「待たせたな」
CV:大塚明夫
英語版キャスト:デヴィッド・ヘイター/ピーター・ルーリー(メサルギアソリッド)
概要
ソリッド・スネーク(英:Solid=Snake)とは、メタルギアシリーズの最も代表的な主人公であり、同シリーズのアイコン的なキャラクターである。
伝説の兵士であるビッグ・ボスの遺伝子を使った「恐るべき子供達(レス・エンファントス・テレブレス)」計画において最強の兵士として生み出された潜入工作のプロフェッショナルであり、作品によっては「伝説の英雄」、「不可能を可能にする男」と呼ばれることがある。
『メタルギアソリッド4』では急激に老いたことで、オールド・スネークという名称で作中に登場している。これは急速に老化した姿からオタコンやドレビンにつけられた名称で、本人は言われるたびに落ち込んでいた。
ギネスで行われている「ゲーム史上最も有名なゲームキャラクターランキング」では第4位、アメリカの有名なニュース誌「TIME」で行われた「世界で最も影響力のあるゲームキャラクターランキング」では第10位にランクインしている。
この知名度はさすがは伝説の英雄と言ったところか。
キャラクターそのものの元ネタになったのは「ニューヨーク1997」でカート・ラッセルが演じたスネーク・プリスキンである。
MSXの旧作では顔が異なり、初代メタルギアのパッケージでは「ターミネーター」のカイル・リースを演じたマイケル・ビーン、メタルギア2では「リーサル・ウェポン」でリッグス刑事を演じたメル・ギブソンの顔がモチーフとなっている。
また、海外限定のSnake's Revengeでは「コマンドー」でおなじみアーノルド・シュワルツェネッガーと「ダイ・ハード」でマクレーン刑事を演じたブルース・ウィリスがモチーフになっている。
人物
身長182cm、体重75kg。1972年生まれ。本名はデイビッド。だが彼の本名を知る者達からももっぱらコードネームである”スネーク”と呼ばれる事が多い。(同じ兄弟であるリキッド、ソリダスも”ソリッド”とは呼ばない)彼の本名で呼んだのはシリーズ中でもほとんど代理母のEVA(MGS)のみで、他にはメリルが一度だけ愛称で呼んだくらいである。
母語である英語の他に、フランス語、チェコ語、ロシア語など、六ヶ国語に精通しており、IQは180。国籍はアメリカ合衆国。グリーンベレー時代から空挺降下、スキューバダイビング、フリークライミングのエキスパートであり、多くの銃器、兵器の扱いを習得している。また、素手での近接格闘術にも長けている。
キャラデザの新川洋司によると元々の設定は金髪だったらしいが、MGSでは潜入前に金髪を黒っぽく染めており、MGS2のプリスキンの茶金色が地毛である。
『恐るべき子供達計画』によって生み出されたビッグ・ボスのクローンだが、ソルジャー遺伝子を初めとしたDNA操作によって意図的に戦士としての特性を発現させられており、さらには万一敵の手に渡って再複製されるなどの意図しない利用を防ぐ為の様々な遺伝子操作が加えられている。なので(この為、生殖能力も最初から無い)、実は遺伝的には『限りなく本人に近い別人』、むしろ遺伝関係的にはどちらかと言えば実際にビッグ・ボスとは親子の関係性に近いらしい。加えてクローン胚作成用の卵子に日本人女性の卵子が使われているため、日米混血とされる。
なお、スネークは「劣性遺伝(潜性遺伝)」を受け継がれた側であり「劣性遺伝」は作中でも誤解されていたが、遺伝において発現しにくい遺伝子を指す。このため容姿もオリジナルのビッグ・ボス(特にその若い頃のネイキッド・スネーク)に基本的にはそっくりなのだが肌の色など細部は異なっている。このような複雑な関係の両親かつ生い立ちではあるが、センスはまさに両親譲りと言うべきか。
性格はクールな皮肉屋。ウイットを効かせた言い回しを好み、案外フランクでユーモアがある。辛辣な皮肉には切れがあり、映画のようなキザなセリフを言うことも。初対面の女性はとりあえず口説くが、オタコンによると「言うだけ番長」の奥手。
他のスネーク達と比べると弱さと優しさと言った、本来戦士としては不要なはずの性質も多く持っており、それを最後まで捨てきれないというある意味聖人的とも言えるヒーロー像。リアリストで落ち着いており、やや自罰的な傾向がある。特に一方的な殺戮には強いストレスを感じ、決闘のような果たし合いを好む。
