「安心してほしい。私は君を優遇し、使ってみせる
私……オレと共にいる間だけ、君は化け物じゃあなくなるよ」
プロフィール
真名 | イアソン |
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クラス | セイバー |
性別 | 男性 |
身長 | 181cm |
体重 | 76kg |
出典 | ギリシャ神話 |
地域 | ギリシャ |
属性 | 秩序・善・地 |
好きなもの | 楽して安全に勝利すること |
嫌いなもの | 危険な前線に打って出ること |
設定担当 | 東出祐一郎 |
ILLUST | BLACK |
CV | 保志総一朗 |
いいか、くれぐれも前線には出すなよ?絶対に出すなよ?
概要
『Fate/Grand Order』に登場するセイバークラスのサーヴァント。レアリティは☆1。
ギリシャ神話におけるアルゴー船を率いた英雄。コルキスの王女メディアの元夫。
その存在は『Fate/stay night』及び、続編『Fate/hollow ataraxia』にて言及されていた。
DEEN版ではキャスターの回想に登場しているが、デザインは現在のものとは大幅に異なる。
『Fate/strange Fake』のエイプリルフール企画版では、プレイヤーが召喚出来るサーヴァントの1人としてペルセウスやスカサハと共に名が出ていた(※ ただし非公式設定)。
そして同作の小説版でもとある人物の回想シーンにて、彼と思われる「高慢な態度が特徴的な、金髪の男」の台詞が登場している(記事上部の台詞はその一部を抜粋したもの)。
『Fate/Grand Order』のメインシナリオ第1部3章『封鎖終局四海 オケアノス』にて遂に正式登場を果たすものの、この時点では実装はされず、もっぱら主人公たちの敵として振る舞う。「『契約の箱』に神霊を生贄に捧げれば大いなる力が手に入る」と唆され主人公達と対立するが、ヘラクレスやヘクトールなど配下を次々と撃破されて追い詰められ、味方であるはずのメディア・リリィの手により、魔神フォルネウス召喚の依り代にされてしまう。プレイヤー側がこれに勝利すると、もはや虫の息のイアソンは、メディア含めた周囲に恨み節を吐き散らしながら消滅していった。
一方、終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では、上記の醜態を濯ぐチャンスだと主人公側の連鎖召喚に便乗する形で協力。本人なりの意外な奮闘を魅せ、プレイヤーからちょっとだけ見直された。
そして、2019年8月4日に念願のプレイアブル化。『FGO』初登場から実に3年9ヵ月を経てようやく実装された。初となる☆1のセイバーとして、フレンドポイント召喚で入手できる。
立ち絵は過去のメインシナリオで登場したものではなく新規描き下ろしのものが用意されているという好待遇であり、どことなく聖闘士めいたカッコよさを醸し出すが、一方で顔芸のバリエーションも強化されている。それまで知られていた姿は(恐らく)ライダークラスとしての姿だった可能性もあるが、同時実装された7騎の中では最も古くから登場していたキャラなので、アップデートやカルデアデビューという意味もあるのかもしれない。
第2部5章前編『神代巨神海洋 アトランティス』では、味方側として登場。
オケアノスでの記録がバッチリ座に刻みこまれており、最初は主人公らを敵と言っていたものの、紆余曲折を経て渋々ながら味方に加わる。ギリシャに詳しい事、常に戦況が圧倒的絶体絶命の連続である(油断も慢心もする暇がない)事から、かつて綺羅星の如き勇者軍団を統率した、指揮官(コマンダー)としての火事場のクソ度胸が常時発動しているかのような辣腕を揮う。
真名
ギリシャ神話の英雄「イアソン」。
伝説によると旱魃と疫病を食い止めた事から、名前の由来は「癒す者(イーアーソン)」。ギリシャの女神ヘラの加護を受けてイオルコスの王・アイソンの子として生まれるも、叔父ペリアスに次期王の座を奪われ、ケイローンに預けられてその弟子として育つこととなる。
