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アルスラーン戦記の編集履歴

2016-01-07 01:09:42 バージョン

アルスラーン戦記

あるすらーんせんき

「アルスラーン戦記」とは、田中芳樹によるファンタジー小説。

概要

田中芳樹1986年より執筆している大河ファンタジー小説であり、それを原作としたアニメ漫画を指す。全二部構成だが第2部は未完

中世ペルシャ風架空の王国「パルス」を舞台にした、王太子・アルスラーンや彼に忠誠を誓う臣下のダリューンといった登場人物が織りなす壮大な物語。

第1部は「架空戦記もの」といった印象が強いが、第2部からはファンタジー色が濃くなっている。


19世紀イラン英雄叙事詩『アミール・アルサラーネ・ナームダール(名高き王アルサラーン)』をモチーフにしているため、作中の各名称は基本的にペルシア語となっている。


挿絵角川版天野喜孝光文社の新装版では丹野忍が担当。

文庫版は山田章博がカバーアートを担当している。

最初は角川文庫より発売が開始されたが、角川で刊行が続いたのは11巻までで、現在は角川版絶版となっている。

その後、光文社のカッパ・ノベルスから2巻1冊の新装版として仕切り直しとなり、再び刊行が開始。

11巻以降は、現在も執筆が進行中となっている。全16巻で完結予定とのこと。


メディアミックスとしては、

1988年にカセットブック化。

1991年に劇場アニメ化及び角川・中村地里版の漫画化がされた。

1993年には1991年と同じ制作陣によるOVAが刊行されている。同年、セガよりメガCDシミュレーションRPGとして発売された。

2013年には荒川弘による漫画版が新しく連載され、これを原作としたTVアニメ版が2015年より放送された。また、同作を原作としたゲームがコーエーテクモゲームスより2015年秋に発売。

プラットフォームはPlayStation 3及びPlayStation 4


用語

この作品では、「国王(シャーオ)」など、日本語にペルシア語音写したカタカナが振られている表記が多く、原作を知らずアニメ版を見た場合に意味がわかりにくい事がある。

詳細はアルスラーン戦記用語集にて。


漫画版

1991年1996年に、中村地里の作画で「ASUKAファンタジーDX」にて連載された。

2013年より「別冊少年マガジン」で荒川弘によるコミカライズが連載開始。


因みに田中芳樹の出版物には、著作権の管理元により明確な二次創作についてのガイドラインが設けられているが(田中芳樹の項目を参照のこと)この「荒川版」は

「原作小説とは無関係な、講談社が著作権を管理する荒川弘の原作作品」

という位置付けとなっているため、このガイドラインは適用されないとのことである。

このため「荒川版」(日5アニメ版)の二次創作については、講談社出版作品の基準に従うこと。


アニメ版

松竹の配給で、1991年と1992年劇場版が作られている。

当初は1年に1作のペースで劇場版の公開を続けていく構想だったが、角川書店の分裂騒動などもあり頓挫した。

その後、1993年1995年にかけてOVAが制作された。

キャラクターデザインは神村幸子が担当しており、pixivに投稿されているイラストはこの神村デザインに基づく(アルスラーンが緑髪)ものが長年にわたり最も多かった。



…のだが。


時は流れ、荒川弘版「アルスラーン戦記」のTVアニメ化が決定。

2015年4月から同年9月にかけて毎日放送及びTBSCBC、さらに北は北海道放送から南は琉球放送までのTBSの地方系列局約25局の日5枠で放送された。

これにより、現在は荒川デザインに基づくイラスト投稿が主流となっている。



なお、アニメ10話をもって荒川版アルスラーン戦記の単行本未収録を含む執筆分に追い付いてしまい、別冊少年マガジン2015年7月号分は11話として該当誌発売から5日後に放映されるハメになった。

