ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

ZILLAの編集履歴

2021/03/13 09:19:43 版

編集者:ダニーO

編集内容:原子怪獣現わる

ZILLA

じら

1998年公開の映画『GODZILLA』に登場したハリウッド版ゴジラの別称として使われることもある表記。

概要

1998年に公開された映画『GODZILLA』に登場したハリウッド版ゴジラ

劇中では“ゴジラ”と呼称されていたが、2004年、『ファイナルウォーズ』へ登場させるに当たり、日本のゴジラと区別させるために「GODZILLA」から“GOD”を抜いた“ジラ(ZILLA)”という名称が与えられた。

ファンからは監督であるローランド・エメリッヒの名から取った「エメゴジ」、製作会社であるトライスター・ピクチャーズの名から取った「トラゴジ」、「Godzilla is Name Only」(≒「ゴジラとは名ばかりのパチモン(意訳)」)の略称である「GINO(ジーノ)」(こちらは主に海外のファン)、『ファイナルウォーズ』での印象的な台詞(後述)から「マグロ」などと呼ばれている。

1998年版

データ

成体

体高60m(前屈状態54m)、または70m (一部媒体)か90m
全長120m~135m以上(90mとされることもあるが、120mが公式データ、きちんと計測すると135m以上)、ゴジラ・ザ・シリーズでは130m
歩幅27m
尾長60m
体重約500t
速力400〜480km/h
性別

幼体

身長1.8m
全長約3m
速力60〜80km/h

※いずれも出典は小説版。

  • 初期の設定では、“全長120m”という数値よりもかなり大型化(身長90m, 全長150mなど)する予定だったらしい。監督の「なぜ日本人はそこまで大きさにこだわるんだ」という発言があったことから、全長をよく考えなかったと思われる。
  • 前屈状態の体高54mは、初代ゴジラの公開された1954年に合わせたという考察もあるが、真偽は不明。
  • また、実は小説版にてジャンプ時に背びれで羽ばたいている
  • 小説はなんとソニー・マガジン版と集英社版の2タイプがあり、ソニー・マガジン版は資料性があるが、ニックとオードリーのキャラクター性がより優れており、ゴジラにも同情的なのは集英社版だとされる(参照)。
  • 公開当時はこのような宣伝もあった。

劇中での活躍

太平洋上のとある島に生息していたイグアナが、フランスの核実験の影響で変異したことで生まれた怪獣。設定的には、厳密に言うと「イグアナの遺伝子も併せ持つ新種のキメラ」らしい。ニック・タトプロスも、当初はゴジラを両生類と判断した(歴代のゴジラで両生類に近い生態を持つのはレジェンダリー版の個体『シン・ゴジラ』の個体)。

頭部の上側が平らに近く、目や鼻が水平になっているのは現生や古代のワニカピバラカバや古代のなどにも見られる特徴であり、流線形のプロポーションもあって、肺呼吸という前提なら日本のゴジラよりも水中生活に特化した形態であると言える(日本のゴジラには、首にエラの役目を担う空気孔がある)。

顔の印象はエウパルケリアに似ていると言われることがある(参照)。獣脚類に近い体型に、イグアナや人間に似た長い腕が特徴で、複数の爬虫類の特性を併せ持っているとされているため、1頭でも単為生殖(劇中登場したのはオスとされていたが、産卵していたことから実質両性具有と思われる)が可能となっている(ちなみに現在も生息するある爬虫類でも単為生殖は見られる)。劇中に登場する科学者は足跡を見て「獣脚類の生き残りではないか」と主張していたが、当然「それにしては大きすぎる」と指摘されている(ちなみにこの部分、吹き替え版では誤訳されているので注意。小説版では"Theropod Allosaurus"と呼称している)。

歯が小さく、ほとんど魚を食べるために特化した形態にも思える。現実のヒゲクジラ類や濾食性の大型のサメ類やマンタなどがオキアミプランクトン、小魚を餌として巨大化したり、草食動物の大きさを考えれば、小さくとも大量に餌があり歯や髭が小さな方が、巨大化する理に叶っている。ベビーが人間を襲ったのは魚の匂いが付いていたからであり、実際に食べた描写はない。企画されていた続編では、怪獣昆虫を捕食する設定でもあった。

