アキレウス(Fate)
あきれうす
───来い。真の英雄、真の戦士というものをその身に刻んでやろう。
プロフィール
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するライダークラスのサーヴァント。
銀の軽鎧を纏った美丈夫。気に入らなければ王の命令であろうと公然と無視する奔放な青年。
だが義に厚く、卑怯な振る舞いを嫌い、討ち果たされた友のためなら万軍を敵に回しても見事敵将を討つほどの豪傑で、世界にただ一人の友と愛する女たちがいれば、ただそれだけで満足とし、散り様でさえ陽気を忘れない勇者。
真名
英雄叙事詩『イーリアス』随一の勇者、『アキレウス』。
ギリシャ神話においてヘラクレスと比肩し得る大英雄。英雄ペレウスと女神テティスを両親に持つ、世界的規模の知名度を誇るトロイア戦争最強の戦士である。
トロイアの王子ヘクトールやアマゾネスの女王ペンテシレイアといった強敵を打ち破りギリシャ軍を優勢に導いたが、ヘクトールの弟パリスの矢を踵と心臓に受けて致命傷を負う。それでもなお戦場を駆け回って暴れ続けたのちに遂に力尽きて倒れたという。
サーヴァントは召喚された土地での知名度が低いと弱体化の補正がかかってしまうのだが、アキレウスは「人体の一部が彼の名前を冠している」ことから世界中どこでも名が知られている扱いになり、力を十分に発揮できる。
聖杯への願いは生前と変わらず『英雄として振る舞う事』。過去の戦いや神に背き破滅した事など生前の出来事に対する未練はないが、現世でやってみたい事は山ほどあるので、「第二の生」にも興味がない訳ではない。だが彼にとって母に誓った「英雄として生き、英雄として死ぬこと」が人生の大前提となっている。
人物
一人称は「オレ」。
自らの実力に対し誇りと自信を持ち、戦場では尊大な言動で意気揚々と敵を蹴散らす。しかし見知った相手や味方には砕けた態度を取り、「気さくな兄貴肌の青年」といった印象を与える。
敵と認めた者は徹底的に打ちのめす苛烈な気性だが、一度味方、あるいは『良い奴』と認めた者には甘さを見せる、良い意味でも悪い意味でも『英雄らしい』人物。
強敵との力を尽くした戦いを好み、破格の不死性を誇るものの彼にとっては寧ろ破られる方が好ましく感じており、自らを傷付けられる好敵手と戦う事を熱望している。
戦場での言動こそ非常に過激だが、強敵との戦闘前には瞑想やシミュレーションを行うなど、相応の準備は怠らない。ただ後述する戦闘方式ゆえか、「重い鎧は苦手」「盾を持つのも面倒」といった旨の発言もある。
『Apocrypha』では、黒幕の策略によりマスター換えを余儀なくされる。しかし本来のマスターに対して、「例え顔を会わせてなくても主であるマスターを裏切るなどご免」と語るなど義理がたい一面を持っている。最終的には自身の願いの為にマスター換えを受けいれたものの、裏切り行為自体は最後まで嫌がっていた。ただし厳密な主従といった堅い関係は苦手らしい。
どこまでも潔く、生前も「戦士となれば非業の死を遂げる」と運命を予言されようと、「ならそうなのだろう」とその運命を受け入れた。「英雄として戦場を人生の舞台とする」という生き様を誇りとし、後腐れなく戦って散って逝くことを望む。
良くも悪くも執着というものが希薄な一方で、些か自分本位が過ぎる面もあり、双方相俟って意図せず確執を呼ぶことも。「戦う英雄」としては一流であるが、一人の人間としてはまだ少々青臭さが残っている。かつての師からも度々たしなめられる。
能力
オリンポスの神々の加護によって彼の身体は『神性』を持たない者の攻撃では疵の一つも付けられず、最低でもAランク以上ある対軍宝具の直撃ですら、余裕で耐えることが出来る。
『Apocrypha』にて敵対する黒の陣営には師であるケイローンしか『神性』持ちがいないため、ケイローンがいなかったらその時点で黒の陣営は詰んでいたとまで言われている。
宝具に頼ることの多い「騎兵」クラスにもかかわらず、本人の技量も一級品。白兵戦においては「英雄殺しの槍」と腰に差した剣を同時に操ることで、単騎で複数の敵を相手取ることが可能。この技量は「槍兵」として召喚されてもおかしくないレベルを誇る。宝具なしでも十二分に強く、並のサーヴァントでは太刀打ちできない。
また伝承の通り圧倒的な敏捷性を誇り、最速のサーヴァントとされるランサーをも上回る俊足を有し、同じくギリシャ屈指の俊敏さを誇る赤のアーチャーにも劣らない。