しかし他者の意志は基本的に尊重しようとし、一度認めた人物や仲間達には優しさを見せ(仲間達を和ませたり雰囲気を柔らげる為のジョークを言う事もある)、自分を裏切った人物や死に行く敵にも情けや哀れみをかけてしまう。人を勇気づけるような、強さと厳しさ、そして優しさを誰よりも持つ男。
一方でMGSまでの頃は死が近い戦場の中でしか生の実感を得られないという理由で戦う傾向が強く、MG2でビッグ・ボスに言われた事がトラウマになっていたのもあって自分の人生そのものにも悲観的になっていた。またメリルにも「他人に踏み入ると自分を守れなくなる」として当初は他人に深く関わる事も避けていた。
しかしシャドー・モセスの事件の中で出会った人々、そこで知った自身の出生の秘密など多くの出来事を通じて次第にその考えを改めていく。そして最終的には自分だけでなく誰かの為に生きる、未来により良いものを残す為に戦うという新たな生きる意味、戦う理由を見いだし以後はその為に仲間達と共に生きて戦う事を決意する。
このようにビッグ・ボスやリキッド達を初めとした他のスネーク達のような指導者としてのカリスマ性とはまた違う、人を惹きつけて好かれる魅力の持ち主であり、固い絆や信頼で結ばれた志しを同じくする仲間や親友にもシリーズを通して恵まれる。そして時には彼らを導き、時には逆に彼らに導かれて数々の苦難を乗り越えていく。その結果、他のスネーク達とは異なる道を歩み、最終的には彼らが辿り着けなかった本当の自由を手に入れた。
ちなみに生身でメタルギア破壊を度々成し遂げる為に意外と忘れられがちだが、MGSで戦車をグレネードだけで撃破した人間離れした伝説を持つ。しかも搭乗ハッチにピンポイントで投擲して内部破壊というもの。アメリカ陸軍での取材の際に専門家にインタビューした結果、この行為は現実にはまず不可能で自殺行為に等しいクレイジーな攻撃だという。(そもそもあのような状況で生身で戦車に挑むこと自体が非常識である。また、MGSリメイクのTTSでは手榴弾を戦車砲の砲口内に投げ込んで薬室まで到達させるというこれもまた人間離れしたコントロールを披露している)
実際にこのインタビューを踏まえたネタがMGS4の無線に存在し、シャドー・モセスを訪れた際に当時のスネークが戦車を破壊した方法を聞いたオタコンは上記のインタビューの内容をそのまま解説してスネークを「非常識」だと評している。まあ、デビューのアウターヘブン騒乱ではしぶとい戦車の破壊を砲撃を避けながら地雷を仕掛けるのを繰り返す事をやっている。その上、その父親に至っては基本ライフル一つで戦車やヘリを無力化するという無茶もやっているのだが…。
さらに外伝ではあるが、ゴーストバベルではグレネードで戦闘ヘリを投擲だけで撃墜している。果てはメタルギア・ガンダーを部位破壊という前提であるが、こちらも最終的にグレネードで行動不能にしている。
どんだけグレネードの使い手なんだスネーク…。
まあ、世の中には飛んでくる砲弾をかわしつつ走行する戦車の群れや飛行戦艦に潜入する兄弟や木の棒一つ手にして戦車相手にポンコツにする超能力少年もいるくらいだから…
人間関係
クローンの元となった人物で、血縁上の父。「メタルギア」ではスネークが所属するFOXHOUNDの司令官だったが…。
EVA:
血縁は無いが、自身を身籠もっていた代理母。「ビッグママ(マットカプルク)」とも呼ばれている。
もう一人のビッグボスのクローン。血縁上ソリッド・スネークの兄弟であり、「メタルギアソリッド」にて対決することとなった。
FOXHOUND時代の教官。通称"マスター"ミラー。メタルギア2ではサバイバル教官としての知識を活かしてスネークをサポートした(特に硫酸のトラップは彼のアドバイス抜きでは突破は不可能である)。MGSでは既に引退していたがアラスカの自宅から無線で作戦に参加。長いアラスカ生活での経験を活かして再びスネークをサポートするのだが...
FOXHOUND時代のスネークの先輩にして戦友。アウターヘブン蜂起の際に捕虜になっていた彼を助けたのが初対面である。その後は実はビッグ・ボスの腹心だった彼とザンジバーランド騒乱の際には敵として対峙して戦う。お互いに立場ゆえに敵同士だったものの友としての繋がりは消えておらず、彼との一騎討ちは驚くほど健全な時間だったとスネーク自身も回想している。そしてその6年後のシャドーモセスでスネークは死んだ筈の彼と再び対峙することになるのだが...
