【警告】
闇バイトは「犯罪」です。
絶対に応募しないでください。
中には問われた刑罰によって、一つの事件で「死刑」や「無期懲役」になる刑事罰もあります。
概要
違法行為に協力する代わりに報酬が支払われるアルバイト。裏バイトとも呼ばれる。
このような事例は「捨て駒」として昔から存在していた。
ところがコロナ禍以降、似たような犯罪が増え、「闇バイト」の名称が与えられるほど深刻な社会問題になっている。
内容は、誘拐、窃盗、強盗、傷害、運び屋、特殊詐欺、契約品乗っ取り、ゴト師、結婚詐欺、美人局詐欺、復讐代行、違法賭博、ノミ屋、ぼったくり夜の店の客引き、ダフ屋、転売ヤー、密漁、当たり屋、盗撮、別れさせ屋、まで多岐にわたる。
また、女性限定では、援助交際、パパ活、同人AVなども行われることがある。
こうした闇バイトの求人は通常、一般の求人誌や求人サイト・アプリ、転職エージェント、職業安定所(ハローワーク・ハロワ)には掲載されない。(実在する企業に偽装して掲載される場合もある)
そのため、多くの場合、X(旧Twitter)などのSNSやスポーツ新聞の三行広告で募集される。
地域の若者同士のネットワークを通じて勧誘されることもある。
友人や先輩に誘われたバイトが実は闇バイトだったというケースも少なくない。
見抜くには
雇い主が「闇バイト」と自称する場合もあるが、一見問題のなさそうな仕事に見せかけることもある。そのため、全ての闇バイトを事前に見抜くのは難しい。
実体のない偽企業の特徴にはいくつかの要素がある。
- 現地に会社や商店・店舗・事務所・工場などの物理的な拠点や事業所 / 職場が存在しない
- Webサイトでの企業情報が全く公開されていない(機密保持などで非接客施設は公開されていない場合がある。接客している場所は公開されている)
- 偽装された住所、架空の住所、無関係の住所が掲載されている
- webサイトがフィッシング詐欺などの偽物である(セキュリティ対策や偽サイトや犯罪示唆サイト防止装置を使用しても防げないサイトもある)
- 採用や労働条件などが一般と大きく逸脱している、または記述していない箇所がある。
- 連絡先が携帯電話だけである、地域と実態が合わない連絡先がある(東京でないのに03の場合など)(電電公社→NTTなら実態が合うが、KDDIやソフトバンク / IP電話などの新参社の場合、市内局番が特殊になる場合がある)
- 電子メール / webサイトのドメイン名が専用の企業でない(似たドメインの場合も注意)
- 採用面接がない。または企業名や部署、担当者を全く名乗らない面接を行う
- 電話やメールでのやり取りにおいて、企業名や部署、担当者を名乗らない(ビジネスマナーが悪い)
- 突然の非通知の電話に対して安易に応答しようとせず、電話番号がちゃんとしたものか調べる。
- DMなどのやり取りの途中でテレグラムやシグナルなどといった秘匿性の高いアプリに移行させようとする(このアプリたちは犯罪の温床として知られる)
以上のどれかに一つでも当てはまった場合は闇バイトを疑ったほうがよいだろう。
加えて、社員のなりすましも特徴の一つである。
リスク
闇バイトに応募し、途中で違法行為だと気づいて逃げ出そうとすると、家族を盾にした脅迫をされるケースが多い。
脅迫のために、事前に適当な理由をでっち上げて実行役に住民票の提出を求め、本当に家族の居場所を把握することもある。
このような脅迫は、場合によっては脅迫された者が脅迫者や関係者を殺してしまう殺人事件に発展する危険性もある。
こうした闇バイトには若者だけでなく、高齢者や生活苦に陥った元芸能人も巻き込まれることがある。
また、途中で違法性に気づきながら、「闇バイトをする」という行為を軽視して罪を犯してしまう例も見られる。
