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宇宙幕府ジャークマターの編集履歴

2020-09-20 19:36:26 バージョン

宇宙幕府ジャークマター

うちゅうばくふじゃーくまたー

『宇宙戦隊キュウレンジャー』に登場する悪の組織「ジャークマター」の正式名称。

概要

宇宙戦隊キュウレンジャー』に登場する、88の星座系を支配する悪の幕府

ショーグン“ドン・アルマゲ”の名の下に絶対的な服従で従い、支配するならどんな手を使う事も厭わず、圧倒的な武力と恐怖で宇宙を支配している。

野球場の電光掲示板によるとアルファベットでは「JARK MATTER」と表記する様である。


その悪行を食い止めるスーパー戦隊等のヒーローが存在しない世界であった結果、全宇宙の99%がすでに彼らの手中にあり、膨大な数を有する戦艦・モライマーズを使って惑星を構成するエネルギーである「プラネジューム」を奪っている。

プラネジュームを吸い尽くされてしまうとその惑星は爆発して滅んでしまう為、プラネジュームを収集する目的の程は終盤まで不明だったが、宇宙支配を目論む彼らにとっては一石二鳥とも言える。


反乱軍リベリオンの一員であり、かつてアルマゲにとって唯一の脅威となったキュウレンジャーの存在を危険視。宇宙全土での賞金首としており、その張り紙から「ポンギ」という通貨を使用している模様。


戦闘員以上の位は、ジャークマターの権威の証である“キョダインロウ”という印籠を所有する事ができ、体の何処かに付けている。

また、命令を承った時は「ギョイサー!」という掛け声を用いる。


何故か宇宙の歴史を改竄するといった不可解な企みも行われている。


組織運営は大まかに、徹底的に支配対象の心を挫き続ける侵略法と一疑似生命体ですら実績を積めば昇格出来る完全実力主義を巧みに使い分けている。これによりアルマゲは自身に対する内外からの反抗心を潰し、強固な独裁体制を維持して来た。



その結果、組織は全容や実情が不明瞭になる規模にまで巨大化したのだが、一方でダイカーンやカロー同士が協力しない等、キョダインロウを持つ権力層は基本的に干渉し合う事が無い(※一応同格同士が連携し合う事もあるが、そのいずれも『上の命令だからそうしている』と言う感じで自主的な物では無い)。

この為、何処かの構成員が討伐されても他のダイカーンや上役のカローが報復をすると言う事態も起こらない。そこを唯一の反抗勢力だが戦力規模の小さいキュウレンジャーは逆用、追手や包囲網の無い状況下で仲間を増やし、力を少しずつ蓄えて行った。


その結果、十分な力を得たキュウレンジャーはSpace.35でジャークマターが秘密裏に操っていた全宇宙に影響力のある人物を解放。その人物の呼び掛けにより88星系の各所で反乱運動が活発化、その対処に各星系のカローとダイカーンは忙殺されキュウレンジャーどころでは無くなってしまう。

そしてこの隙を突かれ、ミナミジュウジ座系惑星・サザンクロス内にあるジャークマター本拠地へのキュウレンジャー突入を許す事になる。


構成員

ショーグン

ジャークマターを束ねる最高指導者。ジャークマターの構成員であっても、その正体を知る者はいない。

役職の名前の由来はそのまま「将軍」。


アルマゲが有事の際に隠していた自身の影武者。


フクショーグン

アルマゲ直属のジャークマター最高幹部。その戦闘力はカローをも優に超えるほど驚異的。

実力もカロー以上と推測されている。役職の名前の由来は「副将軍(※)」。

(※)史実の幕府において「副将軍」は存在する事が稀な役職だった。が、時代劇で有名なあの御隠居をはじめとする歴代水戸藩主は俗に「副将軍」と称されていたという。


カロー

88の星座系に配置されている極悪領主で、高い戦闘力を持つ強者揃いのエリート。

役職の名前の由来は「家老」。侵略における「武力」を司る。

一覧については、記事を参照。


刺客

ジャークマターがキュウレンジャー抹殺の為に送り込んだ、1000をも超える惑星を滅ぼした凶悪な二人組。実力は高くキョダインロウも所持しているが、カローに対する態度から階級はカローより低い模様。

侵略における「暗殺」を司る。


ダイカーン

今週の怪人枠。侵略した各惑星を統治できる地位を与えられた宇宙人。自身の持つ特有の能力と装備品を持ち、担当している星の住人を様々な圧政で虐げ、プラネジュームを採取するモライマーズを管理する役割を与えられている。

