三条陸
さんじょうりく
別名義に「須田留貧」「関谷良一」「榊竜哉」「沢村烈」「瑳川竜」「佐野ロクロウ」。榊竜哉は事務所の後輩との共同ペンネーム。いずれのペンネームもイニシャルがR.Sで統一されている。
後述する玩具ライターとしての経歴もあってか、劇中アイテムの活用に注力する場面がよく見られる。
読者や視聴者が子供の頃に憧れたものの性質を、大人の言葉で表す台詞がたびたびある。
そのため「勇者」や「戦隊」といった肩書きに、特別な意味を持たせることが多い。
大半の作品において、彼の手がける作品の主人公は「優れた力を持ち、周囲を引っ張っていく」人物として描かれる。
ただし例外もあり、こうした傾向と真逆を進んだ主人公が、「才能も因縁も持たないものの、心持ち一つで食らいついていった」左翔太郎(『仮面ライダーW』)である。
作風によっては敵方を倒しても、更に強力な敵方の存在を匂わせるといったものが多い。
余談だが、『ウルトラ怪獣500シリーズ』にハンザギランがラインナップされたのは彼の希望によるものだったりする(出典:『語れ!ウルトラ怪獣【永久保存版】』(KKベストセラーズ・2014年)P111からP112より)
幼少期から特撮や漫画が大好きでそれらに関わる仕事に憧れており、中学3年生頃からファンサークルに入り同人誌を製作するようになった。
「大学受験は大変だから付属から上がる方が楽だろう」という父親の勧めで大学の付属高校を受験し、合格した高校の1つである明治大学付属明治高校に進学。高校では最初は美術部に入部したが、後に映画研究会に入部し、特撮の撮影現場を見学させて貰うようになった。
得意科目は国語で、試験直前の休み時間に出題範囲にパッと目を通しただけでも90点は取ることが出来、その代わり試験の前日は苦手な理数科目を徹夜で勉強したという。
その後、明治大学文学部に進学する。ストーリーを創る上で滋養となる知識を得たいという理由で文学部を選び、最初から他の学部には興味がなかったが、母親には文学部への進学を猛反対され、法学部や商学部を勧められた。すると、普段は母親よりも厳しい父親が「好きな学部に行かせてやれ」と母を説得してくれた。
1年次から漫画研究会に所属し、在学中から後述する『ホビージャパン』『月刊OUT』などの雑誌でライター業を開始。元々は自分で漫画を描いていたが、「同じキャラを毎回同じ顔で描くのが苦手」という理由で原作者を志すようになった。
大学卒業後、趣味を通じて知り合った友人たちと共にシナリオ制作会社『十八VAN PLANNING』を設立した。
元は雑誌『ホビージャパン』の記者で、模型の解説、『ウルトラシリーズ』の紹介記事、『ゾイド』のジオラマに付属する小説などを手がけ、その際に三条陸の名義を初めて使用した。
1986年、メカデザイナー大畑晃一の推薦により、OVA『装鬼兵MDガイスト』で脚本家デビュー。
翌年には『コミックボンボン』にて、ラジコン漫画『スカイボンバー一直線』(作画・村上としや)で漫画原作者デビュー。
『月刊OUT』にて「須田留貧」名義で編集業を行ううち、ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの生みの親である堀井雄二と親交を持つ。
その後、『週刊少年ジャンプ』でゲーム記事やアニメムック制作にかかわるようになると、当時ジャンプ編集部のデスクだった鳥嶋和彦からオファーを受け、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(作画・稲田浩司)の漫画原作を手がける。これが大ヒットし、代表作となる一方、『ダイ』の仕事で多忙となり、脚本家としての活動は休止する。
2002年から、再び稲田浩司とのコンビで『冒険王ビィト』を手がける。2006年に稲田が病に倒れたため連載が中断されていたが、2016年に連載再開。
2005年、アニメ『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』で脚本業に復帰。
同年、特撮ヒーロー番組『魔法戦隊マジレンジャー』にて、魔法の呪文を考案するかたちで参加(ノンクレジット)。その際、東映の塚田英明プロデューサーと知り合う。
2007年、『キューティーハニー THE LIVE』で初めて特撮ドラマの脚本を手がける。
2009年、『仮面ライダーW』でメインライターを務める。
2011年、自身が脚本を担当した『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーエターナル』で、スイーツ・ドーパント役として出演した。
2013年からの『獣電戦隊キョウリュウジャー』では、テレビ全48話、劇場版2本、Vシネマのすべての脚本を担当するという快挙を成し遂げた。
2018年には『獣電戦隊キョウリュウジャー』の新作エピソードを執筆したことで、ライダー(『風都探偵』)とウルトラ(『超闘士激伝新章』)と戦隊の脚本の同時進行を実現した。