採用された人々は「捨て駒」として使われ、詐欺の受け子・出し子や強盗など警察に捕まりやすい役割を押し付けられる一方、指示役の雇い主はリスクを回避しつつ多額の報酬を得る。
さらに、実行役には事前に約束された報酬が支払われない場合も多い。
実行役が逮捕された場合、有罪判決を受ける可能性が高く、執行猶予がつかないことが多い。
特に詐欺、強盗、放火といった罪は被害が少額でも重い刑罰が科され、特に組織犯罪では厳しい判決が下る傾向がある。
後述するように、被害者に重傷を負わせたり死亡させたりすれば、刑期はさらに延び、最悪の場合死刑に至る可能性もある。
一方、雇い主は前述の「テレグラム」などのアプリを使い、多くの若者を勧誘しているため、足がつきにくくなっているのが現状である。
以前は履歴などから足がつきやすかったが、技術の進歩により追跡が困難になっている。
仮に逮捕されても、証拠不十分や、「通話履歴など証拠がない」「実行役が勝手にやったこと」「被害者も親族の眼を気にして何も言わなかった」などの主張で減刑される例が多い。
近年増加している強盗事件では、実行役の経験不足から住民に重傷を負わせたり、監禁したりなど、さらに罪を重ねてしまう事例が多くある。
中には、住民を死亡させてしまうケースもあり、これらの事件は深刻な事態に発展している。
こうした状況を受け、指定暴力団・稲川会碑文谷一家からも強盗行為などを警告する声明が出される事態にもなっている。
強盗殺人や強盗致死の場合、その罪は殺人罪よりも重く、無期懲役 / 死刑が法定刑として定められている。
無期懲役は実質十数年と言われているが、実際は仮釈放まで数十年に及ぶことも珍しくなく、出所した時には完全に浦島太郎になってしまう。
警察も摘発の取り組みを強化しており、兵庫県警は2024年からAIを活用した闇バイト募集の自動検知システムを導入すると発表した。
また、首都圏で相次ぐ強盗事件に対応するため、2024年10月18日には警視庁をはじめとする東京、埼玉、千葉、神奈川の警察が合同捜査本部を設置し、指示役の逮捕を目指している。
中には、懸賞付き全国指名手配された実行役も存在する。
当然だが、このような事例は雇い主が最も罪が重い。しかし、「脅されて逆らえない」として犯罪を繰り返した実行役も相当に罪は重いのである。
応募や仕事の実行前の段階で闇バイトであると気付いたなら、まだ犯罪に手を染めない段階で引き返せる。
もし仕事ややり取りに不審を感じたら、すぐに警察へ相談すること。
名称の問題
闇バイトに対する安易な認識も問題である。特に「バイト」という名称から「気軽にできる仕事」と勘違いする者もいるが、闇バイトはれっきとした犯罪であり、捕まれば重い刑罰が科されることとなる。
また、現在「闇の○○」といった物語、サービス、キャラクターなどは無数に存在し、これらは何らかのデメリットと引き換えにパワーアップが施されている設定が多い。
そのため、闇バイトも普通のバイトよりお得と勘違いしてしまう者が増えている。
実際には金額設定が安めのバイトであっても、闇バイトである可能性がある。
また、闇バイトは違法行為のため、どれだけ高額な報酬が受け取れるとしても、捕まったら被害者たちに途轍もない賠償を支払うことになる。
相手が一生残る怪我をしたり最悪死亡した場合、遺族から民事裁判で請求される賠償金は数千万〜億を超える覚悟もしなければならない。
自分の、ましてや親族・関係者の人生すべてを棒に振る時点で「お得」とは言えないのだ。
日本国外において
ロシアでは、ロシア軍への破壊工作を闇バイトとして募集する場合があるが、これは闇バイトを通り越して最早テロと言うべき内容となっている。
報酬も2024年時点で、空軍基地のヘリコプターに放火する破壊工作が500万ルーブル(約780万円)と破格の値段になっている。