その速度は空間移動と見紛うまでのレベルであり、その俊足ぶりから視界に入る全ての光景は彼の間合いとされる。攻撃速度や体捌きも最速であり、その攻撃はケイローンをしてすら捕捉不可能で、師としての経験や未来予知レベルの心眼を合わせた推測によりようやく渡り合えているほど。
逸話通りに踵が弱点であり、ここを傷つけられると不死身の加護を失い、速度も大幅に弱体化してしまう……はずなのだが、神速で駆け回り圧倒的な技量で槍を振り回してくるアキレウスの踵を的確に攻撃できる者などそうそうおらず、弱点が弱点として機能していない。
『FGO』第2部5章では踵を射ぬかれて速度が7割減の状態でも音速以上で動いており、踵を傷つけられて弱まったとしても、なお一流のスペックを保っている。挙句の果てに心臓を貫かれても死ぬまで大暴れするという「壊れ」「無理ゲー」「公式チート」なトンデモサーヴァント。
上記の不死性とその圧倒的な力量からシロウ・コトミネやその戦いを見ていたルーラーは赤のランサーに匹敵する大英雄と評していた。
尚、バーサーカークラスへの適性も持つ。剣や弓矢の腕にも優れていたという伝承が残されている為、セイバーやアーチャーにも適性がある可能性が高い。
保有スキル
対魔力(C) | ライダーのクラス特性。魔術に対する抵抗力。二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 |
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騎乗(A+) | ライダーのクラス特性。乗り物を乗りこなす能力。獣であるのならば幻獣・神獣まで乗りこなせる。ただし、竜種に関しては該当しない。 |
神性(C) | 神霊適正を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされ、より肉体的な忍耐力も強くなる。アキレウスは、海の女神テティスと人間の英雄ペーレウスの間から生まれた半神半人である。 |
戦闘続行(A) | 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘を可能にする。弱点である踵と心臓を射抜かれても闘い続けたのが由縁。 |
勇猛(A+) | 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効にする能力。また、格闘ダメージを向上させる効果もある。ケイローン直伝の格闘術との相性は抜群。 |
女神の寵愛(B) | 母である女神テティスから寵愛を受けている。魔力と幸運を除く全ステータスがランクアップする。上記のステータスに反映されているかは不明。 |
彗星走法(A+) | ドロメウス・コメーテース。後述するように本来は宝具。 |
勇者の不凋花(B) | アンドレアス・アマラントス。後述するように本来は宝具。 |
宙駆ける星の穂先(B+) | ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ。後述するように本来は宝具。 |
疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)
- ランク:A→A+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:2〜60
- 最大捕捉:50人
「よし、片っ端から蹴散らしてやるぜ!」
「クサントス、バリオス、ペーダソス、行くぞ!命懸けで突っ走れ! 我が命は流星の如く!『疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)』!!」
アキレウスが戦場で駆ったと言われる三頭立ての戦車。
海神ポセイドンから賜った不死の二頭の神馬「クサントス」と「バリオス」、エーエティオーンの都市を襲撃した際に奪った名馬「ペーダソス」からなる戦車。
ただ疾駆するだけで戦場を蹂躙し、削岩機の如き勢いで敵陣を粉砕し、天を翔ける。
速度の向上に比例して相手に追加ダメージを与える。最高速度となると、大型ジャンボ機ですら瞬時に解体する。
圧倒的な破壊力を持つ一方燃費が悪く、この宝具を使用するとサーヴァントをもう一体召喚しているほどの魔力を消費してしまう。
詳細は該当記事を参照。
