ゲンシグラードン
げんしぐらーどん
ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場するゲンシカイキポケモン。
概要
- たいりくポケモンのグラードンがゲンシカイキした姿。『オメガルビー』のパッケージを飾る重要なポケモン。
- ゲンシカイキする事によって、全身にみなぎるエネルギーが超高温のマグマと化してあふれ出し、体の組織も流動し強い光を放つマグマ状へと変化。赤く分厚い表皮はルビーのような質感で輝くようになり、その身からは常時凄まじい高温を放しているため、周囲には陽炎が揺らめいている。また「Ω(オメガ)ルビー」の名の通り、体に刻まれた模様が「Ω」に見える形状へ変化している。
- こちらも相方程ではないが1m以上巨大化する。重さもついに1tスレスレになるが、それでも1tは越えていない。(体重については、ORASでは一番重いポケモンだったが、ポケモンSMのコスモウムとテッカグヤに僅かに追い抜かれることとなった)
- 色違いのグラードンでゲンシカイキすると、黒いレックウザを彷彿とさせるような黒色になり、爪が色違いグラードンと同じ黄色になる。
ゲームでの性能
H | A | B | C | D | S | 合計値 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
グラードン | 100 | 150 | 140 | 100 | 90 | 90 | 670 |
ゲンシグラードン | 100 | 180 | 160 | 150 | 90 | 90 | 770 |
上昇値 | ±0 | +30 | +20 | +50 | ±0 | ±0 | +100 |
- タイプはほのおタイプが追加され複合タイプとなる。
ほのおタイプが追加される事により、特性や一致技を十二分に活かせ、物理アタッカーとしては受けたくないおにび(と言うよりやけどそのもの)を無効にし、これまでの最大の難点であったくさむすびや溜め無しソーラービーム等も等倍に抑える等、メリットが非常に多い。反面みずタイプが4倍弱点となってしまうが、特性によってこれを克服している。ヒートロトム以降の特性により4倍弱点を無力化できるポケモンである。
- ゲンシカイキすることにより特攻がレシラムと同じ値に上昇し、攻撃・防御もこれに追随するように上昇する。さすがにメガミュウツーXには劣ってしまうものの、グラードンは高火力の一致技に恵まれている為、物理攻撃面では上回っていると言っても過言では無い。デオキシスのアタックフォルムにも匹敵する攻撃力で繰り出される専用技・だんがいのつるぎは強力無比。
- ほのおタイプが加わり特攻が大幅に上昇したことで、高威力の特殊ほのお技をメインウェポンとして採用できるようになった。(物理ほのお技の最高火力はほのおのパンチ止まりである。)加えて水タイプに対する役割遂行技兼弱点対策のソーラービームも採用しやすい。
- 特攻150はレシラム他、禁止伝説級特殊アタッカークラスの特攻である為、無振りであっても並の特殊耐久の相手ならば一撃で蒸発させられる(タイプ一致で効果抜群とはいえ、特攻に全く振らず性格補正の無い状態のだいもんじでHP252振りでとつげきチョッキを持ったレジアイスが受け出し出来ないといえばその凄まじさがわかるだろうか)
- 特性は初登場にして唯一となる「おわりのだいち」。最大の特徴として、自分がいる間みずタイプと天候変化を完全に無効化してしまう。故にゲンシグラードンに天候を取られると非常に突破が辛くなってしまう。みずタイプの技が効かないので実質弱点はじめんタイプのみとなるのだが、じめんタイプの技は物理技が多く、またじめんタイプ自体も特攻の高いポケモンが多くない。
- 何せHPの種族値が100・防御の種族値が160と、バンギラスのHPとイワークの防御を足した凄まじい数値である為、生半可な物理じめん技では倒しきれないのである。どれ位硬いかと言うとガブリアスの特化・一致じしん(シングル)ですら無振りでも余裕で耐えてしまう程。ゲンシグラードンが防御特化だとそれに加えてハチマキを巻いても倒せない。
- 欠点は特防・素早さが一切変化していない事…のはずなのだが、先述の弱点の少なさのせいでD90のはずなのに等倍弱点では中々落ちない。素早さ90も「場に出た瞬間ゲンシカイキする」仕様故に「低い方が天候を取り易くなる」為に、
完全なデメリットになっておらず、むしろメリットと捉えられることのほうが多い。
- ゲンシグラードンを突破するには極端に言えばゲンシカイオーガかレックウザ(メガレックウザ)で天候を奪うか、攻撃力を下げて無力化するしかない。但しゲンシカイオーガの場合先手を取ってしまうと天候を奪われ、一致技が通らなくなるために突破が絶望的になるので注意。メガレックウザの場合はタイプ補完のじしんでは一発では倒し切れないため、対策にたきのぼりを採用したり、采配やみずタイプの相方に任せる事になる。
- また、後出しこそ出来ないものの、素早さに努力値を振ったゴルダックならばノーてんきからの一致水技(例えば「特攻に振っていないなみのり」で一撃)で倒せる。また、環境にもよるがゲンシグラードンは素早さを調整していたり振っていないことが多い為、素早さに振った特殊ゲンシグラードンを採用し「だいちのちから」でゲンシグラードン対策をするトレーナーも見られた。
- 性格は特殊一辺倒になりがちなゲンシカイオーガと違い、物理型・特殊型・両刀型と様々。物理型は「勇敢」「意地っ張り」の採用が多く、特殊型は「臆病」が採用されやすいが、一番多い性格は、高い物攻を活かせて初手の天候合戦に勝てる「勇敢」(最鈍)である。
