守るぜ平和!俺ら昭和!
所属組織・変身者・ライダーの親記事設定について
現在これらの親子記事設定について意見が割れてる状態です。
一旦記事リクのコメント欄にて、他の作品ではどうすべきか議論中です。仮面ライダー関連の記事編集を現在も続けている方はご協力お願い致します。
概要
平成ライダーに対する、それ以前のライダーの便宜上の呼び名。
元々、「仮面ライダークウガ」以降の作風がそれ以前のものと大きく異なることからファンの間で仮面ライダーシリーズにおいて両者を区別して扱われることが多かったのだが、ついに2009年、「仮面ライダーディケイド」において、制作会社の東映がそれまでファンの造語に過ぎなかった「平成仮面ライダーシリーズ」の公式ロゴを各媒体に露出。正式に「クウガ」を平成第一作と定め、「ディケイド」は平成十周年作品として様々な記念企画を展開した。
この「平成ライダー」に対して、「1号」から「J」までの15人のライダーを昭和ライダーと呼ぶ。ただし、「RX」以降は平成に入ってから放送・放映されている作品であり、厳密には「昭和」の作品ではないが、元々作風の違いによる分類なので、一般的にはこれらの作品も「昭和ライダー」に含める。
2014年3月にはこの「昭和ライダー」と「平成ライダー」が対決をするという映画平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊が公開された。
一覧
昭和一期
年代 | 作品名 | 登場ライダー |
---|---|---|
1971 | 仮面ライダー | 仮面ライダー1号/仮面ライダー2号/ショッカーライダー |
1973 | 仮面ライダーV3 | V3/ライダーマン |
1974 | 仮面ライダーX | X |
1974 | 仮面ライダーアマゾン | アマゾン |
1975 | 仮面ライダーストロンガー | ストロンガー/(タックル) |
昭和二期
昭和三期
年代 | 作品名 | 登場ライダー |
---|---|---|
1987 | 仮面ライダーBLACK | BLACK/(シャドームーン) |
1988 | 仮面ライダーBLACKRX | BLACKRX |
ネオライダー
平成の昭和ライダー/令和の昭和ライダー
年代 | 作品名 | 登場ライダー |
---|---|---|
2005 | 仮面ライダーTheFirst | 仮面ライダー1号/仮面ライダー2号 |
2007 | 仮面ライダーTHENEXT | 仮面ライダーV3/ショッカーライダー |
2016 | 仮面ライダーアマゾンズ | 仮面ライダーアマゾンオメガ/仮面ライダーアマゾンアルファ/仮面ライダーアマゾンシグマ/仮面ライダーアマゾンネオ/仮面ライダーアマゾンネオアルファ |
2022 | 仮面ライダーBLACKSUN | ??? |
2023 | シン・仮面ライダー | ??? |
その他(厳密には平成ライダー)
他媒体展開
年代 | 作品名 |
---|---|
1993 | 仮面ライダーSD |
2002 | 仮面ライダー1971-1973 |
2004 | 仮面ライダーEVE |
2016 | 仮面ライダー1号 |
2018 | 仮面ライダーフルスロットル |
2020 | 仮面ライダー轟音 |
設定の特徴
全てではないが、多くの作品に共通するポイントをあげると、
- 実質的な翻案である平成以降の作品群に対し、原作者、石ノ森章太郎が直接、設定の根幹に関与している。平成初期の作品が昭和ライダーに含まれるのは主にこの為。
- 仮面ライダーは改造人間である。ゆえに変身し超人的な力を発揮できるが、一方でそれは「普通の人間でなくなってしまった」悲劇でもある。
- 初期は特にこの悲劇性が濃厚で、子どもの手を満足に握ることすら出来ない自身に苦悩する本郷猛、といった描写が見られた。一方スカイライダーになる筑波洋は「人類を守ることが出来るこの姿を誇りに思っている」というニュアンスの発言をしている。
