「俺か?そうだな、お前らがアバレンジャーなら…フッ、こんなのはどうだ?」
A b a r e k i l l e r
「アバレ…キラー…?」(第18話)
「爆竜チェンジ!」
「ときめきの白眉……アバレキラー!」(第47話)
CV:田中幸太朗
スーツアクター:今井靖彦
概要
キャッチフレーズ:「ときめきの白眉!」
仲代壬琴がダイノマインダーで変身する、5人目の戦士であり同戦隊唯一の真の追加戦士。高速移動を駆使した戦法を得意としている。名前は「アバレンジャーを殺す者」という意味で壬琴本人が命名した。
アバレキラーのアバレスーツは一人で敵を倒すというコンセプトで開発された0号スーツ(プロトタイプ)であり、他のメンバーを遥かに上回るスペックを有しており、デフォルトで高速移動が使える。
しかしその分制御も難しく、当初は壬琴ですらまともに変身すら出来ない有様であった(天才であるが故に努力する喜びを知らない壬琴がスーツを制御すべく努力を行なっているシーンが描かれた)。
だが、それ以上に重大な欠点として、内部の超小型増幅炉の制御が上手くいかなかったが故に封印された為、ダイノガッツが暴走すると東京一面を壊滅させるほどの大爆発を起こす危険性を孕んでいる。そのため、ダイノマインダーはトップゲイラー共々封印され、エヴォリアンのアノマロガリス内部に保管されていたが、アノマロガリスが撃破されたことで壬琴の手に渡ることとなった。しかし、その危険性すら壬琴はゲームのスリルを増す演出のようなものと捉えて意に介さなかった。
こちらも他のアバレンジャーと同じく「アバレモード」への変形が可能で、アーマーの装飾が黒いスパイクのように伸び、両腕にはキラークローという鋭利な刃が装備されて飛行が可能となる。また、キラークローはムチのように変幻自在で相手を縛り上げて敵を投げる事も可能。とはいえ通常でもアバレモードのアバレンジャーを圧倒する戦闘力があるため、アバレモードの解禁は第29話のラッコピーマン戦が初と若干遅めであった。
また、腰のバックルには敵を捉えて中に閉じ込めることができるという機能が組み込まれており、これで地球に繰り出してきたばかりのヤツデンワニを捕獲している(バックルの収納機能自体はアバレンジャー全てに備わっているが、トリノイドの捕獲に使用したのはこのキラーのみ)。
なお、ドラゴンドラン戦では左腕からエネルギー波を放っているが、これがダイノガッツの放出によるものなのか、それともアバレキラーのスーツに内包された性能かどうかは不明。
元々は完全な敵としてデザインされていたため、バイザーの色が一人だけ赤であり、五人で揃い踏みすると思い切り浮いている。
ただしスーツのデザインそのものはアバレブラックのものとほぼ同じシルエットである。
彼の専用テーマソングは壬琴本人が歌う『dead end game』。実はアレンジBGMが多い楽曲であり、楽曲面でも優遇されているヒーローである。
アバレキラーの扱う羽ペン型の専用武器。
タクトモードでは爆竜すら洗脳する催眠光線を放ち、ペンモードでは空間に絵や文字を描くことが可能で、×を描いて敵を爆破したり、矢や鎖を描いて自在に操ったりすることが可能。初登場時に自分の名前を宙に描いてアバレキラーを名乗ったのもこの力によるものである(おまけにかなり達筆)。
更に剣先を伸ばしたソードモードにもなる万能武器である。
ジャンヌとの戦いではペンモードからビームをゼロ距離で放ち、トドメに赤いZを描いて爆破し、撤退に追い込んだ。
機界戦隊ゼンカイジャーではギアダリンガーによるアバレンジャーのセンタイギアで召喚される。
必殺技はブレードモードでの高速連斬→ペンモードからのビーム→ペンモードでZ字に描いてトドメを指すコンボのファイナルレターである。
ゴーカイジャーでの活躍
『海賊戦隊ゴーカイジャー』の第18話で仲代壬琴がゲスト出演する。ドラゴンレンジャーとタイムファイヤーと共に伊狩鎧の夢の中に現れ、彼にゴーカイセルラーとゴーカイシルバーキー、さらにはジュウレンジャー、タイムレンジャー、アバレンジャー3戦隊の大いなる力を託した。このシーンからも察せるが、アバレキラーは通常、アイムを差し置いて鎧の担当である(アバレキラーに引っ張られるのか、『ときめくぜ…』という決め台詞を発する事も)。
なおバスコ・タ・ジョロキアによってレンジャーキーが実体化した時
「1人だけ原作再現」、「本物はバスコでもドン引きするレベルで悪辣(具体例を出すと変身解除したアイムの髪の毛を引っ張って無理矢理立たせるなど)」
