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平成一期の編集履歴

2021-09-20 10:31:45 バージョン

平成一期

へいせいいっき

平成ライダーの第1作から第10作までを総称する区分。

概要

平成二期に対し、『仮面ライダークウガ』から『仮面ライダーディケイド』までの10作を総称して呼ぶ区分。「平成ライダー」と異なり、公式用語ではない


特徴としては、

  • ストーリーは基本的に連続ドラマ形式である事が多く、また単純な勧善懲悪を持ち込まず、多くの伏線を取り入れるなど、子供だけでなく大人も対象に入れた展開である事が多い
  • 仮面ライダー電王』以外でメイン/サブ/ゲストライターとして井上敏樹が参加
  • アクの強い造形のキャラクターやネタキャラが妙に多かったりする

平成一期は石ノ森ライダーによる既成概念の脱却に大きく力を入れた作品であり、警察とライダーが協力する仮面ライダー同士でバトルロワイヤルをする変身者が複数人登場する主人公の所属する正義の組織が第1話でいきなり壊滅するフンドシ姿の鬼がバイクにも乗らずに山の中を楽器片手に走り回る変身者がコロコロ変わる電車に乗る過去と現在が交差するストーリーで進むなど様々な画期的な試みが行われた。


該当作品

  1. 仮面ライダークウガ』(2000~2001年)
  2. 仮面ライダーアギト』(2001~2002年)
  3. 仮面ライダー龍騎』(2002~2003年)
  4. 仮面ライダー555』(2003~2004年)
  5. 仮面ライダー剣』(2004~2005年)
  6. 仮面ライダー響鬼』(2005~2006年)
  7. 仮面ライダーカブト』(2006~2007年)
  8. 仮面ライダー電王』(2007~2008年)
  9. 仮面ライダーキバ』(2008~2009年)
  10. 仮面ライダーディケイド』(2009年)

世界観

  • 世界観は基本的に毎年リセットされる。一部共演を行った作品も存在する(平成一期同士のつながりを参照)。
  • 基本的に劇場版の話は本編とはパラレルワールドである。(例外としてアギトディケイドは不明、電王は繋がっている)
  • アギト~剣まで主人公の髪型が4作連続で茶髪ロン毛のため、新規民と顔を見分けることが苦手な人と絵師の頭を抱えさせることに。

作風

十周年記念作品であるディケイドを除き、大きく分けて二つの作風に分かれ、特にクウガ・アギト・龍騎の三作品は平成三部作とも呼ばれている。

平成一期の中でもクウガ〜剣の前期五作品は『真・仮面ライダー』の頃からあったことさらに重いストーリー展開が最大の特徴であり、今から見ても相当に凄惨な描写が目立ち、当時のPTAを始めとして各方面に物議を醸した。

詳しくは各作品を参照。


  • 初期五作

『クウガ』・『アギト』・『龍騎』・『555』・『剣(ブレイド)』


上述した通り、リアリティのある描写とにかく重いストーリー展開が最大の特徴。また、それ以外での特徴として以下の点がある。


  • ライダーが改造人間ではない
  • 単純にリアルシミュレーション・ハード路線だけではなく、一般ドラマのコメディシーンの様な場面も随所に入れられている。撮影カメラも一般ドラマに近いものが使われている
  • ライダー同士で戦う『ライダーバトル』が行われる
  • 巨大モンスターや天使といった型に囚われない超常的な敵勢力の投入
  • 本編の外伝となるTVSPの放送
  • 警察や民間の研究機関といった組織に所属して戦うライダーが出現

『クウガ』は仮面ライダーの原作者である石ノ森章太郎氏が没後に創られた最初の仮面ライダーであったことから、ストーリーだけでなく、世界観の設定や、主人公のキャラ造形など、各所に置いて手探りでの製作状況にあり、リアリズムを重視した設定で一般ファンはもちろん、オタクからの支持も得た。

また本作でオダギリジョーをキャスティングした事で主婦層にも注目され始め、アギトから本格的にイケメン俳優を導入し成功を収めた事から以後のシリーズからはこの手のキャスティング方式が増えていく。俗に『オダギリ効果』と呼ばれる現象である。


続く『アギト』でもこの傾向は続き、クウガとの用語の共有や、アギトとクウガのマスク造形の類似など、あたかも両作品が地続きの世界観を持っているかのような演出が散見される。

尚、後に発表された漫画版の仮面ライダークウガでは、クウガとアギトが地続きの世界観であることが明言されており、比較するとこの頃のクウガ・アギト間の世界観や時系列に対する製作側での模索ぶりが見て取れる。


一方で、アギトからは1つの作品に一度に複数のライダーが登場し、それぞれの登場人物の目線で描かれることも出てきた。加えてエンディング無しの連続ドラマ構成というフォーマットが採用され、以降多くの作品でこのスタイルが用いられる。


