概要
バンプレストから1994年1月28日に発売されたスーパーファミコン専用ゲームソフト。正式なタイトルは『ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦』。
ジャンルはRPG。
開発はアークシステムワークスが担当。
コンパチヒーローシリーズの一作だが、クロスオーバー作品なのにキャラ崩壊や設定破壊で有名になっている(後述)。
また、タイトル名は『スーパーヒーロー作戦』や『第2次スーパーロボット大戦OG』に登場する組織「ガイアセイバーズ」にオマージュとして受け継がれている。本作オリジナルキャラであるマークハンターも『無限のフロンティアEXCEED』にサプライズ参戦している。
登場キャラクター
パーティメンバー
アムロ・レイ/ガンダムF91→ガンダム→νガンダム→ガンダムキラー
その他協力者
悪役
ジオン・ショッカー同盟
ネオ・ジオン
クロスボーン・バンガード
宇宙人連合
問題点
概要の所でキャラ崩壊がどうのこうの、と書いたが、本作の原作レイプっぷりはスーパー特撮大戦2001だのスーパーロボット大戦Kだのが赤ちゃん扱い出来るくらいにぶっ飛んでいる。しかも、それ以外にもゲームとしておかしい部分が多々あり、このゲームを良作などと言えるのは余程の聖人君子以外にまずいない。
シナリオ面
- 多くのプレイヤーから言及された問題としてはまず敵キャラクターの選出に多大な問題があり、特に作中で猛威を振るった強敵やボス敵がことごとく雑魚敵扱いされ、ワラワラと登場する。ガンダムのキャラはメカとはいえビグザムだのジ・Oといった強力メカばかりだし、ネオジオン総帥のシャアが重要キャラとして登場するにも関わらずサザビーをわざわざ雑魚敵にするなどわけのわからない状態。ウルトラやライダーに至っては、タイラントやグランドキング、バードンやゼットンといった強力怪獣たち、百目タイタンやシャドームーン、アポロガイストやサタンスネークといった首領や強敵怪人などが鳩か野良猫の如く湧いて出るのはいくらなんでもおかしいだろう。じゃあボスはよっぽどヤバいやつが出てくるのかと思えば複数回ある強制敗北バトルで出てくるのはいずれもグフとザク(一応パイロットは凄腕のランバ・ラルだが)、何度も何度も何度も出てきて(誇張表現ではなくマジで何度も出てくる)は倒されると無言で爆死するザンジオーなど、その選出には疑問しか残らない。ヤプールのような大幹部も出てはくるがその扱いは何のカタルシスもない適当極まりないものとなっている。ちなみに本作では逃走不可となっているザコ敵がいくつか存在するが、α・アジールなどの強敵ポジションの敵であり、特定ポイントへの到達で必ず出現することから、前後のイベントを一切省略したボス戦だったのではないかと言われる。
- 一応の前作に相当する(ストーリーの繋がりはほぼ無い)ヒーロー戦記と比較し、キャラクターの強烈な改変は行われていない。……が、原作に忠実かと言われると別にそんなこともなく全体的に没個性的で、そのキャラである必要性に欠ける。少なくとも「とどめをさしましょう」「それは本当だぜ」などと言いだす好戦的なシーブックや、敵に対し「これでTHE ENDだ」とカッコよく告げるアマゾンなんて誰が見たがると言うのか。ヒーロー戦記と異なり最終ダンジョンでは過去に仲間になった全てのメンバーを使うことができるのだが、完全に自由という訳ではない(後述)し、選んだキャラで会話が変わるとかそういう仕掛けも皆無である。また、パーティメンバーの項を見ると分かるがウルトラ系とライダー系は3人居るのに対しガンダム系は2人しかいない。
- シナリオに矛盾点が多く、いちいち突っ込んでいてはこのページが編集困難になるレベル。
- そもそも全体的に説明が足りない。次の目的地に行くにもヒーローたちは徒歩で向かう始末で、敵組織の興亡についてもセリフだけで流されることが多い。それどころか、後半になると倒した後ボス敵が無言で爆死し、次に何をしていいかすらわからないような展開が連発する。
- 敵味方どころか一般人に至るまで常識というものがない。特に一般市民たちはガチでヒーローのことを信頼していない。それはヒーローたちもしかりであり、コロニー落としを必死で止めようとするアムロを、ジュドーとウルトラ兄弟がポケーっと見つめてるだけで協力しようともしない、など。
- 一文字隼人が死亡したとも取れなくもない描写のまま行方不明になる(そもそも死亡説はとあるレビューサイトの勝手な推測であり実際は数ターンで終わるイベント戦闘の後、敵が逃げる時にも死ぬときにも使われる効果音(テレポートのような音のため敵が逃げる時の方が多く使われている)と共に無言でいなくなる、その後洗脳が解けたかどうか、生きているのか死亡したのかどうかなどは不明のまま語られず直後のマーク・ハンターのセリフもなぜライダーキラーとの戦いにこだわっていたのかを説明したまでにとどまり誰も生死について全く触れないまま出番が終了する)。もちろん原作では死んでいない。
