「黒崎一護 死神代行だ」
「兄貴ってのがどうして一番最初に産まれてくるのか知ってるか...? 後から産まれてくる弟や妹を守るためだ!!」
「俺の役目は 仲間を護る事だ」
「てめえが俺より強かったら…俺が諦めると思ってんのか…?」
「助ケル 俺 ガ 助ケル」
「俺以外の誰かにできたとしても 俺がやらずに逃げていい理由にはならねえんだよ!」
巻頭ポエム
我等は 姿無きが故に
それを畏れ(1巻)
そう、何ものも
わたしの世界を 変えられはしない(19巻)
僕は ついてゆけるだろうか
君のいない世界のスピードに(49巻)
天を鎖す太陽(オフィシャルキャラクターブック)
運命を砕く 力はきっと
振り下ろされる 刃に似ている(アニメ版千年血戦篇 PV第2弾)
星に指かけ弓引く先に
背けたはずの
月ひとつ(アニメ版千年血戦篇 第30話)※石田雨竜と共に詠唱
プロフィール
年齢 | 15歳→17歳(死神代行消失篇時) |
---|---|
身長 | 174cm→181cm |
体重 | 61kg→66kg |
血液型 | AO型 |
誕生日 | 7月15日 |
星座 | 蟹座 |
テーマミュージック | Bad religion “News From The Front” |
好物 | チョコレート、辛子明太子 |
嫌いなもの | 心霊特集、心霊番組 |
尊敬する人物 | ウィリアム・シェイクスピア |
斬魄刀 | 斬月 |
卍解 | 天鎖斬月 |
職位 | 無し(死神代行) |
CV | 森田成一 |
演 | 福士蒼汰(実写映画)木原瑠生(ROCK MUSICAL) |
概要
『一護』という名前は、「何か一つのものを護り通せるように」の意味に由来している。
一見すると、どこにでもいそうなごく普通の高校生だが、異常なまでに優れた霊感を持つ。
人物
常に眉にしわを寄せた表情をしていることや、派手な地毛の色、ぶっきらぼうな態度・粗暴な言葉遣いなどから皮肉屋なニヒリストだと誤解され易く、彼の通う空座第一高等学校では、それ故に不良扱いされている(アニメ版は顕著に出ている)。
しかし、本質的には正義感が強く心優しい好青年であり、義理堅く卑劣な手段は嫌うタイプである。
癖の強い登場人物が多い中、主人公ながら数少ない常識人で基本的にはツッコミ役だが本人もボケる場面もある。
上記のレッテル貼りを避けるためにと、やや不純な理由ながら真面目に勉学に励んでおり、成績は良い方(浅野は彼の成績を知った際はかなり驚いていた)、特に国語の成績が高い。
また、幼少時代から空手を学んでおり、生身でも体力と戦闘力はかなり高く、外見と言動故に不良によく絡まれるが、大抵は逆に相手全員を返り討ちにし、時には病院送りにしている(絡んでくる不良は主に横ちんなどが有名)。
なお、死神代行消失篇では死神代行時代の戦闘経験からか更に体力と戦闘力が上がっていたほか、石田と協力して学校を直接襲ってきた他校の不良軍団を全員退治した。
そもそも不良扱いされているのは、上述した理由から喧嘩を仕掛けてきたり、第三者を攻撃したり、墓を荒らすなどの問題行動を起こすような不良を、自身や誰かを護るために叩きのめしているからで、普通の人間とは友好的に接することが出来るため社交性は人一倍ある。
幼少期は泣き虫なお母さん子だったが、9歳の時に自分のせいで母親を死なせてしまったことがトラウマとなり、家族を守ろうと決心した。
15歳で朽木ルキアと会い死神代行となり、虚、護廷十三隊、破面、完現術者、滅却師と数々の猛者達と激闘を繰り広げた。
死神の力は作中で3回失っているが、その度に取り戻している。
戦い方は猪突猛進気味で要領はあまり良くなく、白一護や石田雨竜には''脳筋''扱いされる。
また、上述の心優しさが戦闘にも大きく出てしまっており、「勝つ」事には拘っているが「殺す」事には拘っていないため、それが度々「甘さ」や「弱さ」として出ている。
人間関係
