概要
TVアニメ『おそ松さん』で唐突に繰り広げられる2人1組の童話や、日本昔話をパロったショートコント。どれも突然始まる為、デリバリーを届けられた観客=被害者は大抵戸惑うばかりでウケた事は無い。
なお、モチーフになる話はどれも女性が登場するので6つ子の場合ほぼ高確率で女装がある。
あらすじ(ネタバレ注意)
第1期
2話アバン『本当は怖いイソップ物語』
釣堀りに来ていたカラ松とトド松の前に、水中から現れたチョロ松と十四松突然コントを始める。ひょんな事から釣竿を水に落とした十四松の所に泉の女神のチョロ松が現れ、落としてしまった物とついでに阿修羅像について尋ねた。
どの質問にもちゃんと正直に答えた事に感心した彼から聖澤庄之助を与えられた十四松は、独特なイントネーションで印象深い台詞を言い喜んだ。その後、この様子についてチョロ松から「何か怖くない?」とカラ松とトド松に問いかけられるが、ただ呆気に取られていた彼らは何も答えられなかった。
4話Cパート『本当は悲しい赤ずきんちゃん』
1人で銭湯に来たおそ松の前に、今度もまた水中から現れたトド松とダヨーンがコントを始める。赤ずきんトド松の問いにダヨーンがひたすら「遺伝だよーん」と答え、遺伝なら仕方がないと最後は2人で泣きだしてしまう。この様子を見ていたおそ松はこっそり立ち去ろうとしたが、落ちていた石鹸に足を滑らせて転んでしまった。
9話アバン『本当は気まずい鶴の恩返し』
雪道の道中で雪だるまを見つけたハタ坊の前に、今度は雪の中から現れたおそ松と一松がコントを始める。
鶴のおそ松が一松に恩返しを願うものの、何度やっても断られて最後は家に入れてもらえないまま去る事になってしまう。一方、ハタ坊はコントをする彼らを無視して雪だるまを作っていた。
第2期
17話Dパート『本当は賢いヘンゼルとグレーテル』
尺が余った残りの放送時間でシコろうとしていたチョロ松の前に、カラ松と十四松がコントを始める。
ヘンゼルのカラ松が道しるべの為にパンくずを落とすが、その度に空腹のジュウシテルが拾って食べてしまう。しかし、同時に彼(彼女?)は来た道にはパンを食べたジュウシテルの???を残していたのだ。
この様子を見ていたチョロ松は、ズボンを下ろしかけた姿勢のままずっと止まっていた。
元ネタはグリム童話の『ヘンゼルとグレーテル』
19話Dパート『本当は話が進まない白雪姫』
再び尺が余りコント担当を呼び出したチョロ松の前に、今度は6つ子の部屋にトト子と橋本にゃーが入って来る。どちらも好きな女の子が来てくれた事に彼は驚きつつも、目を輝かせていた。
王妃トト子が「この世で一番美しいのは誰?」という質問に魔法の鏡のにゃーが白雪姫と答えるループが続いて喧嘩になり、次第に暴力沙汰にエスカレートする。お芝居そっちのけで戦う2人をチョロ松はうろたえて見ていたが、しまいに叫んで頭を抱えてしまった。
元ネタはグリム童話の『白雪姫』。
第3期
一度もデリバリーコントをすることが無かった。その代わりにトトにゃーのショートコントが行われている。
余談
謎の法則
- その回での観客=被害者の1人が、次回のデリバリーコントを担当するうちの1人となるという法則が見られる。
- ただし、これは第1期のみに見られる特徴で第2期からはこの法則が崩れた。
- 第1期では外出先でコントが始まるが、第2期では松野家の中へデリバリーが来るようになった。
- 2期19話では初めて6つ子がコントを担当しなかった。
- このコントでは鏡が「お前が前提を認めないと話が進まないんだよ」という台詞があるが、もしかしたら1期19話Cパートで『チョロ松ライジング』で現状認識ができなかった観客のチョロ松にとって教訓になりそうな話を見せているのかもしれない。
カラ松の出演
