巧「真理…真理!何だっけかな…救世主は何をするんだ?
"闇を切り裂き"?」
真理「"光を、齎す"…」
巧「聞こえねーよ!!」
真理「闇を切り裂き、光を齎すのよ!!」
巧「は、はぁ…キッツイな、お前の期待に応えんのは…」
真理「出来るよ巧、巧なら!!だって、巧は…巧だから…」
『Standing by』
『Awakening』
概要
仮面ライダーファイズの強化フォームにして最終フォーム。
マルチツールボックス「ファイズブラスター」から変身プログラムを送信、スマートブレイン社の人工衛星「イーグルサット」からスーツが転送され変身する。
人工衛星のモニターには「555_2」と表示されており、アクセルフォームの様なスーツの変形ではなく、ブラスターフォーム用の全く別のスーツが転送されている。
色以外の外見的な違いとしては、胸部装甲に通常のファイズにはない別のストリームラインが追加されていること。
劇場版では先行登場しているがTV版での初登場は第39話と現時点の平成ライダー最強フォームの初登場話数にしてはアルティメットフォーム、グランドジオウに次いでかなり遅め。
玩具版における変身の正規手順は、先にブラスター本体に変身コード「555」+「ENTER」を入力して待機状態にさせた後にファイズフォンをセットして「Awakening」の音声を鳴らせるという流れだが、TV版では先にファイズフォンをセットして「Awakening」の音声を鳴らせた後にブラスター本体の変身コードを入力するという逆の手順を踏んでいる。
正規手順を再現しているのは劇場版とTV版最終回の最後の変身のみ。
上記の理由からファイズドライバーの「トランスフォルダー」にファイズフォンが装填されていない。
使用武器
ファイズブラスター
ブラスターフォームへの変身に使用するトランク型ツール。特定コードの入力によって変身後も背部ユニットの操作に使用される他、大型銃のフォトンバスターモードや大剣型のフォトンブレイカーモードの2形態に変形させる事で武器としても使用出来る。
スペック
身長 | 186cm |
---|---|
体重 | 94kg |
パンチ力 | 4t(グランインパクト時8t) |
キック力 | 8t(超強化クリムゾンスマッシュ時30t) |
ジャンプ力 | ひと跳び55m |
走力 | 100mを5秒 |
聴力 | 30km先で落ちた針の音を聞き分ける |
スピードに特化したアクセルフォームとは異なり、パワー出力・防御力・武器の火力に対して強化が施されている。その進化は、これまでライダー達を苦戦させてきた強敵・ドラゴンオルフェノクとその配下のオクラオルフェノクを1対2の状況から圧倒する程。劇場版でも通常形態のファイズを軽々殴り飛ばした仮面ライダーオーガ相手に競り勝つ等、無類の強さを誇る。
クリムゾンスマッシュの威力も強化されており、オーガの必殺技「オーガストラッシュ」と競り合いを行った際、通常では自身を包み込む程度の大きさだったマーカーが、大型施設一つを覆い尽くさんばかりの規模でエネルギー波の広がりを見せた。
金属質のパーツはこれまでのスーツに使われていた「ソルメタル」ではなく、それを遥かに凌ぐ「アブソリュートメタル」製。
つま先のフォトンマズルはダイヤモンドの1.5倍の強度、胸部装甲の「アブソリュートラング」はフルメタルラングの3倍の強度を誇り、水深2500mの深海でも活動できるだけでなく、太陽の表面温度に匹敵する超高温も遮断する効果を持っているが、劇中で特にこれらの能力は発揮されていない。
これまでのファイズにない能力として背中のユニット「PFF(フォトン・フィールド・フローター)」を展開する事によって空中飛行が可能。