父親。暑苦しいスキンシップ(という名のどつき合い)や異常に高いテンションにうんざりしているものの、仲が悪いわけではない。
一心曰く一護に関しては「放任主義」で、娘二人に比べ息子の扱いは雑である。
一方で母親の死に責任を感じる一護に励ましの言葉を掛けるなど、息子を深く思い遣っている様子も描かれる。
正体(後述)を明らかにした後は一護の危機に度々姿を現し、助言を与えたり戦闘の助太刀をしたりしている。
母親。一護が最も護りたかった女性であり、嫌なことがあっても彼女のそばにいれば全て忘れることができた程、大好きな存在だった。
しかし虚を霊と勘違いして駆け寄った幼い一護を虚の攻撃から庇い、死亡している。
元々泣き虫の甘えん坊であった一護はこの出来事をきっかけに現在の性格となり、自分のように身内を亡くして悲しむ人を作らないために、山ほどの人を護りたいと思うようになった。
親友。お互い目立つ外見であるために上級生から目をつけられることが多く、喧嘩を吹っかけてくる不良たちを協力して撃退してきた仲。一護からは「チャドが負けるとこなんて 俺には想像もつかねえよ」と言われる程信頼されている。
「自分のために拳を振るう」のではなく、「互いの守りたいものを守るために拳を振るう」ことを誓い合っている。
同級生。一護に好意を寄せているが、一護本人はその想いに気付いてない。
虚となった兄を一護に救ってもらって以降は霊を視認できるようになり、能力に目覚めてからは共に戦っていく仲間となる。
やがて、一護にとっても彼女は特別な存在となる。
作者によれば、一護はかつて交通事故に遭った兄をクロサキ医院に運んできた織姫を見て、自分と同じように肉親を失いそうになっている彼女へ一方的なシンパシーを抱いていたとのこと。
幼なじみであり同級生。子供の頃は彼女の実家である空手道場に通い、彼女に打ち負かされては泣きじゃくっていた。現在は憎まれ口を叩き合いながらも、一緒に遊びに出かけたりゲームを貸し合ったりする仲。
長い付き合いのため一護の感情の変化には敏感で、一護に隠し事をされていると気付いた際には思い悩んでいた。
死神と敵対する滅却師であり、当初は一護に対して強い敵意を向けていた。
しかし大量発生した虚を倒すために共闘し、山ほどの人を護るという一護の意志を聞いて以降は信頼するようになる。一護と愚痴を言い合う関係に落ち着きつつ、何だかんだ何かと理由をつけては一護たちに力を貸すようになる。
最終章では、一護とのある関係が明らかとなる。
一護に死神の力を与えた張本人。彼女と出会うことによって、一護の死神としての人生は始まった。一護にとっては家族や仲間を護る力をくれた恩人であり、彼女自身も大切な仲間の一人として共に戦っていく仲になる。
織姫曰く「朽木さんは黒崎くんの世界を変えた人」。
当初は一護と敵対する関係だったが、ルキアの処刑騒動以降は、頼もしい仲間の一人となる。ルキアとの関係を元に戻すきっかけをくれた一護に対して、実は深い感謝の気持ちを抱いていた。
隠されていた真実
※以下、一護に関する核心的なネタバレを含むため、閲覧注意
破面篇にて彼の父の正体が、更に千年血戦篇で彼の出自について詳しく語られた。
彼の父である黒崎一心は死神であり、破面篇で窮地に追い込まれた一護を助ける形で登場して正体を明かす。
また千年血戦篇では、彼の母黒崎真咲が滅却師であることが語られた。
二十数年前、元々死神(元十番隊隊長)であった一心(当時:志波一心)は、隊士の犠牲者を複数出した謎の虚の存在に気付き、調査のために現世に赴く。そこで藍染達が生み出した改造虚「ホワイト」と遭遇し交戦するも、藍染達の妨害により窮地に陥る。その際真咲が救援に駆けつけホワイトを退治し、また一心がホワイトの自爆から真咲を救ったことをきっかけに、二人は出会う。
後日そのお礼を言う為に現世に出向いたところ、彼女はホワイトとの戦いで負った傷が原因で虚化しかけて命の危機に瀕していた。
