概要
クレしん映画第31作。
2023年12月9日に情報解禁。その後、公開日が2024年8月9日に決定した。
本作はシリーズで初めて恐竜をテーマとしており、また劇場版シリーズでは『嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!』以来17年ぶりにシロがメインとなる作品である。
監督はシリーズ初参加となる佐々木忍氏、脚本はTVシリーズの脚本を担当しているモラル氏が担当。
前作エンドロール後のオマケ映像では、ブラキオサウルスに乗るしんのすけが描かれた。
公開されたポスターでは、しんのすけがティラノサウルスを無謀にも虫取り網で捕獲(?)しようとしている他、本作オリジナルキャラクターの恐竜「ナナ」も描かれている。
ゲスト声優は、俳優の北村匠海氏と、お笑いコンビのオズワルド。
あらすじ
夏休み、現代に恐竜を甦らせた一大テーマパーク"ディノズアイランド"が東京にオープンし、子どもも大人も恐竜に夢中な恐竜フィーバーを迎えていた。
その頃しんのすけ達は、シロが出会った小さな恐竜"ナナ"と特別な夏を過ごし、野原一家もシロとの出会いを思い出して新たな絆が生まれていった。
そんななか、ディノズアイランドをオープンさせたバブル・オドロキーは「ある秘密」がバレる前にとあの手この手でナナを探し、ナナを巡ったアンビリ~バボ~な争奪戦が勃発!しんのすけは、ナナの秘密を知るビリーと出会い、一緒に行動することに。
しかし、そんな中発生したトラブルで恐竜たちが大脱走し、東京やカスカベで暴れまわる!!(ローンが32年も残る野原家も踏み潰されてしまった…)
しんのすけとシロ、カスカベ防衛隊はナナを守るべく超巨大恐竜達の闊歩する東京・渋谷で大奮闘することに……
(※公式サイトから引用)
主題歌
主要ゲストキャラクター
シロが出会った、頭に赤い飾り羽根が生えた小さな恐竜。
背中の赤い背鰭や鰭状の尻尾からスピノサウルスの子供と思われる。
シロやしんのすけ達と友情を深めていくが、ある大きな秘密を持っているようであり…。
恐竜の研究をしている古生物学者。ナナの秘密を巡って、しんのすけ達と一緒に行動する。
ディノズアイランドの創設者兼支配人。
ある秘密がバレる前にナナを探し出そうとする。
ディノズアイランドのガイド。
ディノズアイランドの運営・システム管理者。名前の由来は「アンモナイト」から。
ディノズアイランドのスタッフ「三葉虫部隊」の三人組。名前の由来は「三葉虫」から。
登場する恐竜及び古生物
肉食
- スピノサウルス
- ティラノサウルス
- ビスタヒエヴェルソル
- グアンロン
- アロサウルス
- ヴェロキラプトル
- ユタラプトル
- アリオラムス
- フクイラプトル?
- ギガノトサウルス
- カルカロドントサウルス
- アクロカントサウルス
- シアッツ
- カルノタウルス
- スコミムス
- ディロフォサウルス
草食
- ブラキオサウルス
- アマルガサウルス
- トリケラトプス
- アンキケラトプス
- カスモサウルス
- ナヴァホケラトプス
- スティラコサウルス
- ディアブロケラトプス
- メデューサケラトプス
- アーケオケラトプス
- ステゴサウルス
- イグアノドン
- パラサウロロフス
- パキケファロサウルス
- アンキロサウルス
雑食
その他
余談
本来この映画は32作目のはずだが、テレビ朝日の『クレヨンしんちゃん』公式サイトのニュースや、しんのすけを演じる小林由美子氏のコメントでは「31作目」と書かれている(前作『超能力大決戦』は全編3DCGかつ従来の劇場版とは別ラインでの制作だったため、『超能力大決戦』は初の番外編扱いとなった)。
しんのすけの好みの恐竜(厳密には翼竜)はプテラノドンなのだが、奇しくも過去作『ヤキニクロード』では、催眠増幅装置「熱海サイ子」により、野原一家がプテラノドンに可変させられた場面がある。
ライバルとも言える『ドラえもん』映画シリーズでは、恐竜を含めた古生物をテーマにする作品は幾つかあるのだが、あちらがタイムスリップや冒険を題材としているのに対し、こちらは名作SFパニック映画『ジュラシック・パーク』のパロディを主軸とした一夏の思い出がメインであり相違点は多い。
ちなみに、これまで以前で『クレヨンしんちゃん』では恐竜を題材に扱うのは稀有であり、数少ない例外は過去には「クレヨンしんちゃんのまんが恐竜おもしろブック」が出版されている。
公開年である2024年は、世界で初めて命名された恐竜であるメガロサウルスの記載から200年が経ち、恐竜とも若干縁のある『ゴジラシリーズ』公開から70周年となる年である。
本作には予告にも登場する酢乙女あいを始め、『クレヨンしんちゃん』に登場するお馴染みのキャラクター達の出番も多く設けられているが、その中にはまさかの意外な人物の出番もあった。
物語における重要なネタバレ注意
本作はクレヨンしんちゃんにおける初の恐竜作品となったが、ティラノサウルス(の成体)やスピノサウルスにあるはずのない羽毛が生えていたり、いろいろ恐竜オタクからツッコまれる事態が発生。しかし映画の内容を見てみれば辻褄が合わなくもないことは見て取れる…のだが、一方このからくりに不満を抱く人もいたり、ラストが台無しすぎるといった意見も散見される。またこれはスピノサウルスが主人公な以上しょうがない、では済まされないくらいに本作ではティラノサウルスの出番が少ない。
ティラノサウルスもまたメジャーで子供からも人気な恐竜なのに子どもたちから叩かれなくて大丈夫なのか。(一応マサオが推し恐竜に挙げているなど忘れられてはいない模様)
以下、エンドロール後のさらなる重要情報。注意。
今年もエンドロール後のオマケ映像として特報映像で2025年も劇場版『クレヨンしんちゃん』が公開されることが決定している。
その内容とはかすかべ防衛隊の五人がインドのような地で名曲オラはにんきものに合わせたダンスを踊るというものと背景にバイクが走るという映像で、この事から来年はインド映画を題材あるいはそれのパロディ、また、かすかべ防衛隊がメインとなると予想される(特にネタの採用として可能性が高いのは2022年に話題となった「RRR」か)。
関連動画
関連項目
オラと博士の夏休み:2021年に発売された『クレヨンしんちゃん』のゲーム作品。こちらもストーリー上で恐竜が登場する。
炭の町のシロ:2024年に発売された、上記の『オラ夏』の続編となるゲーム作品。本作同様シロがキーパーソンとなる。
ハロー恐竜キッズ!!:制作会社が同じかつ恐竜がテーマのアニメ映画。こちらは特に、終盤の展開が類似している。
シン・ゴジラ:宣伝用ポスターのオマージュ元と目されており、現実と虚構が重なるという伏線ともとれる。
つばきちゃん:結末こそビターエンドだが、存在は虚構であっても思い出は現実という共通点がある。
変な家族だゾ:映画と同年の夏に放送されたホラー劇場であり、こちらは野原一家の虚構が描かれている。そして解釈の一つにすぎないが、現実の側としては大切な思い出であるという見方も出来る。