その後ペリアスとの「コルキスの宝である金羊の皮を持ち帰れば王位を認める」という約束を果たすべく、ヘラクレス、ディオスクロイ、リュンケウス、ペレウス、オルフェウスら50人の勇士とアルゴノーツを組織し、巨大船「アルゴー号」に乗り込み金羊の皮探索の旅に出た。
数々の冒険の果てに上陸した目的地コルキスにて、ヘラの呪いによってイアソンに魅了された王女メディアと、彼女が祖国を裏切って献上した金羊毛を手に入れたイアソンだが、ペリアスは嘲笑と共に約束を反故にする。彼はこれに対する報復として、メディアの魔術で誘い出したペリアスとその三人の娘を自滅させる形で殺害、ついに王位に就いた。しかし、ペリアスを慕っていた民衆にその事が露見したことにより、イオルコスを追われる破目になる。
その後、コリントスにてイアソンは王女グライアとの婚姻を持ちかけられる。メディアの秘めた残虐性に恐怖を感じていたことも有り、彼はメディアとその子供を捨て、グライアと結婚する。
しかし、長年の冷遇とその果てに待ち受けた裏切りの結末にメディアは激怒。婚姻の日、燃え盛るグライア王女と共にコリントスは滅亡し、イアソンはまたしても放浪の身となるのであった。
彼は放浪の末、アルゴー船の残骸の傍らで過去を懐かしみながら寝ていたところ(Fateでは心身ともに疲れ果てて自殺を図った矢先)、その下敷きになって死んだという。華々しい冒険を成し遂げながら、その末路はあまりに悲惨で寂しいものであったと言えよう。
人物
一人称は普段は「私(わたし)」、素の状態では「俺」。
ぱっと見は爽やかな印象を与える金髪の青年だが、その本性は口が悪い上に高慢かつ自信過剰で、一大英雄とは思えないほど小物臭い人物。
第三特異点での初登場時は思い通りにならないとすぐに癇癪を起こしたり、些細なことでうろたえたり調子に乗るなど、伝説の船長としてのイメージから掛け離れた振る舞いのせいで第一印象&好感度は最底辺で、敵からも味方から酷評されるほどであった。
ただし、その一方で内に秘めたノブレス・オブリージュの精神は本物で、自分自身のやるべきことは弁えており、かつ掲げたマニフェストや帝王学自体もそれなりには筋が通っている。上記の様にひねくれた性格は、王子でありながらも国を追われ続けた彼のコンプレックスの裏返しとも取れ、本来の望みも「自身が王となり、国民すべてが満ち足りた平和な理想郷をつくる」というもので、その点は腐っても英雄である。尤も、そういう本人の眼がどうしようもなく曇っており、メディアからは「平和を願う心が本物でも、魂が絶望的にねじれているので決して理想の王にはなれない」「図に乗るほど滑り落ちていく」と評されているのだが……
アタランテ曰く戦闘能力は皆無。生前も戦った事は一度も無く、自分から戦う素振りすら見せない。ただし一船の船長をこなすだけの「カリスマ」と操船技術だけは怪物レベルらしい。
また、彼なりの表現のおかげで誤解を受けそうではあるが、アルゴノーツのメンバーには大きな信頼を寄せている。特に、親友とも言うべきヘラクレスに対しては、その規格外の能力に対して極めて高い評価をしていた。本実装後の最終再臨時でも、アルゴノーツの一団をまとめて冒険に出たことを自身最大の功績として誇っており、その思いに一切の虚飾はない。アルゴノーツのメンバーもイアソンの事を信頼しており、彼を悪く言う者はほぼいない。
Fateファンの間ではその尊大な性格と、酷薄と信頼が入り混じりそのどちらにも傾きうる精神性が間桐慎二を想起させ、「成功しかけたワカメ」などと呼ばれることもある。
事実後に実装されたコラボイベント『プリズマ☆コーズ』では、数々の策略で主人公たちを追い詰める一方、感情の起伏が激しいメディア・リリィを制御し、道理をわきまえるなど策士としての側面を垣間見せた(ただし、調子に乗るとお仕置きされるが)。
更に『時間神殿』の決戦では、自分らの勝ち目がほぼない事に参戦後気づき、自棄になった末に余計な思考を捨てたことで英雄としての気質が発揮。それまでプレイヤーが見てきたイアソンの人物像からして自身の保身に走って逃げてもおかしくないとさえ思われていたが、なんと「アルゴー号を自分一人で動かして敵陣に突入して自ら囮になる」作戦を指示。残る主力メンバーもバラバラに戦うのではなく、ヘラクレスの強化とその露払いにのみ全力を注げと、できそうでできない最も有効な手を思いついて実行に移す指揮官としての底力を垣間見せた。