- 改造の経緯は多種多様。「悪の組織に改造されたものの、洗脳前に脱走」というパターンがメジャーであるが(ZXは洗脳された後に正気に戻った。)、Xやスーパー1のように「平和目的で設計されたボディ」というものもある。
- 先輩ライダーによる改造という事例も存在する。1号2号は「重傷を負った後輩の命を救うための緊急処置」として風見志郎をV3に改造した。そのV3も、Xをパワーアップさせる手段として体内にマーキュリー回路を組み込んでいる。
- なお、彼らの悲劇は何も改造後に始まった訳ではなく、ほとんどが肉親を失っているという人物が多い。
- 自ら志願して改造された例としてはストロンガー(ブラックサタンへの復讐)、スーパー1(宇宙開発への貢献)、真(父の人体実験を手伝っていたつもりが、いつの間にか生物兵器に改造されていた)が挙げられる。
- 敵組織を倒す使命を与えられて改造された例としてはアマゾンやJが挙げられる。
- 昭和ライダーシリーズは世界観を共有した、壮大な「一つの物語」でもある。強大な敵の出現には今までのライダーが世界各国(※)から馳せ参じ、協力して立ち向かう。それを象徴してか、一旦の節目である「ストロンガー」の最終回予告では「次回、仮面ライダー最終回」とナレーションが入った。
- 特に第一期はシリーズを通したキーマンとして「おやっさん」こと立花藤兵衛という後見人がいる。時にはライダーたちの特訓に協力したりと、正に「ライダーの父親」的存在であった。「スカイ」以降(一部の平成含む)にもこの立ち位置を受け継ぐ人物が登場していることからも、その重要性が窺い知れる。
- また、時代を跨いだが昭和ライダーであるRXにおいても歴代昭和ライダー達が特訓を繰り広げて駆けつけるという熱い展開があった。
- ネオライダーも仮面ライダーワールドの描写を見るに同一の世界にあるようである。
仮面ライダーたちの海外での戦歴(※)
ここでは海外での戦歴について判明しているもののみ記載する。なお、1号を覗いた『RX』での戦歴は『仮面ライダー OFFCIAL DATA FILE』にて判明したものである。
ライダー | 戦っていた国 |
---|---|
1号 | スイス・アフリカ(旧2号編)→オーストラリア(V3)→ニューヨーク(X)→アメリカ(ストロンガー)→メキシコ(新)→アリゾナ州・アメリカ大陸西部(RX)→東ヨーロッパA国(MEGAMAX) |
2号 | 南米(新1号編)→オーストラリア/アメリカ(V3)→パリ(X)→インド(ストロンガー)→アマゾン・ポリネシア・アラスカ(新)→チリ・アルゼンチン(RX)→東ヨーロッパA国(MEGAMAX) |
V3 | モスクワ(X)→エジプト(ストロンガー)→ヨーロッパ(ジャッカーVSゴレンジャー)→ボルネオ・ギリシャ(新)→ロシア・東ヨーロッパ(RX)→地中海諸島G国(MEGAMAX) |
ライダーマン | タヒチ(X)→ギリシャ(ストロンガー)→ニューヨーク・南アフリカ(新)→インド・東南アジア(RX)→地中海諸島G国(MEGAMAX) |
X | スペイン(ストロンガー)→エジプト(新)→オーストラリア・南太平洋(RX)→南アメリカC国(MEGAMAX) |
アマゾン | アマゾン(ストロンガー)→ペルー(新)→アマゾン(RX)→南アメリカC国(MEGAMAX) |
ストロンガー | 東南アジア(新)→アフリカ大陸南部(RX)→中東北部A国(MEGAMAX) |
スカイライダー | 西ヨーロッパ(RX) |
スーパー1 | アメリカ大陸東部(RX) |
ZX | サハラ・アフリカ北部(RX) |
- ライダーが戦う相手は、同じく改造人間を戦力とする邪悪な組織。しかもその殆どの組織が、首領とだけ呼ばれる同一の個人によって作られた。その最終目的は全世界の征服である。
