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概要

ウルトラマンと言えば、宇宙の平和のために戦う戦士たち全てのことを差す。

ただし一口にウルトラマンと言っても、この呼び方だと初代ウルトラマン個人の呼び名としての意味合いもあるので、ウルトラ戦士という呼び方もされる。

最初はM78星雲・光の国(ウルトラの星)の者=『ウルトラ族』(一回だけだがウルトラ星人とも呼ばれた)を差して呼ばれているが、超古代の戦士ウルトラの星以外の戦士後天的にウルトラマンへ覚醒する(一体化パターンを除く)等、その生態や歴史、パターンは年々広がり続けている。

特徴と生態

特に多く共通している特徴は、以下の通り。

  • エネルギーの消費の関係で、地上では短時間しか戦闘を行えないことが多い。そのためダメージが蓄積しすぎたり、エネルギーが十分でなければさらに戦闘を継続できる時間が短くなり、最悪変身能力を失ってしまう
  • 太陽の光など、光からエネルギーを補充するため、ウルトラマンの姿では食事を行わない。ただし、光ならなんでもよいというわけではない
  • 基本的にエネルギー残量に伴う危険信号としてカラータイマー、およびビームランプが身につけられている。ただし、少数だがこれを身に着けていないウルトラマンもいる。

シン・ウルトラマンでは一体化におけるリスクが独自に追加されている(後述)。

上記のように特徴をまとめているが、例外で制限時間を持たなかったり、故郷の年がら年中温暖な気候故に光の国出身のウルトラ戦士たちは寒さに弱いが、それ以外の星や誕生経緯の異なるウルトラマンはその限りではないか不明である等、全てにおいて共通しきっているわけではない。

ウルトラマンへの覚醒

最初からウルトラマン族として存在していた者もいるが、実は大昔の光の国(ウルトラの星)の住民も含め、以下のように人間(またはヒューマノイド型宇宙人)が後天的にウルトラマンへ進化・覚醒するといった形でも力を得ていることが多い。今のところ、姿や能力のコピー以外で人間およびヒューマノイド宇宙人以外の種族がウルトラマンの力を得たような一例はない。(怪物然とした姿でありながら求めようとした者はいたが)

※ただし、いかにその者が優れていても必ず認められるとは限らず、たとえ力を得られてもウルトラマンの力ではなく怪獣の力を得ることもある。

ただし、ウルトラマンキングウルトラマンノア(ネクサス)、ウルトラマンエックスウルトラマンコスモスウルトラマンティガ(マドカ・ダイゴが変身した個体ではなく、超古代に地球へ飛来した最初のティガ)等、出身・誕生経緯が全くの不明な個体も存在しており、その全容は未だ解明されていない。

彼らの「正義」

彼らは戦う術を持たない者たちの代わりに戦い、宇宙に平和を取り戻すため、悠久の時を戦い続けている。

これは紛れもなく正義の行いだが、必ずしも我々人間のためだけに戦うわけではない。場合によっては邪悪な怪獣や侵略者同様、人類も手にかける場合も十分ありうる。「ウルトラマン」とは、決して地球人に無条件で味方するだけの都合の良い殺し屋の代名詞ではないのだ。

事実、地球人が侵略者として断罪されかねなかった件があり、他にも正義の戦士でありながら人類を滅ぼそうとしたウルトラマンがいる。

例(洗脳・闇堕ちを除く):ウルトラマンアグルウルトラマンジャスティスゾーフィetc…

漫画『ULTRAMAN』では、その正義感が彼らの独自の主観から来るものであったことが危険視され、光の国そのものが全宇宙から『この宇宙にとっての悪』として敵視されるという事例もあった。

悪のウルトラマン

ウルトラマンへの共通認識が「正義を司る光の戦士」であるのは周知の事実だが、悪のウルトラマンに部類される者もいる。

昭和以前の作品ではウルトラマンの偽物たちがその役目を果たしているが、

ウルトラマンティガ』以降、心の弱さや力への誘惑、欲望に負けて闇に堕ちたりなど、様々な経緯で悪の戦士となった者がいることが判明した。

いずれも普通のウルトラ戦士と比べても強力な個体が多く、その造形美や誕生経緯、カリスマ性などから悪役ながらも人気も高い。

シン・ウルトラマンにおけるウルトラマン

「シン・ウルトラマン」においては、光の星と呼ばれる惑星の知的生命体のうち、地球に降着したリピアーという名の個体が現地で「ウルトラマン」と呼称される。

これまでのウルトラ戦士とは異なり、人間と融合したことで逆にスペシウムエネルギーの消耗が激しくなり、エネルギーの残量によって体色が赤から緑へ変化する。そのためカラータイマーは存在すらしていない。

(メタ的には成田亨御大の求めたデザインと絵画への尊重も大きい)

「宇宙の秩序を守る」「他天体の知的生命体を監視する」「星間戦争用の生物兵器を駆除するべく他天体に来訪する」など、基本的には光の国宇宙警備隊のような活動を行なっていることが明らかになっているが、その行動は機械的で、一言で表すなら「処理」。任務遂行による周囲の被害や生命体の犠牲も特に考慮していない。

また、光の星の掲げる「正義」とは、「宇宙全体にとって害となる存在」または「他の知的生命体に悪意をもって利用される畏れがある存在」と判断すると、問答無用で恒星系ごと焼き払って処分しようとするなど、見方によっては過激にも映る極めて冷酷なものである。

実際、リピアーは周囲の被害を考慮しなかった結果、現地の知性体を死なせてしまっている。

それに責任を感じ、同時に神永が命を顧みずに自分よりも力が弱い子供を庇った行為についても理解が追いついていないという意味で驚きを感じたことをきっかけに、地球人に興味を持ったリピアーは人間=神永と一体化することで、他作品のウルトラマンのように弱き者をいたわり、他者のために行動するようになっていく。