事情を知った浦原の手を借り、真咲を救うため、特殊な義骸を用いて自分と真咲及び彼女の中の虚を繋ぐことにより虚化を抑えることになった。結果、真咲と虚との繋がりが切れる時まで(実質彼女が死ぬまで)義骸から出られず死神に戻れないデメリットがあったが、一心は死神を辞めて彼女を守り続けることを即断した。
その後霊術院で学んだ中で唯一使えそうだった医学を活かして小さな診療所「黒崎診療所」を開き、浦原の手も借りて勉強しながら現世での生活を始めた。元気になった真咲はよく診療所に顔を出し、一心は彼女に振り回されながらも幸せな生活を送り、後に結ばれて一護と遊子、夏梨を授かった。
※ちなみに、一心は真咲の死後も一護の中の虚とは繋がっていたが、尸魂界篇でその虚(の力)である白一護が呼び出されたことによってリンクが消える。
つまり、一護は死神と滅却師のハーフであり、更には虚の力を併せ持つというこれでもかというくらいの特殊な存在であり、彼の高い霊圧や霊感、死神の力はこのためだった。
自身の死神の力と斬魄刀・虚の力は尸魂界篇から、滅却師の力や本当の斬魄刀については千年血戦篇から目覚めている。
斬魄刀
借り物の斬魄刀【袖白雪】
ルキアから力をもらった死神代行篇では、鞘のある身の丈ほどの大刀を使っていた。
ルキアは「死神の霊圧の強大さで大きさを変える斬魄刀があんなに巨大になったのを見たことがない」と感嘆しているが、実際には「天井知らずに斬魄刀が巨大になっては振り回すのに難儀するので普通は霊圧を圧縮して通常の刀剣サイズにする。むしろバカデカくなっているのは力がデカすぎてマトモに力を扱えていない上剣がスカスカな証」なので通常の死神であればこのバカでかい斬魄刀は立派なのは霊圧だけの未熟者の証である。
(というより本来ルキア用の器=斬魄刀に無理矢理一護のバカでかい霊圧をぶち込んだ結果ミチミチに膨張していると言える状態)
白哉に死神としての能力を破壊された際共に消失し、その後は元が借り物であった事とルキアが浦原製の特殊義骸から出て力を取り戻した事でルキアの元に戻った。
始解【斬月】
浦原との修行で自身の力に目覚めたもの。
解号はない常時開放型で、巨大な包丁のような形。鞘は無く、代わりに普段は柄についた包帯(晒)を刀身に巻いて収納している。
「正規の鞘が無い」事が「正規の斬魄刀では無い」事の証という一種の伏線である。
死神代行消失篇で死神の力が戻った際に変化。
刀身の形は後述する完現術完成形同様ユーハバッハの剣を、首回りの装飾や腕や胸部にある刺青のような模様は完現術完成形の一部をそれぞれ彷彿とさせる形。
鞘は復活し、そのデザインはそれまでの斬月の晒と同じ包帯型となっている。
また、戦闘力そのものも破面篇の卍解&虚化以上になった(ように見える)。
剣圧だけで完現術の月牙以上の威力を誇り、月牙天衝に至っては一振りしただけで曇天を晴天に変える(天候を変える)ほどの威力を誇る。
千年血戦篇において滅却師が放った弓矢を素手で防御、それも矢柄ではなく鏃の部分を素手で掴んでいた描写から、この形態の時点で既に完全虚化以上という可能性もある。
同篇中盤以降は⇒二刀斬月を参照。
卍解【天鎖斬月】
漆黒の細長い形状になり、柄には鎖がついている。
身につけている死覇装もロングコートのような形(具象化した斬月と似た姿)に変わり、これも卍解の一部。仮に破損しても霊圧が完全に回復すれば元に戻るため、残りの霊圧量を表す指標にもなる。(逆に言えば霊圧が戻らなければ体力その他が万全でも服はズタボロのままになる)
なお半分も残っていない状態でも万全の隊長格並の霊圧を誇っている。
白哉曰く、卍解としての戦力の全てを小さな刀へと凝縮したことで、最大戦力での超速戦闘を可能にした形態。基礎能力の全て、とりわけスピードが大幅に向上し、小型の卍解ながら高い火力を誇る、この戦闘速度の強化は乱装天傀の応用ではないか?という説がある(脳からの信号ではなく霊圧での直接操作によるコレの技と似た原理ではないか、ということ)