このことから、「言いなりにならず、かと言って見捨てもしない抑え役」がいることで初めてその才能や真価を発揮できる英雄だとも言える。結局生前はその両方を満たす仲間には恵まれず、某ルートの慎二の様に、その資質を腐らせて破滅していった。
なお、メディアの子供の頃の性格が「あまりにも純真すぎてとんでもないサイコ」だと明らかになった後は、「メディアをあそこまで現実的な女性に成長させた」という点において、(過程や結末はともかく)評価に値するとロマンから評されている。
実装後のマイルームボイスでは、人物鑑定に優れ、指揮官の絶対条件を「是が非でも生き残ること」としているなど、持ち前の感性自体は極めて良識的であることも判明した。
口さがなく威丈高で欲に弱い性格さえどうにかなっていれば、仁智に優れた指揮官として名を馳せたことは想像に難くない。まあそこが「イアソンらしい」ともいえるのだが。
カルデアでも相変わらず大柄な態度でだらけつつ、大手を振って自分ルールを振り回すほかのサーヴァントにツッコミを入れながら、厄介ごととメディアの監視から逃げ回っている。
漫画『SABER WARS Ⅱ 番外編 ジェーン&イシュタル~100万光年の流れ星~』ではサーヴァントユニヴァースの彼が登場。名前は「イアソン・アルゴー」となっており、アタ・ランテ、ヘラクレス・9Lと共に人力コスモプレーン「コスモ★アルゴノーツ」を駆り、バウンティハンター業に精を出している。テレビキャスターを努めるメディアとはこの世界でも因縁があるらしい。
能力
自他共に認める前線向きで無いサーヴァントだが後述の通りステータス自体はそこそこ優良。セイバーとしての補正なのか、生前もその位の地力はあったのかはハッキリしないが、当の本人は戦いで活かす気はなく持て余している(一応、アトランティスなどで剣を振るい敵を倒すシーンがある)。
モーション中ではシンプルに剣を使って戦うが、イアソン本人が前線に出るのを嫌っているため、下記の宝具によってアルゴノーツのメンバーを呼び出して戦わせている。ただし、本人も蹴っ飛ばされたりブン投げられたりして戦場に放り込まれ、味方の攻撃に巻き込まれるのがお約束。
そして司令官としては、普段はドヘタレのへっぽこだが、尻に火が付けばギリシャ英霊屈指の超敏腕とも言いたくなる頭脳派の一面を見せる。特に「楽して勝つ」の発想を転じさせた埋伏計略に関して長じており、生前から培った危険予知能力から「こんなこともあろうかと」と言わんばかりに、相手の懐に直撃する戦術を忌憚なく行使する。時に味方の犠牲さえ利用し、犠牲を起点に相手を混乱に陥れて逆転の勝ち逃げを講じるなど、「とにかく生き残る」ことを前提に如何なる戦況にも対応してみせる。時間神殿やアトランティスではその本領が遺憾なく発揮された。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | C | B | B+ | D | A+ | A |
保有スキル
対魔力(B) | 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀式呪法などをもってしても傷つけるのは難しい。 |
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騎乗(B) | 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせい。 |
求めし金羊の皮(?) | 彼が冒険の末に手に入れた金色の毛をした羊の皮。割とふわふわしてて心地いい。 |
虎口にて閃く(A) | 窮地に陥ったとき、自らの身を捨てるような振る舞いで脱することができる。火事場の閃きにおいては、他の追随を許さない。ただし、イアソン本人はこの能力をひたすら嫌がっている。何しろ、毎回死ぬような目に遭わなければ閃きが届かないからだ。 |
