曖昧さ回避
ラプラスとは、
- 機動戦士ガンダムUCに登場するスペースコロニー、及びキーアイテム「ラプラスの箱」。
- スーパーロボット大戦に登場するオリジナルメカ、魔装機神サイバスターのコンピューター。
- ポケットモンスターシリーズに登場するキャラクター(モンスター)の1種。
- フランスの数学者ピエール=シモン・ラプラス、および彼が提唱した理論「ラプラスの悪魔」
- フリーの圧縮・解凍ソフトの1種。Lhaplus
- シューティングゲーム「東方Project」シリーズに登場する妖怪「八雲紫」が使用するスペルカードのひとつ、「魔眼「ラプラスの魔」」
- ペルソナ2の漫画「罪と罰」の登場人物「羅喉」が召喚する、ドクロとピエロを組み合わせたような姿のペルソナ。
- 被虐のノエルの中心部隊となる市。
本項では3のラプラスについて解説する。
基礎データ
概要
第1世代(『ポケットモンスター 赤・緑』)から登場している、みず・こおりタイプのポケモン。
甲羅がついた首長竜のような姿で、知名度に加え見た目の愛らしさから人気もけっこう高いポケモンである(モチーフはイルカとネッシー)。主に海水圏に生息しているが、海水と淡水の両方に適応可能で、極地から(こおりタイプながら)熱帯まで分布しているというクジラやシャチに匹敵するレベルの適応性を誇る。
「のりものポケモン」の分類の通り、背中の甲羅に人やポケモンを乗せて泳ぐ事を好む。高知能で人語を理解することもでき、気分が良いときれいな声で歌う。
めったに争わないやさしい性格のため、過去に人の手で乱獲されてしまい、絶滅寸前まで追い込まれ、現在の生息数は非常に少ないという。
…とされていたのはもはや過去の話。サン・ムーンの舞台であるアローラ地方では手厚い保護の結果その数を順調に増やしていき、遂にはかえって増え過ぎてしまうという結果になっている。外見が良いことも手伝って、過剰な保護が行われたのだろうか。ある種、人間のエゴに振り回されたポケモンであると言えるかもしれない(その割に、ゲーム中での出現率が相変わらず低いままなのは突っ込んではいけない)。
なお、そんなラプラスに代わり、今度は別のポケモンが天敵のせいで数を減らしつつあるようだ。
第1世代では、シルフカンパニーの社員からもらう方法でのみ出会えたが、第2世代以降、野生のラプラスも出現するようになった。
ポケモンXYでは「なみのり」使用時のフィールドグラフィックがラプラスのものである。
ポケモンSMでは秘伝技の廃止に伴い、ライドギアでラプラスに乗るようになった。
水上を移動するライドポケモンは他にサメハダーがいるが、岩を壊せない代わりに釣りができるという相違点がある。
イラストではややデフォルメして描かれることも多いが、実際の頭頂高は2.5メートルもあるので大人の個体だと意外とでかい。10代のトレーナーだと、頭をなでたり触ったりするのは身長的に少しギリギリな感じである。
ちなみに金銀までの攻略本には鋭い歯がビッシリ生え揃った公式イラストが掲載されていた。今ではラプラスが大人しいポケモンというイメージで落ち着いている為か、アニメやゲームのグラフィックでは口を開けても鋭い歯は確認されていない。
また、ポケモン廃人の存在を正当化する上で引き合いに出されやすいポケモンでもある。
絶滅寸前とは言えど、少数ながらも生き残っているのは廃人が沢山のラプラスのタマゴを孵化し野放しにしているからでは?とも考えられるため。ラプラスは対戦でも人気が高いため厳選の需要は高く、ラプラスが弱いポケモンならば廃人からも見向きもされず絶滅していたかもしれない。
もちろん全ての個体が無事に生き延びれる保証などないし別の種族の生態系も破壊しかねない事も確かだが…もしそういった理由で廃人が必要悪として肯定されているならなんとも皮肉である。
性能
すばやさが低いことを除けば、全体的に高い能力を持っており、特に耐久力に優れる。HP種族値が130もあるため、倒したと思ってもなかなか倒れないことも多い。こうげき、とくこう種族値も共に85ある。
メインは定番の「なみのり」「れいとうビーム」「ハイドロポンプ」「ふぶき」と一通り揃い、先制技で「こおりのつぶて」、サブウェポンで「サイコキネシス」「10まんボルト」「かみなり」、一撃必殺技で「ぜったいれいど」も覚えることができる。
