別名
別名 | 脳波怪獣 |
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身長 | 2,2m~50m |
体重 | 60㎏~6万t |
概要
第11話「宇宙から来た暴れん坊」に登場。
登場エピソードのサブタイトルの通りタイトル宇宙から来た暴れん坊と言っても、ベムスターやアストロモンスのようにそのままの姿で来たわけではない。元は宇宙から落下してきた黒い隕石で、持ち主(厳密には半径2メートル以内にいる人間)の脳波を受信して思った通りの姿形になるという性質を持っていた(劇中ではビー玉、スロットレーシング、デコレーションケーキ、グランドピアノ、花嫁、怖そうなオヤジ、ドロドロの赤い液体、超小型ロケットに化けている)。
この隕石が、悪人・鬼田(演:山本廉、一峰大二版による漫画では、過酷な実験で6人もの命を奪った極悪マッドサイエンティストという設定)の意志によって怪獣に変身したものである。最初は相手を驚かす等セコいイタズラばかりしていたが、調子に乗った鬼田が「もっと大きくなれ」と命令したために巨大化。その際に建物の崩壊に巻き込まれて鬼田が気絶してしまい、コントロールを失って暴れる。
特に技は持っていないが、インドぞう(またかよ…)を1千万頭も持ち上げる馬鹿力(人間で例えれば、成人男性が車5台を持ち上げるようなものである)を持っており、クレーンキャッチャーのような腕は振り回すだけで武器になり、「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」によれば、どんな金属をも引き寄せてしまえると解説されている。ウルトラマンは止めに入るが、ギャンゴは死んだふりをして油断させ、キックを放つなどやはりセコい攻撃を仕掛ける(公式設定で知能が低いが、悪事に関しては頭が回るらしい)。
回転する耳は鬼田の脳波を受信しているという設定だが、両方とも防衛軍とウルトラマンによって破壊されてしまった。
怒ったウルトラマンはギャンゴをくすぐって脱出、さらに馬跳びや水中への突き落としなどといった、出る番組を間違えたかのようなコミカルな戦法でギャンゴと戦うが(前回のジラース戦といい、2話連続でこれである)、途中で鬼田が意識を取り戻し、ギャンゴのことを忘れるように科特隊に言われたので元の隕石に戻った(そんなすぐ忘れられるだろうか?)。その後、隕石はウルトラマンによって宇宙へ返された。
漫画版では鬼田は科学特捜隊に逮捕された過去があり、科特隊への復讐のため自らの意思でギャンゴを暴れさせる。ウルトラマンとも互角に渡り合うが、ギャンゴの受けたダメージが鬼田に伝わるようになっていたため鬼田がダメージに耐えられずギャンゴは消滅してしまった。その後はテレビ版同様隕石はウルトラマンによって宇宙に返された。
可愛い点
この様にギャンゴはずる賢い怪獣ではあるのだが、駄々っ子のように手足を振り回したり、ウルトラマンのまねをして空を飛ぼうとしてズッコケたり、グルグルパンチを放ったりとコドモのようなコミカルな動きをする。ギャンゴのマヌケなデザインと相まって、ピグモンやシーボーズなどと言った可愛い怪獣としての人気も高い。
それでもあまり再登場の機会は無かったが、東日本大震災のあとに円谷プロが子供たちに向けて流したネットCMでは、またまた暴れまわっていた。するとそこにウルトラマンタロウが通りかかり、何やら話を聞いてあげる。実はギャンゴの脚にはトゲが刺さっていたのだ。タロウはトゲを抜いてやり、ギャンゴは感謝して去っていく。タロウの優しさがわかるいいCMだった。
他作品での登場
ウルトラマンSTORY0
星間連合の植民星メトロプラネットで暮らす少年が実体化させる。
ウルトラマンレオを警戒して暴れ出したお世話ロボットに殺されそうになった少年は、かつて見たベムラー(ギャンゴの着ぐるみはベムラーを改造したものである)を元にイメージを暴走させ、怒りと焦りで「この町を破壊したい」と考えてギャンゴを実体化させてしまった。
レオと闘うが、最後は破壊する力ではなくみんなを護る力が欲しいと願った少年により隕石の形に戻り、レオの手で隕石も処分された。なお隕石を送り込んだのは星間連合のメトロン星人であり、新たな反応を見たいが為に送ったものであった。
生み出した人間と完全にリンクしており、ダメージを受けると同じ個所に少年も痛みを感じるという性質は、漫画版のギャンゴや妄想ウルトラセブンを髣髴とさせる。
ウルトラ戦士列伝
テレビマガジン掲載の写真記事。
よりにもよって赤い通り魔と交戦し、アッパーカットを食らって倒される。
ウルトラマンオーブクロニクル