死神代行消失篇以降は刀身がより鋭利に変化している。また、霊圧が飛躍的に上がったためか完全虚化や最後の月牙天衝のように素手で敵の攻撃を防げるようになった。
戦闘力そのものも破面篇の完全虚化以上になった可能性があるが描写が少ないため不明。
千年血戦篇中盤からはバスターソードのような形に。
これまでと比べ一番変化が大きく、よく見ると滅却師の弓を連想するデザインになっている。
技
斬撃の瞬間に一護の霊圧を食い、刃先から高密度の霊圧を放出することで、斬撃そのものを巨大化させて飛ばす。
卍解時は色が黒くなり、威力が飛躍的に上昇する。
詳細は項目参照。
虚化
※一部では破面の通常形態に相当する形態という説があるが実際のところは不明。
初出は浦原商店の修行時。この時は覚醒しただけで虚の仮面が出るだけだった。
朽木白哉との戦闘を切っ掛けに発現するようになるが、平子真子との修行でコントロール出来るようになった。
左半分に大量の線が書かれたやや不気味な仮面をつける。
完全虚化後は仮面のデザインが完全虚化を彷彿とさせるシンプルな二本線に変わった。
イラストでは赤になっているが、線の色は正しくは黒。
戦闘力も以前より大幅に上がった可能性が高いが、描写が少ないため具体的にどのくらい強くなったか不明。この時の一護は完全虚化時の暴走状態を恐れていて上手く使いこなせていなかった。
最後の月牙天衝を会得してからは出番がなくなった。副作用で一度死神の力を失ったためなのかは不明だが、それ以降も一切出番なし。
千年血戦篇のアニメ版では、見えざる帝国の瀞霊廷への侵攻時に多くの仲間が殺傷された怒りからか、虚化していない状態で破面特有の移動術「響転(ソニード)」を使用している(原作にも該当シーンはあるが擬音がブンッではなかったため響転なのかは不明であったが、アニメの補完演出によってそれが確定した形である)。
完全虚化
※一部では破面の帰刃にあたる形態という説があるが、実際のところは不明。
ウルキオラ戦で致命傷を受けたことと、井上織姫の「助けて」という声に応える形で発現。
なお、この姿は母・黒崎真咲を虚化させる原因となったホワイトの姿に酷似している。
「新たな斬月」を得た以降は虚の力も斬魄刀の一部となったためか、自分の意思で使用可能になった。
完現術
唯一潜在的にあった能力ではなく、死神代行消失篇で後天的に習得した能力。雪緒曰く『能力を身に纏い外に放出する』完現術だという。
これの刺激で死神の力を取り戻すという契約により修行し手に入れた。
月牙天衝を使えることから虚と滅却師の力も並行して取り戻していた可能性がある。
なお、銀城に能力を奪われたことにより自分の意思では使えなくなったが、断片的に影響が残っているような描写もある。
第一段階
黒い卍型の霊圧(天鎖斬月の鍔)が代行証から出た形態。
プロペラ型(星十字騎士団のマークと似ている)の月牙を放てるが、それ以外の攻撃手段はない。
そもそも刀本体がないため、身を護る手段は月牙以外に全くなく、実戦向きとは言えない。
ジャッキー曰く、回転翼の枚数は3~6枚であり、集中力によってその枚数が変わるとのこと。
4枚までなら壊せるという話から察するに、枚数が少ないほど脆い可能性がある。
- 完現光(ブリンガーライト)
高速移動後に出る光の名称。
第二段階
死覇装を髣髴とさせる黒い着物と足袋(衿と帯は黄色)を纏い、手と一体化した黒い刀を振るう。
着物、足袋、刀、全てが霊圧で出来ており、本物ではないため形は全く安定していない。
また、あくまで霊圧で出来た死覇装であるため、ダメージを受けると普通に私服も破ける。
天鎖斬月を彷彿とさせる纏う完現術であり、集中力が減ると、普通に服が破け素肌が露出する。
最初こそ通常の死覇装だったが、月島との戦闘中に天鎖斬月の死覇装に進化した。
この形態では刀と右腕が一体化しているため、ホワイトや最後の月牙天衝を彷彿とさせたりする。
