基礎データ
進化
イーブイ → グレイシア
- "特定の場所"でLvアップ
- こおりのいしを使う(第8世代から)
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(第4世代)から登場したイーブイの進化形。
名前の由来は恐らく「グレイシア(Glacier:英語で氷河の意味)」。
「しんせつポケモン」のしんせつとは、「新雪」と「深雪」を掛けているという説がある。
体色が水色となったほか、首周りを覆う毛がなくなり、耳元からはもみあげのような毛が垂れ下がっている。加えて、体の各所には氷の結晶を連想させる菱形の模様を持った、神秘的な容貌に変化した。
体温を自在にマイナス60度まで下げられる能力を持ち、逆立てた体毛を凍らせ、鋭い氷柱のように尖らせる事で身を守る他、飛び道具として飛ばしたり、トゲトゲの身体でタックルするといった攻撃にも転用可能。
また、体温と共に周囲の空気や水分を冷やして細かい氷の結晶を作り出し、こおりのつぶてを敵めがけて撃ちだす他、ダイヤモンドダストを巻き起こす事も出来、その美しさに見惚れた獲物は気づかぬうちに凍りついてしまう。
そうして放っている冷気は、パウダースノーを作りやすい性質でもあるらしく、スキー場では重宝されている模様。
その顔だちといい姿といい、メス(女の子)だと思ってしまった方は少なくないはず。だが、高確率で♂である。
色違いはリーフィアと違い、体が薄くなる。ただしバトレボだとこの違いがかなり分かりづらかった。
余談だが、ニンフィア登場まではブイズの中で名前に「ー」が唯一含まれていなかった。
ゲーム上の特徴
進化条件
初登場の第四世代から配置された、「氷に覆われた岩」の周りでレベルアップする事で進化できる。
該当する岩は、どれも各地方における氷雪地帯や氷の洞窟に存在しており、調べると「触ると自分まで凍りそう」と地の文が出てくる為すぐに分かる。
具体例としては、以下の場所となる。
- 第四世代:217番道路(DPt)
- 第五世代:ネジ山の隠し部屋(BW,BW2)
- 第六世代:フロストケイブ(XY)、あさせのほらあなの最深部(ORAS)
- 第七世代:ラナキラマウンテン(SM,USUM)
- 第八世代:極寒の荒地(LEGENDS)
なお、217番道路では吹雪いていれば岩の近くでなくともよい。また、浅瀬の洞穴では岩のある場所に行ける時間帯が限られているので注意。
カントーやジョウト、ガラルには条件を満たす所が無いらしく、HGSSバージョンのみ進化させる事自体が出来ない他、第八世代からは「こおりのいし」を使っての進化仕様が追加された。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
65 | 60 | 110 | 130 | 95 | 65 | 525 |
イーブイの進化形の中でも「とくこう」が高く設定されており、次いで「ぼうぎょ」「とくぼう」と続く。だが他の3つは低い。また、「とくこう」はエーフィと並びイーブイの進化形の中で最も高い。そして、禁止伝説のホワイトキュレムと、メガシンカポケモンのメガユキノオーを除けばこおりタイプの中でも「とくこう」が最も高い。
そのステータスから特殊アタッカーがよく採用される。
タイプ一致の「ふぶき」が強力で、天候「あられ」下では必中となる為更に強力。しかもダブル/トリプルでは複数に当たる為隣で「あられ」を降らせればより盤石になる。天候「あられ」で自身の特性も発動する為一石二鳥である。
だがブイズ特有の攻撃技のレパートリーの狭さが足を引っ張っている。
こおり技に抵抗のあるはがねタイプなどに対して「めざめるパワー」炎ないし地面が採用されることが多い。
第6世代からははがねに対して「シャドーボール」が1倍になった為、間に合わない場合こちらでも一応可能。反面(これもブイズ特有だが)補助技は多く、「あまえる」「うそなき」「あくび」「てだすけ」などを覚えられる。
だがすばやさが低い為先制でどうにかできる状況が少ないのが難点。
耐久は「ぼうぎょ」「とくぼう」のおかげでそれなりにあるものの「HP」が低くやや不安定。加えてこおりタイプゆえに弱点が多い。わざマシンや教え技で弱点技を覚えられる可能性があるポケモンに対しては注意しないといけない。
それでも「あられ」下の「ふぶき」が問答無用で強力だった為、登場当時から霰パーティのエースとして君臨し続けていた。特に「ふぶき」はブイズ中最高火力だった……第5世代までは。