- 一応マルチエンディング制な上にプレイヤーの選択によって地球滅亡へのカウントダウンが進む仕掛けになっているのだが、ゲーム内では危機感を全く感じられない上にエンディングについても様々な問題がある(後述)
システム面
- エンカウント率が初代ドラゴンクエスト並。酷い時には1歩歩いただけで敵と遭遇することすらある。エンカウント率を下げる技はあるが一人しか使えない。
- 敵がラスボスですら単体の物理攻撃しかしてこないため、戦闘がつまらない。こちらの攻撃モーションは多彩なのに、敵の攻撃モーションは文字が出るだけというテキトーさ。ちなみに敵のグラフィックそのものは悪くないが、それによって逆に動かせなくなったのなら本末転倒だろう。
- 戦闘終了後はHPは全回復するが、MPは一切回復しない。しかもこのゲームは通常技ですらMPを消費するので、こまめに(フィールドのストーンサークルなどで)回復しないと技が出せなくなることすらある。
- どの建物に行ってもゴーストタウン並みにガラガラ。作中で災害により多くの人命が奪われたためとは思われるが、町の人達がそれについて言及することはないため単に人が居ないだけとしか思えない。
- 宝箱が一切ない。このためかどのダンジョンにも何の存在意味もない部屋が大量にある。また昔のゲームではよくあることだがマップの使い回しが酷い。ショッカーの基地なんか大体どこも同じ図面。前述の通り宝箱が無いため本当に全く同じダンジョンになっているケースも多い。
- 本作のモビルスーツは原作同様15~20m級という設定が存在しているらしく、室内ではモビルスーツは使えないためアムロとシーブックがプチモビに乗って動き回る。当然プチモビでは攻防が低くなる。しかし敵モビルスーツは登場する。一方このサイズ設定の関係から、ガンダムのビームライフルをウルトラマンが装備したり、ウルトラマンで登場した人間用の武器をライダーが装備できたりというユニークな面もある(戦闘時にはちゃんとその武器のグラフィックでアニメーションする)。
- BGMが少なすぎる。
- カプセル怪獣が強力過ぎ。キャラではなくアイテム扱いなので1ターンで複数回使える上命中率が高く、はっきり言ってこれを使いまくればボス戦すら余裕。
- ウルトラ戦士は一定ターンが経過するとカラータイマーが点滅し、放置していればいずれは戦闘不能になる。あるアイテムを使えばカラータイマーを「リセット」できるが、一定ターン毎に使わなければならない。
- 上でこちらの攻撃モーションは多彩と書いたが性能は没個性的であり、しいて言えばウルトラマン系が回復技を使える(前作同様)のと、アマゾンがエンカウント率を下げられる「アマゾンコーション」を使える程度。というかカプセル怪獣が強すぎて通常技・必殺技の出番がない。
- シーブックはラストダンジョンに限りガンダム、νガンダム、F91への乗り換えが可能。アムロはガンダムキラーで固定され乗り換えが出来ないばかりかパーティーメンバーからも外せない。このためラストダンジョンではアムロ+残り3人という組み合わせになる。
- ゲーム中に「コチノチ」「カニミノラ」「モチミノラ」という単語が出てくるが、お手元のPCのキーボードを良く見て見よう。
バグ
- 攻撃の命中率が恐ろしく低い。敵も味方も3回に1回は外す。
- 商品は買うことはできても、一切売ることができない。また、アイテム名をクリックしたら即購入してしまうシステムであり、「これでいいですか」「→買う やめる」などのウィンドウは表示されない。
- 敵の落としたアイテムがなんなのか、戦闘が終了してフィールド画面にならないと確かめようがない。
- 装備品のパラメータ表示が一切ない。
- こればかりはしょうがないのだが、時々データが飛ぶ。
- 人類の残り人数を表す人類カウンターと地球破壊・汚染度を表す地球カウンターが存在しエンディングの最後の最後にのみ関わりエンディングの文が変わるのだが(逆に途中でカウンターが0になってもエンディングのラストの文を除きストーリーに全く影響しない)ストーリーを進めるたびに強制イベントによりカウンター減少が起き特定の状態で敵とエンカウントするたびにカウンターが減るシステムがありそれらの計算をミスしたのかデータ改造かイベント選択肢の減少を管理しつつ特定の状態の時にまったく敵とエンカウントしないという奇跡的な状況を起こさない限りベストエンドは絶対に見られない。