会津鉄道
あいづてつどう
路線名 | 会津線 |
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路線区間 |
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路線距離 | 57.4km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 |
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電化区間 | 会津田島〜会津高原尾瀬口(直流1,500V) |
非電化区間 | 西若松〜会津田島 |
単線区間 | 全線 |
最高速度 | 85km/h |
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式) |
第一種鉄道事業者 | 会津鉄道 |
西若松駅(福島県会津若松市)と会津高原尾瀬口駅(南会津郡南会津町)を結ぶ会津鉄道の鉄道路線。国鉄分割民営化直後の1987年(昭和62年)7月16日にJR東日本会津線を転換して誕生した。
起点の西若松駅を経由する全列車がJR東日本只見線会津若松駅まで直通運転を行う為、運行系統上の区間は会津若松駅〜会津高原尾瀬口駅間である。
転換前は全線非電化の路線だったが、野岩鉄道及び東武鉄道との直通運転を行う為会津田島駅以南が直流電化されている。但し後述するが2022年(令和4年)3月12日ダイヤ改正以降は自社所有の6050系200番台電車は運用されておらず、同区間に乗り入れる電車は東武の500系「リバティ」のみである。
直通運転
以下の区間で直通運転を行なっている。
いずれも会津鉄道の片乗り入れ。
磐越西線との直通運転は土休日及び繁忙期に快速AIZUマウントエクスプレス及び折り返し普通列車が乗り入れ。
- 野岩鉄道
- 会津鬼怒川線:会津高原尾瀬口駅〜新藤原駅
前述のダイヤ改正までは相互直通、改正以降は東武特急「リバティ会津」と会津鉄道快速「AIZUマウントエクスプレス」による片乗り入れ。
会津鉄道車の乗り入れは新藤原駅〜鬼怒川温泉駅間。その他は「リバティ会津」のみ直通。
同改正前は東武・野岩・会津がそれぞれ所有する6050系電車が共通運用だった為、東武線内での運用や直通列車が存在していた。
なお、野岩鉄道及び東武鉄道には甲種内燃車運転免許(気動車の運転免許)を保有する運転士がいない為、気動車列車については会津鉄道乗務員が両社線内を乗務する。なお東武鉄道については、現在「大樹」等のSL列車運行時にDE10形ディーゼル機関車も使用されている為甲種内燃車運転免許を保有する運転士が在籍するが、会津鉄道の気動車の運転は行わない。
電車列車については当初は自社の甲種電気車運転免許(電車の運転免許)を保有する乗務員が乗務していたが、2003年(平成15年)3月19日以降は野岩鉄道に乗務を委託している。
開業〜会津線分離まで
- 1927年(昭和2年)11月1日:軽便鉄道法により鉄道省の会津線(現・只見線)支線として西若松駅〜上三依駅(現・芦ノ牧温泉駅)間開業。門田駅、上三依駅開業。舟子信号場(現・大川ダム公園駅)開設。
- 1932年(昭和7年)12月22日:上三依駅〜湯野上駅(現・湯野上温泉駅)間延伸。桑原駅(現・芦ノ牧温泉南駅)、湯野上駅開業。
- 1934年(昭和9年)12月27日:湯野上駅〜会津田島駅間延伸。弥五島駅、楢原駅(現・会津下郷駅)、会津長野駅、会津田島駅開業。
- 1947年(昭和22年)9月20日:会津落合駅(現・養鱒公園駅)開業。
- 1947年12月12日:会津田島駅〜荒海駅(現・会津荒海駅)間延伸。中荒井駅、荒海駅開業。
- 1951年(昭和26年)12月1日:田部原駅(現・田島高校前駅)開業。
- 1953年(昭和28年)11月8日:荒海駅〜会津滝ノ原駅(現・会津高原尾瀬口駅)間延伸に伴い全線開通。糸沢駅(現・七ヶ岳登山口駅)、会津滝ノ原駅開業。
- 1960年(昭和35年)4月29日:塔のへつり仮乗降場開業。
- 1968年(昭和43年)10月17日:舟子信号場を仮乗降場に変更。
- 1969年(昭和44年)11月17日:塔のへつり仮乗降場廃止。
会津線分離〜会津鉄道転換まで
- 1971年(昭和46年)8月29日:会津線本線会津若松駅〜只見駅間を只見線として分離。
- 1972年(昭和47年)11月1日:会津田島駅〜会津滝ノ原駅間の貨物営業廃止。
- 1982年(昭和57年)12月1日:全線の貨物営業廃止。
- 1984年(昭和59年)6月22日:第二次特定地方交通線に選ばれ廃止承認。
- 1986年(昭和61年)10月19日:会津滝ノ原駅を会津高原駅に改称。