役職の名前の由来は「代官」(キャラ設定からみるに「悪代官」とも考えられる)。

侵略における「支配」を司る。


科学班

 チャンプを開発した科学者。ジャークマターを裏切り、スコルピオに始末された。

実は二重人格者であり、始末されたのは博士の意識の中で悪行を制止し続けていた善の人格の方。記憶装置に悪の人格を移し、現在も生きながらえていた。


アントン博士が開発した殺戮マシーン。チャンプのプロトタイプ。


最凶の戦士

Space.41から登場した素性不明の謎の剣士。その正体はククルーガに殺されたと思われていたラッキーの父親・アスラン王であり、ドン・アルマゲに取り憑かれ、彼の手駒として操られていた。


戦闘員

強靭なボディと攻撃だけを追求し、強化改造を施した戦闘擬似生命体。

カローが持つキョダインロウと同じパワーのDNAがプリントされて巨大化する個体や、個性や能力が強かった為ダイカーンの地位にまでのし上がった個体もいる(Mツヨインダベー)。


青・黄・白の3色のバトルスーツを着たジャークマターの兵士で、ジャークマターの戦闘擬似生命体「インダ」がマスクを装着した姿。ジャークマターの中では最下級の位。

抜群なチームワーク力を持ち、カローやダイカーンの命令で作戦にあたる。


独立部隊

惑星破壊用巨大彗星兵器ゲース・スターの開発者であるゲース・インダベーを中心として構成された部隊で、劇場版に登場。特定の支配星系は持たず、ジャークマターに歯向かう勢力をゲース・スターで星ごと滅ぼす役割を与えられている模様。


キュウレンジャーに所属する者

サソリオレンジに変身する素性不明の戦士。Space.3でエリードロンに部下になる事を勧誘され、雇われる。実はリベリオンのスパイで5話で素性を明かし離脱。上記のスコルピオの弟。


アキャンバーの魔術で邪な感情を解放されたナーガ・レイが変身する悪の戦士。

Space.31で自らの感情を取り戻し、キュウレンジャーに奪還された為離脱。


アントン博士が開発した正義の戦闘マシン。本来は悪の人格の博士がジャークマターの殺戮マシーンとして製造した物の、善の人格の博士が彼を連れ、正義のロボットとして改造を施した。


その他

多くの砂漠惑星に生息する危険生物。初めてチキュウで姿を現した際、インダべーを捕食しイカーゲン達も一時避難した為、その危険性は非常に高い。

ジャークマターではない普通の宇宙生物であるが、ジャークマターの戦力として利用されている。

チキュウ人とイッカクジュウ座人のハーフで、スティンガーを主人公としたVシネマに登場。

右腕が異形であることから人々に迫害され、その憎悪から自らの意思でジャークマターに魂を売ってしまうが、実は…


キュウレンジャーの宇宙とは違う平行宇宙に存在する、ギャングラーギャングラー怪人。アルカゲの野望のために共謀を企てる。


戦力・施設

ダイカーン1人に付き1隻与えられている攻撃宇宙戦艦。遺跡形態になって侵略した星へ突き刺さり、その星のプラネジュームを採取する。また、モライマーズロボに変形して戦闘が可能。

ジャークマターの侵略行為の中核を成しており、構成員の行動は全てモライマーズに関する物へと帰結する。

本来なら各惑星に1機ずつ設置されているが、辺境の惑星である筈のチキュウに関しては何故か幾重もの機体が各地に設置されている。


  • ビッグモライマーズ

カローの旗艦として運用されるモライマーズの上位艦。モライマーズの中心部分が3つ、リング状のパーツで繋がり回転しているかの様な外観を持つ。


  • モアイダー

モライマーズ内に無数格納されている小型戦闘機。三機編隊を組み圧倒的な数で飛来する。


各機の詳細はこちら


  • キョダインロウ

前述の様に、ダイカーン以上の階級が身に付けるアイテムで権力層の証。所持者が死亡するとそれに反応して壊れエネルギーを放出、所持者を復活・巨大化させる『ヒカエオロー』を行う。但し所持者が倒されるのと同時にキョダインロウが壊されるとヒカエオローは出来ない。