友と征く遙かなる海路(B++) | かつてアルゴー号に乗った者を勇気凜々にする。乗ってない者はなんとなく勇気づけられた気がする。超限定的な亜種カリスマ能力といえよう。 |
宝具
天上引き裂きし煌々の船(アストラプスィテ・アルゴー)
- ランク:B++→B+++
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~10
- 最大補足:50人
「フハハハハッ!アルゴノーツ、出陣の時だ!」
「行け、我らアルゴノーツ!『天上引き裂きし煌々の船(アストラプスィテ・アルゴー)』!! ……って俺も!?あっ、いやっ、待って!ちょっ!……げっ、ヘラクレス!?やるなよ、絶対やるなよ?やりやがったかぁぁぁぁーーーーっ!!」
アルゴー号の救援。かつての船に乗った英雄「アルゴノーツ」たちが一斉攻撃を仕掛けてくれる一種の召喚系宝具。しかし株や態度の浮き沈みが激しいイアソン自身の性ゆえ、他と比べて拒否や離反が起こりやすく、発動するシチュエーション次第で協力人数が著しく増減する。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
最大ATK | 5457 |
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最大HP | 7575 |
カード配分 | Buster:2 / Arts:2 / Quick:1 |
スキル1 | 求めし金羊の皮 / 味方単体のHPを回復&弱体状態を1つ解除 |
スキル2 | 虎口にて閃く(A) / 味方単体に回避状態を付与(1回)&スター集中度をアップ+自身の防御力をダウン【デメリット】(全て1ターン) |
スキル3 | 友と征く遥かなる海路(B++) / 味方全体の攻撃力アップ+自身をのぞく味方全体の「アルゴー号ゆかりの者」に対してNP増加&クリティカル威力アップ&スター発生率アップ(全て3ターン) |
宝具 | 天上引き裂きし煌々の船(Arts):自身のArtsカード性能をアップ(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に強力な攻撃 |
宝具(強化後) | 威力上昇+毎ターンスター獲得状態を付与(3T/20個)を追加 |
低レアリティということもありステータスはあまりパッとしない。
しかし、本分は劇中でも語られた通り「1を10にするより、10を100にする方が強いに決まってる」を実践するサポート特化のスキル構成……即ち、恩師ケイローンやアルゴー号ゆかりの者であるアタランテ・メディア・ヘラクレスなどといった面々を大幅強化する第3スキルが本領と言って良い。
最大限活用しようとすると、必然的に高めのレアリティで混成クラス編成になってしまうため編成コスト的な意味で上級者向けになってしまうのが欠点。しかし、ディオスクロイとヘラクレスのサポートだけでもある程度は仕事が出来るので問題はない……「流星一条」や「掎角一陣」で空いた穴にイアソンが入るように調整して、勝利セリフだけ言わせるのが正しい運用だと主張するプレイヤーも居るが、ある意味それが最も彼らしい活躍だと言えなくもない。
しかしながら、実は優秀なArts全体アタッカーでもあり、多段ヒットする宝具を軸にNPとクリティカルスターを量産する。決して攻撃性は高くないものの、サブアタッカー兼サポーターとして立ち回り、宝具を断続的に回しながらエースアタッカーを援護射撃するという器用な立ち回りも可能。挙動こそコミカルだが、「やる時はやる男」「肝心な時しか役に立たない男」を地で行くユニークな性能を秘めている。後に5周年記念で実装されたアルトリア・キャスターを支援に加えると、レベルとスキル育成次第では3ターン周回システムも可能になってしまった。
ちなみにコマンドカードごとに呼ばれる英霊が変わり、バスターとEXではヘラクレス、アーツではメディアリリィ、クイックではアタランテが登場する。これらの面々は選ばれたコマンドカードと各々の宝具カード属性がそれぞれ対応している。