以降、ペシャワール・シンドゥラ編(仮称)を含む2クールは荒川版の執筆を待たずに放映されてしまった。


なお、2016年を目処に、第2期の製作・放送の予定があることが明らかにされている。2016年1月にはTOKYOMXにて再放送がスタート。


その他カセットブックなどのメディアミックス展開もあったが、全て完結済みの第1部を原作としている。


ゲーム版

「アルスラーン戦記」

1991年劇場版デザインを元にしたシミュレーションRPGゲーム

対応機種はメガCD1993年11月19日発売。


アルスラーン戦記×無双

2015年のテレビアニメのデザイン・キャストを元にしたアクションゲーム。「無双」とのコラボ。

対応機種はPS3PS4の縦マルチ。発売は2015年9月17日の予定。


物語

 東西を結ぶ大陸公路の中心に位置するパルス王国は、勇猛果敢な騎士団を誇り、栄華を極めた強国であった。

 王国を率いる不敗の国王アンドラゴラス三世の息子アルスラーンは、父王と王妃愛情を注がれることはなくとも、王都エクバターナで王子として不自由なく健やかに育っていた。

 パルス歴320年に西方の宗教国家ルシタニアが侵攻し、アルスラーンも初陣を飾る。時に14歳。

 しかし、敵の思いがけないや味方の裏切りによりパルス軍は敗北。アンドラゴラスは囚われの身となり、エクバターナも数日で陥落した。


 死屍累々の戦場で、独り敵に囲まれたアルスラーンは、危ういところを臣下のダリューンに助けられ、からくも脱出。

 落ち延びたアルスラーンとダリューンの二人は、再起を図るべく、集まったわずかな仲間たちとともに、故国の奪還へと旅立つことになる。


登場人物

 余談だが、『弟は兄より生き延びるが、必ず兄関連で苦労している』という謎のジンクスがある。

 イスファーンは復讐に燃え、ギスカールは面倒事を押しつけられて内政・軍事を取り仕切り、ラジェンドラは王位を争った、などなど。

 


主要人物

アルスラーン(CV.関俊彦(カセットブック版)/山口勝平(劇場版・OVA版)/小林裕介(テレビアニメ版))

アルスラーン戦記

主人公。初登場時は14歳。

パルスの国王アンドラゴラス三世の子で、パルス国の若き王太子。

初陣アトロパテネ戦役で全てを失うが、奪われた国土を奪還するためまた己の運命をきり拓くため騎士ダリューンひとりを伴い立ち向かっていく。


ダリューン(CV.鈴置洋孝田中秀幸/井上和彦/細谷佳正

アルスラーン戦記

パルス国の万騎長。

黒い甲冑と真紅の裏地の黒マントを身に纏い、黒衣の騎士として大陸公路有数の戦士として名を馳せている。愛馬は黒馬のシャプラング(黒影号)。

王太子アルスラーンに対して揺るぎない忠義を、またアルスラーンという一人の人間に対して深い慈愛を抱き一番近くで護り支える。アルスラーンが最も頼りにしている人物。ナルサスとはお互い面と向かって悪口を言い合える幼馴染で親友。


ナルサス(CV.大塚芳忠/塩沢兼人/浪川大輔

アルスラーン戦記

パルス国の元一地方領主。アルスラーン軍の軍師にしてアルスラーンの政治・軍事の師匠。

一見文弱の貴公子と思われがちだが、剣の腕前も達人級で、優しげな容姿に似合わない毒舌家でもある。

趣味の画才は知勇とは遠くかけ離れたもので、親友のダリューンにことあるごとにけなされている。

エラムと二人で山中に引きこもり隠居生活を送っていたが、ダリューンがつれて来たアルスラーンの才覚をいち早く見抜き助力する事となる。


エラム(CV.佐々木望/同左/花江夏樹

アルスラーン戦記

ナルサスの父テオスの元で働いていた奴隷を両親に持つ少年。ナルサスにより奴隷の身分から解放されても両親の遺言で侍童としてナルサスに仕えている。13歳。

アルスラーンとは共にナルサスに教えを受ける兄弟分でもあり、さまざまな体験を共有し親友となり身分を超えた友情を築く。アルスラーン陣営で最年少。


ギーヴ(CV.矢尾一樹/同左/KENN

アルスラーン戦記

流浪の楽士を自称する頭髪が赤紫色の美青年。

剣や弓の扱いから楽器、果ては女性の扱いにまでも優れる。

性格は「不逞・不遜・不敵と三拍子揃った男」「火を消す代わりに洪水を起こす」と言われる。

他人の奉仕を当然と思っている王侯貴族という存在を軽蔑しているが、少しも王侯貴族らしくないアルスラーンの事だけは気に入っており、何かと力を貸す。


ファランギース(CV.勝生真沙子/同左/坂本真綾

アルスラーン戦記

ミスラ神を信仰する神殿の女神官。アルスラーン守護のためにミスラ神殿からやって来た。

黒絹の髪・緑玉の瞳・白珠の肌・糸杉の身体を持つ、「自他共に認める」絶世の美女。

弓の扱いに優れ、精霊の声を聞き、水晶の横笛を奏でることで彼らを使役することもできる。


パルス

アンドラゴラス三世(CV中庸介/大塚明夫/菅生隆之

パルス王国第18代国王であり、アルスラーンの父。

剛毅で強靭な王。武人として卓越した実力を持ち、国王でありながら陣頭に立ち最前線で剣を振るう。非常に武に偏った君主であり政治・文化面が多少腐敗しても構うことなく放置している。