戦友の一人。「メタルギアソリッド」での出会いの後はスネークと互いに固い絆を結ぶ。以後は技術的なサポートだけでなく後方支援全般をこなし、時には戦場で直接スネークを支え、かけがえのない相棒として生涯に渡って共に戦った。
上司でもある戦友。さらにスネークの育ての親の1人でもある。ビッグボスの後のFOXHOUNDの司令官で、メタルギア2ではスネークを指揮した。実は正式な軍人であったのはメタルギア2の時だけだったのだが、除隊後もスネークは”大佐”と呼んでいる。
ソリトンレーダーと無線機システムの開発者でシャドー・モセス事件ではデータ処理係を担当。事件後はスネーク達と共に反メタルギア財団「フィランソロピー」を結成し、陸軍兵器システムセンターで自身が開発した装備をスネーク達に横流しする。
遺伝子治療の専門家でシャドー・モセス事件ではメディカルスタッフとして参加する。当時はある理由からスネークを憎んでいたが、彼と接するうちに次第に彼に対する考えを改めていき、同時に自らの生きる理由も考えるようになっていくが...
軍事アナリスト。シャドー・モセス事件では核を初めとした兵器に対するアドバイザーとして協力していた。事件後はスネーク達と共に反メタルギア財団「フィランソロピー」を結成する。組織の主な資金源は彼女が出版した「シャドー・モセスの真実」の売り上げと印税との事。
キャンベルの姪で女兵士。シャドー・モセスでスネークと出会い行動を共にする。彼に恋心を抱いていたが、事件後に別れて以来、MGS4まで音信不通だった。(実はキャンベルの姪ではなく彼の不貞の末に生まれた娘)
雷電:
MGS2で出会った兵士で同作の主人公。最初は諸事情から正体を隠しているスネークの事を不審に思っていたが、やがて共に戦い、その正体を知った事で互いに信頼関係が芽生えていく。スネークも過去の自分と同じ苦悩を抱えた彼を何かと気にかけて導こうとし、やがて共に戦う戦友となっていった。
サニー:
MGS2で出会った女兵士オルガ・ゴルルコビッチの娘。MGS2の後に雷電が救出した彼女をオタコンと共に保護した。彼女の天才的なプログラミングスキルとハッキングスキルには何かと助けられるが、彼女の目玉焼きはオタコン共々、苦手としている。 スネークの老化した体を気づかって輸送機ノーマッド内を禁煙にしたのは彼女であり、隠れてこっそり吸おうとしては彼女に怒られている。
かつてシャドーモセスでスネーク達の牢屋の見張りをしていた次世代特殊部隊の隊員の一人。MGS1、MGS2では敵兵士の一人だったのだが、MGS4では紆余曲折を経てメリルの部下になっていた彼と共闘することになる。彼自身はSOPの反動で苦しむスネークを助けたり、回復したスネークを見て嬉しそうに手を振るなど特に過去のことにわだかまりはない模様。ちなみにスネークの方はそもそも彼が、かつて自身が見てきた腹痛に苦しむ敵兵士と同一人物であることに気付いてすらいない模様。
趣味・趣向
アラスカで隠遁生活を送っていた際に犬ぞりに凝っており、その為か狼犬の特徴を熟知していたりもした(ビッグ・ボスと共通の趣味でもある。)。国際大会に出場するほどの腕前だが、参加する途上にてキャンベル大佐に拉致同然で連れてこられMGS1へと到る。
- 喫煙
愛煙家であり、「メタルギアソリッド」では煙草を胃袋に隠してまで任務に持ち込むほど。作品中に「タバコ」がアイテムとして出てくることもあり、煙草を吸っている状態で仲間に通信して「健康に悪い」と窘められるのがシリーズのお約束である。(こちらもビッグ・ボスと共通の趣味であるが、ビッグ・ボスは葉巻を愛用していた上にシリーズを通してほとんど一つの銘柄に拘っていた)
「メタルギアソリッド2」では雷電にタバコ(シガレット)を薦めたこともあった。「メタルギアソリッド4」では老化現象で本人の心肺機能が低下していることもあって、隠れ家でもある航空輸送機ノーマッド内ではサニーに禁煙を命じられている。それにもかかわらず隠れて換気扇側などで吸っては彼女に注意されていたが、エンディングで健康の為に禁煙することを宣言した。
ちなみにスネークが『MGS』で吸っている銘柄は「モスレム」という副流煙の少ない『先折りタバコ』と呼ばれる小島監督作品にスターシステム的に登場する架空のタバコ。吸う際に先端を折るだけで着火できるようになっているため火種が要らないのだが、スネークは敢えてライター等で直接火を着けて吸うことに拘っている(曰く、「味が増す」とのこと)。但し、同じくヘビースモーカーであるナスターシャ・ロマネンコに言わせると「先折りタバコは軟弱な物」らしい。
