トランクス(ドラゴンボール)
とらんくす
概要
CV:草尾毅(青年期・少年期共)、鶴ひろみ(赤子時代)、代永翼(ミニ(DAIMA))
サイヤ人の王子であるベジータと、カプセルコーポレーションの令嬢・ブルマの息子。
なお、作中では歴史の変動によりそれぞれ別世界を生きるトランクスが存在し、大まかに分けると…
- 人造人間による大虐殺が起こった(ドラゴンボールでのリカバリー手段を失った)未来から現代にやってきたトランクス(未来トランクス)
- 同じく未来から来た人造人間による大虐殺が起きるが、人造人間を打倒しドラゴンボールでリカバリーできた世界で生まれ育ったトランクス(現代トランクス)
…の二人がいる(初登場はいずれも「人造人間・セル編」から)。
厳密に言えばセルが本来いた時代のトランクスもその存在を明言されているが、これは元々生まれ育った時代にいた頃のセルによって殺害されているため名前のみの登場にとどまっている。
そのため実際の姿や存命時の世界がどのようなものであったか等はまったく不明。
顔モデルは少年時代のエドワード・ファーロング
未来トランクス(青年トランクス)
「超サイヤ人は孫悟空さん一人じゃない… ここにもいたと言う事だ…!」
ドクター・ゲロの開発した人造人間たちにより崩壊した未来のトランクス。
登場期間は少ないが、作中屈指の人気キャラクターの一人である。
生い立ちと性格
初登場時の年齢は17歳。超サイヤ人には13~14歳の頃に覚醒したとのこと。
超サイヤ人になれる戦士としては珍しく、武器(剣)を扱う他、孫悟飯(未来悟飯)を戦いの師匠としており、アニメでは魔閃光も披露している。
暗く過酷な人生を送ってきたためか、誠実で正義感の強い性格。
何気に「悪人からの更生組」の人口比率の高かった初登場当時のZ戦士(他のメンバーはもちろん、悟空自身も記憶喪失という幸運に助けられただけで、そもそものルーツをたどれば異星人の侵略者である)の中では悟飯と並んで希少な根っからの善人であった。
言葉遣いも丁寧で、この時代では年下である悟飯に対しても敬意を持って接している。
だが時折、父母譲りの増長しがちな性格も垣間見える。特に自身が有利だと確信している時はその傾向が強い。
また、サイヤ人としては珍しく闘いや強くなることに対する私的な執着が非常に薄い。悟飯ですら(戦闘はともかく武道という意味では)この手の話に関し前向きな面があることを思えば、非常に希有な性質であると言える。
おそらく、前述の誠実な性格と同じく半生が半生であったために武道家としての気質を育む機会に恵まれなかったためと思われ、彼にとって闘いとは「平和を勝ち取るための手段」、強さもそのために必要なものでしかないのだろう。
そのため自分が闘うこと、強くなることよりも「平和を乱す者を倒す」という目的を優先しがちな傾向がある。
そもそも最初に過去にやってきた目的は「人造人間に勝利する歴史を作り出し、そこから人造人間に対抗する糸口をつかむ。あるいは病死を免れた悟空に未来に来てもらって人造人間を倒してもらう」ことにあり、ここからも「自分が闘い、勝利する」点にはさほど執着していないことがわかる。
最新作『ドラゴンボール超』でもゴクウブラックの脅威を前に助けを求めて再度の時間移動を敢行。未来ブルマや未来マイを守り切れなかった無力感に苛まれていたところに神の領域に足を踏み入れつつある悟空や父ベジータの強さを目の当たりにし、「自分が闘わなくても悟空達がいれば」という弱気な考えにとらわれてしまうが、ベジータからの叱責を受け前向きに自らを見つめ直すことができた模様。
また、その不遇な境遇の人生を経ているものの、平行世界の平和に対して不平等感や不満等を抱く事もないという聖人…かなりよくできた好青年。