アクセルフォーム程の凄まじいスピードは無いが、能力が全体的にバランス良く向上しており、ファイズよりも高出力であるカイザやデルタはおろか帝王のベルトと称されているサイガ、オーガをも凌駕する戦闘力を発揮し、ラスボスのアークオルフェノクを除いて殆どの強敵を圧倒している。
フォトンブラッドがフォトンストリームを通じてではなくボディスーツ全体に循環する為、フォトンストリームが黒く、全身が赤い「クリムゾンクロス」となるのが特徴。この状態をブラックアウトストリームという。
身体の赤い部分はファイズエッジのミディアムモードと同じ量のエネルギーが常に放出されているので、並のオルフェノクなら触れるだけで灰化してしまう。つまりは人の形をしたファイズエッジも同然である。
インナースーツ内部は冷却繊維物質でコーティングされており、変身者自身はこれによってフォトンブラッドの影響から守られる。
一方で別途に掛かるキックバックエネルギーが想像を絶する物であり、並みのオルフェノクであれば変身完了とともに灰化してしまう事になる。
なお体の各部にあるランプはそれぞれ名称が異なる。
左足と背中のものは「フォトンブラッドサーキット・ホルスターパート」と「フォトンブラッドサーキットバックパート」と呼ばれるフォトンブラッド制御装置、両手にあるものはフォトンブラッドの安定度を示す「フォトンインジケーター」。
劇場版ではフォトンインジケーターが赤く発光し、仮面ライダーオーガをパンチで大きく吹っ飛ばした。
出番はTV本編5回(第39・40・44・45・50話)、劇場版と少ない。
特に第39話は変身した時点で終了。第40話で続きとなり、初戦闘の流れは後のジーニアスフォームと全く同じ。第44話も同じく変身のみで戦闘は第45話となっている。そのため変身回数は本編で4回(50話で2回)、劇場版含めて5回である。
また、仮面ライダー図鑑では初登場が第40話とされている。
必殺技
超強化クリムゾンスマッシュ
『Faiz Blaster Take Off』
空中を飛行し、上空から急降下してクリムゾンスマッシュを放つ。敵に当たると濃縮フォトンブラッドが渦を巻きながら拡散、周囲の建造物も破壊してしまう。
媒体によっては単に「強化クリムゾンスマッシュ」とされる事も。
劇場版では通常形態同様ファイズポインターを右足の「エナジーホルスターver2」にセットしていたが、本編最終回ではセットせずにそのまま発動していた。
グランインパクト
劇中未使用だが、設定上使用可能。
フォトンバスター
エクシードチャージしたファイズブラスターのフォアグリップを引いてからフォトンブラッドの光弾を発射、巨大なオルフェノクも一撃で灰化させる。
テレビ版では殆ど使用されず2発しか撃っていない。バットオルフェノクに撃とうとしたが咄嗟にホースオルフェノクを人質に取られたため撃てなかった。ホースオルフェノク激情態との戦いではゼロ距離で発射して大ダメージを与える事には成功しているが、灰化には至らなかった。(巧が木場を死なせない為に威力を抑えたと思われる)そしてアークオルフェノクに撃ったが右手で軽々と跳ね除けられてしまった。
ディケイドのコンプリートフォームと共に放ったタイプは光弾ではなく赤い極太のビームとなっている。
『仮面ライダー大戦』ではウィザードインフィニティースタイルのプラズマシャイニングストライク、XライダーのX切りと同時に放ち、バダンのメガ・リバースマシンを破壊した。
フォトンブレイカー
『Faiz Blaster Take Off』『Exceed Charge』
空中を飛行し、ファイズブラスターからフォトンブラッドの刃を伸ばして敵を一刀両断に斬り裂く。その威力はファイズエッジの約15倍もの出力である為、スパークルカットを大きく上回り、列車や航空母艦でさえも一刀両断できる。
初披露時にはオクラオルフェノクを側にあった電気機関車諸共ぶった斬った。電車斬りの元祖?