さらに、歌えるという設定からか、「うたう」「ほろびのうた」「いやしのすず」など、音や声に関係する技も覚えられるほか、タマゴ技で「りゅうのまい」「みらいよち」、教え技で「りゅうのはどう」「ドリルライナー」「アイアンヘッド」、極めつけには「げきりん」まで覚えることができるなど、他の同タイプのポケモンと比較してなかなか器用である。
また、前述した「ぜったいれいど」のほか、さらに「つのドリル」「じわれ」と一撃技を3つ覚えるのも特徴で、「ねむる」からの「ねごと」で一撃技を連打するスタイルは、近年は見かけることこそ少なくなったものの、「ねごと」が登場した金銀から続く定番の戦法である。
みず・こおりの複合タイプであることからほのお・はがねは等倍であり、ドラゴンに対してもある程度の抑止力を持つ他、「うるおいボディ」による雨パの壁役、また霰パの対ほのおポケモンメンバーとして、それ以外でも「なみのり」「たきのぼり」などの秘伝技要員として様々なところで役に立つ。
第6世代で天候の弱体化と特殊技の調整により「うるおいボディ」による耐久ラプラスは少なくなったが、代わりに対みずポケモン用の新技「フリーズドライ」をタマゴ技で習得。これによりキングドラや「ちょすい」のヌオーなどで止まってしまうということがなくなり、さらにこれとみず技だけでほとんどのポケモンに一致等倍以上のダメージを与えられるようになった。
これによりでんき技を使う意義はほぼ消滅した(まったくないわけではない。詳しくは「フリーズドライ」を参照)。
ちなみに第7世代現在「フリーズドライ」を使えるみずタイプはラプラスのみとなっており、この点は大きなアイデンティティとなっている。
ちなみに第1世代でのみ、技マシン22でソーラービームを習得出来る。
当時は溜め無しで撃てる天候も無ければパワフルハーブなんて道具も一切無く、安定する10まんボルトを覚えるため(さらに岩・地面タイプには普通に水タイプを撃てばいい)、覚えさせる機会はまず無かった。
そしてその技とシナジーの効くにほんばれが登場した第2世代以降では何故か覚えられなくなっており、さらには前述の第6世代で水・地面複合にも4倍ダメージを与えるフリーズドライを習得してしまったため、
初代をVC経由して第7世代に送れるようになったとはいえ、やはり使い時が微妙である。
一応カブトプスやオムスター、ジーランス、アバゴーラと言った水・岩複合にも4倍弱点を与えられたり、水弱点を突く際にも一致フリーズドライ(威力105)よりは不一致でもこちらの方が威力がわずかに高い(威力120)のではあるが…
使用トレーナー
- レッド(ポケモントレーナー/ハートゴールド・ソウルシルバー)
- サオリ(ポケモンコーディネーター/アドバンスジェネレーション)
※サオリについては下記も参照。
- カスミ(ジムリーダー(カントー)/金・銀・クリスタル,ハートゴールド・ソウルシルバー,ブラック2・ホワイト2)
- ヤナギ(ジムリーダー(ジョウト)/ブラック2・ホワイト2)
ポケモンGO
ポケモンGOでは、「乱獲により絶滅寸前にまで追い込まれた」という設定を反映してか、野生の個体の出現率が異常なまでに低く設定されており、ラッキー、プテラ、ポリゴン等と並んで最も入手の難しいポケモンの1つに数えられている。
出現場所はたいていが海辺であり、内陸県での生息率は極めて中の極めて低い(ただし長野で出たという報告はある)。
一方で、数少ないこおりタイプのポケモンであり、総合ステータスもかなり高めで見返りは大きい。ジムでも(配信直後から)けっこう見かけるのだ。みんなどこで捕まえてきたのか。
だが、こうした入手確率の低さが災いして、2016年9月18日に、お台場にラプラスが出現した際、ラプラスを捕まえようと数百人のプレイヤーが現場に殺到して一部が道路に溢れ出し、警察が出動するほどの大騒動を引き起こしてしまった。幸い、怪我人などは出なかったようだが、一歩間違えば重大な交通事故が発生しかねない事態であり、事件後、警察が株式会社ポケモンやNianticの担当役員を呼び出して事態の改善を要請するまでになった。
2016年11月11日~22日に、東北復興キャンペーンの一環として、岩手県・宮城県・福島県の3県の沿岸部でラプラスが出現しやすくなるイベントが行われていた。どのくらいかというと、1日で80匹以上捕まえられるほど。