- 首領の姿は一貫しておらず、一つ目の黒マント姿に始まり、岩石の巨人や空中に浮かぶ髑髏の姿で出て来たこともある。人間でないことは確かだが、この「正体不明」なことが視聴者の想像と恐怖をかきたてる。ただし、BLACKの創世王やRXのクライシス皇帝はそれらと全く異なる勢力である。
- 戦闘員はあくまで一般怪人の派生または幼体である事が多い平成とは異なり、特徴的な奇声を発する見るからに怪しい兵士である事が多く、特撮作品における戦闘員の始祖ともいうべき存在と言える。ゴルゴムには戦闘員がいなかったと思われがちだが、毎回のように登場しないだけできちんと存在する。この流れはRXまで続いた。
- モチーフはエネルギー源は風や電気といった、実際の自然界にあるものを採用している。これは原作者、石ノ森章太郎氏が描いたテーマとして「昆虫の化身であるライダー(=自然)が、強大な科学力を持つショッカー(=文明)を討ち滅ぼす」という、現代社会へのアンチテーゼが作品の裏にあったため。
- このエネルギー源がドラマと密接に関わっており、時には窮地を脱する鍵に、あるいは逆に弱点として怪人にエネルギーの遮断作戦をとられたりもした。
- 実は深海で戦えるライダーがいながら、水力をエネルギー源にする仮面ライダーは平成に入って初めて作られるまでいなかったりする。
- 虫がモチーフでないのは仮面ライダーアマゾンのみ。XやZXはモチーフは諸説あるが、とりあえず昆虫であることは間違いない。
モチーフになったとされる生物
ライダー | モチーフ | 備考 |
---|---|---|
1号、2号、BLACK、BLACKRX、真、仮面ライダーZO、仮面ライダーJ | バッタ | 昭和では最多 |
V3 | トンボ | バッタ説もある。 |
ライダーマン | 不明 | |
X | 諸説あり | 企画書ではバッタという事になっている。カタツムリやカミキリムシをモチーフに検討デザインが描かれた事も。 |
アマゾン | マダラオオトカゲ(架空種) | 実際はピラニアだったという説がある。企画段階では昆虫をモチーフにする予定だった模様。 |
ストロンガー | カブトムシ | アメフトのプロテクターやスーパーマンのS字マークの要素も取り入れられた |
スカイライダー | イナゴ | |
スーパー1 | スズメバチ | |
ZX | 不明 | 講談社『仮面ライダー映画大全集』によるとV3がモチーフとのこと |
- 設定や内容が凄まじく難解な平成シリーズと比べると、昭和シリーズは簡潔でかなり解りやすい。基本は一話完結で、怪人が悪事→ライダー登場&一時退却→さらに怪人が悪事→再びライダー登場し怪人爆死 のパターン。スタッフ陣は時代劇やポルノ映画などの経験者が多いため、内容もどことなくそれっぽい渋さがある。
- アマゾンまでは「腸捻転」現象により、制作局の毎日放送はなぜか朝日新聞系のテレ朝(NET)の系列局だった。その後これはいかんということで毎日放送がTBS系に移り、ストロンガーからはTBS系での放送となってテレ朝(NET)はライダーを失うことになってしまった。そこで代替としてできたのが『スーパー戦隊シリーズ』である。
ビジュアルの特徴
- オープニング映像は「アマゾン」を除き、一貫して「バイクにまたがり疾走するライダーの姿をカメラがひたすら追う」という、シンプルながらも格好よくライダーのイメージを決定づけるスタイル(この方式は平成の「アギト」まで続けられた。余談だが「アギト」は、コロムビアレコードが楽曲を製作した最後のライダーでもある)。加えてその締めくくりにはナレーターの名調子によるライダーの設定解説が入り、物語の導入を引き締めた。
- 劇伴は1号からZXまでのシリーズは過去作のBGMを流用する機会が非常に多かった。1作ごとにBGMを作り直すという試みはそれだけ画期的だった訳である。
- デザイン面においてはバイクのライダースーツの意匠が取り込まれており、シリーズ中でも異彩なデザインを持つ事で有名なアマゾンさえもグローブ・ブーツ・マフラーといった特徴的なデザインは踏襲している(このデザイン上の記号を外したのはBLACKが初めてであり、以降の作品に大きな影響を与えている)。