関連人物
生前
主にアルゴノーツの面々。
『FGO』に実装済みの者はスキルの追加効果条件「アルゴー号ゆかりの者」の対象になっている。
元妻。大人の方のメディアとは気まずい関係。
ヘラの頼みでアフロディーテがかけた呪いにより、盲目的に彼を愛すが、最後に裏切られた。
何かとメディアに怯えたり暴言を吐く印象の強いイアソンだが、マイルームでは「可憐」などと好意的な台詞を述べる事もある。とはいえ弟の一件でドン引きしてしまったようだが……
兄弟弟子かつアルゴノーツのメンバーである大英雄。基本見下しつつもその絶対的な強さを信頼し、自分以外が馬鹿にすることは許さないなど、歪だが強い友情を持っている。
無敵の豪傑であるがゆえに怪物の如く恐れられていた彼に、「自分の作る国ならば怪物と勇者を区別できないようなバカはいない」と嘯く等、イアソンなりに「不当に冷遇される傑物」へのシンパシーを示していた。世が世ならヘラクレス教という宗教団体を立ち上げるくらい熱狂している。
なおヘラクレスもイアソンの事を「最高の親友」と思っており霊基を歪められた状態ではマスターに対して「イアソンの事を悪く言ったら殺す」とまで脅している。
アルゴノーツのメンバーである女傑。ただし人間的には嫌われていたようで、第三特異点では召喚早々に離反され、カルデアでも余計な言動や行動をするたび彼女にシバかれている。こんな仲ではあるものの、イアソンの宝具で召喚されてくれるなど付き合いは良く、しかもアタランテの大叔母とイアソンの祖母は姉妹なので、2人は又従弟の間柄。ここまで来れば、立派な腐れ縁である。
幼少期に師事したケンタウロスの大賢者で母方の伯叔曾(曾祖父の叔父)。
彼の教室を「馬蔵」「馬小屋」呼ばわりしたり、教えを"忘れた"と語る等悪態をついている。
一方で教育の質に関しては「分かりやすい」などと常に高く評価しており、何だかんだで師としてはリスペクトしているので素直でないだけとも取れる。
兄弟弟子かつ親戚。アルゴノーツに医者として同道した。
医療の発展以外に興味が無い彼をして「退屈はしなかった」というほどで、とても居心地が良かったのだろう。イアソンもその医術を認めており、生存確率が上がるとして専属医の契約を結ぼうとした。しかし、多くの患者を診たいことと、健康体すぎてつまらないという理由から断られた。
コルキスからの帰路、座礁したアルゴー号をアイアイエー島に受け入れ、メディアの弟殺しの罪によってアルゴー号にかかった呪いを解く手助けをした。この時のエピソードは彼女の幕間の物語で語られている。なお、彼女からはメディアの一件もあってあまり好かれていない。
同じくアルゴノーツ。大西洋異聞帯では敵対した。
ヘラクレスを馬鹿にされた事で、相性もあり心身ともに叩きのめし返している。ただし本人の居る居ないに関わらず常に男扱いし続け、女扱いという最大のトラウマには触れなかった辺り、元部下として最低限の気は使った模様。カイニスの方も内心では、船長としての能力を一部認めていた。
アルゴノーツのメンバーであった双神。カストロは兄弟弟子でもある。
妹ポルクスはメディアやアタランテと並ぶ勇士として評価しており、人間嫌いの兄カストロも、アルゴー号での伝説により航海の守護神として崇められていることから、嫌ってはいない様子。
アルゴノーツの1人。理知的な青年でイアソンとは気安く接している。
イアソンは彼をヘラクレスに次ぐ力自慢と評するなど信頼を寄せていた様子。
Fate時空ではこの後に狂ってしまった可能性がある。
ペレアス
実の叔父にして、アルゴノーツの旅の元凶となった暴君。
イアソンが曲がりなりにも理想郷を築こうとしたのは彼を反面教師にしたから。
自身に加護を与えたギリシャの貞操の女神。
尤も、その後の人生を考えるとイアソンにとってその加護は有難迷惑でしかなかった。
ギリシャの太陽神。航海中に何度か出会い助力を受けたため、アポロンとともに現界しているパリスが「アルゴー号ゆかりの者」の対象に入っている。ちなみにアルゴノーツの1人のアンピオンは妻がアポロンとアルテミスの母親であるレト神を侮辱した為に子供を皆殺しにされている。