元の世界では師匠に当たる悟飯の家庭的な面も受け入れ、漫画版『超』では、カプセルコーポレーションの面々でテレビゲームにムキになる事も、平和な営みとしてその雰囲気を受け入れていた。
容姿と衣装
父親ベジータにも似た鋭い目つきと凛々しい顔立ち、母親ブルマの遺伝と思われる青い瞳とサラサラの髪が特徴。髪型は中分けのツーブロック、額の生え際には触覚のような2本のアホ毛がある。
モデルは、連載当時大ヒットした映画『ターミネーター2』で「人類の未来の救世主」となる少年、ジョン・コナーを演じていたエドワード・ファーロングと言われている(当時、原作者鳥山明が強く影響を受けた作品であり、「人造人間との因縁」「タイムトラベル」などの共通点もある)。
鳥山曰く「女性人気を狙って描いた」とのことで、当時の鳥山のキャラクター類型では非常に珍しい、正統派イケメンである。
当時のアニメ雑誌の人気キャラクター投票などでも、登場後に即1位になるなど、鳥山の狙い通りの人気を博した。
衣装は、初登場時は黒いタンクトップの上にカプセルコーポレーションのロゴの入ったデニム生地の青いジャケットを羽織り、背中には前述の剣を携えている。これまで武道着やフリーザ軍の戦闘服姿の者が多かった主要人物の中でも洒落た装いといえる。
精神と時の部屋でのベジータとの修行(タンクトップとズボンはボロボロだが、ジャケットは大切にしていたのか綺麗だった)以降はブルマが模して制作した戦闘服を着用。
髪も伸び、後ろ髪をゴムで束ねるようになった。
作中での活躍(人造人間・セル編)
彼の生きる未来では、孫悟空が心臓病により早世し、超サイヤ人をも凌駕する人造人間17号・18号による大虐殺により、父・ベジータや師匠である悟飯を含む多くの仲間を失っている。悟飯の遺言を胸に、悲惨な歴史を変えるべく母・ブルマの発明したタイムマシンを利用し、悟空たちの生きている過去に旅立つ。
なお、歴史の改変を行ってもトランクスの生きる未来は歴史の分岐した「別次元の未来」という立ち位置となるだけらしい(最初に過去に来た時点でそれが分かっていたのかは定かではないが、少なくとも悟空に心臓病の薬を渡して未来に一時帰還した際に、悟空が生きている世界になっておらず『過去に心臓病で死んだ人物』のままである事を確認した)。
つまり過去の時代の人造人間たちを倒してもトランクスの生きる未来が変わるということはないとのことだが、未来ブルマの「人造人間にやられた世界ばかりじゃ癪だから奴らをやっつけた平和な世界があってもいい。」という意向もあり、「人造人間の弱点を見つける」ことと「人造人間を倒した世界を作る」ために過去の世界へやってきたという。
彼が過去に降り立ったちょうどその時に、地球を侵略すべくやって来たメカフリーザとコルド大王とたった一人で対戦。悟空のみとおもわれた超サイヤ人に変身し、なおかつ悟空たちがあれだけ苦戦したフリーザとその父をあっさりと葬り去ってみせるなど、周囲を驚かせた(アニメ版では少し戦闘シーンと口上が追加されている)。
この回は、漫画史上に残る大インフレとして未だに語り草となっている。彼の登場がその後の超インフレの口火を切ったといっても過言ではない。
悟空に心臓病を治癒する未来の薬を渡すと「3年後の5月12日に恐ろしい人造人間が来るので修行をしていてほしい」と告げ、自分はタイムワープで未来へ戻り、タイムマシンの往復エネルギー充填までの数か月の修行の後にXデー前後に向かう。結果的に悟空は心臓病を克服し、再び戦いに参戦できるまでに回復する。しかしたどり着いたトランクスが最初に見たものは、彼の知らない人造人間(19号)の残骸であった。不穏な気配を感じてベジータたちと合流するも時すでに遅く、ドクター・ゲロによって人造人間17号と18号が起動。更に17号たちによってゲロは殺され、新たな人造人間16号まで起動してしまった。人造人間たちの強さはまさに圧倒的で、ベジータもトランクスも力及ばず敗北する。続けて未来からやって来た人造人間セルまで現れ、もうトランクスの知る歴史とは完全に異なるものとなっていた。