と言われたことがある。実際にはバスコ自身も負けず劣らずであったが。
ちなみに第17話ではあろうことか自身が攻撃していたアイムがゴーカイチェンジしており、見た目も性格も全く異なる違和感がすごいアバレキラーが出来てしまった。(なおアイムは、その後のアバレンジャー回で散々な変身をすることに…)
余談
初回変身音はパラサロッキルの効果音が使用されているなど変身音は一定しない時がある。
終盤まで敵だったためか、作中で唯一変身バンクが存在しない(変身エフェクトは突風が全身を包むようなものになっている)。そのため5人で変身した時も彼のみ変身シーンは簡素になっており、キャッチフレーズも終盤で仲間になってからの数回の使用となっている。
後にゴーカイジャーでのゴーカイチェンジ時のバンク再現にてようやく他のメンバーと同様のバンクが制作された。
『アバレサマーはキンキン中!』では始めはアバレッドと対決したが、利害の一致から終盤では爆竜の力を貸してくれた。
『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』ではエヴォリアンのボス就任中の時期の為、ジャンヌと共に完全に敵サイドとして登場し、ゴウライジャーと対決した(そして割と本気でボコボコにされた)。更に巨大戦にもキラーオーとして参加し、邪忍イーガとタッグを組んだ。
『特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー』でも再登場。和解後の為に完全に味方サイドとして登場している。サウナギンナンによって復活したベン・Gを圧倒するなど相変わらずの強さを見せつけた。
海外版ではホワイトレンジャーの名称で登場し、高校生であるトレント・フェルナンデスが変身する。
設定が大幅に異なり、敵からの洗脳により敵対していただけなので本家より早い段階で仲間になっている。これに伴い、後半ではトレントから分離した悪の心の化身である偽ホワイトレンジャーが悪事を働いている。
こちらは変身バンクが存在しており、氷山をバックに突風を纏って変身するというなかなかときめくものになっている。
上記のように特殊な立ち位置のためだったのか、アバレキラーは「5人目でありながら6番目の戦士」として扱われている。
なお、似たようなキャラにゲキチョッパーがいるが、あちらはゴーカイチェンジではアイムの担当であり、ギアダリンガーでは彼のパワーが召喚されたため「5人目で5番目の追加戦士」である。
関連タグ
関連・類似キャラクター
- ドラゴンレンジャー、電光石火ゴウライジャー、ウルザードファイヤー、黒獅子リオ、メレ、ガイソーグ、ステイシーザー:敵から味方になった戦隊シリーズの戦士達。
- デスリュウジャー、ダークバスター:戦隊シリーズにおけるダークヒーロー。但し、彼らは敵幹部(怪人)が変身した完全な悪役である為、最後まで敵対していた。
- キバレンジャー:海外版ではトミー・オリバーが初代ホワイトレンジャーとして変身する。ダイレンジャーの初期メンバーは登場せず、ドラゴンレンジャーに代わるジュウレンジャーの6人目の戦士として扱われる。男性メンバーが明確にホワイトレンジャーを名乗るのはキバレンジャーとアバレキラー(どちらも海外版)のみ。
- ドンムラサメ:アバレキラーへのアバターチェンジを披露したダークヒーロー。
- ン・ダグバ・ゼバ:本作が『仮面ライダークウガ』の精神的続編という点から鑑みて、恐らくのオマージュ元。白いカラーリング、「0号」という呼称、ゲームと称してヒーローに戦いを挑むといったことが共通点として挙げられる(にしても、ライダーの怪人をモチーフにした戦隊の追加戦士など前代未聞であるが)。
- 草加雅人、ローズマリー:同時期のニチアサ作品で暴れ回り、子供達のハートを折りまくったダークヒーローとダークヒロイン。更に草加が変身する仮面ライダーカイザは、変身するスーツに重大なリスクが存在する繋がりもある。
- 仮面ライダーサガ:敵組織のトップが変身する白い0号戦士。三つのモードを持つ剣型武器を使用する、巨大生命体を使役する、主役戦士やその仲間を追い詰めた点も同じ。
仮面ライダーチェイサー:チェイス(仮面ライダードライブ)同じく最初は主人公の敵だったが、最終的に仲間になったキャラクター。
- ダークルギエル:最終回で同様の戦法を使用した。