その後、世界観が完全に一新された『龍騎』が発表されたことで、平成ライダーの作品間のつながりが完全に独立した世界観を有していることが確立される。

また、龍騎では、アギトで少しだけ見られたライダー同士の戦いを前面に押し出したライダーバトルと言う概念を導入し、更には犯罪者や悪徳警官と言った悪のライダーを活躍させるなど、昭和ライダーには見られなかった要素で話題を呼ぶとともに、安定した人気を獲得したことから、『平成ライダー』というジャンルを確立した。


また『555』と『ブレイド』は初期三作の流れを汲み、序盤から重いストーリー展開が行われるが、これらとの違いとして、人間ドラマに重点を置いている悪の組織が民間の大企業という点が特徴的である。



怪人側にも戦う理由があり、必ずしも人間だけが正義では無いというテーマや、そんな怪人たちを相手にして付けた決着の仕方など、そのストーリー展開が高い評価を受けていた。

ただ必ずしも放送当時からそのような評価がされたわけではなく、『真』の頃からある陰鬱・シリアス・残酷な展開をメインとしたストーリーに飽きた視聴者も少なからずいたこともあり、当て付け染みたネットスラング等作品そのものの評価を含め賛否両論分かれていた。


この五作品が以降の平成ライダーに与えた影響は大きく、特に『龍騎』はストーリーやキャラ造形などが世間から反発も大きかった。反面評価も高く、平成ライダーそのものの流れを決定づけた大きなターニングポイントとされる。



  • 後期四作

『響鬼』・『カブト』・『電王』・『キバ』


平成ライダーが一般的に認知され、ニチアサ、ライダー俳優等といったくくりが確立してきた頃の作品。


上述したように、視聴者から『真』や平成初期五作のような暗く重いストーリー展開が飽きられたこともあり、


  • ストーリー全体が明るくもシリアスな作風
  • クセが強いキャラクター、明確なギャグ回を差し挟む等よりファミリー層に向けた作風
  • 巨大な敵、又は巨大化する敵が登場
  • 四作とも何らかの形で米村正二がメイン/サブライターで参加
  • 戦闘をサポートする小型/大型ユニットの登場
  • 時間/時空を超えることが強い意味を持つ
  • ベルトを使わない変身
  • 響鬼の後期OPやカブトからカメラが特撮向きのカメラに変わり、3DCGの合成がしやすくなる

…等後の平成二期や令和ライダーと共通した特徴を持つ。


特に『響鬼』や『電王』は、個性的なキャラクターやライトでファミリー層向けの作風やエピソードを導入したことで高い人気を誇る。その人気ぶりから、龍騎と同じく平成ライダーのターニングポイントの一つに挙げられる。


『響鬼』は師弟関係を中心にしたホームドラマ的ストーリーの展開や、作品の前半と後半でストーリー展開が変更されたことで人気と支持層が二分されており、後期四作の中どころか平成ライダーの中でも異色作となっている。

また、シリアスなストーリーの中和や物語を進める為の戦闘サポートロボットや巨大な敵との戦い、ベルト操作以外のアイテムで変身するライダーが登場、後期四作及び平成二期の一部や春映画でしばしば脚本を担当する米村正二が初参加したのも、響鬼が初となる。


『カブト』はストーリーには絡まない料理ネタやギャグ回を突っ込む主人公を初め、全体的にアニメ的かつクセが強いキャラクターが多いのが特徴。各ライダー達のキャラクター性によるネタには事欠かなく、シリアスなメインストーリーとギャグの強いエピソードの落差がすごい。

また、変身や武器、必殺技、演出などに関しても(当時の目線で)先鋭的で未来感のあるもののため、デザイン等の面では今でも人気は高い。加えて時空を超える描写が登場したのも本作からであり、ディケイドを含めたこの時期の作品は『時空』が絡む傾向にある。


『電王』は作品テーマが時間旅行であり、それを利用し本編と劇場版をリンクさせる等、ストーリー展開そのものは複雑。

だが味方怪人・イマジン達によるキャラクター性による人気から本編終了後にも劇場版が製作され、更には終わる終わる詐欺で何作か映画が公開された。

また、仮面ライダーが作品を超えた活躍をするときにも、この作品で登場した時を超える列車デンライナーが多用され、その登場頻度と同じだけイマジンたちも出演している。

さらに変身システムが違うベルトを持つダブルライダーを中心にしたメインストーリー巨大化する敵と戦う為に巨大メカを使い戦うといったいった要素は本作が初であり、令和ライダーでも引き継がれ一種のスタンダード化している。