日本のゴジラが2万t~6万tとかなりの重量級だったのに対してこちらはたった500tと異様に軽く、時速400~480kmという凄まじい走行速度で走ることが可能。

新種だからか、自身の繁殖キャパシティとベビーの食欲を把握しきれていなかったためか、また近隣の魚が元々の生態系から大幅に減っていた事もあり、魚の収集が間に合っていなかった節がある。

人間が路上に仕掛けた魚の山の匂いに引き寄せられる、人間の攻撃を避けるなどの行動はごく普通の動物の様ではあるが、実は意外と知能が高い

そのためにかなり高度な隠遁戦法を得意としており、

  • ビルに大きな穴を開けてヘリを待ち伏せし、後ろのビルから奇襲をしかける
  • セントラル・パークに仕掛けられた魚の山の匂いに再び引き寄せられるも、1回目の出来事から罠だと認識し、『2度も同じ手にかかるか』と言わんばかりに敷地内へ入らずそのまま逃げ去る

など、完全に予測不可能な行動もする。

放射熱線は吐けないが、大量の息を火に吹き付けて酸素爆発を誘発することはできる(ノベライズ版等の一部書籍では「ホットブレス」や「パワーブレス」、「パワーブラスト」等といった技名が付けられている)。このパワーブレスは可燃性ばかりが注目されているが、実際はかなりの風圧攻撃であり、アスファルトを巻き上げたり一個小隊分のジープを250mは吹き飛ばすなど、最強レベルの竜巻かそれ以上の暴風である。また、人間とは異なって頬を持たないために「吹く」という行為ができないが、それでもあの威力なのだから肺活量はすさまじいことが見受けられる。

  • これも、下記の「初代限定でのオマージュ」という点を考慮すると、放射熱線ではなくてあくまでも白熱光のオマージュなのでは?とする考察がファンによってなされたこともある。
    • 実は、撮影開始直前までは放射火炎を吐く予定であり、鼻から出す案もあった(玩具にも火炎ミサイルなどがあるのはそのためだろうか)。ちょうど、初代の白熱光と二代目の放射火炎との中間的なイメージであり、これも『ゴジラ・ザ・シリーズ』のゴジラの強さ設定に近いものである。放射火炎の英表記は「Atomic Breath」であり、ドラゴンのブレスなどを連想させる命名。したがって、「ブレス」感が強いのは日本人との感性の違いも考えられる。
  • パワーブレスの劇中でのハイレベルな可燃性の原理は不明だが、体内に貯蔵した水素やガス類を強風に載せて吹き付け、(体内や口元または外部にあった石やコンクリートなどで)風が起こした火花などによる着火と考えるのが合理的だと思われる。ドラゴンの生態を科学的に考察したドキュメンタリーフィクションでも、炎を吐いたり飛べる原理にこれに近い描写がなされている。エメリッヒ版ゴジラの続編で予定されていた、「道具としての火炎の応用」も描かれている。

また、変温動物であるため極端に体温が低く、赤外線探知ミサイルがうまく命中しないというシーンもあった。身体はビル群において保護色となり、実際にアメリカ軍との戦闘ではこれも機能した。

繁殖のためにニューヨークを襲撃して大きな被害をもたらしたが、アメリカ軍と壮絶な戦闘を繰り広げた末、最後はハープーンミサイルを撃ち込まれて絶命した。

また、マディソン・スクエア・ガーデンの地下に200個もの卵を産み付けており、そこから孵化した幼体が調査に訪れた人間たちを次々に殺害していったが、こちらも最終的には殆どが人類によって始末された。

だが、1つだけ破壊を免れた卵があり、この卵から生まれた個体が後にアニメ『ゴジラ・ザ・シリーズ』で主人公として活躍することになる(本来は実写版の続編への伏線だった)。

ゴジラと呼ばれないワケ

日本版ゴジラとはかけ離れた姿と設定

一昔前に描かれていた二足歩行恐竜と同じく「尻尾を地面に付け、直立姿勢をとる」本家(日本のゴジラ)と違い、本作のゴジラは「尻尾を地面から離し、地面と身体を水平にして走る」という近代の二足歩行恐竜の生態解釈を踏まえたような前傾姿勢をとり、全体的に細身で頭部も身体と比例してもかなり大きめになっている。これを見たファンから「ただのデカいティラノサウルスにしか見えない」「イグアナのよう」といった批判が数多く出る事となり、そして(前述にもあるように)本家のトレードマークである放射熱線を吐けないという点でも、本家から乖離しすぎているとファンからは不評を買った。