旧メタルギアシリーズでは「ラッキーストライカー」、MGS2はタンカー編は「ショートホープ」、プラント編では「LARKクラシックマイルド」、MGS4では「ザ・ボス」(パッケージはマルボロのパロディ)という銘柄に変化している。
MGS2の頃まではわりと平気でポイ捨てしていたが、時代の変化ゆえかMGS4ではちゃんと携帯灰皿を持ち歩くようになっている。(メタ的に言えばMGS2のポイ捨てシーンで小島監督が怒られた事が原因である。)
- ダンボール
ダンボールやドラム缶などの身を隠すアイテムを好んでおり、特にダンボールに関しては並々ならぬ思い入れを人へ話すこともあった。(これもビッグ・ボスにも似たような傾向がある。ただしスネークはあくまで潜入任務の為のアイテムとしてダンボールを好んでいたのに対して、ビッグ・ボス(ネイキッド)はそもそもダンボールを被るという行為そのものを好んでいた節がある)
- 女好き?
あくまで二次創作の話にもなるが、スネーク自身が性欲をもてあます場面を描かれることも少なくない。理由としては、MGS1にて鎮痛剤の使用を断る際に「性欲を持て余す」と発言したことから、そのセリフを元にFlash MADや音声MADが多数作られたことで、インターネット上でそれらMADのインパクトや台詞自体が広く知られることとなったからである。そのため、「性欲をもてあます」という台詞は二次創作でのスネークの性格を表す代名詞となったと言っても過言ではない。(MADについての詳細は記事「性欲をもてあます」も参照。)なお、二次創作ネタはマナーを守って使うこと。
なお、実際のところシリーズの作中でもスネークは初対面の女性をとりあえず口説き、女性の胸元やスカートを覗こうとしたりと女好きである面を見せることもあるが...先にも述べたように、オタコンには「言うだけ番長」と言われる程の奥手でもある。
- その他
映画ネタに反応しなかったネイキッドに比べ、MGSでは自身とオタコンの本名をして「木星へも行けそうなコンビだ」と言うなど映画に造詣が深いのかもしれない。実際にMGS4小説版ではB級映画マニアという設定があり、作戦を映画に例えた事もある。
1988年に出版されたゲームブック「メタルギア」では売れないイラストレーターという一文がある。
またネイキッドが興味のない話を聞き流すのに対し、ソリッドは完全に理解できなくとも相手の話を最後まで聞き、控えめに突っ込む事もある。
特殊な近接戦闘術であるCQCについてはFOXHOUND時代にビッグ・ボスからCQCも直接伝授される形で取得していたが、反逆者から教えられた技術として自ら封印していたことをMGS4で明かした。機密情報が解禁され、CQC技術が様々な戦闘集団に公表されるとスネーク自身も使用を解禁し、それに伴い戦闘において「刃物は使わない」とする主義を改めている(なお、小説版MGS4ではCIAのデータベースに記録されていたCQCの情報をオタコンのハッキングによって手に入れ、オタコンを実験台に習得したという設定になっている)。
ビッグ・ボスはハンドガンを使ったCQCを主に使っていたのに対してスネークはライフルを使ったCQCも披露している。
- セリフ
「後悔するよりも反省する事だ。後悔は、人をネガティブにする。」
「生きて会えたら答えを教えてやる!」
「言葉を信じるな。言葉の持つ意味を信じるんだ。」
「未来を創ることと、過去を語り伝えることは同じなんだ。」
「俺は英雄なんかじゃない。これまでも、これからも。」
劇中の活躍
FOXHOUND以前
1972年に「恐るべき子供達計画」により、人工的に生み出される。
卵子提供者は計画に携わっていた日本人の女性科学者。そして、代理母(サロゲート・マザー)となったのがEVAである。
少年時代のことはあまり明らかにされていないが、「育ての親ならいくらでもいる」と発言しており、養親のもとを転々としていたようだ。MGSではロイ・キャンベル本人が育ての親の一人だと発言している。
レイモンド・ベンソン著の文庫版『メタルギアソリッド』において10歳までアメリカ・オハイオ州の小さな町で訓練を受けながら暮らしていたことが語られた。当時は、夏になると開かれる個人営業の小さな遊園地に入り浸り、ローラーコースターやお化け屋敷が大好きな普通の子供らしい一面もあったことが描かれている。
