「Wizardry」とは
このゲームは1981年にSir-Tech( アメリカ合衆国のゲーム会社 )より発売されたAPPLE II( Apple_Inc.が1977年に発売したパソコン、最初のオールインワンパソコンといわれ、早くからフロッピーディスクに対応した )用のPCゲームとして発売された。
内容はワイヤーフレームで構成されたダンジョン内を探索するロールプレイングゲーム( RPG )であり、ダンジョンズ&ドラゴンズをシステムのベースとしている可能性がある。
またこのゲーム、のちにシリーズ化されるが、に登場するゲームシステムは、現在のRPGの礎となったとも言われるものを採用している。
愛称は『Wiz(ウィズ)』。
シリーズ( シナリオ )一覧
この作品は好評であったことから各種ハードに移植、あるいはシリーズ化され、本編が八作まで出たほか、日本版オリジナルや派生作品などが多数存在する。
Sir-tech製ナンバリングシリーズ
大きく分けてBCF以降とそれ以前ではルールに大きな変更が存在している。とくにBCF以降の後期に関してはダンジョンマスターなどの影響を大きく受けているといわれる。
- 狂王の試練場( 原題:Proving Grounds of the Mad Overlord!,PG )(1981年)
- ダイヤモンドの騎士( 原題:Knight of Diamonds,KOD )(1982年)
- リルガミンの遺産( 原題:Legacy of Llylgamyn,LOL )(1983年)
- ワードナの逆襲( 原題:The Return of Werdna,ROW )(1987年)
- 災渦の中心( 原題:Heart of the Maelstrom,HOM )(1988年)
- 禁断の魔筆( 原題:Bane of the Cosmic Forge,BCF )(1990年)
- ガーディアの宝珠( 原題:Crusaders of the Dark Savant,CDS )(1993年)
- Wizardry8( 原題:Wizardry8 )(2001年)
外伝的作品
- Nemesis - the Wizardry Adventure( 日本語版は:ウィザードリィネメシス )(1996年)
日本オリジナルシリーズ
日本においてはアメリカ合衆国等とことなり、シリアスなRPGとして受け入れられたが、これはアスキーから発売されたファミリーコンピュータ版の影響によるものである可能性が高い。
この優れた移植により、それ以降の続編などの販売に関してある程度アレンジが許されていたとされ、その縁もあり外伝作品が発売されることとなったと思われる。
また、Sir-Techが崩壊した際各所に「版権を用いたゲーム」の作成を持ち掛けたといわれ、そのため複数種類の関連作品が発生したといわれる。
さらに、版権の集約によりウィザードリィルネッサンスと呼ばれる企画も立ち上がったが、これはどうやらあまりうまくいかなかったようであり公式ページもドメイン未更新で閲覧不能となっている。
Wizardry外伝
このシリーズは当初アスキーよりゲームボーイ用のゲームとして発売された。外伝IVはスーパーファミコンで、Wizardry Dimguilはプレイステーションにて発売された。
なお、外伝Iおよび外伝IIに関しては版権部分を削除し「ネザードメイン」の名称でガラケーのゲームとして配信された。
PC版外伝
このゲームはアスキーの外伝を作成していたメンバーを集め作成されたものである。原点回帰を訴え、初期Wizに近い作風となっているといわれる。
なお、戦闘の監獄に関してはplaystation2に移植されている。
また、五つの試練に関してはシナリオエディタが存在し、ある程度自由にシナリオを作成し、公開することも可能となっている。
エンパイアシリーズ
このゲームはスターフィッシュが後期Wizの版権を利用して作成したシリーズであり、ゲームボーイおよびプレイステーション、プレイステーション2で発売された。
このゲームはかなりシステムが独特であるといわれるが情報が微妙である。また、PSP移植に関しては版権の都合上出回りが少ないといわれる。また、このシリーズからエルミナージュが派生したようである。
なお、以下の作品に関してはウィザードリィの冠は省略する。
- エンパイア(GBC)(1999年)
- エンパイア ~復活の杖~(GBC)(2000年)
- エンパイア ~古の王女~(PS)(2000年)
- エンパイアⅡ ~王女の遺産~(PS)(2002年)
- エンパイアⅢ ~覇王の系譜~(PS2)(2003年)
- ウィザードリィ アスタリスク 〜緋色の封印〜(NDS)(2005年)