  • デザインの元となったのは、意外なようだが恐竜でもイグアナでもなくてワニらしい。また、ヤン・デ・ボン版でも、よく似ているが更にグロテスク(?)な前傾姿勢型も考慮されていた。
  • 細い身体や人間に近い手足は、着ぐるみへのオマージュとして敢えて「人間らしく」したと言われる。
    • なお、これに関しては当時エメリッヒ監督が、半強制的に登用させられつつある状況で(自分のやりたかった隕石映画を蹴る事にもなりかねないため)悩んだ末に「このデザインなら東宝も諦めてくれるだろう」と思って提出したら東宝側からGOサインが出てしまったという事情も関係している(そして実際に、エメリッヒはGODZILLAの撮影中にアルマゲドンに先を越されてしまった)。その他、エメリッヒが考えていたゴジラによる人間の捕食シーンなどの希望が東宝側から却下されたり、背びれの列数など細かい部分にまで制約をかけられるといった窮屈な想いをさせられて制作意欲が下がっていたことが、『エンパイア』に対するコメンタリーなどで後年に明かされている。
    • エメリッヒ監督も映画の公開される以前より「従来のファンが自分の作品を見たら不快に思うだろう」とコメントしており、それでも「ゴジラ=初代限定」と考えて初代ゴジラの体現をしようとしたものを異なる角度からアプローチしようとする方針であった(これは予定されていた続編のプロットにも活かされている)。
    • また、敵怪獣が出なかったのも東宝側からの要望で従来の東宝怪獣の使用許可が下りなかった事が関係しているらしく、これは後の『ゴジラ・ザ・シリーズ』にも影響していた(登場が予定されていた東宝怪獣は全てオミットされた)。が、これはヤン・デ・ボン時代のゴタゴタが影響しているらしい。
  • よく誤解されているが、撮影ではミニチュアギニョール、着ぐるみもけっこう使われていた

ベビーゴジラの存在

従来のゴジラは通常の生物や怪獣とは生態も性質も大きく異なる唯我独尊的な存在として描かれていたのに対し、このゴジラが「大量繁殖する事で最大の脅威になる」という設定はむしろゴジラの神秘性を大きく損なわせるような印象を与えてしまった(一応、本家・日本版にはミニラゴジラジュニアという息子的なポジションの怪獣はいたのだが、両者ともゴジラとの明確な血縁関係は不明となっており、1作に1体ずつしか登場しない)。

さらにこのマディソン・スクエア・ガーデンでのベビーゴジラと人間達の攻防シーンも、先に公開されていた『ジュラシック・パーク』にあった人間がラプトルに追われるシーンのパクリと言われたりもした。

しかし、フランスの特殊部隊がマシンガンで殺そうとするも全く効かなかったことから、相当皮膚が厚いということがわかる。もし『ジュラシック・パーク』のようなことになれば、もっとひどい被害になっていたかもしれない…。

なお、この幼体達を育てるエサとしてゴジラが路上に散らばらった魚を集める(口に含んでいく)シーンが有るのだが、そのシーンによって見た人に「このゴジラは魚を食べる」というイメージが植え付けられ、これが後述のFWにおけるX星人統制官のセリフに繋がっている。

  • 2014年のゴジラにはエラがあり、2016年のゴジラが「(進化が進めば)分裂したり翼が生えるかもしれない」という可能性まで示唆されており、その後の作品では植物起源のゴジラやその諸亜種セルヴァムが確認されているので、繁殖力・姿・能力ではもはやゲテモノと言い切れなくなってきている。
    • 尤も向こうは暗示されているだけであり、明確な描写はラストを除き描かれていない。
    • また、これらのゴジラと比較するのであれば、下記の強さに関しては雲泥以上に差が開かれているため、混合することはできない。

(ゴジラとして)弱すぎる

おそらく最大の理由。日本版ゴジラと言えばシリーズを通してミサイルはおろかメーサー砲のような架空の兵器の攻撃にも耐えられるなど、人類の大量配備する兵器ではまず歯が立たない強大な存在とされていたのに対し、このゴジラは人間の攻撃に対しては基本的に逃げまわるだけで(ヒット&アウェイや隠遁戦法ではある)、しかもその最期に至っては戦闘機の放ったミサイルをたった12発受けただけであっさり絶命してしまうというあっけない物で、多くのファンが憤慨・落胆した(ただし、その時放たれたのは対艦ミサイルであり、戦闘機が同ミサイルでマディソン・スクエア・ガーデンを空爆した際はたった2発で跡形もなく吹き飛ばしていることを忘れてはいけない)。

