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SVC

えすぶいしー

SVCとは、SNKとカプコンのクロスオーバーである格闘ゲームである。なお、正規名称は『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』。
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曖昧さ回避編集

概要編集

SNKプレイモア(※)が開発・発売したSNKとカプコンのキャラクターが共演するクロスオーバー格闘ゲーム。

両社の間で結ばれた「お互いの会社が版権を所有するキャラクターを相互に使用し、クロスオーバー作品を作る」というクロスライセンス契約により制作され、カプコン側ではカプエスシリーズこと『CAPCOM VS. SNK』シリーズが、SNKプレイモアの側では本作が開発された。なお、契約直後の初期段階ではこの名称(どちらの社名が先か)が定まっておらず、『SNK VS. CAPCOM from 〇〇』とSNKが先に来ていたが、後に上記の形になった。


(※)MVS(AC)版のデモ画面ではPLAYMOREのロゴだったが、2003年7月に「SNKプレイモア」に商号が変更され、ネオジオROM版ではSNK PLAYMOREのロゴに変わっている


補足として、タイトルでは「SNK」とだけ書かれているものの、本作が制作・発売された2003年には既にSNK(通称旧SNK)は経営破綻し倒産しており、その社名と権利をまるごと引き継いだSNKプレイモアが本作を制作・発売している。

そのため、世代的にはSNKプレイモアとなってから以後の作品となる。


アーケード稼働(MVS)は2003年7月、ネオジオ版は同年11月、PS2版は同年12月とハイペースにリリースされ、Xbox版のみ2004年10月にリリースされた。


グラフィックは基本的にSNK側のキャラはKOFシリーズから流用できるものは流用しており、パレットの色調を微妙に調整したものである。

KOFシリーズでないキャラ&カプコンキャラに関しては新規描き下ろしになっており、ゲーム中使われている効果音も新造。


対戦はKOFのようなチーム制ではなく、1vs1のみで、体力ゲージは2本。

全キャラクターの間でテキストと顔アイコンによる会話が存在する。


カプエスがストリートファイトの光の面を強調して明るいステージを多用した派手な作風なのに対し、本作は逆にストリートファイトの影の面、リアルな命の取り合いという面を強調している。

そのため、キャラクターのスプライトは全体的に色調が落とされ影が濃く、薄暗く寂しげなステージが多く、ギャラリーのモブキャラが配置されていないという特徴がある。

(本作の企画コンセプトが「NOT A MATCH」(試合や競技に非ず)という点からも上記の特徴が受け取れる。)


本作は特にアーケードゲーマーから賛否両論だった点が多く(後述)、

見た目に派手で更に花形キャラが多いカプエス、特に『CVS2』が対戦人気が高かったのに対し、アーケードにおける対戦人気は今ひとつ上がらなかった。

一方で、PS2以後の移植版は難点をきちんと解決していたり、ネオジオ版と比べると値段もお手頃なため、そこそこに売上は良かったとされる。



システム編集

8方向+4ボタン式。カプコンのキャラクターは6ボタンを4ボタンに圧縮している。

操作体系はKOFシリーズに準じているが、投げは弱P+弱Kまたは強P+強Kで、緊急回避や回り込みなどの回避系システム、ふっとばし攻撃は存在しない。

また、ダッシュは俗に言うランタイプではなく全員ステップタイプとなっている。


グルーヴパワーシステム編集

本作独自のパワーゲージシステム。区切りのある3段階制のゲージで、

3段階目がMAXの状態まで貯まると、「MAXIMUM」の表示と共に自動的にゲージ残量が減っていき、その間は「超必殺技が何度でも使用可能」「どこでもキャンセルおよびスーパーキャンセルが使用可能」な状態になる(超必殺技やどこキャン・スパキャンを使うとゲージの減りが早くなる)。