彗星走法(ドロメウス・コメーテース)
- ランク:A+
- 種別:対人宝具(自身)
- レンジ:0
- 最大捕捉:1人
「あらゆる時代の、あらゆる英雄の中で、最も迅い」というアキレウスの伝説。
『疾風怒濤の不死戦車』から降り立つことで起動する常時発動型の宝具。広大な戦場を一呼吸で駆け抜け、フィールド上に障害物があっても速度は鈍らない。弱点であるアキレス腱が露出してしまうが、アキレウスの速度を捕捉できる英雄は数少ない。踵を破壊されるとこの宝具は消滅し、スピードも約7割減となる。
勇者の不凋花(アンドレアス・アマラントス)
- ランク:B
- 種別:対人宝具(自身)
- レンジ:0
- 最大捕捉:1人
アキレウスの母である女神テティスが彼に与えた不死の肉体。
全身に不死の祝福がかかっており如何なる攻撃を受けても無効化するが、Cランク以上の神性を持つ相手にはこの効果は適応されない(Dランクでは75%まで、Eランクならば50%までダメージ削減)。他、神造兵装による攻撃にもこの効果は適応されないとのこと。
伝承に伝わる通り、急所である「踵」には効果が無い上に、踵を破壊されると不死の祝福自体が消滅する。更に悪意や敵意を含む攻撃には有効だが、バンパイアの吸血行為のような『友愛』を示す行動には作用しないという弱点も存在する。
神性や神造兵装なしで神性に優位に立てる能力を有するサーヴァントからの攻撃については、無効化できるか否か長らく明言されてこなかった。だが、『Apocrypha』のアニメで「神殺しの宝具であれば、俺に傷の一つも付いただろうに」とアキレウス本人が語っており、こうしたサーヴァントからの攻撃は無効化できない可能性が出てきた。
神性、神造兵装、神殺し、がなくても威力次第では強引に突破出来るのか?
『SN』作中で『十二の試練』のBランク以下無効が『バーサーカーを守る“理(ことわり)”は物理的な法則外のものです。アレは、たとえ世界を滅ぼせる宝具であれ、それがAランクに届いていないものならば無力化する、という概念です』と世界を滅ぼす威力であろうと無効化出来ると説明されており、同じ概念宝具の『刺し穿つ死棘の槍』なども物理的なスピード(たとえ敏捷EXあろうと)では絶対に回避出来ないとされていることから、この手の概念宝具は条件を満たしていると物理的手段では絶対に覆せないと考えていい。これらのことから『勇者の不凋花』も地球を破壊出来るレベルの力業であろうと傷ひとつつかないと思われる。
宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)
- ランク:B+
- 種別:対人宝具
- レンジ:2〜10
- 最大捕捉:1人
「行くぞ!我が槍、我が信念!『宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)』!!」
ケイローンによって作られた青銅とトネリコの槍。元は両親の結婚祝いとして贈られたものを譲り受けた。
普通に武器としても使えるが、真骨頂は地面に突き立てる事で発動する、トロイア戦争の宿敵ヘクトールを決戦の場に引きずり出すためアキレウス自ら編み出した大魔術。制作者であるケイローンすら知らない奥義。槍を基点として空間そのものを切り取る形で、闇の壁に包まれた特殊な空間を作り出す、固有結界と似て非なるものである。
その空間の効果は「公平無私の一騎打ちを強制する闘技場」。第三者の横槍はもちろん、神々の加護や幸運、更にはスキルや宝具の使用などもアキレウス自身を含めて封殺してしまう、主人公補正完全排除のセメントリングでのガチタイマンである。
とは言え、アキレウスがこの宝具を乱用することはなく、使用対象はあくまで自分が強者と認めた者のみであり、かつ相手が一騎打ちの提案を受諾しなければ使わないという。
また、本編ではステゴロで殴り合ったが別に武器を使用してもいいらしい。
さらに、生前にこの槍でアマゾネスの女王を殺したことに後悔の念を抱いていることもあって、女性に対しても使うことはない。
この槍の存在故にランサーとしての適性も持つ。
またランサーとして召喚された場合、不治の呪いなどの効果が追加される。
蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)
- ランク:A+
- 種別:結界宝具
- レンジ:0
- 最大捕捉:1人