- 戦闘BGMは、RSE時代のものをアレンジしたもの。
アレンジの一部に原曲が入っていて、かなり凝っている。
番外作品
『ポケモンGO』
- 2023年2月に開催されたイベント:ホウエンツアーにてゲンシカイオーガ共々実装された。所謂星6のメガ伝説レイドでゲンシカイキに必要な「ゲンシエナジーΩ」を入手でき、最初の実装時レイドで捕獲した個体は専用技の「だんがいのつるぎ」を必ず覚えている。
- 元々ポケモンGOでは最強クラスと名高かかったグラードンの強化形態だけにその性能は凄まじく、最大CPはなんと6500を超える破格の数値。ジム・レイド戦はもちろん、GOロケット団戦でも非常に頼もしい存在となってくれる。ほのおタイプ追加により一致で使える技が増えたが、ノーマルアタックにほのお技がないためあくまでサブウェポンである。
- なお、ほのおタイプが追加されたことでこおりやくさには強くなったが、本作では特性が存在しないため、みず技に限っては余計苦手になった点に注意。また、通常ではダメージを軽減できるいわ技も等倍で受けることになる。耐久が高いためにさすがに一撃で倒されることはないが、いわタイプのポケモンは攻撃の高い者が多いのであまり無茶はさせないこと。このためただ純粋な強化になるゲンシカイオーガとは異なり、ゲンシカイキさせない方が場持ちが良いということも起こりうる。
- ゲンシレイドはCP92860と、トレーナーレベル30以上が最低でも10人は集まらないと安定攻略が出来ない程の難易度を誇るものの、みずが二重弱点なのでゲンシカイオーガと比べるとはるかに倒しやすい。ソーラービームを撃たれる可能性はあるが、みずタイプは強いポケモンが豊富なので数でゴリ押すのも簡単である。メガギャラドスやメガラグラージなど、水タイプ技にブーストをかけられるメガシンカも多い。
『ポケとる』
- こちらでも登場。ただし通常グラードンとは別扱いなので、通常グラードンとゲンシグラードンを並べて一緒に戦わせる芸当も可能。…なのだが、一番恐ろしいのはそのゲットへの道のり。今作のゲンシグラードンはエキストラステージに出現し、そちらでは手かずではなく制限時間でゲット確率を測るのだが、こいつの制限時間は何とわずか30秒。
- つまり30秒の間にベテラン勢も極悪と評するオジャマを掻い潜るかオジャマガードで阻むかしてゲンシグラードンの数千にも及ぶHPを削り切らなければならないのだ。
- 幸いじめんタイプなのは変わっていないため、通常グラードンとの戦いで有効だったタイプがそのまま通る。攻略に最も適するのはゲンシカイオーガ。特性いわはじきαで凄まじいダメージを期待できる。初期のこうげきりょくは90、特性はバリアはじきΩ。
アニメ版
スケール感が大きく、場面によっては数10mほどのサイズに見えることもある。
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 『最強メガシンカ』
- Ⅱにて、メガシンカエネルギーを放つ伝説の巨石の出現、それに伴うレックウザのメガシンカに呼応してカイオーガと共に活動を開始。
- Ⅲでは、ホウエン沖に出現した巨石の元にゲンシカイキして来襲。同じように巨石の力を狙っていたゲンシカイオーガや、彼らが巨石の力を手に入れることを阻もうとするアランのメガリザードンXと交戦。 アランのリザードンをほとんど寄せ付けずに倒すなど伝説に恥じない圧倒的な実力を見せる。しかし、同じように巨石を狙って現れたメガレックウザとの激戦の末、レックウザのガリョウテンセイによってカイオーガと共にゲンシカイキ解除までに追い込まれ敗れた。
- 映画『光輪の超魔神フーパ』
- フーパの影によって他の伝説ポケモンと共に強引に呼び出され、闘争本能を操られてサトシと本物のフーパ達に襲い掛かる。
- …のだが、呼び出された伝説ポケモンの中で唯一飛行能力を持っていなかった為、攻撃は陸上からビーム系の技でのみ行うことになった。
- 一緒に操られていたホワイトキュレムを誤射してしまい、れいとうビームによる仕返しを受けて氷漬けになるというシュールなシーンも。(後のシーンでは自己解凍して戦線に復帰した)
- 相棒のカイオーガは何故か空を飛んでいたが、グラードンは飛べないため操られた状態から元に戻った後に皆が帰還する中、一人徒歩で帰っていった。
- なおアニメ版では某有名守護神獣の声になっている。ゲンシカイオーガの咆哮と聴き比べると、体型からしてどう考えても逆である。
『ポケモンジェネレーションズ』
- エピソード7:ビジョンでゲンシグラードンがカガリのビジョンで登場しているが…
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 第13章にて、フーパのリングから出現。アオギリと共に復活したマツブサが持つ宝珠に秘められた自然エネルギーを吸収してゲンシカイキを果たす。
余談
マフィア梶田氏と中村悠一氏によるYouTube番組わしゃがなTVにてakinatorを使った理想の女性を探す企画が行われた際、中村悠一氏の理想の相手に何故か最初にゲンシグラードンが選ばれ、流石に人外であるためもう一度akinatorに挑戦したが2回目は降参され、泣きの3回目でまたもやゲンシグラードンが出るという珍事が発生。最早運命の相手レベルである。
因みに中村悠一氏はサクラギ博士役でアニメに出ているため、今後関わる可能性も無くはないのである。