『キバ』は二つの時代を交互に繰り返し物語が進む作劇であり、主役にして息子である紅渡の謎と秘密を解き明かしながらストーリーが進む。

作品の人気は前作の電王に比べ低迷したが、本作は平成ライダーネタキャラ四天王の一人とも呼ばれる名護啓介が登場している。彼は特に強い人気を獲得しており、渡と共に名護の成長ぶりもまた一つの作品の味として愛されている。

また、平成二期におけるギャグシーンで各キャラに該当するライダーの効果音が使われ始めたのもこの頃からである。


龍騎から響鬼に掛けての作品は毎年仮面ライダー終了の危機に見舞われており、龍騎/555/響鬼の三作は仮面ライダーとは別のヒーローをやる企画が立ち上がった程である。尤もスタッフはアギトの時点で平成ライダーシリーズを終わらせるつもりだったらしいが(タイトルにΑとΩが入っているのもそれが理由)、やはり仮面ライダーの方がお金が入ってくるというスポンサーの後押しもあった事や、響鬼や電王で新規ファンを開拓し人気を維持し続けたという所が大きい。


平成一期同士のつながり

以下のほか、『ディケイド』以降の春映画やゲームなどでは、総括して同じ世界という扱いになることがある。

作品1作品2つながり
クウガアギト共通する用語が登場し、繋がっているようにも見えるがあくまで別時空である。詳しくは仮面ライダーアギトを参照。
『アギト』龍騎『仮面ライダー龍騎 ハイパーバトルビデオ』でアギトと龍騎が共演するが、夢オチであり本編と繋がっているわけではない。詳しくはミラクルワールドを参照。
電王キバ劇場版 クライマックス刑事』で電王キバが共演しているが、パラレル設定であり本編と繋がっているわけではない。
ディケイド前9作品10本目記念作品。『クウガ』から『キバ』までの9作品のパラレルワールド(9つの世界)を巡る物語。

昭和とのつながり

平成一期同士のつながり同様、以下のほか、『ディケイド』以降の春映画やゲームなどでは、総括して同じ世界という扱いになることがある。


世代対立

当初平成1期は昭和ライダーファンの一部から改造人間の設定が無い、ライダーが多すぎる、犯罪者をライダーにするななどと結構な反発があった。

平成1期ファンの一部からは平成二期はシリアス感が無いと批判されているが、純粋に二期ライダー以降の作品群を楽しみにしている視聴者もいる。気に入らないからと無闇にキャストやスタッフに文句を言ったりするのは、マナー違反であるため注意。


因みに同じようなことはガンダムウルトラマンポケモンでも起きている。世代対立は運命なのだろうか・・・・どちらを好きになるかは人それぞれだが、双方の良さを認め合うべきだし、過剰な批判もよろしくないものである。

東映もこのへんのファン心理を分かっており、昭和VS平成をやったり、仮面ライダーゴースト仮面ライダーアマゾンズをぶつけたりと対立煽りをやっている側面もある。


作品1作品2つながり
クウガ仮面ライダー昭和と平成の第1作。一部の敵のデザインがショッカー怪人のオマージュ。劇中、城南大学の本郷という教授の話題が上がったことがある。
アギト『仮面ライダー』劇場版にて、本郷猛らしき人物(警視総監)が登場。『正義の系譜』でも共演。
『アギト』V3昭和と平成の第2作。一部の敵のデザインがデストロン怪人のオマージュ。『正義の系譜』でも共演。
『アギト』BLACK『アギト』と漫画版『BLACK』には、賢者の石という共通用語が登場。『正義の系譜』でも共演。
『555』Xオルフェノクの一部デザインがGOD怪人の、555の体に走る赤いラインがXライダーのオマージュ。また、555という名称はGo!5号に由来。
響鬼『V3』劇中、城南高等学校の風見という教員の話題が上がったことがある。
カブト『仮面ライダー』ライダーシステムの開発が開始された日が、『仮面ライダー』の放送開始日
ディケイド『BLACK』『RX』劇中、『BLACK』『RX』のパラレルワールドが登場。南光太郎倉田てつを本人が演じた
ディケイド『X』『アマゾン』劇中、『X』『アマゾン』のパラレルワールドが登場。

平成二期とのつながり


関連項目

仮面ライダー

平成ライダー

真・仮面ライダー:平成初期五作の開祖とも言うべき作品

平成二期:平成後期四作の後継シリーズ

平成ウルトラマン:本シリーズと同様に平成でTVシリーズを再開した、ライバル会社の特撮ヒーローシリーズ。こちらも第一作目から五作目までそれぞれ超古代の戦士一作目と共通項が多い異なる価値観を持つ人間同士の争い異種族の共存と軋轢試練を乗り越え最強の力を手に入れる主人公といった要素が共通。さらに初期五作の後で長期コンテンツ向きな作風になった点も類似している。

超光戦士シャンゼリオン:平成一期のプロトタイプとも呼ばれる。

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