『ウルトラマンオーブ 完全超全集』に収録されているウルトラマンオーブクロニクルのエピソード3「ブラックホールを盗んだ男」では脳波で異次元とリンクしている美女:ビランキに召喚されており、危険な能力故に幽閉されていた彼女が自由になる為に呼び出すが、暴れだして彼女の母星の都市を壊滅状態へと追い込んでしまう。結果ビランキは星間連盟の刑務所惑星である484星に投獄された。
収監されたジャグラーと手を組んで他の囚人宇宙人や怪獣達を解放して484を乗っ取ったビランキの手によって再び召喚され、他の凶悪怪獣軍団と共に惑星に乗り込んだオーブと戦うもオーブグランドカリバーで他の怪獣たちと共に一掃された。
ウルトラマン超闘士激伝新章
エンペラ星人の索敵型メタルモンスとしてギャンゴ型の量産メカが登場している。
闘士ゾフィー曰く「完全に見張りに特化」「まるで手ごたえが無い」とのことで、ゾフィーと闘士ウルトラマンメビウスにはアッサリ蹴散らされていた。
ロストヒーローズ
ウルトラ・キューブの雑魚として登場。
無論スーツの改造元であるベムラーもビギンズ・キューブで健在である。
ウルトラ怪獣かっとび!ランド
クラスメイトとして登場。お人好しの性格を利用されレッドキング達からパシリ扱いされていた。
ある時、不慮の事故で窓から落下し頭に強いダメージを受けた。その結果、心優しきマッドサイエンティストが自作の薬を服用し凶暴な怪人化の如く豹変し、レッドキングを倒し下剋上を起こした。
ウルトラマン_アロング・ケイム・ア・スパイダーマン
怪獣墓場にてメフィラス星人が隕石の状態で再生。形態は原作に類似するが、この時点で「眼」が存在しており、人の頭のような不気味さを持ち合わせている。また、他生物や物に変身した際も特徴的な模様が表れるようになっている。
脳波に反応し脳が作り上げたイメージを果てなく具現化する性質からメフィラス曰く、「ある惑星では、こいつの力で80%を超える生命が滅んだ。初めは清き願いだったとしても、それはいつか際限のない欲望となり、あらゆるものを破滅に向かわせたという…。」と、恐ろしい事が語られた。
ウルトラマンやスパイダーマンに決定的なダメージを与えることになると考え、地球に送り込まれる(この時、科学特捜隊に「隕石」として観測されてピーターが調査に向かったが、隕石らしい痕跡がなかったことで発見できなかった)。
そして、足が不自由になったことでいじめっ子からいじめられっ子に転落した少年・鬼田に発見され、彼の「自分のために自由に使える力」を求める脳波に反応して人の形へと変化、彼の言うことに従順な存在となる。
そこにかつて自身がいじめていた今のいじめっ子である少年・小野に暴力を振るわれた際、スパイダーマンのような力を求めたことに反応して巨大な蜘蛛のような怪物に変身。小野や、厄介者扱いしてくる両親を糸で縛って自宅に監禁し、自分に都合のいい偽物へと変身して彼らに成り代わって隠蔽、以降は鬼田からは「(本物の)小野」と呼ばれるようになる。さらには鬼田の足を自身の力を与えて治療し(その影響か彼の足にもギャンゴと同じ模様が顕れていた)超人的な跳躍力を身につけさせたばかりか、遂にはお金(一万円札)に化けて豪遊させるのみならず銀行強盗にまで手を染めさせるなど、元ネタの鬼田以上に彼の悪意や欲望をひたすら叶え暴走させていった。この際、銀行ごと蜘蛛の糸で覆って占拠したことで、人々にスパイダーマンに疑いの目を向けられることになった。
無実を証明するために現場に赴いたスパイダーマンに警察が嫌疑をかけているところで巨大グモの姿で出現。警察に仲間と勘違いされるも、よりクモ糸の扱いに秀でたスパイダーマンに圧倒され逃走。逃げた先で鬼田と小野の姿に戻るも、直後にスパイダーマンが追ってきたのに気づき鬼田の命令で戦闘機に変身し彼とともに消息を絶つ(その変幻自在さからスパイダーマンに以前戦った幻覚使いを連想させていた)。
その後、行方不明者と隕石の捜索をしていたフジ隊員が戦闘機が消えた場所を調べたところ、そこは鬼田の家であり監禁された小野達を発見し……。
余談
石の効果を説明する記者会見の会場として使用されたロケ地は『ウルトラマンタロウ』第17話でバードンが襲った地震研究所や『快獣ブースカ』最終回でも使用された八王子にある大学セミナーハウス(→公式サイト)であり、科学特捜隊本部のモデルになったとも言われている。
花嫁を呼び出した新聞記者を演じていたのは青島幸男。花嫁役は東宝特撮映画に多数出演していた若山真樹。記者を怒鳴る怖そうなオヤジの演者は不明。(テロップから推測すると奈ヶ岡信か石黒正男)
関連項目
カネゴン、ピグモン、ガヴァドン、シーボーズ、ベムスター、ミニトータス、バル、シルバゴン、リドリアス:似たような連中。