第6世代で何と、永続天候が終了し、かつ「ふぶき」などの技の威力がことごとく低下してしまったのだ。しかもブースターに「フレアドライブ」が加わり、エーフィの「みらいよち」が威力120になったことから、ブイズ中最高火力まで手放すことに。
(特性も考慮する場合ニンフィアの「はかいこうせん」が最高火力となる)
同じブイズでドラゴンキラーとして名乗りを挙げたニンフィアの登場もあり、一気に苦境に立たされてしまった。「あられ」さえ降っていれば火力が落ちているとはいえ従来通りの活躍はできるので、不遇とまではいかないが。
追い討ちをかけるかのように第8世代で何とめざめるパワーが廃止。その上シグナルビームとみずのはどうも覚えなくなり、何とまともな特殊技がノーマル、こおり、ゴーストだけというとんでもないことになってしまった。
一応「フリーズドライ」を習得したのでみずタイプには強くなったが……
隠れ特性は「アイスボディ」。だが、上記の通り耐久はそこまで高くない為、持久戦を展開するのであれば他のポケモンでよい。「ゆきがくれ」が基本となるのは変わらないだろう。
ポケモンGO
2019年5月18日にリーフィアと共に実装。通常の方法では進化できず、同時に実装された特別なルアーモジュール「アイスルアー」を使ったポケストップの周囲で進化させる必要がある。
その性能は現在実装されているこおりタイプのポケモンの中でトップクラス。
最大CPはマンムーに並ぶ3126、攻撃種族値も238と現状こおりタイプ最強と言われるマンムーに次ぐ高さを誇っている。
ダメージ効率が高い「こおりのつぶて」と「ゆきなだれ」の組み合わせを覚えるため、ドラゴンタイプ対策要員としての大活躍が期待できる。
反面、HPは低めで打たれ弱いのが難点(元々こおりタイプ自体軽減できるタイプが殆どないのもそれに拍車をかけている)。
また、限定技である「とっておき」と「みずのはどう」を除くと、こおり技しか覚えられないため、所謂“役割破壊”はあまり期待できず、対戦ではこおりタイプの弱点を突いてくるポケモンを出されてしまうといわ・ほのおタイプ以外でほぼ詰んでしまうという欠点もある(もっとも、これは他の大多数のブイズにも言えることではある)。
2021年の年末年始に行われたイベントでは、クリスマス風の衣装に身を包んだ特別仕様のグレイシアが実装された。
全種共通の花飾りの個体を除けば、何気に専用の衣装を与えられて実装されたブイズはグレイシアが初。もちろん色違いも実装され、運が良ければ会うこともできる。
ただし、★★★レイド限定で、野生での出現がないのがネック。このため、多くのユーザーが血眼になってグレイシアのレイドを探し求めたことだろう。
主な使用トレーナー
- ハルカ / アニメシリーズ
- スズナ / ジムリーダー(シンオウ)
- シロナ / ポケモンリーグチャンピオン
- N
- ジーナ
- バージル
- シン・リー / アニメ『XY』のポケモンパフォーマー
- カイ / シンジュ団リーダー ※
※ 厳密にはトレーナーと言えるかは微妙なところだが、便宜上ここに記載。
他作品での活躍
『ポケダン』シリーズでは『探検隊』から登場。レベルが低い場合自身で「あられ」を降らせることはないが、大体こおりタイプが多いダンジョンに出てくるので天候が「ゆき」や「あられ」になっていることが多く、特性が発動しやすい。自身も「すなかけ」で命中率をさらに下げてくるのが厄介。
なお、第3世代までのポケモンの進化形のため『救助隊DX』にも参戦。こちらは味方でのみ登場。
『Newポケモンスナップ』では大きく撮れる条件が不明でプレイヤーをやきもきさせた2大ポケモンの1匹(もう1匹はホウオウ)。
昼夜共に遠くにいて所定の行動を取るとどこかに行ってしまうが、その後どこにいるのか全然見当たらず、★3★4がいつまで経っても埋まらないという状態が続いていた。
条件が判明した現在では得意のダイヤモンドダストやあざと可愛い仕草で多くの写真を虜にしている。
アニメのグレイシア
- ハルカのグレイシア
CV:林原めぐみ
AG編におけるハルカの手持ちのイーブイが進化した姿。DP編での再登場時、ハルカがサトシたちとの合流前にキッサキシティの「氷で覆われた岩」で進化させていた。
ポケモンコンテストでは、ミクリカップのファイナルで登場。ヒカリのポッチャマとの激戦の末、惜しくも敗れた。
使用技は「れいとうビーム」「アイアンテール」「シャドーボール」「ひみつのちから」「こおりのつぶて」「ミラーコート」。