- 第一作以来敵の改造人間、すなわち怪人の多くはおどろおどろしい怪奇性に満ちた姿をしており、ストーリーもハードかつシリアスな面が強いサスペンス調な作風となっていて、TVの前の子供達をそのドキドキする硬派な世界観に引き込むと同時に震え上がらせた。
- 怪人の殺人シーンは怪人のモチーフに関わらず、相手を溶かしたり、白骨化させたりという物が多かった。
- 中には「スーパー1」のジンドグマが使役する日用品怪人のようなユニークなものも見受けられる。ライダーも時代とともに、視聴者への意識がかわっていったのだろう。
- BLACKからは海外映画の影響で生物感を増しつつ、やはり怪奇路線のデザインへ回帰した。
- 制作資金の問題上で大掛かりな演出ができず、それを逆手に取って考え付いたアイディアでもある。
- 全体的にフォームチェンジというものが後の平成ライダーに比べ少ないが、代わりに総合スペックは基本形態としては全体的に高いライダーがほとんど。特殊能力を抜きにするとオーマジオウでようやく届く、もしくはオーマジオウでも届かないといった者も存在する
- 全てとは言わないが、平成に比べてアイテムによるパワーアップは少なく、特訓によって新たな必殺技を習得する事が多い。
- マシンは総じてバイク。この為、RXに乗用車が登場して尚、仮面ライダーの乗り物はバイクという印象が根強い。実は初代放送時の玩具や変身前に車に乗ってた事があるのは内緒である。
- 大野剣友会が担当していた時代のアクションは基本的に徒手空拳が多め。多くの昭和ライダーが武器を使う場合、敵の武器を奪い取って巧みに扱うというパターンが多かった。
- 当時の写真スチールでは同じ原作者の東映ヒーロー、果ては別の原作者のヒーローと握手をするスチールが多く見られた。この名残からか、平成ライダーでも石ノ森原作ヒーローと共演する機会が見られる。
など、この時期ならではの魅力も実に多い事に気づかされる。
余談
仮面ライダーエグゼイドの「レッツゴー1号ガシャット」を境にレジェンドライダー系玩具が途絶えてしまったり、公式サイトの「仮面ライダー図鑑」には当初、昭和ライダーが取り上げられなかったり、平成ライダー20作品の1話と2話の恒常配信が行われている一方で昭和ライダーにはそれがなかったりとしばらくはスポットの当たらない時期があったが(2018年放送の仮面ライダージオウが平成ライダー最終作として作られていた影響も大きい)、2021年、「仮面ライダー50周年」という節目に際し、第1作「仮面ライダー」が仮面ライダー図鑑に掲載され、4月1日には東映特撮YouTube Officialで恒常配信が行われるなど再びプッシュされ始めている。更に1号の変身ベルトであるタイフーンのCSM化、昭和ライダーをベースにした作品として「仮面ライダーBLACKSUN」、「シン・仮面ライダー」を製作中と生誕50周年記念日の2021年4月3日に発表され、界隈に激震が走った。
関連タグ
仮面ライダー/石ノ森ライダー/平成ライダー/石ノ森章太郎/特撮/変身ベルト
仮面ライダー1号/仮面ライダー2号/仮面ライダーV3/ライダーマン/仮面ライダーX/仮面ライダーアマゾン 仮面ライダーストロンガー/スカイライダー/仮面ライダースーパー1/仮面ライダーZX/仮面ライダーBLACK/仮面ライダーBLACKRX/仮面ライダーシン/仮面ライダーZO/仮面ライダーJ
仮面ライダー3号/仮面ライダー4号/仮面戦隊ゴライダー:世に出たのは平成時代だが、企画自体は昭和生まれ。4号はライダーマンの前身企画として考えられていた。
仮面ライダーSPIRITS/仮面ライダーをつくった男たち/仮面ライダーEVE
バトルスピリッツ:「コラボブースターSP【仮面ライダー ~僕らの希望~】」にて昭和ライダーには系統:昭和が与えられた。