基礎データ
他言語版の名称
英語 | Crobat |
---|---|
イタリア語 | Crobat |
スペイン語 | Crobat |
フランス語 | Nostenfer |
ドイツ語 | Iksbat |
進化
ズバット→ゴルバット(Lv.22)→クロバット(なつき進化)
概要
初登場は『ポケットモンスター 金・銀』(第二世代)。
ゴルバットがよく懐く事で進化するポケモン。強面なようで愛に満ちている。
名前の由来は交差した羽の形状や英語版の綴りからしてクロス(Cross)+バット(Bat)。Nintendoスペースワールド'97 ベータ版で既にゴルバットの進化系として登場しており、当時はエクシングという名前だったことからもクロスモチーフということが窺える。
ゴルバットと比べると翼と体の青色と紫色が逆転。より速く、静かに飛ぶことを追い求めた結果、両足に羽が生えて翼は4枚にグレードアップ。公式イラスト等では分かりにくいがちゃんと短い足は残っている。夜行性で、普段は4枚の翼で空を飛んでいるが、腕か足の翼のどちらかだけで飛んでいる事があり、長距離を飛ぶ為に使い分けているらしい。
注意深く聞きとらないと聞こえないほどの羽音で飛ぶため、隣を通られても気づかないことが多い。相手に気づかれる前に血を抜き取るという。また、噛まれても全く痛みが無いのだという。
しかし飛ぶスピードと引き換えに、枝に止まって休んだり、歩いたりするのは下手になってしまった。這いずり回ることしか出来ない。その上、数滴の血を吸わないだけで弱ってしまう。
しかし進化論に基づけば、野生では必要不可欠だった足が人間に懐いて共存した結果として退化してしまうのも十分あり得ることではある。ただし、木に捕まって休めるぐらいには使い道がある様子。
翼になった足とは別に存在している「短い足」については図鑑では一度もはっきり触れられたことがなく、それどころか「『翼になった足』が飛行だけでなく止まるための本来の足の役割も果たす」と捉えられる記述がされている。一方で「短い足」は金銀の後ろ姿ドットの時点で目立たないながらもちゃんと描かれており、これ自体は登場初期から存在している器官である。
「元々の両足が翼になったうえで、小さな短い足が急遽新たに出現した」のか、はたまた「『短い足』に見えるものは実は足ではない」のか、このあたりが文章で明確にされる日は来るのか。ゲーフリのみぞ知るところ。
ポケスタやバトレボだと異様に不気味な顔になることでも知られている。『XY』から本家グラフィックも完全3Dに移行したが、こちらはちゃんと公式準拠になっているのでご安心を。
なつき進化にもかかわらず、悪の組織のボスの手持ちになっている事が非常に多い。
悪の組織のボスといえど手持ちのポケモン達への愛情やポケモンからの信頼は本物であるという解釈が定番となっている。
特に『金・銀・クリスタル』のライバルの場合、ポケモンリーグ直前まではゴルバットだったのがその後の再戦ではクロバットに進化している。
主人公に何度挑んでも勝てなかった事から「ポケモンを思いやる」事の大切さに気づき、ライバルの心境の変化が何も言わずとも明かされるという中々ドラマチックな演出を担っている。
ゴルバットとは異なり、『金・銀』当時から「そらをとぶ」を覚えられる。
ちなみにプレート持ちアルセウスやメガシンカ、伝説のポケモン、ウルトラビーストを除くとどくタイプのポケモンの中で合計種族値が一番高い。
それも御三家ポケモンとほぼ同格の535になっている。
ゲームでの性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計値 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クロバット | 85 | 90 | 80 | 70 | 80 | 130 | 535 |
ゴルバット | 75 | 80 | 70 | 65 | 75 | 90 | 455 |
進化前比較 | +10 | +10 | +10 | +5 | +5 | +40 | +80 |
素早さに定評があり、サンダースやプテラに並ぶ素早さ130族の1体である。
この速さに加え、特性は「せいしんりょく」である為、ダブルバトルでは良く使われる「ねこだまし」の怯みに対して耐性を持てている為、よほどの事が無い限り確実に行動する事が出来る。
主に豊富な補助技を用いた嫌がらせが得意だが、耐久力も平均レベル、攻撃も結構侮れない。
特に伝説戦ダブルにおいては、環境で多く活躍しているゼルネアスとグラードンのタイプ一致技を半減以下に抑えられるためサポートしやすい。
技「じしん」に強いどくタイプが如何に厄介かを思い知らせてくれる一体。
弱点は飛行しているため、どくタイプなのに「どくびし」を回収できないこと。じめんタイプに強い事はクロバットにとって最大の強みでもあるのだが。
また、第4世代以降「ヘドロばくだん」が特殊化してしまった事で、覚えられるどく物理技の最高威力は「クロスポイズン」(威力70)止まりである。
元々どくタイプ技はひこうタイプ技と範囲が被りがちだったので省かれる場面も多かったが、
第六世代以降「フェアリータイプ」の登場でどく技の需要が急増。威力が乏しいのでその流行りにやや乗り切れていない感がある。
世代ごとの変遷
登場当時何故か「ヘドロばくだん」を覚えなかったが、第三世代から覚えられるようになり、主にダブルバトルで活躍するようになった。