戦闘力は正確には不明だが、月島から「かつての君の力に随分と近付いた」と称されていることから、大分戻ってきていると思われる。
なお、この形態で月牙を放ったシーンはない。
完成形(第三段階、最終形態)
虚や帰刃形態の破面を思わせる白い甲殻のようなスーツを着る。スーツのデザインは身体の骨そのもので、どこか虚を連想させる。
破面の顔についてる仮面同様、攻撃を受けると白い甲殻部分は破壊される。
第二形態同様に纏う完現術であるが、第二形態とは違い、集中力が減ったくらいで形態が不安定になったり威力が低下したりすることはなく、一貫して安定している。
所持している刀は始解斬月を連想させる形をしている。卍解出来たのかは不明。この形態で鞘が復活した。
通常の月牙を放つことが出来、織姫の「三天結盾」にヒビを入れるだけの威力はあるが、チャドの「巨人の右腕」で完全防御されるレベル。逆に防御力は「悪魔の左腕」を受けても軽傷で済んでいる。(チャドが本気で撃っていない可能性もある)
またアニメではこの形態からでも卍型の霊圧を刀から出し、そこから第一段階時のプロペラ型の月牙を放つことが可能。
月島から「事前予測より大分速い」と称されていることから、スピードだけなら卍解より速いのかもしれない。
完現術が完成形に進化した際に、銀城に目を潰され失明していた筈の一護が視力回復していたり、銀城の変身描写(銀城空吾の記事に記載)から、変身に帰刃の効果があった可能性があるが不明。
※なお、銀城に完現術を奪われた際も理由は不明だが傷は回復していた。
この力そのものは最終的に銀城に奪われてしまったが、一護が死神の力を取り戻した際、デザインの一部は新しい死覇装の細部に引き継がれた。また、その一護の攻撃を受けた銀城のモノローグで、「完現術が一護の基本性能を底上げした」と語られているため、完現術が部分的に復活していた可能性もある。
滅却師の力
初出は剣八戦で命の危機に瀕した時。一護を精神世界へ導く際に斬月の本体が使用した黒い影が、ユーハバッハの使用する影の能力と同じものだった考えられる。
そして千年血戦篇においてキルゲ・オピーとの戦闘が切っ掛けで遂に覚醒し、一護本人も使えるようになり、ユーハバッハとの戦闘で発現した。
唯一、一護が終始会得することがないまま終わった能力である。
無自覚かつ反射的に使ったことはあるものの、月牙天衝のように意識して使えたことは一度もない。アニメでは戦闘シーンが増えたことで出番が増えており、意識して使っているようなシーンもある。
なお当然ながら、霊子兵装や聖文字や滅却師完聖体は会得していない。
- 飛廉脚(ひれんきゃく)
アニメで使用。虚圏から尸魂界に向かうために黒腔を通る際、移動手段としてこの技を無意識に使用していた。
- 静血装(ブルート・ヴェーネ)
ユーハバッハ戦で使用。初登場時は首もとに一瞬だけ発現。一護が唯一、無意識ながら発動できた能力。その後も左腕など敵からの攻撃を受けた部位に一瞬だけ発現し、斬魄刀の代わりに一護を敵の攻撃から守った。
作中の活躍
ルキアから死神の力を譲渡され、家族を護るための力を手にしたことから物語は始まる。
死神代行篇では、力を失ったルキアの代わりに死神代行業を行い、現世に現れる様々な虚と渡り合う。死神としての才を徐々に開花させ、大虚を追い払う程の力を見せるようになるが、ルキアを罪人として連れ戻しにきた護廷十三隊の朽木白哉には太刀打ちできず瞬殺される。
この時までは、ルキアからもたらされた死神の力により発生した無銘の大刀を使っていたが、白哉に鎖結(さけつ)と魄睡(はくすい)を刺されたことで力を奪われた。
ルキアを救出するため、尸魂界に乗り込むことを決心し、浦原喜助と戦いに向けて修行を行う。荒療治とも言える修行で虚化しかけるというアクシデントが発生するものの、自身の死神の力を目覚めさせ、斬魄刀「斬月」を手に入れる。
尸魂界篇では、織姫や茶渡、石田と共にルキア救出のため尸魂界へと向かう。
