『俺っち!スイッチ!ワンパンチ!』
「Come on!バ!バ!バ!バイス!」
『Rollng!バイ!バイ!バイ!バイス!』
バイス「変身!」
「『バイスアップ!』」
『ガッツリ!ノットリ!クロヌリ!』
「『仮面ライダーリバイス!』」 『バイス!バイス!バイス!』
バイス「沸騰してきたぜ…!」
スーツアクター:永徳(バイス変身時)、縄田雄哉(一輝変身時)
概要
ローリングバイスタンプをリバイスドライバーに押印して変身する仮面ライダーリバイスの強化形態。第22話から登場。
変身時にはローリングバイスタンプでバツを描く様にローラーを滑らせ、同時に変身時のチャット画面が真っ黒に塗り潰されリバイ側のメッセージが消える。
初変身時にはドライバーに装填してローリングバイスタンプを倒すと赤く染まった地面にリバイと鏡写しに立つバイスが現れ、ドス黒い液体となってリバイを覆い付くし変身した。
変身プロセスも相まって、さながら「地獄、あるいは自身の影の中から現れたバイスによってまるでリバイが侵食され塗り潰されて行く」様である。
音声部分もバイス(木村昴氏)とリバイスドライバーのシステムボイス(藤森慎吾氏)が混じりあったものとなっており、さながらシステムボイスまでバイスに乗っ取られているかの様に聞こえる。
外見
全体的なシルエットは基となったリバイのレックスゲノムに近いが、「クロヌリ」と言う変身音声が表す通り悪魔バイスを彷彿とさせる真っ黒のボディカラーと、刺々しい左上半身が特徴。ただし全身真っ黒と言う訳では無く、体の側面や棘部分は銀色である。
複眼もバイス同様にブルーで、右目の大部分はリバイの原型を留めているが、目頭と左目の全体像はバイスと似た刺々しい造形になっている。
その姿はさながらバイスがリバイスからはみ出た、もしくはリバイに寄生し侵食しているようにも見える。
スペック
身長 | 204.4cm |
---|---|
体重 | 94.8kg |
パンチ力 | 58.4t |
キック力 | 117.3t |
ジャンプ力 | 85.1m(一跳び) |
走力 | 1.4秒(100m) |
変身と同時にリバイもとい一輝の肉体をバイスに乗っ取られてしまうため、単独での戦闘となる。
嘗てのジャッカルゲノムよろしく単独で戦う分を補う為か、体重以外の全てのスペックがもれなくボルケーノレックスゲノムから上昇。特にキック力が大幅に上昇した事で、全体的に過去の最強フォームの中でもトップクラスのグランドジオウやゼロツーにも追随する程の数値となった(只仮面ライダーは特に数値の強さは参考にならない事が多いが)。
ローリングバイスタンプが接近戦に長けた武器である都合もあり、もっぱら基本は徒手空拳特化型の形態と言える。
普段から荒々しい戦い方をするバイスだが、宿主の制御を完全に離れたことでいつも以上に荒っぽく暴力的な戦い方になり、蹴って壁に叩き付けたデッドマンをローリングバイスタンプで何度も殴り付ける、敵を叩きのめして快感の叫びを上げる、更に後述の「ローリングスタンピングフィニッシュ」を2体のデッドマンをぶち抜き、そのまま後ろにあった建物の一部を破壊する程の威力で繰り出す等、いつものおちゃらけた騒がしい態度は幾分鳴りを潜め、正に悪魔らしい凶暴な戦法で敵を容赦無く叩きのめす。
只、プロレス技を好んで多用する傾向は変わらず見られており、ブルドッキングヘッドロック、ドロップキック、アルゼンチン・バックブリーカー、パイルドライバーと、22話・23話のたった二回の戦闘だけでも実に四つもの技を披露している。また、ローリングバイスタンプでの殴打はメリケンサックによる凶器攻撃とも取れ、相手の脳天を鉄柱に叩き付ける・倒れた相手へのストンピング等、その立ち振る舞いは、見た目の凶悪さも相まって正にヒール役のレスラーその物である。
一方、一輝が主体で変身した場合(後述)はボルケーノレックスゲノムに近いスピードとテクニックを絡めた高速戦法で圧倒するスタイルを取る。
所謂バリッドレックスの冷凍攻撃やボルケーノの炎属性といった分かりやすい特殊能力は搭載されていないが、ローリングバイスタンプを振るうことで相手の特殊攻撃を打ち消したり、空間にエフェクトを描く事でゲノムパワーを具現化して自身や他のライダーに属性を付与して強化が可能。
因みに、公式サイトでの記述を見る限りではボルケーノの利点でもあったフェーズ3のギフテクスを人間と分離出来る能力がオミットされているが、これはそもそもシステムの開発者もコンセプトも異なる為と思われる。
また登場時点でギフテクスに変身出来る存在もアギレラだけだったため致命的な問題にはならなかった。
体を乗っ取り、バイスが裏切り?