実の従兄弟。母親同士が姉妹であるという間柄で、マイルームでも言及がある。ヘルメスやゼウスの血を引いているが、2人の女性に対する態度、船長としての資質、行動原理実などがとにかくに正反対。その仔細について、長くなるのであちらの項目にて説明する。なお、父方でも親戚。
Fate/Grand Order
契約したマスターにして腐れ縁。
変えのきかない存在である彼/彼女を船長という大役を担った自分と重ねているのか、「なんとしてでも生き残れ」というアドバイスを送っている。
第三特異点にて共演。終局特異点では魔神柱相手にイアソンが見せた破れかぶれの底力を、「どうしようもない所まで追い詰められたら英雄になるとかうちの愚弟そっくりだ」と評した。
なお、英雄に好かれたイアソンとは逆に「英雄に嫌われた」のがヘクトールである。
同時期に実装され、大西洋異聞帯で共闘した。
兄のヘクトール曰く「容姿は似ても似つかないが根っこがそっくり」。
上述の通り彼自身は縁もゆかりもないが、アポロンのおかげでスキルの効果対象に入っている。
そして兄と同じくイアソンと逆に「英雄に嫌われた者」。
弟弟子かつアルゴノーツのメンバー・ペレウスの息子。
彼が幼い頃ケイローンに連れられて自分達の見送りに来ていたため面識はある。
イアソン曰く「ギリシャで二番目に強い英雄(一番はヘラクレス)」。第2部5章前編で新生アルゴノーツとして共闘した際、アキレウスはその悪評を散々聞いてはいたものの、指揮官としての優秀さを目の当たりにした為、高く評価している。ただイアソンの方は良くも悪くも上下関係に囚われないその英雄気質に、絶対そりが合わないと確信している。
触媒無しでも召喚できそうなくらいルックス以外はよく似た人。
大西洋異聞帯でも息がピッタリ合っていた。
あちらの幕間で共演。容姿も内面もイケメン過ぎて災難に見舞われる人生を送った彼に「ギリシャに生まれなくてよかったな」と実感のこもった言葉を送った(ギリシャ神話で美形の勇士などと言ったら、貞操か人生の危機待ったなしであるため)。
同じく登場前の最悪な印象をひっくり返したサーヴァント。
彼らも、ギャグとシリアスを共にこなせる適性の持ち主。
第2部5章で共闘したアサシンのサーヴァント。ヘラクレスを斃され戦意を折られて酒浸りになっていた時期に、逃れて来た島で海岸線に打ち上げられており、助けた縁で世話係を買って出ていた。
お淑やかな外見に反して劇物な内面が生前の妻の若い頃によく似ており、直感で彼女の隠し持っている地雷に勘付いているため、そこを弄りつつもたしなめてガス抜きさせている。
カルデアでもその関係は変わらず、シャルロットからは「口の悪い兄」のように認識されている。
その他
上記の通り、共通点を上げるとキリがないくらいによく似た人。
直接的な面識もなく媒体も違うが、見た目も性格もメディアに対する態度も似ている(初出はあちらのほうが先)。後々の作品で一応のフォローをされるのも共通。大きな差異は、アトラムは終始シリアスなキャラクターなのに対して、イアソンはコミカルに描かれがちという点だろうか。
回想シーンにおける『strange Fake』登場者繋がり。イアソンが上記の様に「成功しかけたワカメ」と呼ばれているのに対し、こちらは「成功した慎二」と称されている。
余談
実装するに辺りセイバークラスになったわけだが、イアソンにはこれといった剣の逸話はない。
メディアに剣で傷つかない魔術を掛けられたり、剣を持った立像が確認できるぐらいである。これでも皇帝特権でセイバーになったやつよりは納得できる由来かもしれない(メタな事を言うと、同じタイミングで実装したバーソロミューがライダークラスの枠にいたことも関係しているのかもしれない)。
上記の通り、担当声優は保志総一朗であるが、担当声優を知った一部のファンからは、
- ライダークラスになったら可変戦闘機でダビデとドッグファイトしそう
- 二本の槍を持って暴れまわるランサーにもなれるんじゃね?
- むしろ口先のキャスターでは?