アルスラーンを王太子として擁立するが、冷酷に扱い息子への情はまるで持たない。


タハミーネ(CV.弥永和子/同左/田中敦子

アンドラゴラスの王妃で、アルスラーンの母。

年齢不詳の妖艶な美貌の持ち主で、様々な王侯貴族の男達に求愛され人生を翻弄されてきた。

以前はパルスの対立国・ダフシャーン公国の元公妃だったが、併合後はアンドラゴラスの妻となった。

アルスラーンに対して母らしい興味を示さず冷たい態度をとる。


ヴァフリーズ(CV.菅原淳一/池田勝/津田英三

アンドラゴラスの右腕的腹心で、パルスの大将軍(エーラーン)。

アルスラーンの剣術指南の任をしている。アルスラーンの出生を察し今後の身の上を心配しており甥であるダリューンにパルス王家ではなくアルスラーン個人を守れと託す。アトロパテネにて国王アンドラゴラスを守り討たれる。


キシュワード(CV.納谷六朗/中村大樹/安元洋貴

パルス国の万騎長。

パルス歴代の名門である武家の出身、二つの剣を使うことから「双刀将軍(ターヒール)」と呼ばれる。

アルスラーンとは2羽の鷹を通じて古くから個人的な親交があった。


告死天使(アズライール

万騎長キシュワードが飼っている鷹の名。アルスラーンとも仲が良い。告命天使(スルーシ)という名の兄弟がいる。


カーラーン(CV.松尾貴司/納谷六朗/大川透

パルス国の万騎長

アンドラゴラスが信頼を寄せる忠臣の一人で、ルシタニアとのアトロパテネ会戦では戦場偵察を任されていた。しかし実は…。


クバード(CV.島田敏/中田和宏/三宅健太

パルス国の万騎長。

左眼が一文字に潰れており、通称「ほら吹きクバード」と呼ばれ、自称もする。

豪放磊落で女好きで陽気な性格の酒豪だが、部下や弱者に対しては気配りもよく、部下たちからの信頼も厚い。


シャプール(CV.大滝進矢/小西克幸

パルス国の万騎長。

イスファーンの異母兄で騎士道を重んじる真面目な性格。クバードとは犬猿の仲。


サーム(CV.岸野一彦/家中宏)

パルス国の万騎長。

怜悧で思慮深い人物。城砦の攻防に優れた手腕を有する。


バルハイ

パルス国の千騎長。

パルスの軍制上多数居るはずの千騎長の中で劇中唯一名前と台詞がある人物。

色々あって仕える万騎長が三度変わっている。

気さくな人物であるらしく、軍から浮いた存在であるギーヴとも普通に付き合っている。


トゥース

パルス国の武将。20代後半で銀貨のような瞳を持つ。

寡黙な男だが、後方撹乱や護衛等の地味な任務も忠実にこなす。

ナバタイに伝わる鉄鎖術の達人。


イスファーン(CV.小杉十郎太

パルス国の武将。万騎長シャプールの異母弟。

20代前半で、中背で引き締まった体、瞳は透き通った琥珀色で、真面目な性格をしている。

「狼に育てられた者(ファルハーディン)」と呼ばれる。


ザラーヴァント(CV.星野充昭

パルス国の武将。

20代前半で、パルスでも有数の名門諸侯、オクサス領主ムンズィルの息子。

膂力に優れた大男なのだが、童顔であり、それを嫌ってか顎鬚を生やしている。


ジャスワント(CV.松本保典/結城比呂/羽多野渉

シンドゥラ国出身者で宰相マヘーンドラの部下であった。マヘーンドラ没後はパルス陣営に参加しアルスラーンの身辺警護の任に就く。

浅黒い肌を持ち、武勇に優れ、その身のこなしは黒豹に例えられ、剣さばきはシンドゥラの太陽のように激烈であると評される。


ジムサ(CV.中原茂

遊牧民族トゥラーン国の若き武将。

丸顔で少年の面影が残る20歳前後の若武者で、馬上からの剣戟と毒を塗った吹き矢の名手。


メルレイン(CV.中原茂/子安武人

山賊を生業とするゾット族の族長ヘイルターシュの息子で、弓の扱いに優れる。19歳。

秀麗な顔立ちながら常に不機嫌な表情をしている(ように見える)ため誤解されやすく、愛嬌を落っことして生まれてきた、などと評されるが、本人は意識していない。山賊出身であるが理想が高く高貴でしとやかな女性が好み。