一定時間経過でパワーゲージが2本分ストックした状態に戻る。

このゲージはなぜか投げシケで微減するほか、ガード中にパワーゲージを25%分消費してガードキャンセルフロントステップ(GCFS)を出すことが出来る。

長ったらしい名前だが、ガード硬直をキャンセルして前方向にステップ出来るという読んだままの効果であり、更に無敵状態が付くため敵の小技にも反撃することができる。

但し、通常技の攻撃力は上がるが、必殺技の攻撃力は一部の技を除いて下がる。


エクシード技編集

体力ゲージが残り1本(50%)以下になった場合に使用可能な、1試合1度だけの大技。

上記のグルーヴパワーゲージは消費せず、更にコンボ補正無視という強力な特性を備え、大半のものがこれ1発で敵の体力を50%持っていくため非常に強力である。

なおCPU戦においてはこのエクシード技で敵を倒した(もしくは削り殺した)かどうかが

隠しキャラの登場条件に関わっており、隠しキャラと戦いたい場合は絶対に使う必要がある。


賛否両論点編集

上で述べたように、本作は特にアーケードにおいて賛否両論点が多かった作品で、ひとつ良い所を見るとその弊害があると言わざるを得ない部分がある作風となっている。

そのため本作をプレイした環境(バージョン)や個人の好き嫌いによって評価が割れやすい。

  • 雰囲気が暗く、地味
    • 「ストリートファイトの影の面」を描くというコンセプト上、大半のステージが寂しげで薄暗い。
    • 一枚一枚の絵を見ると精緻な絵で表現されており、特に光と影の描写などはクオリティが高いのだが、この時代のゲームセンター筐体はまだブラウン管モニターのものも多く、実際にドット絵を表示するとかなり暗くなる&にじんだ感じになることが多い。
      • そのため、本作のダークな雰囲気は必要以上に暗くなってしまい、隣の筐体で動いている派手で明るい画面のゲームに埋もれて存在感が薄くなってしまいやすかった。
      • そもそも、本作が稼働しているMVS基板は(圧倒的に多く出回っているというメリットもあったが)1990年にリリースされたものであり、「カプエス」が基板をNAOMIに移行させたことで潤沢に3Dリソースや半透明・加算透過などの機能を使い倒せたのと比べると古いシステム上で表現できるものでなんとかしている…と言わざるを得ない部分も多かった。
      • BGMもステージの印象に合わせたクールなものが多いのだが、荒れ果てた廃墟風のステージや無機質な空間、ダークなステージを表現したものが多いため好みが分かれやすい。
  • 効果音が地味
    • 本作の効果音はKOFのものとも違う新造のものになっているが、リアリティやダークさを重視した結果なのか大げさなものや爽快感のあるものが少ない。
      • 例として、リョウ・サカザキの龍虎乱舞なども従来作品でおなじみの「バシガシバシ・・・バコーン!」というオーバーな効果音ではなく、「ボスボスゴス・・・トポォーン(残響音)」という謎の残響音を発する技となっている。
      • 上記の見た目が地味な点と合わせて、アーケードでの集客力に大きな影響を及ぼしたと言われやすい。
      • 同年のKOF2003も同じ効果音が使い回されており、同じく問題点として指摘されている。
  • 1vs1のみのゲームシステム
    • 3vs3と言えばKOFのお家芸だったはずが、本作では1vs1に限定されており、逆に「カプエス」がレシオシステムで自由にチーム制を組めるということになっている。
    • 前述のキャラクターどうしの会話システムは1vs1だからこそできたものであり、1vs1の真剣勝負を重視したコンセプトである以上そこを否定してもどうしようもないのだが、やはり両社のキャラがストライカー等として入り乱れるゲームを遊んでみたかったという声は少なからず格ゲープレイヤーからはあった。
  • CPUが割と超反応気味で難易度が高い
    • 最低難易度でもCPUは割と超反応気味である。
    • 90年代中期の格ゲーではよくあった話だが、本作が発売されたのは2003年であり、アケゲー=高難易度で一瞬でコインを飲まれるものという時代では無くなっていた。
    • また、隠しキャラの出現条件などもかなりシビアなものがあり、キャラ目当てでプレイする人にとってはかなり難易度が高いと言える。
    • プレイアブルとして用意されている隠しキャラクターを使用するコマンドが複雑で、更にキャラ選択が15秒しかないためその間に急いで入力する必要がある点、隠しボスを倒せないと共通のバッドエンドしか見られない点など、全体的に格ゲー初心者や一見さん、キャラゲーとして遊びたい人には敷居の高い仕様である。