- 1986年11月10日:会津鉄道株式会社設立。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴いJR東日本が第一種鉄道事業者として継承。JR貨物が西若松駅〜湯野上駅間で第二種鉄道事業者として貨物営業開始。舟子仮乗降場を旅客駅に格上げ。
会津鉄道転換後
- 1987年7月16日:JR東日本会津線及びJR東日本の第一種鉄道事業廃止。会津鉄道会津線開業及び会津鉄道の第一種鉄道事業開始。上三依駅を芦ノ牧温泉駅に、舟子駅を大川ダム公園駅に、桑原駅を芦ノ牧温泉南駅に、湯野上駅を湯野上温泉駅に、楢原駅を会津下郷駅に、会津落合駅を養鱒公園駅に、田部原駅を田島高校前駅に、荒海駅を会津荒海駅に、糸沢駅を七ヶ岳登山口駅にそれぞれ改称。
- 1988年(昭和63年)4月27日:塔のへつり駅開業。
- 1990年(平成2年)10月12日:会津田島駅〜会津高原駅間直流電化。野岩鉄道・東武鉄道と相互直通運転開始。
- 1995年(平成7年)8月10日:南若松駅開業。
- 1999年(平成11年)4月1日:JR貨物の第二種鉄道事業廃止。
- 1999年8月7日:あまや駅開業。
- 2001年(平成13年)7月18日:会津山村道場駅開業。
- 2002年(平成14年)8月29日:ふるさと公園駅開業。
- 2003年(平成15年)10月4日:快速「AIZUマウントエクスプレス」の磐越西線喜多方駅への直通運転開始。
- 2006年(平成18年)3月18日:会津高原駅を会津高原尾瀬口駅に改称。
- 2009年(平成21年)8月23日:(臨)六地蔵尊駅開業。
- 2009年8月25日:(臨)六地蔵尊駅廃止。
- 2010年(平成22年)8月23日:(臨)一ノ堰六地蔵尊駅開業。
- 2011年(平成23年)3月11日:東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生により全線運休。
- 2011年3月13日:全線運転再開。但し各線との直通運転は引き続き中止。
- 2011年3月20日:野岩鉄道・東武鉄道との直通運転再開。
- 2011年3月23日:JR只見線との直通運転再開。
- 2012年(平成24年)3月17日:「AIZUマウントエクスプレス」の東武日光線東武日光駅への乗り入れ開始。
- 2022年(令和4年)3月12日:「AIZUマウントエクスプレス」の東武日光駅乗り入れ及び普通列車の野岩鉄道・東武鉄道直通運転終了。
一部を除き電化区間と非電化区間の境界である会津田島駅で運行系統が分かれている。
特急リバティ会津
東武スカイツリーライン浅草駅〜会津田島駅間で4往復運行される優等列車。会津田島駅で快速または普通と接続し、接続列車には「リレー○号」(○はリバティの号数)の愛称が設定されている。
詳細は当該項目を参照。
快速AIZUマウントエクスプレス
東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅〜会津若松駅間で1往復運行される快速列車。主に土休日や繁忙期には片道のみJR磐越西線喜多方駅まで延長運転される。下りは電化区間に通過駅が存在するが、上りは会津鉄道線内は各駅に停車する。
詳細は当該項目を参照。
快速リレー
会津田島駅で特急「リバティ会津」に接続する。会津若松駅〜会津田島駅間で下り1本・上り2本設定されている料金不要の速達列車。
- 停車駅
会津若松 - 七日町 - 西若松 - 芦ノ牧温泉 - 湯野上温泉 - 塔のへつり - 会津下郷 - 会津田島
会津鉄道転換後の列車のみ記載
急行南会津・特急スカイツリートレイン南会津
特急リバティ会津と同じ区間で運行されていた東武の有料急行列車。快速急行「おじか」の会津鉄道直通列車を前身とする。
東武線内の有料急行が全て特急化される直前に廃止された。
後に東武634型「スカイツリートレイン」を使用した臨時特急「スカイツリートレイン南会津」も同じ区間で運行された。
●:停車
○:「AIZUマウントエクスプレス」のみ停車、リレー・臨時快速は通過
△:上り「AIZUマウントエクスプレス」のみ停車
レ:通過
※:転換後に開業した駅
自社車両
全て田島車両基地所属の気動車。
自走式トロッコ車両。後述のAT-400形とペアで「お座トロ展望列車」及び臨時快速として運用される。
JR東日本のキハ40系を1両譲受し、展望車「風覧望」に改造された。AT-401号の1両のみ在籍。
2016年にお座敷車のAT-100形AT-103号が引退した為客室の一部を座敷へ再改造した。
上述のAT-350形とペアで「お座トロ展望列車」及び臨時快速として運用される。
- AT-500形・AT-550形
普通列車で使用される
- AT-600形・AT-650形
普通列車及び快速「AIZUマウントエクスプレス」で運用される。
かつて運行された快速「AIZU尾瀬エクスプレス」でも使用された。
- AT-700形・AT-750形
キハ8500系を置き換える目的でAIZUマウントエクスプレス用に導入された車両。