母テティスが鍛冶神ヘファイストスに懇願して作らせた「世界そのもの」を表す大盾。全面に渡って凄まじいほど精密な意匠が刻み込まれている。
真名開放することで盾に刻み込まれた極小の世界が展開され、一つの“世界そのもの”で攻撃を防ぐ防御宝具。また、劇中では使われていなかったが、アキレウスはこの宝具を攻撃に転用することも出来る。宝具を展開した後、突撃することによってその極小世界で相手を押し潰すというものである。
なお、この宝具の存在故に、エクストラクラスの1つであるシールダーに適性があるとされている。
尚、この宝具は『Apocrypha』のとあるシーンで作中で他者に貸し与え、真名解放も行えているが、該当人物が他者の宝具を幾度となく使用した逸話や、アキレウス自身が他者に宝具を貸し与えていた逸話があるという条件が揃っていた為。一応他の英霊でも条件さえ揃えれば他者の宝具を借りて真名解放できるといったケースは存在する。
元ネタではヘパイストスが作った盾とされており、ホメロスが詳細に綴った事で知られる。その図像というのが、9つのレイヤーに分割された世界が描かれた盾というものである。中心には陸地や天空、そして一番外側に海流を配置されている。ゆえにこそ真名が『蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)』なのだろう。
他作品での活躍
Fate/Grand Order
アレキサンダーの幕間の物語で先行して顔見せしていたが、『Apocrypha』とのコラボイベント『Apocrypha/Inheritance of Glory』より本格参戦。レアリティは☆5。
メインシナリオでは第2部5章前編『神代巨神海洋 アトランティス』に登場。異聞帯に対抗する汎人類史のサーヴァントとして主人公たちに協力する。
6周年記念となる『FGOフェス』生放送では、2021年水着イベント『カルデア・サマーアドベンチャー!』に登場することが判明しており、一足早く水着霊衣『フィアレス・ダイバー』がお披露目された。
ゲーム上での性能
最大ATK | 11883 |
---|---|
最大HP | 13219 |
カード配分 | Quick×2/Arts×2/Buster×1 |
スキル1 | 彗星走法A / 自身のQuickカード性能をアップ&自身のクリティカル威力をアップ(3ターン) |
スキル2 | 勇者の不凋花B /自身に無敵状態を付与(2回・5ターン)&自身の防御力をアップ(3ターン) |
スキル3 | 宙駆ける星の穂先B / 自身にターゲット集中状態を付与&自身のNP獲得量をアップ(1ターン)&自身のNPを増やす(最大30) |
宝具 | Quick/自身のQuickカード性能をアップ(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&敵全体に強力な攻撃 |
カード構成はQuick2・Arts2・Buster1のアーチャー型。Quick宝具と合わせてQuickブレイブチェインが組める。
Hit数はQuick4・Arts3・Buster2・Ex4・宝具5。NP効率は平均程度であるが、スター生成に長ける。最大の特徴は「Qカード=火力を出せない」というこのゲーム最大の固定観念を覆しQでも安定した火力を出せる点。
原作で設定されていたスキルは全て宝具に置き換えられており、複合効果を持つもので固められている。
宝具は☆5ライダーとしては初のQuick属性の全体攻撃。Hit数が多いため、多数の敵を巻き込めば大量のスターを獲得できるほか、「彗星走法(A)」及び「宙駆ける星の穂先(B)」と合わせればそれなりにNPも回収可能。未強化ではあるが、宝具威力も優秀。
総じてスター発生に長けた万能型であり、防御スキルを持たない事が多い他ライダークラスをターゲット集中付与で単体宝具等から守ることも可能な盾役でもある。
素のNP効率こそ凡庸だが、ArtsとQuickが多いアーチャー型のカード配置、最大でNP30獲得可能なスキルを有することなどから実際にNP回収に困ることはさほどないだろう。
スキルによりQuickカードをダメージ、NP回収どちらの目的でも起用出来ることからQuickカードが死に札にならない。これにより星が貯まってる状態での手札事故がほぼ起こらず、宝具による星出し→クリティカル攻撃という自己完結した流れを安定して行える。