第四世代では同技が特殊技になってしまったが、代わりに「さいみんじゅつ」と「ブレイブバード」を遺伝で覚えられるようになった(ただし当時は同時に習得はできなかった)。一応特殊技に関しても「わるだくみ」で強化出来るのは利点。
HGSSでは教え技として「いかりのまえば」を覚えられるようになった。
第五世代ではシャレのつもりなのか、「アクロバット」を自力で覚えられるようになった。
「ブレイブバード」の代替になり、反動ダメージを気にせず使えるのは利点。
隠れ特性として「すりぬけ」が追加。「しんぴのまもり」を無視できる「さいみんじゅつ」使いとしてシングルバトルで用いられ始めた。
第六世代では隠れ特性の「すりぬけ」に「みがわり」貫通の効果が追加され、ダブルバトルでも採用の余地が出てきた。
「すりぬけ」はクロバットお得意の豊富な補助技や微妙な攻撃力を補う「いかりのまえば」とも非常に相性が良い。
また、「アクロバット」と相性が良いジュエルの消失の代わりに♀親からも技を遺伝できるようになったため、「さいみんじゅつ」と「ブレイブバード」の同時遺伝が可能になった。
第七世代では「きゅうけつ」が威力80に強化された事により、特殊型なら「ギガドレイン」、物理型なら「きゅうけつ」の使い分けが可能になった(その影響ですいとるが最初から覚える技になった)。
その陰で「アクロバット」が自力習得から没収された。何故。
第八世代ではDLC「冠の雪原」で復帰。新たに「ダブルウイング」、「かみくだく」を習得した。
第九世代のパルデア地方では登場していない。増田順一のお気に入りであるコダック系統とコイル系統は内定しているので、完全に追いやられた形になった。この地方でのコウモリ役はオンバット系統が担っている。
使用トレーナー
ゲーム版
- シルバー:金銀ク・HGSSライバル
- キョウ:四天王(ジョウト)
- アンズ:ジムリーダー(カントー)
- マツブサ:マグマ団
- アオギリ:アクア団
- キクコ:四天王(カントー)(FRLG強化後)
- ウコン:パレスガーディアン
- アカギ:ギンガ団ボス
- ホミカ:ジムリーダー(イッシュ)(PWT)
- ハヤト:ジムリーダー(ジョウト)(PWT)
- クセロシキ:フレア団
- エスプリ:ポケモントレーナー
- プルメリ:スカル団幹部
- グラジオ:ポケモントレーナー
- カヒリ:四天王(アローラ)
- ヒカリ:ポケモントレーナー
- ジュピター:ギンガ団幹部
- ヨネ:キャプテン(ヒスイ)
- ネネ:ポケナガ・ユニークブショー
- クリフ:GOロケット団リーダー
アニメ版
漫画版
番外作品
『ポケモンレンジャー』
初代から登場。クリア前はアリアドスと共にゴーゴー団が繰り出してくるが、クリア後はパヌラの洞窟奥地に出現するようになる。戦闘では超音波を発してくるが、この時の口の形が非常に怖いのが特徴。
「バトナージ」ではアンヘルビルに出現。超音波に加え、毒沼と毒ガスを発生させるようになった。また、フィールド技も「こわす3」となったが、終盤ということもあって、あまり使うシーンがない。
「光の軌跡」ではマジックの配下として登場。イリュージョンの影響で通常よりも巨大化しており、例の表情もより恐ろしいものになった。こちらではコウモリらしい超音波は取り上げられて、突進攻撃が代わりに追加された。ブレイブバードなのだろうか?
アニメ版
タケシのクロバット
無印6話にてお月見山入口で気づいたらゲットされていたズバットの群れのうちの一匹。165話でロケット団とのバトルでゴルバットに進化し、196話で黄金の仮面と錫杖を持ってロケットで逃げたロケット団を追いかける途中でクロバットに進化した。
サトシのピジョンやヨルノズクと同様、偵察が主な出番。天然温泉に入った時にはとても幸せそうな表情を見せていた。タケシがホウエンに旅立つ時、イシツブテやイワークと同じくジロウに預けられた。SM編では再びタケシの手持ちとして登場。
- ポケリンガの先生のクロバット
- AG80話にて、ひこうタイプのポケモンが競う大会・ポケリンガを幼少期のコジロウに教えていた初代チャンピオンが連れていたポケモンがクロバットであった。この話が放送された16年後…(下記参照)
- DP71話
- ポケモンハンターJの部下のポケモンとして登場。リオルを捕まえようとしてサトシ達に邪魔され、ハジメがキャプチャしたアリアドスに「いとおはく」で身動きが取れなくなった。
- XY編
- 77話ではスカイレースに登場。また、こちらでもクセロシキの手持ちで登場している。
- コジロウのクロバット
- 新無印20話のロケット・ガチャットから排出。同じく排出されたエアームドと共にサトシ達とバトルするも敗北。
- 新無印79話
- コハルと瓜二つのハルヒの回想で野生のクロバットが登場。ハルヒを襲おうとした所をハルヒのイーブイに撃退され、それがきっかけでハルヒのイーブイがブラッキーに進化した。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
3章ではアンズの手持ちで登場し、かげぶんしんで取り囲んでつばさをうつという鮮やかな連続攻撃が可能。
5章ではサカキ・6章ではウコン・9章でアポロのポケモンとしても登場しており、更に12章ではクセロシキが4体連れていた。
関連イラスト
関連タグ
コウモリ型つながり:コロモリ ココロモリ オンバット オンバーン ルナアーラ