BUSINシリーズ
これらのゲームはアトラスからPlayStation2用のゲームとして発表された。主人公が存在したり、魔法体系がそれまでと異り自分でアイテムを製造する必要があったり、完全3D化されていたりする。別名:JRPG化されたWiz
XTH( ウィザードリィエクス )
このシリーズはエンパイアシリーズの開発にかかわったマイケルソフトが開発し、プレイステーション2で発売たものであるが、システムは斬新過ぎて拒否反応を示すものも存在したといわれる。通称:学園Wiz
またこのシリーズはのちに開発者が会社を離れエクスペリエンスを設立、システムはXTHシリーズとして別の展開をさせている。さらに、剣と魔法と学園モノ。はこのゲームのソフトを流用し作成された可能性が存在する。
ウィザードリィルネサンス
これらの作品はSir-Techの解散後、Wizardry後期作の版権および商標を取得したIPMなどによる作品ごとに異なっていた世界やクォリティの管理・維持を行うことでウィザードリィの「再生」を行おうというプロジェクトであるが、あまりうまくいったとは思えない。
そのほか
TRPG
TRPGに関してはウィザードリィRPGを参照。ちなみにこれらはすべて日本でデザインされたものである。
後のゲームに影響を与えたもの
- 複数のキャラクターを1括りとしたゲーム進行( パーティ制 )
- ターン制の戦闘
- HPが0になる事によって戦闘に決着がつく
- 経験値の蓄積によるパワーアップ
ネタの数々
- おおっと テレポーター!→いしのなかにいる!(全滅)
- 最強武器・村正の英語名→「MURASAMA BLADE!」( ※のちの移植や新作では修正 )
- 強力武器・カシナートの剣→正体は調理用ミキサー( クイジナート、cuisinart )
- 忍者は装備すべてなしでクリティカル攻撃&防御力ボーナス→全裸最強( 裸忍者 )
- 宿泊は馬小屋が基本( システム上HPを回復させると金と年齢が消費され、HPの回復しない馬小屋に行けば金はかからず、年齢は消費されにくい。なおHPはあとで呪文で回復させる )
- クリティカルの恐怖。どれだけ強くとも「××は くびをはねられた」( しかもおおむね初体験はかわいいうさぎ )で即死、敵も味方も。
- 2度の蘇生失敗→「ささやき えいしょう いのり ねんじろ! ××はまいそうされます」( キャラクター消滅 )
- アーマークラス・マイナス10はシャーマン戦車に匹敵( とマニュアルに書かれていた )。
……といったネタの数々から、現在も旧作( I~V )をベースにしたパロディが投稿され続けている。
ネタ要素を大量に仕込んだコメディ仕立ての作風であり、発売当時のアメリカの風俗や文化を基にしたおバカネタ、例えばモンティ・パイソンネタの他、映画やTV番組のパロディ、内輪ネタ、キリスト教の宗教的文化に基づいたネタなども多い( 特に「ユーザーへの挑戦状」と銘打ったIVではパロディ・バカ要素が全く自重しておらず、スペイン宗教裁判ネタが登場する )。
日本における展開
本シリーズがファミコンおよびMSX2に移植される際、先行していたドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーといった和製RPGと差別化するためか、リアルタッチの画風で知られる末弥純氏( 魔界都市ブルースやグイン・サーガのイラストなどでも有名。彼も所謂「wizフリーク」の一人である )をキャラデザイナーに起用するなどシリアスな王道ファンタジー的な色彩が強められ、小説版などのメディア展開もそれに準じた結果、日本においては本国と異なる「ウィザードリィ=硬派なRPG」というイメージを浸透させることになった。
後に日本で制作された外伝作品などもこのイメージに準じているため、本家と日本製のオリジナルシリーズを区別する意味で、日本で作られたシリーズは「和製ウィズ」と呼ばれ区別されている( ただし、FC版PGの説明書イラストやウィザードリィ風野球カードゲーム「ウィズボール」や、TRPG版であるウィザードリィRPGの一部展開など、日本における展開からパロディ的な要素が皆無になった訳ではない )。
登場クラス( 職業 )
I~Vのもの。
- 侍( Samurai )
- 戦士+魔法使いのデュアルクラス。
- 忍者( Ninja )
- 戦士+盗賊のデュアルクラス。更にクリティカルヒットが出せ、防具を装備してない時にACが下がる。
著名なNPC
関連タグ
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