サポートに頼らずとも、ボスラッシュやエネミー追加といった敵が常に補給される環境においては突出した性能を発揮出来る。
定番の諸葛孔明等のNP付与に長けたサポート役と合わせれば宝具を二連続で発動させることも十分に可能で、その場合、Quickバフの持続の長さから威力を維持したまま二発目を撃てる点が、同種のことを行えるライダーと比較しての利点となる。
また宝具発動時のQuickバフは、そのターンの間は持続するため、OC1でも合計61%(騎乗A+込みで)のQuickバフが乗った状態となるため、宝具発動ターンにQuickカードを積極的に選ぶことで、Busterが1枚しかない火力面のデメリットを緩和できる(クリティカルであれば無バフのBusterカードより火力が出せる)。
Quick特化サポータースカサハ=スカディも当然相性が良く、強力なQuickバフと防御デバフを活かすことができる。またケイローン先生も頼もしい味方になり、カードバフ、クリティカルバフとスター付与でより高火力を狙える。これらの面々と組ませれば、高難易度ステージでも宝具からのクリティカル連打で押し切ることができる。
防御面は比較的優秀な部類と言えるが、勇者の不凋花の無敵は2回分付与であるため、ターゲット集中と合わせた場合一発喰らう危険があり、防御バフもあまり強力ではない点がネック。
とはいえ昨今ではスキルを積極的に使用する敵が多いため防ぎきれるケースも多く、仮に回数が余った場合は3ターンの間保持されるため、無駄にならないという利点もある。
余談だが、アタランテ(弓・狂どちらも)との相性は非常に良好であり、彼女の防御面での脆さをターゲット集中である程度補いつつ、アルカディア越えの強烈なQuickバフで宝具をさらに強化することが可能となる。
ちなみに、スキルとして唯一登場していない宝具であり、マテリアルでも『FGO』では基本的に使用されないとされる『蒼天囲みし小世界』であるが、実は絆レベルを10にすれば専用の概念礼装として入手可能。
翠の彗星
『バトル・イン・ニューヨーク 2019』のエキシビションクエストの一つであり、味方側では表現しきれない彼の能力を原作再現したクエスト。
常時「鍛冶神の盾」による宝具耐性と「不死の祝福」による神性を持たない相手からの通常攻撃へ耐性を持つ。
そしてHPゲージを一本破壊すると特殊スキル「一騎打ちの誘い」によってこちらのサーヴァントと疑似一騎打ちを行う。
一騎打ちの仕様は下記の通り。
- 女性・アサシン・キャスターには使用しない。
- 一騎打ちの対象にはターゲット集中が付与され、コマンドカードもそのサーヴァントのみが出現する。
- 一騎打ち中は「鍛冶神の盾」と「不死の祝福」が解除され、お互いにスキル・宝具が使えない。
- マスタースキルも同様に封じられるが、代わりに一騎打ち中はCTが2進む。
- 2ターン経過するか、一騎打ちの対象が撃破されると終了する。
なお、一騎打ちができないと、特殊スキル「全員まとめて轢き潰す!」でチャージMax&クリティカル威力アップ(3T)を行う。
一方で、女性・アサシン・キャスターにターゲット集中が付いている場合、ターン終了時に「すまん、間違えた」で「一騎打ちの誘い」を自分から取り消す。
つまり、攻略には1ゲージ目を破壊する神性持ちと2ゲージ目での一騎打ちに耐えられる者が必要になる。前者にはクー・フーリン・オルタやアルジュナ・オルタが効果的で、一騎打ちにもある程度適応する。一騎打ち専門だが、始皇帝やホームズも効果的で、ルーラークラスゆえに防御で優位が取れる。
また、あくまで“疑似”一騎打ちである事から抜け穴もあり、継続するバフやターン毎のクリティカルスター獲得などを利用すれば、アタッカーを援護できる。
関連人物
生前
生前は「先生」と呼び慕っていた相手。嘗ての恩師であり、少年時代を共に過ごした父であり、兄であり、親友でもあるような存在。一説によれば両親の仲人でもあるらしい。
『Apocrypha』では敵陣営のアーチャーとして対立。初戦闘の際には遠距離射撃と迎撃と言う関係もあって「自分を傷つけられる相手」としてしか認識しておらず彼との戦闘を楽しみにしていたが、その後の戦闘にて対面。旧知の相手が敵であることに激しく動揺したが、彼に激励されて闘志を取り戻した。
そして最終巻では互いの全てを賭けた一騎打ちを行い、ほぼ相討ち同然だったものの討ち倒して師を乗り越えた。