  • コマンド入力に癖があり、技が出しにくい
    • いわゆる「カプコン方式」と「SNK方式」と言われるコマンド入力方式のいずれとも異なる癖のあるコマンド入力システムになっており、アーケード版・ネオジオ版は特に技が出しにくい。
      • 特に溜めコマンドは「最初に入力した方向にしか溜めコマンドが成立しない」という癖の強いものになっているため、性能がぶっ壊れているガイル以外のタメキャラは割りを食っている。
      • PS2版以後の移植版では修正されており、普通の入力方式と切り替えられる。
  • ワンパになりやすい試合展開
    • KOFシリーズではおなじみの小・中ジャンプや空中ガードがなく、通常か大ジャンプの2種類しか無いために攻めがワンパターンになりやすい。
    • また、GCFSシステムの存在により迂闊に責められないのでお互い待ちに徹した方が良いケースが多いのも問題である。
  • キャラバランスが例によって世紀末
    • キャラ差についてはある程度仕方ないとは言え、ゲームを壊すレベルの問題児となるキャラがいる。俗に「SNKびいき」と言われるが、実際にはガイル豪鬼暴走庵ギース・ハワード春麗タバサあたりがぶっ壊れた性能をしている。
    • 上述のようにSNKキャラが贔屓されていると言われる原因はシャドルー四天王が本作特有のタメ技の仕様により非常に使いにくく、システムにも見放されている点が原因(後述)
    • これらのキャラは思うように動かすことも難しいため対戦以前の問題になりやすい。
    • また、コンボが激安でGCFSの元手を取れないチョイ・ボンゲもひっそりとワリを食っていたりする。
  • マニアックなキャラクターチョイス
    • 「カプエス」が各作の人気キャラを躊躇なく取った素直なチョイスだったのに対し、本作はマニアックなチョイスのキャラが非常に多い。
    • 「SNKのいつものノリだからしょうがない」という声がある一方で、やはり一番人気のキャラが出ていない方のゲームという扱いをされてしまうことが多かった。
    • カプコン側のキャラもほとんどが『ストリートファイターⅡ』からの登場で、そうでないキャラが少ない(居るには居るが、隠しキャラ扱いだったりもする)。
    • ヴァンパイアシリーズにおいてはモリガンフェリシアレイレイの3人娘に客演枠を使い切られ、滅多に客演できないデミトリを出したことなどは高評価されやすい。
    • 隠しボスのアテナもKOFに登場する麻宮アテナではなく、SNKがかつて開発したゲーム『アテナ』の主人公の方のアテナだったりと、オールドファン向けのサービスもある。
  • キャラクターの性格改変が激しい
    • これも「例年のKOFだってそうじゃないか」と言われることだが、会話のパターンが膨大だったためか性格が改変されたり、よりオーバーに誇張されているキャラクターが非常に多い。
    • リョウ・サカザキサガットがやたらと乱暴な性格・口調になっていたり、ファンの間で揶揄されることがあったキム・カッファンの偽善者ネタが公式化している(ゲーニッツにそう言われるシーンもある)など、各キャラのファンからすると困惑するような会話内容もある。
    • 会話デモが悪い点ばかりかと言うとそうでもなく、単純に膨大なパターンが用意されているという点や、火引弾を登場させ、容姿の類似点からロバート・ガルシアに勘違いされる、リョウに「パクリ野郎」と食って掛かり口喧嘩からファイトになるなどクロスオーバーだからこそ出来るネタも入っている点など、評価される部分もある。
  • キャラクターの演出・見栄えの差が激しい
    • 演出がかっこいいキャラとそうでないキャラ、スプライトアニメーションのクオリティが高いキャラとそうでないキャラで見栄えの差が激しく、新造でないSNKキャラは例年のKOFなどからベタ移植されている部分が強い。
    • 新造キャラクターの中でも特にデミトリはヴァンパイアの異常なまでに滑らかなアニメーションを参考に緻密な書き込みがなされたモーションが多く、高評価を得ている一方で、元々コンパチキャラだったとはいえリュウケン豪鬼は首をすげ替えただけのコンパチモーションで3キャラ以上仕上げていたり、エフェクトはKOFや餓狼MOWなど前後の作品からの流用のために他キャラの手足やシルエットの形に影が写り込んでしまっているものもある。
    • なおPS2版以降ではこの点についても密かに修正されており、エフェクト類は透過処理がなされたり細かい手直しが加わっているなど、アーケード・ネオジオ版よりも見栄えがよかったりする。
    • そのため、PS2版をプレイするとそこまで酷い使い回しにも見えないが…という感想になりやすい。