また、2017年3月23日~3月30日までのみずタイプの出現率アップイベントや、同年6月14日~20日までのほのおタイプ・こおりタイプ出現率アップイベントでは、何と結構な数のラプラスが内陸部に出現している。
このように、このゲームの最もコアとなるポケモンとなっている。
ただしCPは修正が入る度に下降傾向にあり、かつてはトップクラスだったが今では中堅クラスに落ちてしまった。
その為一時期ジムにすっかり顔を見せなくなったが、ジムの仕様が6匹固定に変更された現在では耐久の高さを買われて再び少しずつ顔を見せ始めている。
また、中堅レベルとは言っても、それは現在実装されているポケモン全体の中での話であり、こおりタイプのポケモンの中では現在でもトップクラスの性能を誇っている。
2017年7月にこおりタイプのライバルとして伝説ポケモンのフリーザーが実装され、ファンの間ではラプラスの存在意義を危ぶむ声も上がったが、いざ実装されてみると、複合しているタイプが異なること、ラプラスがバランス型のステータスであるのに対しフリーザーは主に攻撃方面に重きを置いたステータスになっているなど、性能が微妙に異なるため十分住みわけが可能であることが判明し、ラプラスファンを安堵させた。
ところが、2017年12月に第3世代からトドゼルガが実装されたことで状況は一変。
トドゼルガは野生では出現せず、進化させることでしか入手ができないのだが、その進化元であるタマザラシの出現率が高めであることから入手・育成がお手軽で、性能面でもラプラスと同程度(しかも攻撃力が若干高い)という実質的な上位互換のような存在になっているのである。これにより、ラプラスの重要性は一気に落ち込んでしまうことになった。
もちろん、ラプラス自体がかなり珍しいポケモンなので、今でもレイドバトル等はそれなりに需要があるのだが、積極的に育成しようという人は以前と比べてだいぶ少なくなっているようである。
レイドバトル
レイドバトル実装に伴いラプラスが★4のレイドボスに選ばれた。
この為、わざわざ野生の個体を探し出さなくとも、ボスのラプラスを倒せばゲットできるチャンスが出てくるようになった。
もちろん★4の為、出現率は低めで、挑戦する際も複数人で挑まければまず勝てないが、今までに比べると遥かに手に入りやすくなったと言える。レイドバトル実装後にようやくラプラスを入手できたという方も多かったことだろう。
野生での出現率の低さに加え、上記の通り性能面でも伝説ポケモンに引けを取らないほどの優秀さを誇ることから、★4の中ではカビゴンやバンギラスと並んで人気・需要の高いレイドボスとなっている。
アニメのラプラス
アニメでは、無印期のオレンジ諸島編第86話で初登場。声は愛河里花子が担当。
群れからはぐれた子供のラプラスが、不良トレーナーにいじめられていたのをサトシとカスミ、そしてケンジが保護したのが始まり。
人間にいじめられていたことで、当初はサトシ達にも心を開かなかったが、ロケット団に誘拐されそうになり、サトシ達が必死に守ったことで、ようやく心を開いた。その後サトシがこのラプラスを預かり、共にオレンジ諸島を回った。まだ子供なので、サトシの身長と同程度と小さめ。この頃のエンディングテーマである「ラプラスにのって」という曲もある。
第114話で、元いた群れと再会しそこで別れを告げたが、その後金銀編第258話で偶然再会する。大人になっていたので、当初サトシはオレンジ諸島で旅をしたラプラスだとは気付かなかった。
また、アドバンスジェネレーションでは、グランドフェスティバルでハルカのセミファイナルの相手であったサオリが使用していた。
シュウ曰く「彼女の昔からのパートナー」らしく、ファーストステージでは登場時の着水の衝撃波を「ぜったいれいど」で一瞬で凍らせ、フィールドを覆うほどの氷の花を作り出すというド級技を披露し、セカンドステージではキリンリキとザングースが2匹まとめて氷づけにされているシーンがあるなど、レベルのほどがうかがえる。なおハルカとの対戦では使用しなかった。
ゲームと異なり技を指示することもでき、第5話の回想ではアシマリを虐めていたスカル団を「れいとうビーム」で氷漬けにした。
関連イラスト
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