最終話ではアークオルフェノクに使用。刃をフォトンブラッドの刃を伸ばし、アークオルフェノクを後退させた。
『ディケイド』のハイパーバトルDVDでは飛び道具として使用している他、仮面ライダー大戦では基本形態で使用している。
ブラッディ・キャノン
『Faiz Blaster Discharge』
ファイズブラスターにコード「5214」と入力することで発動。肩部に展開した砲門から放つ、圧縮したフォトンブラッドの光弾。その威力はフォンブラスター300発分に相当する。つまり、普通のオルフェノクなら当たれば死ぬ。
発射時には胸を走るライン「フォトンブラッドサーキット・ブレストパート」が発光する。
劇場版ではエラスモテリウムオルフェノクに対し、牽制目的で使用された。テレビシリーズでもドラゴンオルフェノクに放たれ、直撃はしなかったものの牽制としての役割は果たしている。
客演
『仮面ライダーディケイド』
第21話において登場。「ネガの世界」でのダークライダー戦にてディケイドコンプリートフォームに召喚され、フォトンバスター(何故かビームを発射する技に変更されており、これ以降も時々この演出が使用される)で仮面ライダーオーガ(ホースオルフェノクではない)を倒した。
「アマゾンの世界」でも召喚され、フォトンバスターとディエンドのディメンションシュートの合体技で十面鬼ユム・キミルに大ダメージを与え、勝利に貢献する。
完結編では尾上タクミ(大人の事情で変身前のシーンは無し)がディケイドの力で変身。スーパーショッカー最強の怪人・ドラス相手に、龍騎サバイブのメテオバレット、ハイパーカブトのマキシマムハイパーサイクロンと共にフォトンバスターを放ち、ダメージを与えた。
ハイパーバトルビデオにおいてはディケイドが他の最強ライダー達と共に召喚し、てれびバエくんにフォトンブレイカーを放った。
『仮面ライダーウィザード』
魔宝石の世界に召喚されたファイズ(多分巧)が変身し、仮面ライダーブレイドキングフォーム&装甲響鬼と共にアマダムにトリプルライダーキックを放った。
『仮面ライダー大戦』
乾巧が終盤で変身。仮面ライダーX・仮面ライダーウィザードインフィニティースタイルと共に変身し、バダン本部要塞に突入。X字斬やドラゴンシャイニングと同時にフォトンバスターをぶっ放し、メガ・リバースシステムを完全に破壊した。
余談
作中では巧のファイズブラスターの扱いのぞんざいさが有名。(草加からのファイズアクセルの投げ渡し、カイザポインターの天井からの落下等、そもそもファイズの強化アイテムは雑に扱われがちではあるが)
ファイズアクセルと併用して変身するアクセルブラスターフォームなる二次創作が存在するが、これはファンの妄想フォームなので公式には存在しない事を留意されたし。
また、変身に伴う反動の設定がアクセルフォームとごっちゃにされている事が多いが、このフォームで生じるリスクは「スーツのキックバックエネルギー」であり、フォトンブラッドそのものとは直接関係は無い(上記の通りフォトンブラッドの影響に対しては保護機能が用意されている)。
関連タグ
仮面ライダー555 仮面ライダーファイズ アクセルフォーム ファイズブラスター 乾巧
関連・類似キャラクター
- シャイニングフォーム:プロデューサーと脚本家が同じ作品の主役ライダーの最強形態で、色彩が似ている。
- エンペラーフォーム:脚本家が同じ作品の主役ライダーの最強形態、「専用武器を使用する」「強化アイテムを操作して複数の必殺技を発動する」「それまで敵わなかった幹部怪人を圧倒するほどの強さを持つ」「初期装備を使用する事もできる」「怪人でも素質のない者が変身すると死に至る危険性・可能性がある」「最終決戦で仲間(兄)と共に怪人の王と激闘を繰り広げる」「ライダーキックで怪人の王を撃破する」など共通点が多い。ただし、こちらは平成ライダーの中で最も出番が多い最強形態である。
- マグネットステイツ、コマンドフォーム:両肩に砲門を備えた主役ライダーの強化形態。コマンドフォームとは飛行能力を持つ点も共通している。
- 極アームズ:主役ライダーの最強形態、「キーアイテムと連動する巨大な遠近両用武器を使用する」「巨大な遠近両用武器を操作して必殺技を発動する」「巨大な遠近両用武器を使用した必殺技は斬撃技と射撃技の両方がある」「それまで敵わなかった幹部怪人を圧倒するほどの強さを持つ」「初期装備も使用できる」「物語終盤ではこの形態に直接変身した」「物語終盤でかつての仲間や白い怪人の王と激闘を繰り広げる」「最終回で初めてライダーキックを使用した」といった多くの共通点がある。
- ギーツⅨ:次世代シリーズ4番目の主役ライダーの最強形態。