好きな食べ物は米、嫌いな食べ物はシイタケ(この他、大学時代に執筆した同人誌で「納豆が嫌い」とも述べている)。
両親は共に大分県出身。父親は厳格な人物だった一方で新しい物好き・映画好きでもあり、『美女と液体人間』のラストでガソリンを積んだタンクローリーを運転する役で出演したことがある。
高校受験の年の元日に父親と一緒に明治神宮に合格祈願に行って以来、毎年欠かさず参拝している。
8歳下の弟と11歳下の妹がいるが、弟と妹とは一度も喧嘩したことがなく、寧ろ幼稚園の送迎やちょっとした身の回りの世話を全て行っており、その経験が自身に子供が出来た時に活かされたという。
同じ事務所に所属する女性と結婚している。子供の人数は不明だが、少なくとも息子が1人いる。
猫を数匹飼っており、名前はペセタ、フランなどの貨幣単位で統一している。
『超電磁ロボ コン・バトラーV』の南原ちずると『プロレスの星アステカイザー』の主人公アステカイザーが大好きで、南原ちずるのファンクラブの会長を務めていた。
読売ジャイアンツのファンである。
田中真弓(『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』のツワブキ・ダイヤ役)に焼酎を薦められて以来ずっと焼酎派で、夏でもお湯割りで飲んでいる。
漫画原作
『スカイボンバー一直線』1987年 - 作画・村上としや
『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』1989-1996年 - 作画・稲田浩司 監修・堀井雄二
『ウルトラマン超闘士激伝』1993-1997年 - 瑳川竜名義/作画・栗原仁
『サイドボーン』1998年 - 作画・林崎文博
『ギルツ -Guilts the Sun Blade-』1999年 - 作画・加地君也
『光閃堂がいく!』2001年 - 瑳川竜名義/作画・瀬上あきら
『あまえんぼーZ』2003年 - ビジュアライター・木村貴宏/作画・戸橋ことみ
『冒険王ビィト』2002年 - 作画・稲田浩司
『ラビダビスター!』2007年 - 作画・亜月亮
『ジガ-ZIGA-』2018年 - 作画・肥田野健太郎(佐野ロクロウ名義)
『勇者アバンと獄炎の魔王』2020年 - 作画・芝田優作
アニメ
『装鬼兵MDガイスト』1986年 - 脚本
『強殖装甲ガイバー』1989年 - 脚本
『聖獣機サイガード -CYBERNETICS・GUARDIAN-』1989年 - 脚本
『ウルトラマン超闘士激伝』1996年 - 脚本/瑳川竜名義
『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』2005-2006年 - 脚本/シリーズ構成
『祝!(ハピ☆ラキ)ビックリマン』2006-2007年 - 脚本/シリーズ構成/隅沢克之と連名
『ゲゲゲの鬼太郎』(第5期)2007-2009年 - 脚本/シリーズ構成/長谷川圭一と連名
『デジモンクロスウォーズ』2010年-2012年 - シリーズ構成/脚本
特撮
『魔法戦隊マジレンジャー』2005-2006年 - 魔法呪文考案(ノンテロップ)
『キューティーハニー THE LIVE』2007-2008年 - 脚本
『仮面ライダーW』2009-2010年 - メインライター(劇場版、小説版も担当)
『仮面ライダーフォーゼ』2011-2012年 - 脚本
『獣電戦隊キョウリュウジャー』2013-2014年 - 全話脚本(劇場版、VSゴーバスターズ、Vシネマ版も担当)
『仮面ライダードライブ』2014年-2015年 - メインライター
『仮面ライダーゼロワン』2019年 - 脚本
『魔進戦隊キラメイジャー』2020年 - 脚本
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仮面ライダードライブ&W / プロローグ
このお話は、ロイミュードに融合進化体が現れ、魔進チェイサーが仮面ライダーチェイサーとなる以前の頃の時間設定となっています。仮面ライダードライブと仮面ライダーWのコラボ作品です。Wにもアクセルという警察ライダーがいるし、同じ三条陸脚本だし、親和性が高いと考えて書いてみることにしました。一応、このシリーズから10ヵ月後くらいという設定になっています。http://www.pixiv.net/series.php?id=118050 元となっている作品は「仮面ライダーW」ですが、こちらを読まなくても大丈夫かと。今回は試験的に冒頭部分だけの投稿としました。まだまだ続きを書きながらの連載となりますので、更新は多分ゆっくりと不定期になるかなぁ……気長にお付き合い頂ければと思いますが、必ず完結はさせるつもりです。もうちょっと詳しい説明は、次回以降のお話でさせてくださいませ。よろしくお願いします!6,995文字pixiv小説作品