本作最大の問題点編集

  • ずばりガードキャンセルフロントステップの存在である。(以後GCFS)。格闘ゲームなら「ガード状態から即座に行動」するというシステムはよくある事だが、本作のGCFSとは「ガード状態から瞬時に打撃無敵状態でステップを行う」という行動であり、これにより隙の小さい行動ですらGCFSから反撃されることがままあるため小足すら気軽に出せないという状況になるため、上述したように基本は「お互いじっと待っていたほうが有利」という試合展開になりがちである。
    • GCFSは「ガード中にBC同時押し」か「ガード中に→→入力」のどちらかで発動し、ゲージを一定量消費するため気軽に使えない……
    • なんて事はなく、何故か「ガード中→→入力」で発動させた場合、ゲージの消費量は僅か1ゲージ中の20%程(全ゲージの20%ではない)
      • なので、キャラによってはGCFSで相手の小技に合わせて反撃し、コンボを入れたことで使ったゲージ分以上を回収できるので溜まったゲージでまたGCFSを繰り出したり、エクシード技で致命的なダメージを与えられる可能性があるためにお互い手を出すことができず、突き詰めると延々ガン待ちするのが正解となりやすい。
      • 因みに「BC同時押し」で発動した場合は1ゲージ中の50%を消費するため、あまり気軽には狙えない。
  • そもそも本作は開幕から1ゲージ所持してるため、ゲージが貯まる前にどうこうするなんて駆け引きもなく、最大値になったらMAXIMUMモードになり一定時間ゲージを使いたい放題(使った分はしっかり減るが)なうえ、モードが終われば2本所持した状態になるため、ゲージを無駄に消費させるという選択肢がほぼ無いので、終始迂闊に攻めた方が負けという状態になってしまう。
  • 前述した「タメキャラが割りをくっている」というのはこのGCFSのコマンドのせいでもあり、タメキャラはゲージ消費の多いBC同時押し発動でないとタメが解除されてしまうため、どんどんゲージ面で不利になってしまうし、ゲージを使ったところで安い反撃しか出来ないようなキャラも不利になる。このシステムのせいで本作の評価が落ちてしまったといえよう。
  • なおネオジオバトルコロシアムでもGCFSシステムは継続しているが、こちらでは無敵時間は一切無いため安易な使用はゲージを無駄にするだけに変更されている。

登場キャラクター編集

SNK側編集

草薙京

「へへ、燃え尽きてから後悔しても遅いぜ。」

衣装はオロチ編と同じ学生服姿だが(実際キムに「君はいつまで高校生なんだ!」と言われている)、

KOF2000で使用した超必殺技「百八拾弐式」が使える。

他にも、必殺技「荒咬み」と「毒咬み」の派生ルートは『KOF2001』に準拠している。


八神庵

「生き恥を晒すのが辛いか?ならば、俺が引導を渡してやる!」

京の永遠のライバルで、京が相手だと特殊な掛け合いを披露する。

EXCEED技は『KOF'96』でのエンディングを再現した返し技「血の暴走」。


テリー・ボガード

「OK!派手に行こうぜ!」

衣装は餓狼伝説時代(KOFにおいてはKOF2002)のものだが、餓狼MOWで使用した超必殺技「バスターウルフ」が使える。EXCEED技「ライジングビート」はギースの「デッドリーレイブ」と性質が似通っている。宿敵であるギースが相手だと、戦闘前の会話に特殊な掛け合いがなされる。


不知火舞

「蝶のように舞い、蜂のように刺す。これぞ不知火流忍術奥義!」

アンディ・ボガードを探しているのか、一部のキャラクターには彼の事を聞いている。

RB餓狼伝説2のエンディングの影響か、香澄に「激しい愛」と言われて「アンディはハゲてない」と

言ったことがある。エンディングでは、幼い姿の北斗丸が登場している。


キム

「ほぅ、これは更正のしがいのある悪だ。」

原作同様、戦闘前の会話の前の掛け合いで悪人キャラが相手だと「悪は許さん!」と言う。ただし、カプエスでは悪人扱いしていた豪鬼は本作では悪役扱いしていない。更生中とはいえ、春麗に匿っているチャンやチョイの引き渡しを要求されている。エンディングではまだまだ世の中には人知を超えた巨大な悪が蔓延っていると悟り、悪を根絶させるためチャンとチョイと共に修行する。


チョイ・ボンゲ

「悪はゆるさん!なんちゃってでヤンスー!」

カプエスで登場していたチャンの代わりに出場。(ただし、カプエス2でチョイはチャンのサポートキャラとして登場している。)衣装は『KOF'96』以降のものになっている。バルログを自分のコスプレしていると思い込んでいるが、バルログ本人に「醜い」と一蹴されている。カプエス2とは違い、ベガに使い走りとして勧誘されても拒否しており、彼なりにプライドを持っている。KOFと異なり小ジャンプがないことでジャンプ強Pでのバッタが相当弱体化したことや、空中戦主体のためGCフロントステップの恩恵をほぼ受けられないなど、最弱キャラになっている。エンディングではチャンと再会し帰路につく。


リョウ・サカザキ

「俺が直々に稽古をつけてやるぜ!」

本作は誰に対しても喧嘩腰になる血の気の多い性格になっている。リュウに「無敵の龍」を「伝説の虎」と間違われた挙げ句「貧乏なほう」と言われてキレたことがある。また、ベガに対して「その肩あてと膝あては、どうやって取り付けてあるんだ?」と聞いたことがある。


藤堂香澄

「とぼけても無駄だ!覚悟・・・よろしいな!」

衣装・髪型は『KOF'99』のものをベースとしているが、口調は『龍虎の拳外伝』のぶっきらぼうなものになっている。父親である藤堂竜白を探しているのか、だいたいのキャラに竜白の事を聞いているが、知らないと言ってても一方的に挑んだりしている。たとえ、暴走庵やレッドアリーマーみたいな言葉が通じないキャラクターでさえも。エンディングでは結局見つからなかった父様を捜し出すが、実は後ろにいたと言うなんともズッコケなオチである。