2022年1月28日に「DXローリングバイスタンプ」の情報が解禁されたことで存在が発覚したが、収録されたバイスの「お前の身体は俺っちのもの」「裏切りは悪魔の得意技だ」といった不穏なセリフに不穏な変身音声、さらに不穏なデザインと発表当初から目を引いていた。
情報解禁されると、その不穏すぎる変身音や形態、玩具版収録音声からして、ファンからは「ボルケーノレックスゲノムの過程で培った関係は無駄になるのかよ!」等と不安視される一方で「一輝達を裏切りデッドマンズにつくふりをして、頃合いを見計らって再度裏切って欲しい」と様々な考察がされていたが…
バイス「一輝…俺っちのこと信じてくれるか?!」
一輝「どうせならカッコ良く決めろ!」
バイス「へへ…はいよ!」
いざ23話本編になると、実際は「現時点できな臭いフェニックスに保護されると何をされるかわからないので、一輝を「裏切り」という建前で保護しつつ一旦逃走、ついでにレジャー施設で遊んでいた」というのが真相であった(項目冒頭の台詞も踏まえてバイスがどれだけ精神的に成長し、一輝との信頼関係を深められたかがわかる)。
もっとも一輝の所持金を使って遊び倒す等、やりたい放題しており、根本の悪魔的な所業及び性格は変わっていないが、初期の野望だった「人間を喰らう」に比べれば、一輝以外から見ればいくらかマシになっているだろう…多分…。
だが、この形態に変身しバイスに肉体の主導権が移った状態は変身解除後も継続。
普段とは逆にバイスが実体となり、一輝が幽体の様になってしまう。
再度変身しても元に戻らず、加えて
- ジャックリバイス以外の形態に変身出来ない為、戦法の幅が狭まる。
- 一輝がバイスを物理的に制御する事が出来ない。
等の弊害も抱えている。但し後者に関しては、バイスと一輝の信頼関係がこれまでの戦いを経て非常に強固になっている事で殆ど問題になっていないのが現状である。実際、初変身によって肉体の主導権が変わった後、バイスが(初期に見られた様な)大義名分無く本人の意思で周囲に害を及ぼそうとしたことはなかった。
そして最大の問題点は一輝が肉体を失った事で餓死の危険が浮上し、それに伴いバイス自身も消滅の危機に瀕した事である。
バイスと異なり悪魔ではない一輝は普通に栄養摂取が必要である為、この状態が長く続くと共倒れになってしまうのであった。
これを回避する為、第24話にて狩崎により最も適合性の高いレックスバイスタンプを媒体として主導権を交代するやり方が考案され、実践の結果交代には成功。
この結果、一輝・バイスの双方がジャックリバイスに変身可能になったが、今度は一輝とバイスが融合した二重人格状態となってしまった。
更にギフ覚醒によるバイスの異常も再発。第27話ではギフが本格的に動き出した影響で今度こそ完全な暴走状態に陥ってしまい、間接的且つ不本意と言えど結局暴走フォームとなってしまった。
必殺技
- ローリングスタンピングフィニッシュ
バ!バ!バ!バイス!ババババババ!バイス!
ローリングバイスタンプを操作して発動。足元から黒いインクを思わせる液体を放出しながら自身も潜伏。
敵を上空に吹き飛ばしてローリングバイスタンプ型エフェクトで轢き潰し、自身は先のエフェクトの勢いで加速し、飛び蹴りでトドメを刺す。
ガンバライジングでは右ストレートで吹っ飛ばし、ドロップキックを放つ演出になっている。
ナックルアップ!
