く見られる駅のひとつとなっている。
一応再開発がされたものの、高輪口、港南口ともに他のターミナルと比較して駅前が非常に寂しく、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機LABI、三越伊勢丹、ららぽーと、東急ハンズ、LOFT、ダイソーなどといったおなじみの店が一切ない。かといって商店街も無い。牛丼屋すら駅から数百メートル歩いた場所にしかない。この駅最大の名所はこれなのかもしれない。
JR東日本 品川駅
1872年6月12日(明治5年5月7日)、横浜駅(現在の桜木町駅)までの仮開業と同時に開業。
日本最古の鉄道駅のひとつである。
東海道本線(東海道線)の途中駅で山手線の線路名称上の起点駅。
このほか、電車運転系統上では横須賀線・京浜東北線・上野東京ラインが当駅に発着する。
また実際の運行上当駅とかすりもしていない湘南新宿ラインも、運賃計算上は当駅を経由していることになっている。
2015年(平成27年)3月、上野-東京間の列車線復活により、上野東京ラインの愛称にて宇都宮線・高崎線が東海道線と相互直通運転を行うようになった。
また常磐線系統の列車の一部が当駅で折り返すようになった。
駅の北方に巨大な車両基地を併設している。
ただし上野東京ラインが開通した現在、車庫機能を郊外に分散させることによって用済みとなった土地に新駅や商業地を建設するなどの大規模な再開発が予定されており、今後の動向が注目されている。
乗り場 | 路線 | 方向 | 方面 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 山手線 | 内回り | 東京・上野方面 | |
3 | 山手線 | 外回り | 渋谷・新宿・池袋方面 | |
4 | 京浜東北線 | 北行き | 東京・赤羽・南浦和・大宮方面 | |
5 | 京浜東北線 | 南行き | 蒲田・鶴見・横浜・磯子・大船方面 | |
6・7 | 東海道線 | 北行き | 東京・浦和・大宮・高崎・宇都宮・黒磯方面 |
|
8 | 臨時ホーム | 北行き | ||
9 | 常磐線(特急) | 北行き | 東京・柏・土浦・水戸・いわき・仙台方面 | 常磐線特急(ひたち・ときわ) |
10・11 | 上野東京ライン(常磐線直通) | 北行き | 東京・北千住・松戸・柏・我孫子・取手・土浦・水戸・勝田・成田方面 | 常磐快速線 |
12 | 東海道線 | 南行き | 横浜・平塚・小田原・熱海・伊東・沼津方面 |
|
13・14 | 総武快速線 | 上り | 錦糸町・船橋・津田沼・千葉・成田空港・君津・上総一ノ宮・鹿島神宮方面 | 始発列車は14番乗り場から発車。 |
14・15 | 横須賀線 | 下り | 武蔵小杉・横浜・大船・逗子・久里浜方面 |
|
京浜急行電鉄 品川駅
京急本線の起点駅であり、すべての列車種別が当駅に停車する。
2面3線のうち、JRから一番遠い3番線が行き止まりとなっており、朝夕のラッシュ時やダイヤ乱れ時に応用されるほか、日中に回送車両を止めて車内でイベントや物販を行うこともある。
日本橋側の隣駅泉岳寺駅で都営浅草線に接続するため、三崎口・羽田空港方面からの電車は、泉岳寺で西馬込から来る電車に接続するか、そのまま地下鉄へ直通する。
普通電車をはじめとする折り返し電車の大半は、泉岳寺側で地下へ潜る線から分岐する引き上げ線へ入る。
なお当駅から泉岳寺までは京急本線の支線扱いとなっている。
冒頭の理由により、南隣りの駅が北品川駅(品川区北品川)となるが、当初は今の北品川駅が京浜電気鉄道の品川駅であり、その後に東京市電に乗り入れて省線品川駅前の高輪駅まで来ていたが、乗り入れをやめて専用の路線で品川駅へ入るようになった。
なお当駅の本当の北には新品川と呼ばれる従業員専用ホームがある。
最初はワープロで出力された紙を貼っただけのフロアサインであったが、のちに金属で作り直されて社内公式になったようである(ニコニコ超会議より)。
JR貨物 品川駅
現在はJR東日本の新製車両輸送の発着が年数回ある程度で定期貨物列車の設定はない。
観光スポット
何かと観光商業スポットが乏しい品川駅前だが、あることはある。
泉岳寺駅付近、車両基地の直下に長さ230m、高さ150cmのトンネル「高輪ガード」がある。
歩行者でさえ前屈みで進まなければならない超小型トンネルであるが、品川駅周辺の東西を結ぶ数少ない連絡道路であり、交通量が非常に多い。
タクシーのルーフにある表示灯がトンネル天井に接触して粉砕することから、提灯殺しと呼ばれ恐れられてきた。
長年のタクシー専用車トヨタクラウンコンフォートや日産セドリックまでは表示灯の形状や寸法の調整でどうにかなっているが、現行の専用車でミニバン化したトヨタジャパンタクシーはついに通行不可となった。
また南方にも、これまた数少ない線路横断ルートとなる八ツ山橋がある。
ゴジラに初めて破壊された建造物として有名だが、現在でもJRと京急の撮影にはもってこいのスポットとなっている。
利用状況
近況
JR東日本
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は377,337人である。
- JRの駅では新宿駅、池袋駅、大阪駅、東京駅、横浜駅に次いで6位。
- 2016年度(平成28年度)に渋谷駅が減少した影響もあり、渋谷駅を抜いた。
京急電鉄
利用状況比較表
事業者名 | JR東日本 | 京急電鉄 | |
---|---|---|---|
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 328,439人 | 656,878人 | 254,093人 |
2009年(平成21年)度 | 321,739人 | 643,478人 | 250,177人 |
2010年(平成22年)度 | 321,711人 | 643,422人 | 250,414人 |
2011年(平成23年)度 | 323,893人 | 647,786人 | 248,778人 |
2012年(平成24年)度 | 329,679人 | 659,358人 | 253,919人 |
2013年(平成25年)度 | 335,661人 | 671,322人 | 261,780人 |
2014年(平成26年)度 | 342,475人 | 684,950人 | 264,309人 |
2015年(平成27年)度 | 361,466人 | 722,932人 | 272,500人 |
2016年(平成28年)度 | 371,787人 | 743,574人 | 279,218人 |
2017年(平成29年)度 | 378,566人 | 757,132人 | 284,888人 |
2018年(平成30年)度 | 383,442人 | 766,884人 | 288,196人 |
2019年(令和元年)度 | 377,337人 | 754,674人 | 285,582人 |