ただ、軍用ヘリを噛み砕いて口の中で爆発させても平気だったり、あの細い腕で優れた地中潜航を為すなど、防御力やパワーも意外と侮れない(アメリカ軍との最初の戦闘で魚を漁っている際にミサイルや砲弾を受けたがかすり傷で済んでおり、銃弾ははじき返していた)。

……一応、対艦ミサイルで死ぬ前に潜水艦魚雷を何発か喰らいながらも辛うじて復活するタフネスは見せているが、どっちにしろ本家に比べて脆弱と言わざるを得ない。

  • これについては、制作予定だった続編で「種」として大幅に強化されていく予定であったという事情もある。
    • また、やはり欧米諸国と日本では「怪獣観」が異なる(先行者は欧米)ので、昨今のハリウッドにおける日本の怪獣映画を意識した作品群でも生物としてのリアルさとの兼ね合いが重視されやすい

(画像は親のゾンビと戦っている際の切り抜き)

データ

成体

体高55m
体重2万t
速力400〜800km/m

通称「キング・オブ・モンスター」。

進化途中であった親ゴジラから特殊な状況を経て更に突然変異化。

生まれてまだ数日もしない内に確実に巨大な体に成長している。

体重は親の40倍にも増加し、明確に火炎を吐くことも特徴。

また、親ゴジラと違い「♂」と明確に性別があるが、単性生殖が出来ない。

そしてとある理由により、人間の味方となっている。

こちらは日本のゴジラにも負けない立派な戦闘能力を得た。

詳細は該当記事を参照。

実写化がされていたら、少なくとも成長途中の個体はより背びれが大型化し3列になっていたかもしれない

データ

身長90m
全長不明/180m(一部媒体)
体重不明/20000t(一部媒体)

X星人の侵略用の手先として登場。

外見はハリウッド版ゴジラそのものだが、設定によると1997年にニューヨークを襲撃した怪獣と同一種かどうかは不明とのこと。なお、強酸を含んだ火炎を吐くことが可能という設定があり、一瞬だがこの火炎が路上の人々を薙ぎ払っていると推測される場面がある

他の怪獣が、着ぐるみや操演モデル等が造形されていたのに対し、ZILLAのみフルCGで描写されていた。

なお、ヘドラエビラクモンガモンスターX(=ギドラ族の帝王)と同様に、作中で名前を呼ばれる事は1度も無かった(エビラやクモンガは直接的に名前を呼ばれてないだけで、音無杏奈やモブキャラクターが呼んでいるシーンがある)。

劇中での活躍

オーストラリアシドニーを襲撃し壊滅させる。このシーンはZILLAが逃げ惑う人々を火炎で焼き殺したり恐怖に慄く一般市民を捕食したりと、凄惨な描写が多い

いったん他の怪獣共々X星人に回収されたが、新・轟天号によって眠りから目覚めたゴジラが南極から東京(X星人統制官が拠点として居座る場所)へと北上を始めたため、ゴジラの力を確かめるべくガイガンに続く第二の刺客として差し向けられる。

そして迎えた中盤、X星人の円盤によって再度シドニーへと投下され、上陸してきたゴジラと数秒にわたって睨み合った後、ゴジラに体当たりを仕掛けるべく突進する。直後、ゴジラの放った放射熱線をジャンプで回避し、飛びかかり噛みつこうとするも直後に尻尾の一撃でオペラハウスに叩き付けられてしまう。再度放射熱線を浴びせられ、僅か10秒で瞬殺されてしまった

これにはさすがのX星人統制官も呆れてしまい、(激しく地団駄を踏んだ後で)「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」とぼやいていた。

  • ただ、ゴジラの首にをかけて優勢になったかと思った瞬間にいきなり悲鳴を上げる間もなく頭部を吹っ飛ばされたガイガン、ジャイアントスイングであっけなく地平線の彼方へと消えたクモンガ碌な抵抗さえできず電柱に突き刺さりトドメさえ刺されなかったカマキラスなど、この映画では他の怪獣もあまり健闘できていない。故に、今回の強すぎるゴジラの攻撃を一度でも躱せた事を評価する声も無くはない
  • 尤も、統制官は最終決戦で「ゴジラとやらの相手はコイツだ!」とモンスターXを差し向けているため、彼にとってモンスターX以外の怪獣は捨て駒に過ぎなかったのかもしれない。