Mr.カラテ

「爪を叩き折り、面を砕いて素顔をさらしてやろう。ゼロから修行しなおせ!」

正体はタクマ・サカザキだが、飽くまで本人はMr.カラテをして名乗っている。

尤も性能面でのベースは『KOF2001』までのタクマのものだが・・・。

ちなみに『龍虎の拳』以来の登場となる。


アースクェイク

「グフフ、俺はそこらのウドの大木とは違うんだ。」

サムライスピリッツ』からの登場キャラクターで唯一、通常技のボタンの構成が「弱パンチ・弱キック・強パンチ・強キック」のままである。「ファットバースト」や「チェーンソーダイブ」など本作から追加された新技が多い。EXCEED技「ファットカーニバル」は「ファットチェーンソー」で突進して、ヒットすると子分たちが登場して一斉に相手をタコ殴りにするという代物。バイソンやサガットの戦闘前の会話によると、何故かボクシングとムエタイを知っているらしい。エンディングでは慣れない土地のせいか、調子が出なくてホームシックになってところ、元の時代へ帰ることができた。


牙神幻十郎

「クックック・・・華々しく散って、オレを満足させてみろ!」

差別化をはかっているためか、カプコンとのクロスオーバーでは覇王丸のいない中で登場した。

主人公を付け狙っていることや赤い髪などいくつか共通点がある庵とは、対戦前会話デモではお互いに「気に入らん・・・殺す!」という台詞を言い合っている。アテナには彼が辛い過去を歩んでいた事を見抜かれていた節があったが、本人はアテナに対して「救いようのない阿呆ゥだな」と吐き捨てた。必殺技に「月華斬」が追加され、EXCEEDには『天草降臨』の「怒り爆発」と「一閃」を使う。おまけに『真サムライスピリッツ』以上に叫びまくるキャラと化しており、バックステップ時の「どりゃー!!」は勿論、五光を決めたときの「死にさらせぇー!!!」等、喧騒なゲーセンの中でも結構耳にした機会も多いと言われた。


「・・・邪魔するなら、斬るわよ。」

お祭り作品では『SNK GAL'S FIGHTERS』以来の登場となる。

設定は『侍魂』版のユガに操られていた頃と同じ(左眼が赤、右眼は青の呪縛が不完全な状態)だが、

エンディングでは元の時代に戻ってきた色が命らしき赤ん坊を抱えて彼女の預け先へと向かっている。


ゲーニッツ

「フフフ、良い風が吹いてきました・・それではいきますよ。」

隠しキャラクター。『KOF'96』に登場。キムからは「聖職者を装う悪党」と言われているが、本人は「ならば貴方は「正義をかざす偽善者」という所でしょうか?」と返している。本作では必殺技「СИНАОИХАНА СЭИРАН(しんあおいはな せいらん)」と超必殺技「ФУУДЗИН ИБУКИ(ふうじん いぶき)」が追加された。エンディングでは因縁関係のある神楽ちづるが登場している。ブリス化した姿が一部で評判になっている。


ギース・ハワード

「フンッ!私は不死身だ。どうやら借りを返す時がきたようだな。」

隠しキャラクター。餓狼伝説シリーズでおなじみの悪役。必殺技の「烈風拳」と「ダブル烈風拳」は、単発で出した場合とキャンセルで出した場合とで性能が変化する。ダイアグラムは最強クラス。エンディングではビリー・カーン・リッパー・ホッパーの3人が登場し、タイランドへ行ってシャドルーを乗っ取っている。さすがは悪のカリスマ・・・。


マーズピープル

「ピーポパッパポペプ!」

隠しキャラクター。メタルスラッグに登場する宇宙人。だいたいのキャラは驚いたり動揺したりしているが、チョイやバイソンなどのように捕まえて高く売りつけようとしたり、ガイルのように捕獲して軍に報告しようとしたり、ダンはドッキリと思い込むといった反応もある。


ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ

「オオォオォオ・・・コ・・・ロ・・・ス・・・。」

中ボスポジション。本作オリジナルのEXCEED「???!」は『KOF'97』の三種の神器チームのエンディングを彷彿させる技。エンディングではラッキー・グローバーヘビィ・D!を追いかけまわしている。ちなみにミッドナイトブリスを食らった時の姿は「SNKギャルズファイターズ」(と「SNKヒロインズ」)に登場する「ミスX」という実にマニアックなチョイスである。