モライマーズロボの自動操縦や通信会話を行える端末の機能も持たされている他、一部のツヨインダベーやゼロ号はヒカエオローの機能を仕込まれており巨大化が可能。また派生装備として、フクショーグン達は龍に似たレリーフの肩当てにキョダインロウを嵌めており、そこからヒカエオローのエネルギーを自在に出し入れしての任意の巨大化が可能(元のサイズに戻る事も出来る)。


元々、ドン・アルマゲ固有の能力だったヒカエオローをアントン博士が技術的に再現し、汎用能力としてジャークマター全体へ普及させた模様。


  • ジャークマターラボ

アントン博士が責任者を務める、ジャークマターの戦力開発を一手に担う施設。

ジャークマターの雑兵であるインダベー・ツヨインダベーら疑似生命体達の出身地であり、彼等が昇格時に強化改造手術を受ける為利用する施設でもある。

本部と呼べる物は無く、アントン博士の意識が入った電子頭脳の置かれる施設がそれに相当するらしい。


戦隊史上初の…

宇宙戦隊キュウレンジャーという番組は、スーパー戦隊シリーズにおける初となる要素や久々となる要素を盛り込んだ分、物語の構図は「巨大な悪に立ち向かうレジスタンス」と言う単純な物である。

地球征服を成し遂げた組織は他にもあるが、1話の時点で支配されていると言うのは初。


その巨大な悪であるジャークマターという組織は、水戸黄門みたいな痛快娯楽時代劇の悪役の様な存在として設定されており、番組の製作スタッフ間に必要最小限の描写に留めるというルールが存在している事が各種インタビューによって明かされている。

結果として、スーパー戦隊シリーズ屈指の内情がよく分からない敵となっている。


これはスーパー戦隊シリーズでは、かなり異例な物である。

同じように勧善懲悪の敵として設定されたガイアークは、一部の例外を除けば分かり合えるかもしれない存在として描く事で逆説的に勧善懲悪を描いていた(ちなみにOPの二番の歌詞に“生まれた世界は違っても 見た目や言葉が違っても 願いは繋ぎ合える”とあるが、ある意味ではそういう意味であると考えられる)。


同じ様に全宇宙単位の敵として設定されたザンギャックは、ギャグ要員と思われていた人物が密かに抱えていた屈折が組織を崩壊させる遠因となった。


他にも前年の敵をはじめ、スーパー戦隊シリーズは敵方のドラマというのが非常に重要視されており、敵方のドラマが戦隊サイドを食ってしまった例も少なくない。

また、敵の幹部が事実上のもう一人の主人公という例も多い。


逆に、描写が少ない敵組織は黒十字軍秘密結社エゴスオルグ等が挙げられるが、それらと比べてもジャークマターの描写は少ない。


既に地球を征服している事等が注目されがちであるが、ある意味においてはジャークマターが他の戦隊の敵組織と最も違う点であると言える・・・かもしれない。


余談

おそらく名前の由来は邪悪(じゃあく)+ダークマターか。


構成員の全体のメインモチーフはUMAや宇宙人といった未確認生命体や怪奇現象、不思議な建造物等、ミステリーに関連がある物が取り入れられている。また構成員各々の姿を見ると様々な役職も取り入られていると思われ、誰もが惑星を支配出来る存在になれるのを表しているのかもしれない。


スーパー戦隊シリーズの悪の組織初のすでに地球を手中に収めている組織である。(ちなみに海外版のパワーレンジャー・RPMの敵組織を入れると2つ目である。)


関連タグ

宇宙戦隊キュウレンジャー


大星団ゴズマ-同様に宇宙の殆どを支配した戦隊敵組織(ただし,地球など抵抗している星も多い)。徹底した実力主義で能力さえあればかつての敵をも登用する点や、首領の目的が全宇宙の支配ではなかった点も共通している。


宇宙帝国ザンギャック - 同様に宇宙の殆どを支配した戦隊敵組織(ただし、地球だけは攻め落とす前であった)。戦隊メンバーの筈の人物が所属していたのも同様だが、「幕府」等と和風なモチーフを入れられているのは同組織との差別化といえるか。ちなみにこちらが使用していた通貨単位は「ザギン」。


幽魔獣 - UMAといった未確認生命体がモチーフの敵組織。


the_wonderful_101 - 敵であるゲスジャーク星団連合無敵艦隊親玉のエネルギー炉の名がジャークマターリアクターなど、作中で度々ジャークマターという単語が散見される作品。またゲスジャーク星団連合無敵艦隊は雑兵であるドグーがインダベー同様多種多様な宇宙人が統一された戦闘服を装備してる、一部の敵にオーパーツをモチーフにしたものがいる、殆どの幹部の登場期間が短いという共通点も持つ。