『FGO』では幼少時代の(理にかなった)スパルタ指導や、『Apocrypha』で散々苦戦させられた記憶(アキレウス曰く悪夢)から「今回は味方でよかった」と安堵している。
しかし、原作を知っているプレイヤーからは当然「お前が言うな」が飛びかった。
トロイア戦争における好敵手であり天敵その1。
親友パトロクロスを殺害した仇でもあり、トロイア城門前で行われた一騎討ちにて討ち果たした。
彼の知略と防戦に散々苦戦させられた為、もう戦いたくないと思う反面、もし戦う機会があれば今度は籠らせる隙は与えないと虎視眈々と準備している。
ちなみに『FGO』では出会い頭に彼から石をぶつけられるという、子供じみた挑発なのか嫌がらせなのか微妙な仕置きを受けている。
また、自分が死ぬ遠因にもなったヘクトールの亡骸を戦車で引きずりまわした蛮行については「あれやるとしたら、間違いなくバーサーカー状態だからな!」と発言しており、友を殺された怒りが英雄の矜持を忘れかけてしまう程のものであったことが窺える。
ヘクトールの実の弟。兄の仇としてアキレウスを射殺した弓の名手。
太陽神アポロンの加護を受けた彼の矢は、アキレウスの踵と心臓を射抜き致命傷を与えた。
兄曰く『絶体絶命になって初めて底力が機能するタイプ』の英雄。
尤も、アキレウスもただで死ぬつもりは無かったらしく、そのあと「もはやこれまで」と散々大暴れした挙句自害したらしい。弱点とはいったい……
『FGO』ではカルデアで出会ったら何か言ってやろうと意気込んでいたが、子供姿で現界していたためすっかり興ざめしてしまった。第2部5章前編では同陣営として共闘することに。生前の遺恨から言い争うこともあるが、互いの実力は認め合っている。
かつての敵対者であり天敵その2。女神の如き美貌を兜で隠したアマゾネスの女王。ヘクトール亡き後のトロイアに部下と共に加勢した。
部下を次々とアキレウスに殺された怒りから彼と一騎打ちを行ったが敗北。興味本位で兜を剝ぎ取って瀕死の自分を「ある一言」で辱めた彼に対して「お前の槍はいつかお前が愛しく思った相手を穿つ」と言う呪いを掛けた後に死亡した(この呪いは聖杯大戦で成就する事となった)。
ちなみに余談だが、アキレウスはこの時たまたま同行していた味方兵士にこの一連を見られた上に散々に笑われ、恥ずかしさと(恐らく敵とはいえ女王を馬鹿にされた)腹いせにその兵士を殴殺してしまっている。
アキレウスの方もつまらない好奇心で彼女を辱めた事を深く後悔して、彼女の亡骸に謝罪した他、自分の槍で二度と女を殺さないと誓った。
『FGO』でのコラボイベントでは、彼女の話題を振られた際に明らかに挙動不審になっていたため、未だに酷く気にしているらしい。また、カルデアでは二人が鉢合わせしないようにマスターやヘクトールたちが気を使っているらしき描写がある。
彼女の「幕間の物語」でアキレウスが語ったところによると、彼女の言い分も認めつつ、それでもあの一言は心からのものだったのでやり直すことはしたくないとのこと。自分の行動は邪だったし、後悔している部分もあるが、それでも彼女に出会わなかった自分よりは彼女に憎まれている今の自分のほうがましであると言及している。
同じアカイア軍側の英雄。戦争で命を落とすという予言を懸念した母・テティスによって女装して女官の振りをしてスキュロス島に匿われていた所へ、アガメムノン王の命令で商人に扮して彼を迎えにやって来た。
その際他の女官達が宝石に関心を示す中、アキレウスだけは一緒に持って来ていた武器に興味を持っていたためあっさりと見破られた。なにしてんのさ大英雄
ペレウス
実の父親。アルゴノーツに参加した英雄。如何なる時も英雄であれと自分を戒めていたアキレウスに「英雄としての義務感で戦ってはいけない」と忠告した。
アタランテによると、乱暴狼藉が当然のギリシャの英雄たちの中ではただ一人穏健であることを良しとした小心者だったが、そういうところが好ましい人物だったとのこと。
また、アスクレピオスの幕間によれば彼女からヘッドロックをかけられたことがある。
テティス
実の母親。ティタン族の女神。『夫より優れた息子を産む』という権能のせいで、下剋上をビビったゼウスに人間であるペーレウスと無理矢理くっつけられた挙句、息子はオリンポスの人類削減計画に鉄砲玉として組み込まれてしまう。
アキレウスに不死身の肉体や神造兵装を与えたり、戦争で死ぬと分かると女装させて辺境の島に匿わせたりするあたり、夫はともかく息子は愛しかった模様。