ローリングバイスタンプをドライバーから外してローラーを3回転させて発動。
敵に十字でインクを塗り潰すように動きを封じ、高速で接近して連続パンチを叩き込む。
第24話では地面でローラーを回転させ、パンチと同時にローラーを当てて轢き潰した。
- ペインティングフィニッシュ
ローリングバイスタンプに他のバイスタンプをスキャンして使用する技。
一輝の憑依したレックスバイスタンプを使用することで、肉体の主導権を変化させた。
その他、玩具ではリミックス変身に相当する「ヌリヌリミックス」も存在するが劇中未使用。
ローリングバイスタンプ
ローラー型のバイスタンプ。
変身アイテムであると同時に、近接武器でもある。
ジョージ・狩崎のあずかり知らないところで開発された。
余談
- 所謂「暴走フォーム」の一種であるが、従来のライダーの暴走とは一風異なり東映では「乗っ取りフォーム」とい言う新たな呼称を用いている(参考)。実際、先述の通りバイスが肉体の主導権を奪い自由気ままに行動しているものの、暴走と呼べる程の惨状には陥っていなかった。その後ギフの本格始動により完全な暴走状態となってしまったが、この状態もギフに意識を支配されているため乗っ取りフォームという呼称からは外れていないといえる。その為、「結局暴走フォームじゃないか」と言われる一方、「(バイスが)ギフに意識をジャックされてるからジャックリバイスなのか」と視聴者からは様々な声が飛び交うことになった。
- 現状ではリバイスの強化フォームで唯一ティラノサウルスモチーフでなく、リバイスの全てのフォームで唯一生物の力を有していない。
- 基本形態であるレックスゲノムは変身音に『ローリング!』と入っていたが、はからずしもローリングバイスタンプの伏線となっており、意外な形で回収されることとなった。
- ビルド以降の3段階目の中間フォームとしては22話と異様に早い。これはジオウとセイバーの2段階目の中間フォームと同じぐらいの早さである(ジオウⅡ22話、プリミティブドラゴン23話)。だがゼロワンのメタルクラスタホッパーも22話なので前例がない訳ではない。2段階目の中間フォームも登場が早くリバイスも同じく登場が早い(シャイニングアサルトホッパー16話、ボルケーノレックスゲノム17話)。
- ローリングバイスタンプはリーク当初、デザイン的にエビルの強化形態だと考えられたり、「どす黒いスプラトゥーン」等とネタにされたりした。
- 皮肉にも初登場回で出た別のフォームの必殺技時に出た文字フォントもインクが塗られるようなデザインだった。
- OPで一輝とバイスが入れ替わるかのようなシーンがあったが、まさにジャックリバイス変身シークエンスそのものである。更にジャックリバイス初登場回からは、件のシーンはいつもはついていないSEが入っており、伏線であることを仄めかしているようであった。
- 24話では変身シークエンスではないが、狩崎の案で一輝とバイスの身体の主導権が戻った際、赤く染まった地面を境に、鏡映しに立った一輝とバイスが逆転するという入れ替わる順番こそ逆だが、今度こそOPそのものな演出があった。
- 現時点では玩具版限定台詞の「お前の身体は俺っちのもの」は恐らく中の人ネタだが、上述の通り全く洒落になっていない。
- もっとも、前述の通りバイスが精神的に成長して一輝の体を悪用する気が低いため、問題点は一輝が生活しにくいくらい…のはずが上述の通り一輝の生命に関わる自体に陥っていたことが指摘された(勿論バイスの本意ではない)。
- バイスのスーツアクターの永徳氏は本形態で初めて単独で主役ライダーを担当し、さらにバイスの状態から変身ポーズまで担う事になった。また、変身ポーズはアギトを彷彿とさせるものとなっている。
- ちなみにジャックに乗っ取るという意味はない。乗っ取り=〇〇ジャックという訳・認識は「ハイジャック = hijack」を「high(高所) + ジャック」と分解した勘違いから生まれた和製英語である。
- 言葉遊びの面で見ると「ジャック>乗っ取り+バイス=乗っ取り(ジャック)バイス」または「乗っ取り>ノットリ>Notリ+バイス=Notリバイス」のダブルネーミングを掛けた物と見て取れる。
- 初登場にてまさに悪魔と言わんばかりの活躍、不穏な締めからその直後の第23話の予告にて、バッティングセンターにボウリング、そして太鼓の達人で遊び呆ける等対して悪事を働いていない(一輝のお金を使いまくっているが)バイスが映ったため、そんなに心配なさそうという声も既に上がっていた。
- このローリングバイスタンプを持ってきたのはウィークエンドの構成員であることが後に判明するのだが、「狩崎さんからの贈り物」「バイスの不調が治る」と嘘は全く言っていないのであった。
- 五十嵐家の中で悪魔が宿主の身体を乗っ取るという事態がカゲロウから引き続き今回で2度も起こったため、一部のファンからは「妹のさくらもラブコフに乗っ取られるのでは?」と考察...と言うか期待されている。