アルフリード(CV.佐々木優子/渡辺久美子/沼倉愛美

ゾット族の族長ヘイルターシュの娘でメルレインの妹。初登場時16歳。

ナルサスに助けられたことが縁でアルスラーン陣営に参加、ナルサスに惚れ、妻になることを目標としている。

武芸に秀でているだけでなく頭が良く気さくで明るい。敵国人の面倒すらもマメに見てあげる情に厚い性格。


グラーゼ(CV.若本規夫

パルス国の海上商人。30歳で、日に焼けて逞しい容貌の海の男。

南方ギランで武装商船「勝利(ピールズィー)号」を統率する実力者で、弁舌、情報分析にも優れる。


ヒルメス

第17代国王オスロエス五世の子。武勇に優れ、その技量はダリューンと互角。

子供の頃に叔父のアンドラゴラスによって火事に見せかけた暗殺に遭い、公式には死亡とされていたが…。


ルシタニア

イノケンティス七世(CV.桜井敏治

ルシタニアの国王。

イアルダボート教を熱心に信奉し、深く考える事なく異教徒虐殺を命じる。

酒よりも砂糖水を好んで飲み、怠惰、脆弱な肥満体質。

己の欲望を満たすことが最優先で政治・軍事には無関心、面倒事は全て弟のギスカールに押し付けている。


ギスカール(CV.中尾隆聖/小杉十郎太/子安武人)

イノケンティス七世の弟。

政治をしない兄に代わってルシタニアの政治・軍事を取り仕切る苦労人。

パルス遠征計画の立案もした一人で銀仮面卿とは利用し合う関係。

非常識な人々に囲まれて苦労する常識人だが、王位簒奪の野望を持っている。


ボダン(CV.北村弘一/同左/斎藤志郎

イアルダボート教、ルシタニア国教会大司祭、異端審問官。

異教徒根絶やしを掲げて、大量の焚書や女性・子供も含めた大量虐殺などの非道を嬉々と行う狂信者。パルスの将の一人を捕らえエクバターナ開門を迫る。


モンフェラート(CV.斧アツシ

ルシタニアの将軍の一人でギスカールの腹心。

パルス遠征に従軍するが、ルシタニアには珍しく神の名の下に異教徒を虐殺する行いには懐疑的で、神は自分達のこのような行いを許すのかと悩み罪悪感を持っている高潔な性格。


銀仮面卿(CV.池田秀一/同左/梶裕貴

アルスラーン戦記

ルシタニアの客将。常に銀色の仮面を被っている。ルシタニア軍とともにパルスへ侵攻。

アンドラゴラス個人に対して激しい憎悪の念を抱いており、その憎しみは息子であるアルスラーンにも及ぶ。


パラフーダ

本名はドン・リカルドで、ルシタニアの騎士。

パラフーダは白鬼という意味で、髪も鬚も真っ白な外見をしている。異教徒を憎む傾向の強いルシタニア人の中では他者に偏見を持たない善良な人格者。


エステル・デ・ラ・ファーノ(CV.折笠愛/三石琴乃/内山夕実

アルスラーンと同年齢の男装少年兵

男性名である「エトワール」と名乗って騎士見習いとしてバルカシオン伯の下に従軍する。

熱心なイアルダボート信者であり信者でない者を見下し存在価値を認めない偏狭の傾向がある。

アルスラーンを異教徒のボスとみなし無礼な口調と攻撃的な態度で接する。

荒川版では捕虜としてエクバターナに連れて来られ、アルスラーンを人質にして逃走。


シンドゥラ

ラジェンドラ二世(CV.三ツ矢雄二/梅津秀行/鳥海浩輔

シンドゥラ第二王子。気さくで厚かましく、笑顔の下で常に自分に都合がよくなるよう計算して動いている利己主義的な人間臭い人物。

アルスラーンの協力を得て、王位獲得に望む。


関連イラスト

希望の帆を掲げアルスラーンの両翼

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