『Godzilla: Ruler of the Earth』版

体高60m

2013年にアメリカで発売されたコミック作品に登場した個体。

こちらに登場した個体も名称は“ジラ”になっているが、体色や体表の違いなどから、ガラパゴスイグアナの変異体ではなく、オーストラリアミズオオトカゲの変異体と推測されている。人間をも襲う可能性も示唆されている。ゴジラの皮膚をも引き裂く爪が強力。

怪獣島におけるゴロザウルスの様な立ち位置にいる(ゴロザウルスも棲息)。ゴジラと勝負し、終始不利であったが形式的にドロー(というか決着付かず)に終わる。怪獣島に近寄れないのか近づかないのか曖昧な状態でいたが、最終決戦では地球産の怪獣連合に加わり、ジェットジャガーを助けたり敵相手に一騎当千のような戦いを繰り広げるなど活躍した。後に、連合の正式なメンバーになる。

『Godzilla:Oblivion』版

他の怪獣達と共に、ほんのチョイ役で出てきた(参照)。

『GODZILLA 怪獣黙示録』版

アニメ版『GODZILLA』の前日譚に登場した種。

元ネタ同様、一個体としては怪獣の中でそれほど強い方ではなく、通常兵器の集中砲火で撃破は可能(しかし、このシリーズの怪獣は通常兵器で対処できない方が珍しいだけでなく、小型の怪獣は難民が食糧にしていた事も判明している)。

恐ろしい俊敏性を持ち、幼体も生身の人間では歯が立たない程度には強力である。これが単為生殖で繁殖するため、脅威を取り除くためには卵一つたりとも逃さない徹底した殲滅が必要となる。

単純な物量だけでも恐ろしいのに、彼らは「幼体が囮となって成体の奇襲を補助する」といった高度な集団戦法を使いこなす。そのため群れ全体での脅威度は非常に高く、市街戦ともなれば機甲部隊でも全く油断ならない戦力となる。

欧州奪還軍がフランスのルーアン近郊で初遭遇、メーサーやレールガンの一斉射撃でこれを撃破するが、二足歩行・背びれなどゴジラに類似する部分があったため、「ゴジラ撃破」との誤報を流し世界中をぬか喜びさせてしまう。

誤解はすぐに解消され、「ジラ」という別種の怪獣として対処されるが、繁殖力と集団戦法のために完全撃破は困難を極め、使用すら検討されるほどであった。

  • 核使用が案として出される点は、1998年の映画と対称的である。
  • フランスは、1998年の映画においてゴジラ誕生のきっかけとなった水爆実験を行った国である。
  • 「ゴジラとして間違えられる」という状況は、『GMK』において語られたハリウッド版ゴジラおよびバラゴンのそれらに似ている。
    • バラゴンは、初出演作においてゴジラの代役として産み出された。また、バラゴンも『怪獣黙示録』において『GMK』の時のようにゴジラの熱線を背中に浴びている。『怪獣総進撃』において、本来ならバラゴンがゴロザウルスの代わりにフランスに出現する予定だったところも因縁めいている。