なお、その愛は少々度が過ぎており、アキレウスの体を神の炎であぶって(もしくは冥界の川に浸して)不純な人間の血を飛ばそうとしたらしい。
流石に「人間としてのアキレウスを殺すのと同義だ」と夫から断固反対されたために未遂となった。
デイダメイア
匿われていた先の島で知り合った王女で後の妻。彼女との間にピュロス(ネオプトレモス)を授かる。
アキレウスが戦死した際は深く悲しむほどに愛されていたが、当の夫は『Apocrypha』にて他の女(しかも既婚者)を口説いていた。
そもそも両者は訳あって子供はいるけど未婚状態だった所為もあるのだが……
ギリシャ神話の争いの女神。
英雄としてのアキレウスを完成させたと言える神様。
Fate/Apocrypha
同陣営かつ同郷のアーチャー。
「姐さん」と呼び口説いているが、彼女からはそっけなく扱われている。ただしお互いの実力は認め合い、真名を把握しあってるなど確かな信頼関係にある。
生前の時系列的には彼女の武勇伝を語り聞かせてくれた父親と同世代であり、幼少期に英雄の大先輩として憧れを向けていたであろう人物。
『FGO』で再会した後も彼女のことをかなり気にかけている。
Fate/Grand Order
実装以前から彼の幕間の物語『駆け抜ける、始まりの蹂躙制覇』にて登場。主人公達と直接戦うことは無かったが、傘下においた海賊達を差し向けた。
なお、この時海賊達が中々の戦いぶりを見せていた事から、アキレウスには指揮官としての才能もあることが判明した。
上記するアレキサンダーが成長した姿。大人になってもアキレウスに対する尊敬と憧憬は変わらず、マイルーム会話では両者揃って大喜びしている。
この世界で契約したマスター。
基本的に命令されることは嫌いな彼だが、彼/彼女には忠誠を誓ってもいいと考えている。
今まで、フラットな視点で接する上司とは縁がなかったのだろう。
『Apocrypha』本編では全く接点が無かったが、後日譚でもあるコラボイベントにて同陣営になると喧嘩っ早い者同士すぐガンのくれ合いになっては周りに注意されたり弄られる間柄に。
しまいには彼女から頭髪とマフラー(?)の差し色を『ニンジン』呼ばわりされ、ショックを通り越して驚愕した。
ちなみにアポクリファ製作の仮デザインの段階でアキレウスは「ニンジン」という愛称で呼ばれていたらしく、元ネタであると思われる。
周囲からの過剰なまでの恩恵と期待を背負って生まれついた、似たような人生を歩んだ者達。
しかし、アキレウスはこの2人とは違い人生に後悔していない(この点は同じギリシャ神話のサーヴァントであるペルセウスも同様である)。
同じ人物に師事した兄弟子。
だが、マイルームでの特殊台詞が両者共にないため『FGO』での関わりは不明。
オマケに上記する因縁のせいで思わぬ余波を食らってしまっているというとんだとばっちりを受けている。こっちは命の恩人なのに……
また、彼は父親のペレウスと同じくアルゴノーツのメンバーである。
同じく兄弟子にして父親と同じアルゴノーツメンバー。
師ケイローンの間接的な死因にも繋がっているためかやや複雑。
また、それはそれとして自分に並ぶギリシャの大英雄ということもあり、是非とも闘ってみたいとマスターに頼んでいる。
同じく兄弟子にして父親が乗っていたアルゴノーツの船長。
第2部5章前編では同陣営となって共に戦うことになる。また、彼の妻であったメディアはアキレウスの4番目の妻という説がある。
ゴッホそのものとは関係ないが、彼女の主体となる「クリュティエ」はアキレウスの大伯母さんに当たる。詳細は上記の家系図参照。
余談
ヘラクレスにも比肩する大英雄としてギリシャ神話に名高いアキレウスだが、幻想と神秘の衰退期として英雄達が軒並み粛清されたトロイア戦争世代なためか、肖像画や武勇伝のシンボルで夜空を席巻するケイローンとその門弟達の中で、彼一人だけ星座に刻まれたエピソードがない。覗きの冤罪で鹿に変えられた彼でさえ、かろうじて自分を食い殺した飼い犬がこいぬ座になっていると言われているのに……
さらに付け加えると、敵方のトロイア兄弟は大叔父さんが星座になっていたりする。
アキレウスは泣いてもいい……
ちなみに、小説として『Apocrypha』が再構築されるに辺り、ゲオルギウスが没になったが、その後釜についたのが誰あろうアキレウスなのである。理由は物語の主軸に関わらず、その上で知名度が高い英雄だったからである。