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サザエさん方式の編集履歴

2016-03-04 20:12:33 バージョン

サザエさん方式

さざえさんほうしき

アニメや漫画における表現(現象)で、いつまで経っても年をとらないこと。

概要

国民的漫画・アニメである『サザエさん』ではコンセプト上から何時まで経っても年を取らない。何回正月が来ようがお構いなしである。

そのことから見かけ上は月日や年月がたっても、キャラクターの年齢が変化しない現象を指すようになった。サザエさん時空とも呼ばれる。


ただし年齢が変わらないといっても小さな子供だけはいつまでも小さいままだとさすがにリアリティがないためかある程度の年齢までは成長するなど例外になっている作品もあり、サザエさんの原作漫画でも当初独身だったサザエマスオと結婚してタラちゃんが生まれ、アニメ版と同じ年齢まで成長している。


サザエさん時空による問題

このように、基本的に登場人物の年齢は変化していないにも関わらず、時代が進んでいること前提の現象が発生することがある。

たとえば、その時その時に合わせた時事ネタが挟まれたり、作中に登場する携帯電話などのギミックは現実通りに変化しているなど。


このような設定になっている理由

なぜこのような設定になっているのかというと、例えばサザエさんのように登場人物たちの「変わらない日常」を描いたいわゆる日常系のような作品では季節が一巡したからといって年齢や学年を上げてしまうと、どうしても登場人物の成長→進学→卒業→就職→結婚…などにより、生活の変化を描かざるを得なくなり「変わらない日常」ではなくなってしまう。

(ただし日常系だからといって必ずしもサザエさん時空であるというわけではなく、あずまんが大王のように登場人物の成長や日常の変化が描かれている作品も少なからず存在する)


また、日常系でなくとも学園モノなどのように主人公や主要人物が子供あるいは学生などであることが重要な作品の場合、現実通りに成長させてしまうとその前提自体が覆ってしまう。

他にもドラえもんのような作品の場合、特に学年誌では常に想定されている読者層が固定されているわけではなく「読者として想定している年齢層」の方が固定されていてその時その時で当てはまる層を読者として想定しているため、それに合わせて登場人物の年齢を変えずにいるという事情も考えられる。


このように、一口にサザエさん時空・サザエさん方式といってもそのような設定になっている理由は作品によって様々。

ただし、それによるデメリットはそれなりに存在し、年齢がループすることによって誕生日の設定が実質的に死に設定になったり作中での時系列が合わなかったり(こちらは主に日常系以外のジャンルで)、また作中の展開に合わせて新キャラを出しにくくなるといった欠点も存在する。

誕生日に関しては、単に『誕生日ネタ』を描くためだけにコロコロと変えられてしまう例も一部だが存在する(こち亀大原部長など)。

(ただし後者は、特定の学生キャラが卒業して出演回数が減ってしまうのを防ぐといったメリットは存在している)

他にも、作中で登場人物の若い頃や幼少期が回想などで描かれた場合に、作中の時系列上はその人物の初登場回より前の出来事であるはずなのに時代設定の描写が初登場回より最近になっている等といった混乱が見られるケースもある。


また、「ドラゴンボール」や「魔法少女リリカルなのは」シリーズ、「MAJOR」などのような、主人公が最初は幼かったのが、話の進行に合わせて青年→大人へと経るという、サザエさん時空とは逆のコンセプトの作品も少なからず存在する。

これは話の進行に合わせて作中の時間の流れ方が変化するという点ではサザエさん時空と同じであり、ある程度話が続いている作品に起こりやすいという点も共通しているのだが、こちらは日常ものや学園作品とは逆に登場人物(特に主人公)の成長や変化をむしろ積極的に描くことでストーリーを続けさせているのが多い。


しかし、アニメ『ポケットモンスター』シリーズのようにサザエさん時空でありながらも年は取らないが精神面で成長している描写が存在する作品もある。ただしこのアニメの場合、没になった最終回では老人サトシが出る予定だったらしいので、後述する派生形に近い物になる予定だったとも考えられる。


派生

第1話から最終回までずっと登場人物の年齢が変化しない作品の他にも、当初は登場人物の年齢が上がっていたが連載の長期化などによりループ状態に入っている作品や逆に最終回あるいはその直前になって登場人物の年齢が上がりだす作品、登場人物の年齢や学年は上がっているのだが現実通り春→夏→秋→冬の一巡で一年ではなくもっと遅いペースになっているといった作品も存在しており、見方によってはサザエさん時空の派生といえる。


ループものとの違い

サザエさん時空と同じように作中の時間軸がループしている作品に、ループものが挙げられる。

ループものとサザエさん時空との大きな違いとしては、ループものでは登場人物がループ状態に対して何らかの干渉を行うことができる(可能性がある)ということがある。

しかし、登場人物自身は前回と違う行動を執る事で「ループを脱した」あるいは「干渉した」と感じているが、結局はそれもループ内の事象の一つで、『その人物がその行動を執るもの』と『それ以外の行動をするもの』の複数が繋がって一つの輪を形成している場合も存在するが、これはサスペンスやスリラーといったジャンルでのループものにおいてよく見られる。