19歳前後でグリーンベレー隊員としてイラク西部に潜入した湾岸戦争が初陣とされ、後に諜報部隊FOXHOUNDに入隊する。
METAL GEAR
1995年。当時23歳。
FOXHOUND隊員の一人として、南アフリカの奥地に築かれた武装要塞国家アウターヘブンに潜入し、最終兵器メタルギアの調査及び破壊の任務にあたる。
新人ではあったが、様々な強敵を打ち倒してアウターヘブンの中核まで迫り、ついにはメタルギアの正体やFOXHOUND総司令官のビッグ・ボスこそがアウターヘブンの黒幕だったという真相まで辿り着いてしまう。(ビッグ・ボスは本来は情報撹乱の為のマッチポンプとしてワザと新人のスネークを送り込んだのだがそれが裏目に出てしまった)
最終的にはビッグ・ボスを倒して開発中の核搭載二足歩行戦車メタルギアを見事に破壊し、その野望を打ち砕きアウターヘブンから脱出する。この一件から、「伝説の英雄」、「不可能を可能にする男」と呼ばれるようになる。
しかし、スネークが倒したこの時のビッグ・ボスにはある重大な秘密があり、彼はそのことを生涯知る事はなかった。
この後、FOXHOUNDを除隊。CIAにスカウトされ、秘匿工作員の非公式身分(ノンオフィシャル・カバー)として働くが、局の体制に不満を抱き反発、約半年で退職する。
METAL GEAR 2 SOLID SNAKE
1999年。当時27歳。
CIA退職後はカナダの奥地で療養生活を送っていたが「ザンジバーランド騒乱」に際して再び召集される。
ザンジバーランドに拉致された石油を精製可能な微生物「OILIX」を開発したキオ・マルフ博士の救助とザンジバーランドの内情調査をFOXHOUNDの新司令官ロイ・キャンベルに要請され、同年12月24日、ザンジバーランドに潜入する。
そこで数々の名の知れた傭兵達と戦い、新型のメタルギア改Dを破壊してかつての戦友グレイ・フォックスと地雷原の上(厳密には壁に地雷が仕込まれた密室で行われた、所謂金網地雷デスマッチ)で殴り合いこれを制する。そして装備を失い満身創痍な状態でザンジバーランドの首領として君臨していたビッグ・ボスに最後の戦いを挑み、可燃性のスプレー缶とライターによる即席の火炎放射器で遂に彼を倒し、ザンジバーランドを陥落させた。その後は回収した「OILIX」のデータとジャーナリストのホーリーと共にヘリで脱出した。
しかしビッグ・ボスが死に際に遺した 「どちらが勝っても、我々の闘いは終わらない。敗者は戦場から解放されるが、勝者は戦場に残る。そして生き残った者は死ぬまで、戦士として人生を全うするのだ。」という言葉が、スネークにとってトラウマとなり、以降6年間もアラスカで隠居生活を送ることになる。
この頃からトレードマークであるバンダナを身に着けるようになる。
METAL GEAR SOLID
2005年。当時33歳。
アラスカ山脈ツイン・レイクスの湖畔で犬ぞり使いとして自給自足の隠遁生活を送っていたが、2月下旬にアイディタロッド国際犬ぞりレースへ参加する直前、元FOXHOUND司令官ロイ・キャンベル大佐から拉致同然の手段で強引に招集され、新型のメタルギアREXを奪取したFOXHOUND実験部隊による武装蜂起が発生した核兵器廃棄処理施設シャドー・モセス島に単独潜入する。
ちなみに着用していたスニーキングスーツはMGSVでダイヤモンド・ドックズの研究開発班が開発した物で、同作でビッグ・ボスが着ていた物である。
スネークはこのスーツに対して、寒さを凌ぐ事が出来るが動きづらいとの事。
このスニーキングスーツを所持していたのは、任務前に作戦の医療アドバイザーのナオミ・ハンターで、スネークにこのスーツを着用させている。(当時スネークは、ナオミからグレイ・フォックスとビッグ・ボスの仇と見られていた。報復心がある故に近づいた事もあって、このスーツをスネークに着させている辺り(MGでのビッグ・ボスの真実を知らないとはいえ)、かなり皮肉である。)
それと同時に彼女はスネークに対して身体機能を補助する各種ナノマシンを注入する。
しかしこの時、国防省の陰謀により密かに特定の遺伝子コードを持つ人間だけを殺す暗殺用殺人ウイルスFOXDIEも同時に注入されておりFOXDIEのベクター(運び屋)として利用される。(これによってアンダーソン局長(に擬態したデコイ・オクトパス)、ベイカー社長、リキッドが最終的に死んでいる)そしていつ発症するかも分からない状態のまま体内に潜伏させることになる。