戦争中で困窮しているロシアでこれだけの報酬が支払われることは特筆すべきところだろう。
ロシア軍の方もアフリカ諸国やインド、パキスタンの貧困層相手に嘘広告で闇バイトのやり口同然に傭兵を集めているが、ろくな装備も訓練もなく前線へ放り出されるため悲惨な死を迎える者が多い。
ウクライナに投降しようにも背後からロシアの督戦隊が攻撃を加えてくる場合もあるため簡単にはできることではない。
関連動画
警察庁公式動画
関連情報
ロケットニュース24の迷惑メール・ネット詐欺評論家のライター・GO羽鳥氏による闇バイトの危険性を警告した記事→外部リンク
実態調査の為に潜入を試みたものの、そういった類には百戦錬磨の彼でも相当な危険を感じ、深入り調査を断念した。
創作での動き
一部はまだ闇バイトの名前が誕生する前のものもある。
最終版で闇バイトを取り上げた。
伊集院茂夫シリーズの人間レトルト食品の刑回の罪人が闇バイトと似た手口の犯罪を行っていた。
スロープ星人ファラウェイが宇宙センター街でエージェント・アブレラにスカウトされ、「稼げるアルバイト」として怪重機デビルキャプチャー5を使っての宝石運びをさせられていた。
だが、その宝石は実はアブレラが惑星チグニーを破壊するために用意した惑星破壊ミサイルの誘導装置であり、それとは知らずにファラウェイがネコババして宝石を飲み込んでしまったため、ミサイルが地球へ向かうと言うとんでもない事態を引き起こしてしまう。
YouTubeに、該当動画がある。
『両さんの就職案内の巻』というエピソードで求人誌やスポーツ新聞の三行広告における闇バイトらしき求人広告が登場するシーンがある。
season22の第5話で闇バイトを取り上げている。
第6話にて、一円と藤堂さゆりが闇バイトによる強盗事件の現場に偶然出くわしてしまい、人質に取られた。
最終的に、仲間の尽力で救出された。
とあるキャラクターの経歴と末路がまるで闇バイトのようだと視聴者に揶揄された(彼女の場合は孤児として児童労働を課せられた過去が大きく起因しており、実際の闇バイトとは異なる)
怪人ガマギラスが架空の会社の月給100万の求人広告で若者たちを集め、戦闘員に改造しようとする、というエピソードがある(なお、当時の月給100万円は現在の物価で200万円~300万円相当である)
本作におけるグラニュートとエージェント、ストマック家の構図が闇バイトの構図に酷似している。
主人公である笹岡りおが受け持っている3年C組の生徒が、闇バイトに手を出してしまうエピソードがある。
クエスト「逃げられない闇バイト」が登場している。
終盤にてオムニ社が『バイト』と称してギャングを雇い連合部隊を結成した。
とある理由で緊急の収入を得ようとしてきた犯沢さんが米花町の求人雑誌を見ていたページに登場する。内容は闇バイトを通り越して何かがヤバイとしか言えない内容と条件ばかり(犯沢さん曰く「これがブラックバイト…」)で、中にはどこかで聞いた事あるようなバイトもある。
犯沢さんは、怪しい老人の闇バイトを受けることになったのだが…?
関連項目
アルバイト 犯罪 違法 捨て駒 使い捨て 鉄砲玉 当て馬 悪質 勧誘
詐欺 自滅 自殺行為 破滅フラグ 死亡フラグ 人生終了のお知らせ うまい話には裏がある
「コンティニューは出来ません!たった一つのライフを大事にしてね!」
強盗王ルフィ:2023年1月に特定された、闇バイトによる強盗団の指示役とされる男の自称した名前が「ルフィ」だったことから、全国ニュースで広く報道された。
ブラックバイト:ブラック企業のアルバイト版。給料は最低賃金、求められる労働量と責任は多大。やっていることは犯罪だが、闇バイトとは違い仕事としては一応違法ではない。