やがて混迷する事態の中で、物心つく前に死別し会ったこともなかった実父ベジータを「父さん」と呼び、己の素性を告白。以後は衝突もありながらも共に修業し超サイヤ人からさらにパワーアップを果たし、人造人間やセルとの戦いに参加した。途中、自爆により死んだかと思われたセルの不意打ちのビームにより命を落とすが、後日ドラゴンボールにより蘇生された。
超サイヤ人2に覚醒した悟飯の活躍により完全体セルの消滅したことで「過去の世界」の未来は平和となる。
トランクスは父や仲間たちとの別れを惜しまれつつ自身の生きる未来へと帰還。その後、過去の世界の父との修行で身に付けた力で未来の人造人間たちやセルを圧倒的な力量差で討ち滅ぼし、世界の平和を取り戻した。原作ではこれ以降、未来トランクスは登場しない。
劇場作品では、悟飯とともに魔閃光を使うシーンもある。
ゲーム版での活躍
2007年発売のPSPゲーム『ドラゴンボールZ真武道会2』では、セル撃破から少し未来のトランクスが独立したキャラとして登場し、主人公として活躍した。人造人間のせいで一時閉鎖状態になった「天下一武道会」を復活させ、トランクスも初めて参戦していたが、突如現れた未来のバビディとダーブラにより圧倒され、未来の界王神に助けを求められる。
自分一人の力では勝てないと思ったトランクスは、過去の悟空達を未来へ連れて行くが、最終的に主人公の座は悟空に奪われる羽目となった。こちらではサイヤ人の戦闘服を着ている。(剣を持ったトランクスは別キャラとして存在してはいる)
ただし、ルート分岐次第では自ら決着をつけることもできる。
2015年発売の『ドラゴンボールゼノバースシリーズ』では、2度も過去へ行き歴史を改変したという行為を時の界王神から「時の概念を壊しかねない重罪」として責任を問われ、その償いとして彼女の住むトキトキ都に移住しタイムパトローラーとして働くようになる。ミラとトワによって改悪された悟空たちの戦いの歴史の軌道を修正するため、神龍の願いで未来戦士(プレイヤーのアバターキャラ)を召喚し、ナビゲータ役としてサポートするようになる。
なお、こちらではファー付きの黒いコートを着ており、性格も本項のトランクスよりもコミカルさをみせるところもあるなどして「トランクス:ゼノ」と呼ばれ差別化されることも。
2016年発売の『ドラゴンボールフュージョンズ』では、時間と空間の狭間・第3層のサブミッションで、未来の西の都から発生する時空の裂け目から登場。主人公によって呼び出されるが、タイムマシンを元の次元に置き去りにしてしまったために慌て始める。
しかし主人公が再び時空の裂け目を開いた事でタイムマシンを取り戻す事に成功し、その後仲間に入る。パンからは『かっこいいトランクス』と呼ばれているが、GTトランクスと同じ存在として見ているせいか面倒を見られる羽目になる。
他にも今作オリジナルとして、未来悟飯と融合したゴハンクス:未来と、タピオンとEXフュージョンしたタックスが登場した。
2019年発売の『ドラゴンボールヒーローズ ワールドミッション』ではトランクス:ゼノが登場。時の界王神の命を受けて反逆者シーラスが起こしている異変の調査を始める。その過程でヒーロースイッチの使い手となる子供たちを勧誘する。
アニメ版での活躍
2016年6月より魔人ブウ編のその後を描くアニメ『ドラゴンボール超』の新章「“未来”トランクス編」にて久々に登場。リデザインされ、髪は青色に、額の生え際にあった触覚のような2本のアホ毛が若干上に移動。
「人造人間・セル編」に登場した青年トランクスと同一人物で、年齢は30歳前後。
17年後の未来世界に現れたゴクウブラックを斃す為に未来世界のマイ達と共に戦っている。