事件そのものの背後にある陰謀に翻弄されながらもメリルやオタコンを救出し、ビッグ・ボスの遺伝子を受け継ぐゲノム兵やFOXHOUND隊員との死闘を繰り広げ、サイボーグ忍者となったグレイ・フォックスとも再開し戦う事になったが、後に彼の命がけの援護を受けてメタルギアREXの破壊に成功。
そして事件の首謀者であり、自分の兄弟と言えるもう一人の「蛇」、リキッド・スネークとの対決に臨む。
最終決戦に勝利した後、リキッドがスネークから感染したFOXDIEで死亡したことで、スネークは自身の発症も覚悟する。だが、あくまでもスネーク・リキッド・ビッグボスの三人は限りなく本人に近い別人であり、スネークはFOXDIEのターゲットに含まれてはいなかったことで最後まで発症することはなかった。(とはいえ、これが後々大問題を引き起こす事になる)
小説版だとスネークに対してはFOXDIEのウイルスがなんらかの進化を遂げた場合のみFOXDIEが発動するようにプログラミングされていたという設定に変更されており(MGS4のウイルスの機能不全による変異は該当しない)、いつ発症するかは完全に偶発性に委ねられており生涯発動しない可能性も高いという設定に変更されている。
事件を収束に導いたスネークは事件の中で知った真実や出会った人々を通じて「遺伝子に縛られてはいけない」というナオミの言葉を反芻しつつやがて「誰かの為に生きる」「より良い未来を作る為に戦う」という己の進むべき新たな道を見いだし、人生そのものへの前向きさを取り戻す。そしてメリルと共にスノーモービルでシャドーモセス島を脱出し、キャンベルの下へは戻らず何処かへと姿を消す(表向きはキャンベルによってジープでアラスカの海に沈んで死亡したいう事で処理された。当人は「危うく現実になりそうだったが…」と語っていた。)。
その後はオタコンとも合流して新たな戦いに乗り出していく。
METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY
- タンカー編
2007年。当時35歳。
シャドー・モセス事件後、オセロットの陰謀によって世界中に製造技術が流出したメタルギアを根絶するべく、オタコンやメイ・リンやナスターシャ・ロマネンコと共にNGOとして反メタルギア財団「フィランソロピー」を結成し、その工作員として活動していた。
活動の妨害のために国防省などから、ナオミ・ハンターの政府施設からの誘拐、ジョージ・シアーズ元大統領の暗殺など、様々な冤罪が被せられ相棒のオタコン共々、指名手配されている。(ちなみに彼自身はありもしない罪状が追加される度にオタコンと2人でビール片手に爆笑しながらそれを見ていた模様)
極秘裏に開発された新型メタルギアの情報を得たスネークは、その存在を確認すべく、同年8月8日に海兵隊の偽装タンカーに潜入。
しかし新型メタルギア奪取を目論むロシア私兵部隊と居合わせてしまい、その女性隊員オルガ・ゴルルコビッチと遭遇し、交戦して勝利する。
新型メタルギアの存在を確認し、四枚の写真(左側、正面、右側、海兵隊のロゴ)に収めることに成功したが、結局オセロットの策略によってメタルギアは奪われてしまい、タンカーは爆破。スネークは海中に消えてしまう。
世間にはタンカー爆破テロの首謀者はソリッド・スネークだと報道され、彼の遺体も見つかったとされていたが、実際はオタコンの用意した救命艇で生き延びており、遺体はリキッド・スネークのものを使った偽装だった。
この頃から髭を生やしている。またこの時点で急速な老化現象が既に始まっており、体調に軽い変調を起こすようになっている。
- プラント編
2009年。当時37歳。
詳しくはイロコィ・プリスキンへ
- SNAKE TALES
サブスタンスで追加された外伝である5つのパラレルストーリーでは主役となる。
オタコンや海兵隊等の依頼で任務に赴いており、本編のように指名手配はされていない。
METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS
2014年。当時42歳。
クローンとして作られた際に寿命を意図的に短くなるよう調整されていたことから、40代とは思えないほど肉体が急激に老化しており、白髪に髭を生やした姿となった『オールド・スネーク』として登場。
詳しくはオールド・スネークへ
スピンオフまたは外伝的作品での活躍
METAL GEAR GHOST BABEL