サザエさん時空では仮に登場人物がループ状態を自覚した言動を取ったとしてもあくまでメタ発言の一環であり、登場人物がループ状態からの脱出を考えたりループを起こしている人や物が作中に存在している(言及される)ことはない。

いずれにせよループものではループは作品内の現象であるが、サザエさん時空ではループは作品外の舞台装置なのである。


なお、ドラゴンクエスト7ではこのサザエさん時空とループものの両方が起きている。サザエさん時空についてはゲームなので主人公が行動しない限り1日がループし続けることになる。これは他のタイトルでも同様である。一方ループものについては過去のリートルードでそれが起きており、町に初めて来たときの展開が毎日同様に発生する。問題解決後は結局(少なくともその時代に主人公一行がいる限りは)サザエさん時空になってしまうため、非常にややこしい。

また、後述する類例で挙げられているように、サザエさん時空をモチーフにしたループものと呼べるような作品も存在している。

この手のループもので非常に解釈が難しい作品としては『仮面ライダーディケイド』、『仮面ライダー龍騎』などがあげられる。


主なサザエさん方式作品

サザエさんはもとより、他にも、以下のようにサザエさん時空またはそれに近い作品は多数存在している。

代表的なもの

追記募集中

言わずもがな。


コミックス3巻で登場人物が自ら「歳とらない」と言及するなどメタ発言している回がある。また、アニメ版では登場人物が言及している場面はないものの、2年生が修学旅行に行く回が1期と2期の両方で作られる(2期では登場人物が既視感を覚えていた)など度々ネタにされている。

その辺は日常系ギャグマンガであるという設定である程度説明は付くが。


アニメの長期化に伴い、サトシが声優公認の「永遠の10歳」と言われる。


一部の人物は時代の流れとともに成長しており、その事についての言及がメインとなる回もある。

正確には現実での年が一年進む度に作中キャラの生年も一年ずつずれる方式の上、時事ネタも多い為一種のパラレルワールドとも取れる。


途中までは時系列が進んでいたが途中より逆戻りし、そこからサザエさん方式に。劇中では「地球とケロン星で時間の流れが違う」と発言されたことも。


ケロロ軍曹と同様。無印18巻での作者によるトークによると、美柑沙姫の進学及び卒業をさせたくなかった為との事。


ガイドブックにて作者自ら「サザエさんといっしょです。」と説明している。

しかし、一方で設定上は第1話から1年以上経過していないことにもなっており、季節を繰り返しているように見えるのはひだまりスケッチと同じく時系列シャッフルだということ。…とはいえ、長期連載のこともあり作中の事件の解決にかかっている日数をすべて足し合わせると計算が合わなくなっており、やはり時空の歪みが発生しつつある(実は複数の事件を同時に解決していたなんてのもコナンなら許されそうな空気もあるが)。


また、1年以上経過していないという設定にも関わらず携帯電話などの描写は時代に合わせて変化しており、当初は阿笠博士弁当型携帯FAXイヤリング型携帯電話を発明してもらったりしていた江戸川コナンが、小学生でも携帯電話を持つ事が珍しくなくなってからは普通に携帯電話やスマートフォンを所有したりしている。最近のエピソードでは、新一がコナンになる前の時代に既にスマホが出ているという演出ミスとも取れる描写もあった。


なお、一部の設定ミスを除くとクリスマスなどの1年に1度しかないイベントは作中でも極力1度しか描かないような配慮もされており、時事イベントを何度も繰り返しているような作品とは異なる。逆に言えば海水浴やキャンプ、ウィンタースポーツに出かけるなど「1年に1度」とはっきり決められていないイベントについてはエピソードが毎年のように描かれたりするが。


この作品に限らず名探偵のでる作品ではよくあることだが、連載の長期化もあって事件に遭遇する回数が多いため、コナンが読者や作中の人物から「歩く死亡フラグ」「お祓いしてもらった方がいい」と言われることも多い。


時事ネタを取り入れることが多く、実在の人物や組織の存在も度々描かれているので作品内で時間が流れているのは確かである。…にも関わらず主人公たるゴルゴ13ことデューク・東郷の容姿だけは連載開始の1968年から何年経っても老いる様子が無い。彼は仙人か何かなのだろうか。

読者の間では「初期設定では、例として作者の一歳年上など具体的に設定されていたが連載の長期化で破綻したため加齢の描写を止めたのではないか」等といったように様々な憶測が飛び交っている。


西暦何年になろうが、主要人物の外見は全く変化が無い例。


作中での主人公らの成長は非常にゆっくりで、第1話から現在まで3年しか経過していない。--それだけならば『はじめの一歩』『BLEACH』『アカギ』などと同じく単に描写が長いだけなのだが、作中の科学技術は現実世界同様に進歩しており、アメリカ大統領も4回変わっている上、東京スカイツリーまで建造されている。