- 第1期では6つ子の中でカラ松のみ作中でデリバリーコントを行わなかったが、アニメ放送終了後に開催されたイベント『フェス松さん'16」で行われた朗読劇『シャッフルこぼれ話集』の中の1つとして、カラ松が単独でコントを行おうとする新規シナリオが披露された(ただし、この時は結局未遂に終わってしまった)。
- なお、このコントのタイトルは『本当はクールな浦島太郎』だと思われる。後に、2期1クール目OP『君氏危うくも近うよれ』や『CRおそ松さん〜はじまりはじまり〜』では本当に彼が担当する事になった(後述)。
- また、同イベントでは出演声優が決められたテーマのもと即興芝居を行うコーナー『デリバリーコント』があった。しかし、このパートはBDとDVDには大人の事情の為なのか未収録となっている。
- そして、先述の2期17話Dパートで遂にカラ松もデリバリーコントの担当が遅れて実現した。
提供画面の小ネタ
- 2期17話のデリバリーコントのシーンはTV放映時の提供にも使われたが、こちらでは同話Cパート『旅館』に登場したおそまが写り込んでいる(OP後の提供も同様)。
- 2期19話のデリバリーコントも同様に提供画面に使用され、この際トト子とにゃーが投げつけた石臼や箱を喰らって気絶していた十四松が写り込んでいる(ただし、本編時には描かれていない)。
その他のおとぎ話ネタ
おそ松くん
原作では、学校で浦島太郎の劇をする『トンカチビタレント』(eBook版3巻)や、6つ子が自らをおとぎ話の主人公だと思い込む『昔話がいっぱ~いの巻』(同32巻)、第2作目のアニメの特番『あっぱれ!チビ太の鬼たいじザンス』などおとぎ話ネタが幾つかある。
おそ松さん
- 1期7話Aパート『トド松と5人の悪魔では、十四松が金太郎の仮装をしていた。この姿は後に『パズ松さん』や『しま松』、2期1クール目のOPにも登場した。
- 1期11話『クリスマスおそ松さん』では、マッチ売りのイヤミが登場した。
- 1期17話『十四松まつり』では、十四松パンとティンカーイチ(ピーターパンのパロディ)が登場した。
- 2期13話『年末』では、ハタ坊がお爺さん役を担当する笠地蔵のパロディの話がある。
- 2期20話『こぼれ話集2』では、カラピノ(ピノキオのパロディ)が登場する。
d松さん
dTV配信のショートアニメ『d松さん』では、トト子がおとぎ話のお姫様に扮した。第7~12話の順で白雪姫、鉢かづき、シンデレラ、人魚姫、乙姫、かぐや姫の役を担当。
2期1クール目OPとその派生
- 一瞬だけ昔話の仮装をした6つ子が登場。おそ松は鶴(被り物)、カラ松は浦島太郎、チョロ松はかぐや姫、一松はさるかに合戦のカニ、十四松は金太郎、トド松は桃太郎。
- この役柄でDaiichiとのコラボによるグッズが制作された。東京コミコン2017の限定グッズとして初登場し、2018年のイベント『フジオロック』にも出品された。
- おとぎ話の仮装をしたキャラがシェーをする絵や、話の場面をみんなで演じる絵柄がある。デリバリーコントにもあった『金の斧銀の斧』の絵では、泉の精に扮した6つ子全員と、木こり役のイヤミが、なぜか斧を奪われまいと引っぱり合っている。
- 他は2期1クール目OPと同じ5つの昔話や、花咲かじいさん・シンデレラ・アリとキリギリスの場面。
- 2018年10月から、パチンコ『CRおそ松さん~はじまりはじまり~』にも昔話の6つ子たちが登場し、それに合わせてショートアニメが公開された。
- また、コラボとしてゲームの『にゅ~パズ松さん』にも登場した。
その他の派生展開
- 公式ゲームやグッズなどにメルヘンが題材の衣装がある。この中で、女神チョロ松・鶴おそ松・赤ずきんトド松はゲームにも出演する事が多い。
- 他の関連ネタは童話松を参照。