そこには護廷十三隊が立ちはだかり、斑目一角、阿散井恋次、更木剣八と次々に強敵を撃破していくが、白哉に挑むにはまだ力不足と四楓院夜一に判断され、彼女の指導の下「卍解」を身につけるための修行を行う。ルキアの処刑が執行される直前、斬魂刀百万本に値する双殛の攻撃を易々と防ぎルキアを救出、副隊長たちにも力の差を見せつける。
その後、卍解「天鎖斬月」を駆使して白哉と対等に渡り合い、勝利する。
しかしルキアの崩玉を奪おうとし、今までの戦いの全ての元凶である藍染惣右介の桁違いな強さの前には、敵から味方となった恋次との連携も虚しく手痛い敗北を喫した。
破面篇では、白哉戦で初めて表れた虚の力がその後も度々現れ、自我が奪われることに恐怖し思い悩むことになる。しかし、同じ虚の力を持つ仮面の軍勢が現れ、彼らの指導のもと修行することで、暴走していた「虚化」を制御出来るようになった。
藍染率いる十刃の一人、ウルキオラ・シファーによって虚圏に連れ去られた織姫を救うため、仲間たちと共に虚圏に向かう。
以降は尸魂界で敵対した護廷十三隊が頼もしい味方となり、藍染の野望から尸魂界を護り、織姫を救うために破面と激闘を繰り広げる。
虚化の力を徐々に使いこなしていき、ドルドーニ・アレッサンドロ・デル・ソカッチオ、十刃の一人にして宿敵のグリムジョー・ジャガージャックと激戦を繰り広げ、勝利する。
遂に織姫の元に辿り着き、ウルキオラとの決戦に突入。
しかし帰刃して力を解放したウルキオラには力及ばず倒れるが、織姫の助けを求める叫びに応えて「完全虚化」を果たす。その圧倒的な力でウルキオラを見事撃破。
後に元に戻ったが、それ以降は虚の力を上手く使えなくなってしまう。
空座町での決戦では、隊長達の活躍で十刃も全滅し、遂に崩玉を取り込んで超進化を遂げた藍染との最終決戦に突入。
父・一心と共に断界内で修行することで身につけた「最後の月牙天衝」を発動し、遂に藍染を撃破。藍染は浦原によって封印され、尸魂界に投獄されることとなった。
藍染の魔の手から尸魂界を救うことに成功したが、その代償として死神と虚の力を全て失ってしまうのだった。
藍染との戦いから17ヶ月の時が経った死神代行消失篇では、力を失ったことで普通の高校生ライフを送って平和に過ごしていたが、XCUTIONとの出会いをきっかけに「完現術(フルブリング)」を習得し再び戦う力を身につける。その後、銀城空吾によって完現術者の力を一度は奪われるものの、浦原が作った全隊長格の霊圧を込めた特殊な刀で刺されることにより死神の力が復活。同時に完現術も欠片程度に復活する。
これを契機として、装いも新たに死神の力を取り戻す。
当然それだけで話が終わる筈はなく、死神と共闘し、銀城を倒した。
最終章・千年血戦篇では、母親・真咲の仇にして三界の滅亡を目論むユーハバッハ率いる「見えざる帝国」との戦いで滅却師の素質があることが判明。キルゲ・オピーとの戦いが切っ掛けで滅却師の力が本格的に目覚め、ユーハバッハ戦で無意識ながら「静血装(ブルート・ヴェーネ)」を発動。
そして、ユーグラム・ハッシュヴァルトに天鎖斬月を折られてしまい、一度折れた卍解は二度と元に戻らないという事実を涅マユリから聞かされる。一心から自身のルーツを聞き出し、霊王宮で斬月を打ち直すも、斬月の口から実は浅打から作られていない例外であったこと、斬月がまだ明かしていなかったことなど真実を知り、浅打から正式に作った「新たな斬月」を携えて再起する。この際、完全虚化も制御出来るようになった。
霊王宮から帰還し、剣八を襲っていたバンビーズの相手をするが、戦闘中に霊王宮がユーハバッハに襲撃されたことで再び霊王宮へと向かう。
倒れていた和尚を回復させユーハバッハに再び挑むが、ユーハバッハの術で身体を操られ、霊王を斬ってしまう。それでもユーハバッハに挑むが石田に足場を崩され落下。グリムジョーと合流し、夜一の作戦で再びユーハバッハの元へ向かう。