ゴクウブラック襲来より前に「真武道会2」同様バビディとダーブラが魔人ブウ復活を目的として襲来したが、苦戦しつつも単身で撃破し魔人ブウの復活は未然に防ぐ事に成功している。
また、界王神とも出会っている他、超サイヤ人2への変身も可能となった。
さらにその後超サイヤ人ブルーを通じて「神の領域」を体験した影響か、超サイヤ人3とは違う、超サイヤ人の金色のオーラの内側に超サイヤ人ブルーの青色のオーラを内包したかのような新たな強化段階への覚醒を果たしている。
現代トランクス(ちびトランクス)
「消えろバーカ!ダッサいヘアスタイルしちゃってさ」
初登場は「人造人間・セル編」だが、当時は赤ん坊であり本格的な活躍は「魔人ブウ編」から。
平和な時代に生まれ育ち、未来トランクスとは対照的なやんちゃで生意気な性格。両親のことも、幼い子供らしく「パパ」「ママ」と呼ぶ。
8歳にしてなんの苦労もなしに超サイヤ人に覚醒。
セルとの戦いの後に生まれた悟空の次男・孫悟天とは大の仲良しであり、二人でよく「対決ごっこ」をして遊んでいるとのこと(そのとき超サイヤ人に覚醒したとも)。その経緯もあってか、pixivでも現代トランクスは悟天とセットで描かれることが比較的多い。
なお、こちらの世界のトランクスの戦いの師匠は父・ベジータだが、悟飯とも仲が良く、彼が家に寄った時には親しげに会話している姿が描かれている。
また、後に妹のブラが生まれる。
未来トランクスとは年齢差もあるが、顔立ちはほぼ共通。髪型は右分け。
衣装(主に戦闘時の服装)は黒い武道着にオレンジ色の帯を愛着しており、親友の悟天と対照的なカラーリングとなっている。
21世紀に入ってからの各種オリジナルアニメーションでは、未来トランクスとの育った環境の違い故か悟天共々10歳を超えてもなお背丈がブウ編の頃とほぼ変わっていなかった(未来のトランクスは13歳の頃に結構背が高くなっていた)が、原作最終回の1年前にあたるスーパーヒーローでは、ようやく悟天ともども成長した姿が描かれた(登場の際に、サイヤ人はある程度の年齢までは子供の姿で、一気に青年の姿に成長すると説明されている)。
戦闘力
8歳にして超サイヤ人に変身でき、悟空には悟天共々「超天才」と称されるほど。
ベジータとの特訓で顔にパンチを当てるほどの実力を持つ。
作中での活躍
第25回天下一武道会では、新たに設けられた「少年の部」に悟天と同じく参戦。
当然ながら、二人の実力に見合う相手はおらず、決勝戦はトランクスと悟天の対戦となる。実力はほぼ互角であったが、悟天が勢い余って場外に足をついてしまったためトランクスの勝利となり優勝。
しかし、実力者の少ない少年の部の試合に満足できなかった二人は、参加選手の一人である覆面戦士マイティマスクになりすまし、大人の部に出場、ミスター・サタンや18号も参加している特別ルールのバトルロイヤルに参戦する。衣装の中で悟天に肩車してもらうというアンバランスな体勢ながら、18号と接戦を繰り広げるが、途中で正体がバレてしまい反則負けとなった。
歴史も人間関係も異なりながらも、この時代のトランクスも「人造人間」に敗北することとなった。
後にピッコロの修行でフュージョンを体得し、悟天と本当に合体することができるようになり、最強戦士ゴテンクスに変身。魔人ブウとの戦いではさらに合体した状態で超サイヤ人3も披露するなど強力なパワーを見せつけるが、そのパワーに目を付けたブウによりピッコロともども吸収されてしまう。その後、ベジットによりブウの体内から救出されるものの、直後にブウが地球を消滅させ、トランクスたちも巻き添えで死亡する。その後、ドラゴンボールにより地球と共に復活し、悟空の特大の元気玉の生成に協力した。
この時代においてもトランクスたちは死に、しかも地球は消滅するという最悪の事態になってしまったが、悟空たちの尽力とドラゴンボールによって救済される形となった。未来トランクスの歴史と大きな違いは「孫悟空」が地球にいたことだろう。