- 登場当初は「バイスが主体の形態」という最大の特徴が強調されていたため、バイスのみが客演した時に重宝されるのではないかと思われていた。
- しかし、24話にて一輝主体で変身も可能になってしまった事に加え、上記のリバイスも一輝主体の形態である事とジャックリバイスの上位互換である事、極めつけにバイス単独で変身できるアルティメットバイスの登場と最終回の描写も合わさって「最大の個性を潰した」、「上位互換形態が続々と出たので単に黒いだけの形態になってる」等と厳しい指摘が増えてしまった。
- 完全上位互換とも言える仮面ライダーリバイスの登場に伴い、ローリングバイスタンプの武器としての登場こそあるがジャックリバイスは全く使われなくなってしまった。前段階のフォームは1回ずつとは言えリバイス登場後も使われているため、ジャックリバイスの再登場を望む声もあったが、結局登場しないまま最終回を迎えてしまった。
- 終盤に、これまでの形態の長所をほぼ全て備えたアルティメットリバイスが登場したため、「せっかく沢山のフォームが用意されているのにどれも活躍が少ない」と近年の強化フォームの扱いの悪さを指摘される様になってしまった。
- 終盤(42話)にベイルのジャックリバイスのスーツをリペイントした形態が登場した為、再登場は絶望的となっていた。しかし肝心のベイルがクリムゾンベイルが初登場した話で封印され、スーツ自体も全体的にリペイント自体が少なめ(特に首から下)で戻そうと思えば戻せそうな範疇ではあるため、もしかしたら今後元に戻されて再登場する…かもしれない(実際にリペイントによって誕生したフォームが本編終了後にリペイント元に戻された前例がある)。
- …と思われていたが、「ファイナルステージ」ではそのスーツを更にリペイントした悪魔が登場した。こちらは全体的にリペイントされ、白を主体にしてしまったため、戻すにしても一苦労な形となってしまっている。
関連タグ
強化フォーム 中間フォーム 暴走フォーム? 乗っ取りフォーム
リバイス(仮面ライダー) 仮面ライダーリバイ 仮面ライダーバイス
関連・類似項目
- ジャックフォーム:こちらも「ジャック」を冠した強化形態。
- ハイジャックフォーム:「ジャック」を冠した派生形態。こちらは変身者の意志で動いて「ハイジャック」を行うフォーム。
- ファングジョーカー:二人組のいつもと異なる方が主導権を握る形態。
- 仮面ライダードライブ:こちらの必殺技は回転するタイヤで加速してキックを叩き込む。
- ネクロムスペクター:こちらもオカルト的な存在に「ノットリ」されたフォーム。ライダー名の後ろに冠詞が付くのも一致している。
- ハザードフォーム/仮面ライダーメタルビルド:黒塗りの刺々しい暴走フォームとダークライダー。ただしこちらはジャックリバイスと異なり複眼、ベルト以外、後者は全身が完全に真っ黒である。
- 仮面ライダーゲイツ:変身音の一部の音程が似ている。また強化形態の武器がジカンジャックロー。
- 仮面ライダーツクヨミ、サウザンドジャッカー:必殺技に「ジャック」と付くライダー/ライダーウェポン。
- タイムジャッカー:時間や歴史を乗っ取る和製英語なジオウの敵対組織。
- メタルクラスタホッパー、ドラゴニックナイト:銀色の中間フォームが3年連続で出ている。しかもそれぞれ新武器を携えて。なお、この伝統は翌年にも続いた。
- 仮面ライダーエデン:こちらも初公開時光の関係などで実際のカラーリングと視聴者が思い浮かべるカラーリングにギャップのあったライダー。
- 仮面ライダールシファー:配色が似ている悪魔。
- 最光シャドー:影に潜るところがローリングスタンピングフィニッシュの発動待機と似ている。
- プリミティブドラゴン:前作の同時期に登場し、変身者を乗っ取った中間形態。他の形態への変身を阻害する点も同様。ただし、こちらは後にワンダーライドブックの中に眠る幼き竜との友情を育み、エレメンタルプリミティブドラゴンへの変身を果たすことができたが、あちらはギフの影響とはいえ、せっかく友情を育んでいたにもかかわらず暴走せざるを得ない状況となってしまった。
- 仮面ライダーストリウス:変身シークエンスでクロヌリになるライダー。
- 仮面ライダーエビル:悪魔に乗っ取られたライダー。
- スプラトゥーン:上記の通り似ていると評された、インクを塗りたくりその中に潜れるゲーム。
- ヴェノム(MARVEL)、ブラックスパイダーマン:もともと基本形態の時点でデザインが似ていると言われていたが、この形態まで来てカラーリングも酷似したものに。変身シークエンスの黒い液体が一輝に纏わりつく様子はシンビオートを彷彿とさせる他、後に始祖/創造主の目覚めに反応して暴走するという要素まで加わった。
中間フォーム(3つ目)
エレメンタルプリミティブドラゴン←ジャックリバイス→レーザーブーストフォーム
リバイ/バイスの中間フォーム
バリッドレックスゲノム→ボルケーノレックスゲノム→ジャックリバイス→リバイス