アスキン・ナックルヴァールの毒で一時戦闘不能に陥るが、夜一によって助けられ、織姫らと共にユーハバッハの拠点を目指す。石田が真世界城を落とすために滅却師の拠点へ潜入していたことを聞き出すと、ハッシュヴァルトの相手を石田に任せ、遂に世界の命運をかけたユーハバッハとの最終決戦に臨む。
ユーハバッハとの最終決戦では滅却師と虚の力をフル活用し、始解の状態で完全虚化、月牙天衝を混ぜ合わせた「王虚の閃光」を放って圧倒しかける。しかし「未来を改変する」能力を発動したユーハバッハに天鎖斬月を折られた上に、完全虚化の角も折られ、滅却師と虚の力も奪われる。切り札を全て失ったことで一度絶望するが、突如現れた月島秀九郎の能力によって天鎖斬月は修復され、恋次と共に最終決戦の場である尸魂界へと向かう。
先にユーハバッハと戦っていた、かつての強敵である藍染と共闘し、鏡花水月によって撹乱させられたユーハバッハの隙を突き一撃を加える。その後、石田の銀の鏃によって能力を無効化されたユーハバッハを砕かれた天鎖斬月の中から現れた真の斬月によって、遂にユーハバッハを撃破。
千年前より続く死神と滅却師の因縁に終止符を打った。
最終回では織姫と結婚し、息子の黒崎一勇を授かっていたことが判明する。
高校の友人や、恋次、ルキアとも仲が良い様子も窺える。
大学では英文学を専攻していたらしく、続篇の「獄頤鳴鳴篇」では職業が翻訳家であることが明かされた。
こうして全ての脅威から、三つの世界を守り抜き、諦めずに最後まで戦い抜いた若き死神代行は、自らの手で勝ち取った平穏と幸せを噛み締めながら生きていくのだった…。
外部出演
近接攻撃はそこそこ強くコンボも狙える必殺技も持っているのだが、CPUはもっぱら月牙天衝頼み。
スタミナ溜めモーションを完遂すると、虚化して月牙天衝が連射可能になる。時間経過で元に戻る。
そして、素の状態だと打たれ弱く殺せんせーのミサイルの一撃で2割近く吹っ飛ぶ…。
超必殺技に「最後の月牙天衝・無月」があるが…確定一撃必殺と言うぶっ飛んだ性能ではあるものの、相手を仕留め切れない(最後の一人に被弾させる等で勝負を決めれない)と一護もダウンして自滅してしまう為、使い所を見極めないと相手に勝ち星を献上するハメになる。
ストーリーモード「Jアドベンチャー」では追憶編の主人公。
掛け合いでは相手チームにルキアがいると、既に卍解済みなのに「卍・解!」の台詞がある。
また、兄妹つながりで自チームに飛影・ララがいると専用の掛け合いが発生する。
テーマ曲
余談
作者の久保帯人は「描きにくいキャラ」として挙げており、初期はタレ目と独特の髪型を描くのに苦労していたと述べている。
なお、「苺」や「15」という数字にも作者は拘っており、第1話のサブタイトルが「Death&Strawberry」だったり、千年血戦篇オープニングが苺色であったり、作中に「15」という数字が度々出てきたり、連載期間が15年だったりと、徹底されている。
さらに「15」をスペイン語に訳すと「Quince」になる。スペイン語は大虚の用語であり、Quinceは滅却師を連想させる。これが一護が虚と滅却師の力を持っている伏線であることは作者も認めているため、名前から仕掛けられていたことになる。
尸魂界篇にて市丸ギンは一護の髪を「萱草色」(かんぞういろ)と表現しているが、「萱草」は別離の悲しみを忘れさせる花であるワスレグサの中国名で、そこから「喪の色」として扱われている。
読切版では葬儀屋の息子として登場し、過去に織姫の父の死を看取っている。
実写版では『仮面ライダーフォーゼ』で如月弦太朗を演じた福士蒼汰が演じているが、主要人物にもフォーゼキャストが揃っていたりする。
関連イラスト
関連タグ
作中の関係が深いキャラクター
黒崎一心 黒崎遊子 黒崎夏梨 黒崎真咲 有沢竜貴 浅野啓吾 小島水色
カップリング・グループタグ
その他
井上昊:結婚後は彼が一護の義兄にあたる。