最終話直前である10年後の世界では成長した姿で登場。18歳。
すっかり背も伸びており、その外見は未来トランクスを彷彿とさせるが、性格は年頃の若者らしくやや斜に構えた性格である様子。同じく戦いから離れ学者の姿が板についた悟飯と冒頭から会話を交わす姿が描かれ、未来トランクスとは全く別の未来が訪れていることを強調された。
アニメ版での活躍
劇場版アニメ『ドラゴンボールZ 神と神』では12歳。ドラゴンボールの願いにより若返りすぎて幼女化したマイに一目惚れし、ガールフレンドのふりをするようにお願いした。最終的には結構いい雰囲気に。
アニメ『ドラゴンボール超』「“未来”トランクス編」では、食うに困っていたピラフ一味を自分の家でもあるカプセルコーポレーションに居候させた。突然やって来た未来のトランクスに動揺したり、未来のトランクスに現代のマイが夢中な事にやきもきしている。後に打ち解けた後は落ち込む未来の自分に𠮟咤激励をしたり心配したりする場面が見られ、両者がそれぞれ違う生き方や進むべく道が異なったこともお互い受け入れている。
なお、未来のトランクスに対しては「おいオレ」「でっかいオレ」など対等目線で呼んでいたが、漫画のVジャンプ版では「お兄ちゃん」と呼び、いっしょにゲームに興じるなど大変仲良しになっており、最終話でも悟空たちが帰還すると父親のベジータではなく真っ先に未来トランクスの胸に飛び込んだ。劇場版龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやるで兄のいる孫悟天を羨ましがっていたこともあり、同一人物であれどアニメ・漫画版問わず特別な存在であったことは変わらない。
アニメ『ドラゴンボールDAIMA』では、この時のトランクスは9歳の誕生日祝いをしていた。
ゴマーがドラゴンボールで叶えた願いにより赤ん坊になってしまったが精神年齢は変わってない模様。
ゲーム版での活躍
2016年発売の『ドラゴンボールフュージョンズ』では、悟天と供にメインレギュラーとして登場した。時間と空間の狭間・第1層で主人公がラディッツとナッパに襲われている所を悟天と共に救出し、共に時空一武道会に参加するために仲間に入る。仲間内ではよくいじられる事が多く、特にパンを始めとして、ブラやトワなどと言った女性キャラからよく酷く扱われる事が多い(主に大人のトランクスが絡んでいる為、「未来のオレは苦労している」と語っている)。
GTトランクス
原作最終話から更に数年後を描いたオリジナルアニメ『ドラゴンボールGT』では、母の実家であるカプセルコーポレーションの若社長に就任している。難解な取引もそつなくこなし社員からの信頼も厚いが、膨大な仕事の量に嫌気が差し、ときには年頃の青年らしく窓を開いて職場から逃げ出し羽を伸ばす姿も。
一年以内に揃えないと星そのものが消滅してしまうという「究極のドラゴンボール」を探すため、父・ベジータにより修行を兼ねた宇宙の旅に放り出されてしまう。本来は幼馴染の悟天も同行させられる予定だったが、宇宙船に密航していたパンが悟天を置き去りにしたまま宇宙船を発進させてしまったため、結果的に悟空とパンの二人の引率を一人で務める羽目になる。
やんちゃな性格は鳴りを潜め、未来トランクスのような真面目な性格になっているが、未来トランクスと比べると軽かったりのんきな面もある。悟空とパンの言動に振り回されるなど苦労が絶えない。また未来と同じく機械にも精通しており、宇宙船を修理するシーンも存在する。一方で、戦闘では悟天と同じく修行不足によってやられてしまうことが多い。未来トランクスとは異なり剣を用いて戦わない。(一応同作品のOPでは剣を使って戦うシーンがあった他、ゼノバース等の一部ゲーム媒体でも使用している)ベビーに洗脳されて以降は物語が悟空主軸になったため、出番は激減した。超17号戦でも空気であったが、最後の敵である邪悪龍との闘いでは悟空とベジータがフュージョンする時間を稼ぐために悟飯、悟天と共に自ら一星龍の盾になった。最終回では一星龍を消滅させた悟空が神龍に乗って旅立った際、ドラゴンボールが消滅したことを知ったパンに前向きな回答をしてみせるという美味しい所を持って行った。