本気になったMr.カラテ

「気合と根性と修行と努力が足りん!」

ラスボスで、Mr.カラテが本気を出した姿(本人曰く「ちょっと本気を出しただけ」)。無理が祟ったのか、エンディングではリー・パイロンが登場し、「虎咆」の打ちすぎによって古傷を痛めてしまった彼を心配する描写がある。勝利セリフの中には初代龍虎の名言であるあのセリフも・・・


アテナ

「ここを護る事だけが私の使命。異物は排除します。さぁ、構えなさい。」

隠しボス。麻宮アテナの先祖で、アクションゲーム『アテナ』のアテナ。天界の守護者。

闘いのせいで次元の扉が開いてしまい展開へワープしてしまったプレイヤーの前に現れる。天界にワープさせられたプレイヤーに対して、地上に送り帰すような力がないから排除しようと理不尽で無茶苦茶な理由で襲ってくる。そのせいで、『ネオジオバトルコロシアム』では地上で修行を積むため参戦する羽目になる。様々な天界の獣を召喚したり、自分が人魚に変身したりと、ファンタジー調な必殺技を使用する。アテナに倒された相手は動物に変身させられる。何故動物に変化させるのかというと、本人曰く無用な争いをしなくなるかららしい。


カプコン側編集

リュウ

「俺の歩む道は、まだまだ遠い・・・」

ストリートファイター』シリーズでおなじみの主人公。

原作では通常技の「くるぶしキック」が、本作では特殊技(レバー入力技)に変更されている。

ダルシムに「案外、お前の様な男が悟りを得ることが出来るのやも知れんな。」と評されている。


ケン

「さて、相手がアンタとなるとこちらも気合を入れていかないとな。」

リュウとは親友にしてライバル。テリーを「俺と同じニオイがする」と評している。

本作の担当声優は、KOFのチョイ・ボンゲや二階堂紅丸などの声を担当するモンスター前塚


春麗

「この高揚感・・・ まだまだあたしも普通の女の子には戻れそうもないわね!」

中国出身のインターポールの捜査官。設定上は『ストリートファイターⅡ』に近いが、「気功掌」などのモーションは『ストリートファイターⅢ』に準拠している。京に「そんなカッコの警察なんかいねえよ。」とツッコまれたことがある。因縁の相手であるベガとは、会話前に「観念しなさい!」と言う。エンディングで普通の女の子に戻れると思っていたが、ソドムダムドなどのマッドギアのメンバーが暴れているため、その現場へ向かいためメトロシティに向かおうとしていた。


ギースと双璧をなす本作の最恐候補のキャラであり、中でも天昇脚は無敵時間こそ一切ないものの打撃技なのに発生1フレームと最速でありヒット時には追撃可能かつ見えない表裏択を迫れるぐらい状況がよい。加えてシステムの関係で相手の攻撃をガード(orヒット)したさい、次に触れる1フレーム発生の技はガード不能になるうえ、更に本作ではガード状態からゲージを一定量消費して打撃無敵になりつつ前進するガーキャンフロントステップというシステムがあるので相手の地上牽制からGCFS→天昇脚+追撃という流れも作れる(当然攻撃をガードしている為、その後の天昇脚はガード不能である)うえ、消費量の軽い「ガード時にレバー→→」入れなら天昇脚+追撃で吐いたゲージ分以上を回収できるため永久機関も可能であり、基本的に相手は春麗に弱攻撃をガードされた時点で負け確定みたいレベルになっている。

だからと言ってガードを固めると1フレーム発生のコマンド投げ「転身円舞」からの追撃天昇脚+追撃…

ゲージがあればコレまた超高性能の「鳳翼扇」が飛んできて、 たとえ追い詰める事ができたとしてもExceedの「覇山天昇脚」が待っている…と、やりたい放題である。ギースと比べると操作難易度が高い(特に覇山天昇脚関連)が出来るようになれば圧倒的な壊れ具合を堪能できる性能となっている。


ガイル

「あれからさらに腕をあげたと聞いている。俺で試してみるか?」

本作ではベガへの復讐心は治まっておらずダルシムに諭されているが、一方で庵に対して「憎悪は何も生み出さない。」論している。本作オリジナルの超必殺技「サマーソルトスラッシュ」を使用する。