百獣王ゴライオン - ジャークマター同様すでに大宇宙の支配に成功しているというガルラ大帝国が敵勢力である作品。なお、地球は攻め落とす云々以前に勝手に滅んでしまったのでその点は比較しようがない。


ガルタイト鉱業 - 資源採掘のためなら惑星破壊をも厭わない吐き気を催す邪悪繋がり。宇宙全土でそれを行っているジャークマターと比較すると小規模な物だが。


G・O・D 目覚めよと呼ぶ声が聴こえ魔天伝説~戦慄のオーパーツ~ - 敵勢力が宇宙人で、作品テーマがジャークマターのモチーフである不思議な現象や建造物と深く関わっている作品。


へびつかい座のプリンセス:2年後に放送した1時間後の世界に出てくる敵組織のボス。

終盤になってようやく正体が分かった事や、目的などが共通している。


キラキラルをうばう存在バグスターニチアサ同期の敵対勢力。


デスガリアン宇宙幕府ジャークマターギャングラー

















最終目的(ネタバレ注意)

Space.42にて、長らく謎であったプラネジューム回収の目的が判明。

惑星から奪い取ったプラネジュームは秘密裏に惑星サザンクロスの核にある『巨大爆弾』に注入されており、爆弾を使い宇宙その物を消滅させ、アルマゲの手で新しい宇宙を作り出す事が本当の目的だと暴露された。


だが爆弾を使えば当然ジャークマターも発案者のドン・アルマゲ諸共消滅するのは間違いなく、この事を聞かされたメカマーダッコは動揺を隠せなかった。しかし完全な独断という訳でもなく、アントン博士やフクショーグン達は承知の上の様子。

アルマゲ本人の口から聞かされた鳳ツルギも理論の破綻を指摘しているが、アルマゲは自らが新しい宇宙として生まれ変わるという方法で消滅から逃れる事が出来る。


Space.44でそれを知った宇宙全土のカロー以下構成員たちも、誰も宇宙の破壊を望んではいなかったらしく衝撃を受け、アルマゲへの忠誠やキュウレンジャーと戦う事を止めてジャークマターを次々と離脱。組織としてのジャークマターはまたたく間に崩壊の一途を辿った。


ドンは「悲しみや苦しみといった矛盾に満ち溢れたこの宇宙では、滅びる事が唯一の救い」と歪み切った救済論を掲げており、少なくとも彼の主観ではジャークマターに組する者は救済するべき弱者、ジャークマターに刃向かう者は救済を拒む愚者であった。


権力層同士が協力し合わず好き勝手をする組織風土にしていたのも、宇宙を破壊する時に組織丸ごと切り捨てる存在に過ぎなかったからであり、いざその時になって構成員が団結して自身へ抵抗しない様にする予防策だったとも見れる。




……しかし、ここまでで述べたこのカルトじみた野望は、333年前アルマゲという力を得て思いあがった依り代の方が勝手に懐き始めたもので、アルマゲ自身の意志は宇宙の救済など全く考えていなかった事が発覚。


長年依り代の考えに干渉せず好き放題力を使わせていたのも、その依り代と深い関わり合いがある鳳ツルギを誘き出す時まで飼い繋ぐ為であったのだ。

そして誘き出したツルギに憑依した上で、その不死身の肉体を介してプラネジュームを摂取し、宇宙中の命を自らの体内に吸収する事こそがアルマゲの本当の目的だった。



結局の所ジャークマターとは、ドン・アルマゲが「宇宙中の命を未来永劫苦しめ、負の感情の集合体たる自身を満たし続ける」べく、自らの「他人に憑依し融合する能力」を宇宙規模にまで成長させる為だけに発足された組織であったという、冗談めいた最低の真実を晒す事になった。


詰まる所、ジャークマターの本質はアルマゲが宇宙の命を苦しませる目的で作った“道具”でしかなかったと言う事になる。




だが、“道具”である構成員達は何らかの別の目的を与えなければ自身の思い通りへ動かず、その目的を果たす過程で他者を苦しめると言う間接的な方法でしかアルマゲは負の感情を得る事が出来なかった。いわば、トップの目的が組織内では二の次に回っていると言うジレンマが生じていたのである。


そう考えるとアルマゲの最終目的は、『自身が自身の望む物を直に手に出来る様になりたい』と言う考えの籠ったある意味切実な物だったのかもしれない。

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