形態
超サイヤ人
全ての年代のトランクスが覚醒可能。
未来トランクスは初登場時はメカフリーザ以上人造人間以下の戦闘力だったが精神と時の部屋での修行により第2段階への変身を可能としセルの第二形態以上の強さを誇った。
一方現代トランクスは親友の孫悟天より互角かそれよりトランクスの方が少し上ぐらいの戦闘力を誇る。
超トランクス
超サイヤ人の第3段階。単身では原作最上限の形態。未来トランクスのみ変身可能。
全身の筋肉が肥大化、一時的に白目を剥き、髪は針山のようになり文字通り怒髪天を衝く。
超トランクスは超ベジータにあやかった(?)、アニメやゲームでの名称。
読者には、ムキムキなのでムキンクスなどと呼ばれている。
筋肉隆々な姿と、初変身時の白目具合のせいか、どことなく伝説の超サイヤ人変身時のブロリーにも似てしまっている。(ブロンクスなどと呼ばないように)
パワーはあるが、スピードが恐ろしく鈍いというドラゴンボールの世界では致命的な欠点があるため活用がしづらい形態。しかし「ドラゴンボール超」ではこれを逆手に取った頭脳戦をベジータ相手に仕掛けていた。すぐに形態を解除して相手を油断させるという使い方も可能なようである。PS2版「ドラゴンボールZ」では超サイヤ人第2段階と区別をつけるため超トランクス2と名付けられている。
超サイヤ人怒り
『超』で登場。第61話でゴクウブラックとザマスの精神攻撃を受けて覚醒した姿。作中では具体的な名称は明かされなかったがゲーム「スーパードラゴンボールヒーローズ」で超サイヤ人怒りと名付けられた。
髪の色は従来の超サイヤ人と同じ金色ではあるもののオーラは超サイヤ人ブルーの物になっている。変身後すぐは白目だったものの時間が経つにつれ通常時でも覚醒可能となった。
この姿になったことにより、それまで押される一方だったブラックとまともに戦える様になった。
また、さらに元気玉の様に悟空やベジータ、地球の人々の気を吸収することで、その強さは合体ザマスを切り裂くまでに至る。この際放った斬撃は一部ゲームでは「ファイナルホープスラッシュ」という技名として扱われている。
なお漫画版には登場しない。
ゲームオリジナル形態については個別記事で参照。
備考
未来トランクスの剣の由来について
未来トランクスといえば剣と言われるほどだが、その剣の名は伝わっておらず、原作では由来もわかっていない。その剣も「人造人間・セル編」途中で破損し、未来でのセル撃破までトランクスは素手で戦っている。しかしアニメ『ドラゴンボール超』では再び剣を携えて登場、その理由を「つけていると落ち着く」と答えている。
「魔人ブウ編」から本活躍する現代トランクス(ちびトランクス)は、武器は持たず素手で戦う。『超』ではおもちゃの剣を見つけて振り回してみたり、弓鋸を背負ってみたりと、剣にあこがれがある模様。
劇場版アニメ『ドラゴンボールZ龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』では、現代トランクスが、共にヒルデガーンと戦った南の銀河の勇者・タピオンから、別れ際に彼の愛用する剣を譲り受ける描写がある。
この後のEDではそれに続くようにTVアニメ版における未来トランクスが剣を振るう戦闘シーンが流されているが、未来トランクスも別次元でタピオンと知己となっていたのかは不明。