ダルシム

「修行が足りぬのだ。まだまだ精進せねばならぬようだな。」

EXCEEDで『ストリートファイターEX』シリーズでのスーパーコンボ「ヨガレジェンド」が使える。

また、スーパーコンボに「ヨガドリルアタック」も追加されている。道着キャラや悪人キャラ(一部を除く)には特殊な勝利台詞が用意されている。

本作の担当声優はサムライスピリッツシリーズの橘右京不知火幻庵、KOFシリーズの椎拳崇ブライアン・バトラーなどを担当しているや乃えいじ氏。


M.バイソン

「俺に頼み事があるなら、厚みのある札束を持ってきな!!」

相変わらずバカにされまくりで、リョウに「バカにしてもいいか?」とバカにする気満々で聞かれたりカプエスでは皮肉まじりとはいえ威勢の良さを評価していたギースにさえも「失せろチンピラ」と貶されている。相手が女性キャラに対しては勝利台詞で下品な態度を表しており、対戦前の会話では舞や香澄などは顕著に表れている。しかし一方でダルシムにボクシングを薦めたり、なんだかんだ言いながらもダンの相手をしたりと人間らしさもなくはない。また、レッドアリーマーとの対戦前の会話で「落ちるところまで落ちたか。」と言っているあたり、バルログと比べて悪事をしている自覚はある模様。必殺技「ワイルドスマッシュ」とEXCEED「アルティメットスマッシュ」は本作オリジナルの技(ブォォン!)。

本作の担当声優はKOFシリーズでアッシュ・クリムゾンホア・ジャイなどを担当している長代聡之介氏。


バルログ

「フフ、そのタトゥーをより美しくしてあげよう。・・・君の鮮血で!」

自らの方が美しいとしてベガに対して敵意を抱くなど、美醜が全ての価値基準となる傾向がさらに加速している。ゲーニッツに「ある意味、見上げたものですね」と呆られている。

原作と違い、攻撃を受けても爪や仮面は外れない。『ストリートファイターZERO3』ではLV3専用技であった「レッドインパクト」は本作のEXCEEDになっており、落ちてくる相手を貫く際、巨大な赤い薔薇が出現する演出が追加されている。エンディングでは本来興味がないはずの世界征服を達成するが、その真意は世界中にバルログの像 (自由の女神並の大きさで、勝ちポーズと同じ体勢である)をうち立て、自らの美しさを永遠に残すことをやってのけた。


サガット

「フン・・・バケモノめ!虎以上に楽しませてくれるんだろうな?」

まだリュウに対する復讐心があるのか、ゲーニッツやタバサに負の感情に対して言及されている。

庵やバイソンに負け犬呼ばわりされたことで逆上したり、チョイをゴミ呼ばわりするなど帝王らしからぬ攻撃的な一面をみせている。また、テリーにジョー・ヒガシと間違われたり、リョウに「お前みたいなでかいムエタイ使いは絶対いない!」と言われたりしている。


ベガ

「サイコパワーに敗北などありえん。それをわからせてやろう。」

キムに「チャンやチョイが可愛く思えるほどの正真正銘の純度100%の極悪人」と評されている。

『ストリートファイターZERO3』でファイナルベガとして使ったファイナルサイコクラッシャーが

本作ではEXCEEDとして使用可能。ダイアグラムはカプコン勢で最弱。エンディングではベガ親衛隊ユーリユーニが登場している。


豪鬼

「うぬごときに臆する故なし!」

EXCEEDの「瞬獄殺」は原作と違い、ガード中の相手を掴めなくなり弱体化している。

隠しボスのアテナとレッドアリーマーのどちらかと戦ったかによってエンディングが変わる。


ヒューゴー

「誰にでも勝つことがオレのフロイデ(喜び)。相手が化け物でも同じこと!」

唯一ストリートファイターⅢシリーズから出場。デモ関係では相棒のポイズンのほうが台詞が多い。バトル開始デモなどでが出てくることがあるが、関係性は不明。戦闘前の会話では、対戦相手に「負けたら軍団に入れ」というようなことを言っている。ただし、チョイやダンは例外だが、ロックマンゼロはポイズンの眼鏡にかなっていないもののヒューゴーが興味を持っている。

隠しボスのアテナとレッドアリーマーのどちらかと戦ったかによってエンディングが変わる。


タバサ

「フフフ、万物の理は全て仮学的に解明できるのですよ」

ウォーザードからの参戦で、ポケットファイター以来の登場となる。どんな相手でも研究しようとしたりする(ただし、ダンは例外)、ある意味堂々とした性格。なぜかマーズピープルの言葉を理解している。リュウ曰く「ジェノバの占い師を思い出す」。


ダン

「俺の名は火引弾!火引弾火引弾火引弾火引弾火引弾!わかったか!」

隠しキャラクター。テリー・香澄・チョイなどにロバート・ガルシアと勘違いされる。しかし、ダン自身もMr.カラテを自分の父親と勘違いしている。また、自身の性格が災いしてか、舞に「ウザいわ・・・あんた。」と言われたり、幻十郎に「やる気のそがれる顔だな。」などと酷評されることが多い。リョウ・サカザキを一方的にライバル視している。父親の仇であるサガットに対して「俺の怒りを受けろ!」と言う特殊イントロが用意されている。EXCEEDで使用する「漢道」は今作では、使用しても体力が1にならない。レッドアリーマーに負けても唯一モンスターや妖怪などにならず、顔が青ざめるだけで済む。