余談

  • ゴジラジュニアの決定稿とエメゴジは、互いに良い意味で影響しあっていたらしく、ゴジラジュニアのデザイン段階ではデザインが交換されることなどもあったらしい(『ゴジラVSデストロイア・パーフェクション』)。
  • エメリッヒ版ゴジラの出次には、ブースカと奇妙な共通がある。
  • 予定されていた続編のメインの敵の名前は「クイーン・ビッチ」(公式名である)。東宝怪獣の使用が許可されていなかったため、モスラへのオマージュと共に、後年のMUTOに非常に設定が似ていることが、海外の大手ゴジラファンサイトでも指摘されている。ヤン・デ・ボン版の敵「グリフォン」も、役割がMUTOに似ていると指摘されている。
    • ちなみに、レジェンダリー版ゴジラが「アルファ・プレデター」つまり頂点捕食者という名目で宣伝していたが、これは予定されていたエメゴジの続編でのゴジラ族の設定に非常に近い。また、何頭ものゴジラが存在する/していたという点も共通している(レジェンダリー版は、2019年に発売された小説にてゴジラが過去に何頭も存在していたことが設定づけられている)。
  • 何かとオーストラリアと縁のある怪獣だが、「オーストラリア大陸の形状がゴジラの横顔に似ているらしい」という話は、向こうの怪獣ファンにはよく知られた話(?)の一つらしい。
  • 企画が消えた続編と、平成ガメラの最初期プロットをなぞった『小さき勇者たち~GAMERA~』。二つの作品には何の偶然だか、ラスト付近で非常に似通った展開が待ち受ける。(後述)
    • 実は、角川ガメラの公開に際して、ゴジラ・ザ・シリーズのスタジオがガメラのアニメを作る企画が挙がっていた
  • ゴジラ2000 ミレニアム』に登場した宇宙怪獣オルガはZILLAがモチーフになっている。当時から開発陣の間で「日本のゴジラがアメリカのゴジラを倒す」という意識があったためらしい。そのため当時のゴジラのデザイン画には、和風エメゴジとでも言えるようなものもあった。
  • 2001年公開の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』でも、「アメリカにもゴジラと酷似した巨大生物が出現し、『ゴジラ』と名付けられたが、日本の学者は同類とは認めていない」という台詞が出てくるが、十中八九このハリウッド版ゴジラのことを指していると思われる。
  • やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだなが証明しているように、公式でも二次創作でも機会があればネタとして登場し弄られることが多く、何だかんだ言われながらも愛されキャラである。↓
  • また、「ゴジラとして見なければ立派な怪獣」との声は近年増えており、デザインや劇中の生態が好きだと言うファンは決して少なくはない。「ゴジラと呼ばれなければむしろ映画として面白い」と言う声が多いように、ゴジラと呼ぶには難しいのかもしれないが、この怪獣の存在そのものを悪く言うのは筋違いと言うもの。今では彼も立派な『ゴジラ怪獣』である事に違いない
  • 他に、劇中でゴジラに対する措置として、『核使用が一切挙がっていない事』を評価する声もある。
  • マニアックな話題だが、カードゲーム「ゴジラ 怪獣大戦」では能力の異なるバージョンがいくつかある(参照)。

関連(?)動画

(初代に熱線を吐かせてみた)

(2代目をリアルにしたもの)

関連項目

ゴジラシリーズ GODZILLA ゴジラ ゴジラ怪獣

数の暴力 策士

ローランド・エメリッヒ

ゴジラ・ザ・シリーズ

ジュラシック・パーク

ゴジラ2000ミレニアム GMK

ファイナルウォーズ X星人 やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな

アロザウラー:海外版の一部の商品名が「Strike Zilla」(参照)。

原子怪獣現わる:実質98年版のGODZILLAはこの作品のリメイクと評され、本作のプロデューサーのディーン・デブリンもそれを認める発言をしたが、様々な判断材料から、これは実は発言の存在そのものが日本で発生したデマか、もし発言が実在していたとしてもジョークや皮肉の一環として考える人もいる。

  • ディーンは元々ゴジラの大ファンであり、2018年に「反省文」を公表している。
  • レイ・ハリーハウゼン自身が日本のゴジラを「パクリ」だと嫌っている参照)。

GODZILLA2014:その名の通り、2014年に公開された新たなハリウッド版ゴジラ。ZILLAとは対称的に、容姿・描写・強さがしっかりと本家ゴジラを意識していると好意的に評されている。ちなみに監督のギャレス・エドワーズ曰く、撮影のためにカナダへ行った時、本作のロケが目的と聞いた入国審査官に「絶対変なもの作るなよ」と言われたらしい。

角川ガメラ:『ゴジラ・ザ・シリーズ』がそうであるように、体重がそれまでよりも圧倒的に増え、予定されていた実写版の続編が中止され、予定されていた続編のラストでは市井の人間が軍から主役怪獣(ゴジラorガメラ)を守るために立ちはだかる。

スティーブン・スピルバーグ:ゴジラファンであり、本作が公開された際に苦言を呈した。と言われているが、この情報に関してはソースがまったく不明である。事実確認が必要。

関連記事

親記事

ZILLAの編集履歴

2021/03/13 09:19:43 版

ZILLAの編集履歴

2021/03/13 09:19:43 版

編集者:ダニーO

編集内容:原子怪獣現わる