ファンからは、悟飯が最初にピッコロからもらった剣では?とも言われているがそちらともデザインは違うため矛盾が生じる。
ただ、ゲーム『ドラゴンボールゼノバース』のトランクス:ゼノ(未来トランクスのパラレル)が携える剣のデザインはタピオンのものと同様になっている。
タピオン本人はゼノバース2のDLCでの登場となり、時の界王神から別の歴史のトランクスと交流があったことが語られている。
ドラゴンボールZ真武道会のトランクスは、大事な人にもらった剣と語っているが悟飯かタピオンかは不明。
またゲーム『スパーキング』シリーズでは、トランクス(剣or格闘)とタピオンの対戦カードだとバトル前に特殊な掛け合いがある。
余談となるが、漫画版の超では別の剣を使用するエピソードがある。
界王神と協力し、ゼットソードを抜くのは彼となる。
カッチン鋼を試し切りする事無くバビディとダーブラの戦いに赴いたために実戦で使用したものの、ダーブラの唾を受けて石化したために砕かれ、そのまま戦いのドサクサで剣は破壊されるので老界王神は登場しない。
髪の色について
トランクスの通常時の髪の色は、原作漫画では母ブルマと同じ髪の色、アニメではブルマと異なる髪の色となっている。アニメでトランクスの髪の色が安定しない原因は、原作では紫髪のほうが多いブルマをアニメではターコイズ(青髪)で統一(「最強への道」のみ例外)してしまったことが一因。
トランクスの髪の色は、
- 原作…基本はブルマと同じ髪の色。ブルマが紫髪ならトランクスも紫髪、ブルマが青髪ならトランクスも青髪。これは妹のブラも同じ。
- アニメ「Z」…未来も現代も薄い紫髪。一般的に「トランクスの髪の色」と言えばこれ。
- アニメ「GT」…濃い紫髪。
- アニメ「超」…現代は薄い紫髪。未来はブルマと同じ青髪。「スーパーヒーロー」では現代もブルマと同じ青髪となったが、ゴテンクス時の髪の色は薄い紫髪のまま。
アニメ版「超」ではブルマはターコイズ系、少年トランクスは薄い紫髪の設定。原作では原作者の鳥山明が忘れっぽいのも手伝って、紫髪だったり青髪だったりする(「神と神」ではキャラクターデザインの段階で18号の髪を紫色に塗った前科あり)が、母子は必ず同じ髪の色で塗っていた。
今回「ドラゴンボール超」「フリーザ復活編」から、「復活の「F」」での鳥山明のキャラクターデザインをそのまま流用し、ブルマの髪の色はターコイズ系からより色の濃い青色になっており、その流れで鳥山明はトランクスの髪の色も母親と同じ青色に塗った模様。アニメもそのデザインを採用しており、作中でもトランクスの髪の色は最初から青髪だったと設定が上書きされている。
しかし現代の少年トランクスはかつてのキャラクターデザインのままの薄い紫髪。差別化のためだろうが、ややこしい。
因みに、『未来トランクスがブルマにセルが使ったタイムマシンを託すシーン』や『精神と時の部屋で超ベジータを未来トランクスに披露するベジータ』と言った「超」オリジナルの新規描き下ろし映像、『セルが使ったタイムマシンをブルマ達が回収するシーン』などの「ドラゴンボール改(またはZ?)」からの流用映像問わず、回想で使われるシーンはほぼ全てモノクロ処理をすることで髪の色のイメージの矛盾を(一応)解消している。
関連イラスト
関連動画
ドラゴンボール超 第48話予告 「HOPE!!再び現在で目覚めよトランクス」(2016年6月13日公開)
ドラゴンボール超 第67話予告 「新たなHOPE!!を胸に さらばトランクス」(2016年11月14日公開)
※東映アニメーション公式YouTubeチャンネルより
超トランクス(限定公開)
※バンダイナムコエンターテインメント 公式YouTubeチャンネル“876TV”より
超サイヤ人 トランクス:幼年期(限定公開)
※バンダイナムコエンターテインメント 公式YouTubeチャンネル“876TV”より