MG2からつながる作品だがビッグ・ボスのクローンではなく実子となっており、ザンジバーランド以降を経験していないなど、パラレルストーリーとなっており、ソリッドシリーズとは繋がりはない。
年齢は30代。FOXHOUND退役後はアラスカで隠遁生活を送っていたが、元上官のロイ・キャンベルに協力を要請される。
シンドラ解放戦線の拠点であるガルエードがかつてアウターヘブンがあった場所にあること、メタルギア・ガンダーが奪取された事を聞かされ、再び潜入することとなる。
METAL GEAR ACID
ゴーストバベルのソリッド・スネークと設定上同一人物。
アラスカでの隠遁生活中、登山の途中に呼び出され、謎の存在である「ピュタゴラス」の正体を突き止めるべく、ロビト島に潜入する。
パラレルストーリーとなっており、ソリッドシリーズとは一切繋がりはない。
ポリゴンの方はMGS2のMGSコスチュームとプリスキンの顔グラフィックを組み合わせたモデリングで会話時のイラストでは髪がやや長い。プリスキン顔でバンダナを巻いているのは新鮮に感じることだろう。
また、オリジナルの当初の設定に準じてビッグボスのクローンといった設定ではない為、ゲームの時代背景である2016年時点でも急激な老化が起こっていない。(MGSシリーズはライジングの2018年時点には既に亡くなっている。)そのため、本来の40代としての容姿と言える。
こちらでは、趣味は犬ぞりではなく登山であるが奇しくもMGSと同じように趣味での大事な用事の前に駆り出されている。
しかし事件終結後は、テリコ・フリードマンと登山に向かった。
METAL GEAR ACID 2
本人はカードとしてしかでないが彼と思しきスネークという人物が主人公である。
無印アシッドのソリッド・スネークは2では死亡したと言及されている(生きているのか、本当に死んでしまったのかは不明)。
とある国で革命に参加し逃げていたところをFBIのダルトンに違法入国で捕まるがストラテック社の捜査協力を条件に解放すると言われて協力するが…
METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER
MGS3は父親であるネイキッド・スネークの物語であり、時代設定上産まれてもいないため当然ながら本人は登場しないが、特典のミニゲーム(?)である猿蛇合戦で登場。
休暇中、夜中の2時に大佐に叩き起こされたスネークは、ある所に到着し、今回の任務を聞くために無線を使い始めた所から始まった。
「メタルギアの破壊はごめんだ」などと愚痴を言いながら、今回の任務を聞くスネークは、ある人物の救出任務をすることだった。
スネーク本人はとびっきりの美女を期待していたが、なんとその人物は…「猿」だった。しかもただのサルではない。ジャングルに逃げ込んだピポサル達を気絶させ、ゲッチュするというコラボゲームだった。
だが、スネークは「猿の捕獲はカケルかヒカル達に任せればいい」等と反論したが本人達は遠足に行ってて不在であるらしい。
ついでに「ステルスミッションなんて今どき珍しくもない」、「サムかゲイブに任せればいい」等とメタな発言まで。(スプリンターセルとサイフォンフィルターの主人公で、どちらもステルスゲーム)
そのため大佐は高校の旧友であり、オタコンの発明仲間である「かのハカセ」からの直々のお願いと言われ、(オタコン絡みなのか)渋々任務を受諾する。
かくして猿蛇合戦の幕が上がったのであった。
なお、そのゲームのスネークのボイスの声色が高く、スタートのカウントダウンや「ゲッチュ!」、そしてすべてのサルを捕まえた時の終了のボイスがキャラ崩壊している。
なんだかんだで本人は結構楽しんでいる(曰く猿の捕獲は嫌いじゃないが、出来ればパンツゲッチュの方が好きらしい)。
プレイヤーの子供にやらせる前提のミニゲームらしく、説明書には「暴力的な表現が無いのでお子様でも楽しめます」と書かれている。
ちなみにステージ名は映画タイトルをもじったもの。サブシスタンス版は猿蛇合戦完全版と称しステージが追加されている。
残念ながら版権の都合およびROM容量の関係上HD EDITION、3DS版には収録されていない。
だが、3DS版の内部データにはピポサルの画像が入っていると報告がある。
???「ダメだスネーク!未来(ハード)が全く違うぞ!タイムパラドックスだ!」
外部出演
MESAL GEAR SOLID SNAKE ESCAPE(SONY COMPUTER ENTERTAINMENT)