- いつの間にか殺生院キアラと恋仲になってランスロットやアンデルセンとともに裏切りそうだよな
- シリアスなところではカッコイイのに普段がダメ人間
- 甲斐性無しのろくでなしだぁ……
- パンケーキの人
と言われる始末である。
尚、担当声優を保志にしたのは、とある聖杯戦争でメディアが出会った教師の名前に引っ掛けているという説がある。奇しくもパンケーキネタに関係ある声優でもあったりする。
初登場から第2部5章までで、評価が二転三転と掌返しに忙しい男でもある。
第1部3章では、原典での顛末やメディアの証言、さらに劇中での傲慢な態度から「典型的な嫌な奴」というのが大体の見方だった。そのためメディア・リリィに裏切られた際には、憐みを持たれながらも半面で自業自得だと思うプレイヤーが多かった。
これが『プリズマ☆イリヤ』コラボで、暴走するメディア・リリィのブレーキとしてまっとうに機能し、さらに第1部最終章でまさかの味方参戦で遺憾なく本来の実力を発揮したことで、「鼻につくけど何だかんだ面白いヤツ」と好感を持たれ、徐々にファンを増やしていった。
そして第2部5章に登場すると、ズッコケはありつつも三面六臂の大活躍を見せ、ギリシャ神話きっての知将オデュッセウス相手に一歩も引かない大立ち回りを演じ、プレイヤーの心臓を鷲掴みした挙げ句、最後にはトドメとばかりに気障に決めて去っていくなど、株価はストップ高に。
今となっては「愛すべき馬鹿」「肝心な時にしか役に立たない男」と、でこぼこながら、コメディーリリーフでありつつ、頼りにされるキャラクターとして独自の地位を確立している。「あの船に乗っていない者があいつを馬鹿にするな」というアルケイデスの言葉は見事に的を得ていた。
なお、イアソンの名誉?の為に述べると、「ヘラの呪いが無ければ」と但し書きが付いてしまうが、性格の根本的な部分はとてつもなくまじめな人物で、非常に現実的な女性関係をしている。
船長としてのイアソンが心掛けるのは「是が非でも生き残ること」。埋伏計略に長けるのも、自身そして船員たちの健康管理・船体整備の計画・船長として判断するべき様々な案件を考慮する責任感から発生した物であり、アタランテ曰く「怪物レベルのカリスマ」の由来である。結婚前に発生した女性関係も、訳すと【船の修理の為に立ち寄った島では、女神の呪いで男が居なくなり困っている。このままでは島民が全滅するから、修理機材の支払いの中に子種を追加してくれないか?】という物。「双方理解済みの契約」なので、誰かさんと違い、問題は発生しなかった模様。
イアソンの性格が歪んでしまったのは、幼少期から続くヘラの呪いのせいであり、アルゴナウタイの知名度から、もしも呪いが無かったら、期間限定ピックアップガチャで☆5クラス、山の翁レベルのアルゴー破産が発生してしまう域に入っていたかもしれない。ただそうなると、呪いが無かったらアルゴノーツの冒険が発生しなかった可能性が大なので、イアソンが英霊として在るのも、結局は「ヘラの呪いのせい」なのだった。どちらにしろイアソンにとっては良い迷惑である。
ちなみにこのヘラの呪いが発生した理由は、イアソンの叔父であるペリアスがヘラの神域に逃げたシデーロー(ペリアスの母にとっての継母、ペリアスの母を虐待していた)を殺害して神域を汚したのに謝罪も補填もせず放置したり、贄を捧げなかったりととにかくヘラを蔑ろにし続けたため。
それにブチギレたヘラが「掠め取った王座を奪い返される」という最も屈辱的な罰を与えるためだけに、イアソンを焚きつけ利用した、というモノ。それで王位を追われ、殺されたペリアスは自業自得ではあるが、イアソンやメディアはいい迷惑である。尤も、その過程でイアソン達が得た思い出はかけがえのないものであったことに違いはないし、その末路以外に後悔はないだろうが。
オデュッセウスと同じ異聞帯ifがあった場合、ヘラの呪いが無い、とてつもなく真面目なイアソンが出てくる事だろう、たぶん。尤も、その調子に乗りやすい性格はどの神もノータッチの本人の素であるため、成功しかけたところで没落するハメに陥っていそうだが。