原作では当初は登場人物たちの進級があったが、途中からなくなる。アニメ版は完全にサザエさん方式。


1982年の読売新聞での連載開始より長き間コボちゃんは5歳の幼稚園児のまま歳をとらずにサザエさん方式で話が進んでいた(アニメ版も同様)が、2009年10月にコボの母(田畑早苗)が第2子の妊娠を告白して大きな話題になる(他紙である筈の朝日新聞が夕刊で取り上げる程)。その後2010年6月の連載10000回目の話でコボの妹(田畑実穂)が誕生。翌年にはコボが小学校に入学した。

作者読売新聞でのインタビューによれば「(実穂を)3歳ぐらいまでは成長させたい」との事でそれに合わせて他の登場人物も歳をとらせており、2013年時点ではコボは小学3年生にまで進級している。


単行本のおまけエピソードなどを除いて基本的に季節がに固定されている。それどころか相沢栄子が「まだイカ娘海の家れもんで働いてから1か月も経っていない」と漏らす場面すらあった。


続編『Yes!プリキュア5GoGo!』が企画された時、当初は上級生だった秋元こまち水無月かれんを卒業させて新たなプリキュア2人を追加させる予定だったが、東映アニメーション側プロデューサーの鷲尾天が「このままのメンバーでいきたい」と強く要望したため、続編の『5GoGo』はメンバーの学年がそのまま(こまちとかれんは卒業しない形になった)となり新規のプリキュアも登場しないことになった(代わりにミルキィローズというプリキュア外の追加戦士が登場)。

そのためか『5』の1年間での5人の成長が多少リセットした感が否めなかった。


類例

「サザエさん時空」そのものを逆手に取ったり、設定に組み込んだ作品も存在する。


本編では普通に時間が経過しているが、その本編終了後という設定のいわゆる「後日談編(episode Eigis)」において3月31日を無限に繰り返しており、寮内の人物のみがそれを自覚している。それの原因を探るとともにループから脱するのが話の主軸となる。


時代設定が戦前の話と戦後の話が存在し、いずれにおいても明智小五郎怪人二十面相小林少年といった主要人物の年齢が変わらない。

その記述を文字通りに受け取ればサザエさん方式という事になるのだが、一方で「時代によって別の人物が同じ名前を受け継いでいる」とする説も広く唱えられており、後者を基にした北村想によるスピンオフ作品『怪人二十面相・伝』が発表されている。


設定上は留年を繰り返しているため、生徒たちは連載が何年経とうが時事イベントが何度起ころうが高校2年生のままである。

サザエさん方式のギャグ漫画的な合理化であり、同様の方法はすごいよ!!マサルさんなどでも見られる。

また終盤には進級・卒業が起こるとともに、衝撃的などんでん返しでこれらの現象に理由付けがなされた。


ゴルゴ13とほぼ同様。

映画「RE:CYBORG」では「ゼロゼロナンバー達はサイボーグであるためその外見は自然には成長老化せず、人工的に肉体を作り替える必要がある」との解釈がなされている。

また、この映画の冒頭で島村ジョーは「高校生としての3年間の学校生活を疑似体験させ、3年ごとに記憶をリセットする」という形で27年に渡って高校生として生活を送らせる処置がなされていた(漫画版によると肉体の方を作り替える予算が不足して肉体が高校生のままであることにより精神への負担を減らすための苦肉の策とのこと)。


原作では当初一見するとサザエさん方式のようになっていたが、アニメ版ではサザエさん方式ではなく「各話の放送順と作中の時系列が異なるようにシャッフルされている」という形式が取られ、各話の作中での日付がサブタイトルで示されている。

後に原作・アニメ共に登場人物が進級・卒業し、それに伴う成長や心境の変化が描かれている。


作中で登場人物が進級・卒業について言及しようとしたところ、別の人物にサザエさんやドラえもんを(作品名はぼかしつつ)引き合いに出す形で「そのことに触れてはならない」と止められる。…が、それから程なくして連載が終了したためサザエさん方式に本格突入はしなかった。


時空移動系統の本作品だが、片方の世界には時間の流れがあり、もう片方の世界はサザエさん時空。そのため、時空移動が可能な者であっても、サザエさん時空においては時間を遡ることができず、それがストーリーの中核の1つを成す。また、互いの世界に別れた2人が、片方の世界でのみ加齢しているなど、サザエさん時空を客観的に見た場合の残酷な一面も垣間見ることができる。


第9話にてサザエさん時空に生きていると思われる一家が登場する。その不死身とも言えるような特殊能力を巡って米軍と超人課が争奪戦を繰り広げるのだが……。


その他

連載の長期化した日常系の作品にはいずれもよく見られる。



関連タグ

サザエさん タイムパラドックス 長寿アニメ

サザエさん時空(表記ゆれ)

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