隠しボスのアテナとレッドアリーマーのどちらかと戦ったかによってエンディングが変わる。


デミトリ

「今宵は素晴らしい夜になりそうだ!」

隠しキャラクター。ヴァンパイアシリーズからの登場で、対戦型格闘ゲームのキャラクターとしては本作が初の外部出演。相手を女性に変身させて吸血する「ミッドナイトブリス」は今作でも健在で、全員分用意されている。

隠しボスのアテナとレッドアリーマーのどちらかと戦ったかによってエンディングが変わる。


ロックマンゼロ

「よくしってるな・・シエル。まぁいい、はじめるか。」

隠しキャラクター。格闘ゲーム以外では唯一の参戦。ロックマンゼロシリーズの外見をしている。無愛想なせいか、キムに悪人扱いされたり、ダルシムに「心に闇が広がっている」と言われたりしている。

バトル開始デモや挑発では仲間のシエルが画面越しで登場している。サイバーエルフと共に攻撃することもある。


洗脳されたケン

「うううぅうぅうう。・・・全て、破壊してやる。」

中ボスポジション。ベガのサイコパワーに冒された状態のケン。使用技はケンが本来使う技と一部異なるものがある。舞に「ひょっとして暴走って流行ってるの?」と言われている。

エンディングでは洗脳から解放される。


真豪鬼

「我は拳を極めし者。うぬが力、見せてみよ!」

ラスボスで、豪鬼が真のチカラに目覚めた姿。ほとんどのキャラは彼に圧倒されている。

「瞬獄殺」は超必殺技になっているが、原作同様のガード不能になっている。

また、EXCEEDで「」を使う。


レッドアリーマー

「ゴギャゴ (ギャハハ、貴様にはその姿こそが相応しい!)」

隠しボス。魔界村シリーズに登場する赤い悪魔。

ガード不能の突撃技を繰り出してきたり、炎の弾を吐いたり、魔界村に登場するさまざまな敵モンスターを召喚したりして戦う。レッドアリーマーに倒された相手はモンスター(もしくは妖怪)に変身させられる。

ちなみに、担当声優は本作のバルログと同じ成金屋清富氏。


余談編集

  • 100in1基板に『SVC CHAOS PLUS』というタイトルが収録されたものが出回っていたりする。
    • SNKプレイモアが公式に出したバージョンアップ版ではなく、本作の煩雑な隠しキャラクター出現条件を勝手に改造したいわゆる海賊版(ハックロム)で、コマンド入力無しで隠しキャラやボス専用キャラを使えるようにされている。
  • 本作、『KOF2003』、『メタルスラッグ5』のAC版は通常のMVSカートリッジではなく、基板構造が従来のMVSと違い「マザーボードとソフトウェアが一体化したカスタム基板(MV-0)」であった。
    • これはMVS/ネオジオが10年以上も続いた古いシステムであり、故にハード自体も隅々まで解析されていた。
    • そのため(主に海外で)違法コピーやハックロムが蔓延し、その対策として出したのがこの基板である。
    • セキュリティチップが搭載された上に、ソフトのROMチップも直付けされておりソフト部分の交換すらできないという代物であったが、既に丸裸に等しいレベルで解析され尽くしたMVSにおいては単なるハッキングの時間稼ぎにしかならず、速攻でセキュリティを突破されてしまった(それどころかMVS版の発売前に海賊版のROMカートリッジが流通する始末であった)。
      • なお、上記3作品は後に海外版に限り、後期出荷版が通常のMVSカートリッジでリリースされた。
  • AC版稼働から20年以上が過ぎた2024年7月21日、事前予告もなしに突然Windows版がSteamにて配信開始。
    • 翌22日にはSwitch、PS4、GOG.com版(Windows)もそれぞれ配信が開始された。移植のベースはネオジオROM版だがAC版では隠しボスであったアテナ姫とレッドアリーマーが最初から使用可能、オンライン対戦機能、当たり判定表示機能、ギャラリーモードが搭載されている。
    • 肝心の溜め入力についてはMVS/ネオジオ版ベースのため、前述にある「クセのある入力方式」しか使えない点に注意。
    • 他のシークレットキャラの使用方法についてはPS2以降の移植版にあった「特定のボタンを押しながら選択する方式」とMVS/ネオジオ版の「隠しコマンドで出現させる方式」の両方に対応している。

関連タグ編集

SNK カプコン カプエス クロスオーバー

外部リンク編集

2024年版公式サイト

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