こちらは猿の捕獲参の特典のミニゲームである。
価格はメーカー名からか573チップ(ただし、とある条件でただでゲッチュできる)。スネークはメタルギアならぬ「メサルギア」を破壊するために、ある基地に潜入したが、負傷し、行方不明になってしまう。しかも、そのメサルギアを使うのはあのピポサル達だった。困ったキャンベル大佐は、かのハカセに直々に連絡し、カケル達をピポサルを捕獲するように頼むが、本人達は、夏休みの林間学校に行ってしまい、ガチャメカも故障して使用不能であった。だが、新型のピポヘルに、スネークの戦闘データをインプットし、それを被ったピポサルに行かせることになった。その名もピポスネーク。
このミニゲームは、そのピポスネークを操作し、スネーク救出とメサルギア破壊することである。(操作は猿の捕獲感覚で操作になっている)今作の敵兵は、CERO:Aの為、殺害はできず(また、眠らせることもできない)気絶させるしかないのである。本物のスネークは、ピポスネークにアドバイスを与える役になっている。
すべての一件を終え、ふたりのスネークは、また再会しようと約束し、ここで最初で最後の別れをしたのであった。
ある条件をみたすとピポスネークがワニの着ぐるみを着るだけでなく、弾薬も無限に使用できる。
ドリームミックスTVワールドファイターズ(ハドソン)
当時KONAMIと合併前のハドソンとおもちゃメーカーのタカラ(現在のタカラトミー)のコラボレーションゲーム。
KONAMI枠で参戦するが隠しキャラ扱いである。
通常攻撃はMGS2でのパンチと回し蹴りで技ではC4をセットしたり、投げつけたりする。
カラーチェンジでタキシード、スニーキングスーツ(MGS2とMGS仕様がある)、プリスキン時の衣装で戦える。
また、ステージとして「ビッグシェル連絡橋」があり、時々ハリアーが機銃掃射をしてくる。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(任天堂)
第3作『大乱闘スマッシュブラザーズX』に参戦し、同シリーズのゲスト枠第1号を飾る。
続く『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/ Wii U』では不参戦となったものの、最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』で復活。
リモコンミサイル」や「C4爆弾」などの武器や、体術を使うパワータイプ。
強めの判定と高い攻撃力、そして豊富な飛び道具の存在から相手を足止めしやすく、地上戦では最強クラスのファイター。
反面、元々『メタルギア』自体ジャンプを殆どしないゲームのためか、ジャンプ力は全ファイターの中でも最低レベル。そのため空中制動も悪く、空中攻撃は威力こそ高いものの使いにくいため、総合的に見れば空中戦は苦手である。
詳しい解説はスネーク(ファイター)を参照。
スーパーボンバーマンR(KONAMI)
「ソリッド・スネークボンバー」としてついに爆弾の世界にまで登場する事となった。
なお、父親である「ネイキッド・スネークボンバー」まで登場。
声も加工音声ではなく、両方を大塚氏が担当するというこだわりぶり。
また、これまでありそうでなかったこのキャラクターとも遭遇する。
????「ん~…見えるぞ…貴様の趣味が!!とき(ry」
その他
コナミの50周年コナミキャラ集合イラストでもスネークが描かれている。
表記ゆれタグ
関連タグ
オタコン-雷電(MGS)-サニー(MGS)-ロイ・キャンベル-メイ・リン-ナオミ・ハンター-ナスターシャ・ロマネンコ-メリル・シルバーバーグ
ジョニー佐々木:MGS1や2の時点では敵だったが、MGS4ではメリルの部下になった彼と共闘することになる。
グレイ・フォックス:かつての戦友にしてライバル。彼が死に際に残した言葉はその後のスネークの人生に大きな影響を与えた。
パス・オルテガ・アンドラーデ…時代的にスネークが幼少期の頃に存在した人物。SPでスピリットとして登場したが、その能力にメタルギアファンには衝撃が走った。
アナベル・ガトー:ズネークと同じく大塚氏が演じた代表的なキャラクター。また、MGSの小島秀夫監督が「ガトーの演技を観たのが理由の一つ」という事で大塚氏のもとにスネークのボイスのオファーをしたとの事。
チャンプ(キュウレンジャー):中の人繋がり、あるセリフを言ったキャラ繋がり。