概要
『ガイキングLOD』に登場する、地底内部に存在する異次元世界「ダリウス界」を支配する軍隊。現大帝ダリウス17世の命を受け、地球征服を画策している。
強硬な軍事独裁政権を敷いており、立法府・司法府は完全にダリウス大帝により支配されている。マスコミもダリウス軍の息のかかった大本営発表が行われており、市民には「大空魔竜戦隊こそが侵略者」「町を破壊したのは軍ではなく全て大空魔竜戦隊によるもの」などと間違った報道を行っている。
ダリウス人の将兵も多く在籍しているが、ドロイド兵と呼ばれるロボットの導入以降は徐々に配備が進み、人員整理が行われている。また、人間大の魔獣と思しきリザードマンみたいな兵士も多々配属されている。
本来ダリウス界は地上に無干渉を貫いていたが、ダリウス17世になってからは星の寿命が尽きつつあるため、地上への移住を鑑み、「自分たちの住んでる星を環境破壊や戦争で痛めつけるしか能がない下等な地上人なんぞより、我々の方が住むのに相応しい(意訳)」ということでタカ派に方針転換した。時折デスクロス現象により地上に姿を現したダリウス軍は、地上人の技術者・科学者などを攫い、奴隷のように扱き使っていた。
ダリウス界内部でも(特に17世以降の)その強引な政権運営故に反乱者が後を絶たず、レジスタンスは大空魔竜戦隊に補給などの支援を行っている。また、有志による物資泥棒なども横行しているらしい。
内部は四大将軍率いる東西南北の4方面軍が存在し、東方将軍プロイストが次大帝プロイストとして擁立されたことにより再編成が行われる。残る3将軍が全員脱走・殉職したため、プロイストは新四大将軍(メイン画像隅の4名)を配置した。
終盤、プロイストの独断専行により自国民虐殺(反乱軍ですらない)という最悪の愚挙に出たため、地上侵略の言い出しっぺであるダリウス大帝があまりの罪悪感に改心してしまい、内部崩壊をきたす。最後はプロイストのイエスマンである新四大将軍以外殆どが逃亡して反乱軍に寝返り、大空魔竜戦隊との決戦にプロイストが敗北したことにより事実上壊滅した。
その後は一応ダリウス皇帝の血を引いているノーザが新生ダリウス軍の中心となり、亡き17世の発案したゼーラ計画を推し進めている。
メンバー
大帝
CV:大友龍三郎
偉大なる支配者、ダリウス大帝。後半では罪悪感に苛まれていき、改心するが…。
ダリウス四天王
- 東方将軍プロイスト/次大帝プロイスト/ダリウス18世
航空戦艦を束ねる無限艦隊の支配者。普段から甲冑で身を隠している。
その本性はダリウス17世の嫡子であり、性別を超越した存在。
超が付くほどの選民思想の持ち主で気性が荒く、他の三将軍を遥かに凌ぐほど凶暴にして残虐。
ハッキリ言ってダリウス軍が負けたのはこの人が次大帝に即位したからである。
- 南方将軍サスページ
CV:田中秀幸
魔獣軍団を率いる将軍。低い身分からのし上がったため保身に目がなく、卑劣な策も躊躇しない。ブルルというスライム状のペットを傍らに携えている。
次大帝となったプロイストに媚び諂うが失敗を重ねるうちにリストラ対象となり、造反を目論むも逆上したプロイストに粛清される。
- 西方将軍ヴェスターヌ
CV:進藤尚美
鉄獣兵団を率いる将軍。元は「ダリウスの雌豹」の異名を持つ一工作員からのし上がった。
プロイストから寵愛を受けていたが、あまりに卑劣すぎる彼女に怒りを覚え離反、プロイストにより洗脳を受ける。その後、大空魔竜戦隊のリー・ジェンシンにより救助された。
- 北方将軍ノーザ
CV:岸尾大輔
ツワブキ・ダイヤとの戦いを通じ絆を深めていくが、その正体をプロイストより告げられたため意気消沈し、遂にはプロイストの洗脳を受けてしまう。
ダイヤとの戦いで完全にプロイストを見限り、大空魔竜戦隊に加担する。
新四天王
四大将軍崩壊によりプロイストが新たに招集した4名の戦闘巨人ガリアン乗り。すべてプロイストの影武者である。
キングダリウス撃墜の際に重傷を負ったプロイストを救うべく全員自害し臓器移植を行う。
なお演者のほとんどは大空魔竜戦隊や反ダリウスゲリラの役を兼任している。
将兵・科学者
- ブリーザ
CV:丸山詠二
前東方将軍。ダイヤとの戦いで負けて帰ってきたためノーザに即処刑された。
- ケイン
CV:織田優成
ノーザに付き従う北方五騎士(ノーザンファイブナイト)の末席。
五騎士の残り4名が死んだことによりノーザの副官となり、ノーザと共にダリウス軍を離反する。軍の中では良識がある。
- リック(CV:園部啓一)
- ミーシャ(CV:ゆきのさつき)
北方五騎士のメンバーだが、独断専行の咎でノーザに処刑された。
北方五騎士のメンバーだが、プロイストに騙されてガイキングごと砲撃され凍死。
- レベッカ・カトリーヌ
CV:長澤美紀
ヴェスターヌの懐刀である美しき諜報員。しかしたまたま大空魔竜内でアイドルコンテストをやっていたため巻き込まれた。
- ドクター1
CV:中江真司
ダリウス大帝の下で移民計画を研究している側近。
- ドクター2
CV:???
上に同じであるが……?
戦力
無限艦隊
空中・水上を移動する戦艦。ドロイドの活用により極限まで人員が削減され、有事の際には容易に脱出が可能。魔獣・鉄獣の運搬にも使用される。
- ゼルガイアー:主力戦艦。後に戦闘巨人の炎を無効化させるローグリュート冷凍砲が追加された。
- グロテクター:『大空魔竜ガイキング』のものと似ており、4機で編隊を組むことによりデスクロス現象を発生させ、ダリウス界と地上を行き来する。
- グランデラー:巨大な陸上戦艦。
鉄獣
AIを搭載したロボット怪獣。モチーフとなっているのは架空の幻獣。
名前はすべて5文字で「ス」で終わる。
- プロテクス:甲冑型。最初に出現した鉄獣であり、ガンダムでいう所のザク並みに毎回やられる。
- ダイクロス:クラーケン型。
- ガルゴラス:鳥人型。出てきては瞬殺、集まっては瞬殺、とにかく瞬殺されるやられ役その2。
- パルクリス:蜂女型。空中での機動力が高い。
- スキウラス:スキュラ型。海の要衝を護衛する。
- キルベロス:スキウラスの分身体。
- ゴルパクス:海龍型。
- ドラクロス:ドラキュラ型。
- バラングス:ピラニア怪魚人型。ドボルザークの残骸から出現。
- バイドルス:ドリル怪魚竜型。ドボルザークの残骸から出現。
ハイパー鉄獣
更に強化された強力な鉄獣。
- ケルトロス:ケンタウロス型。弓矢で攻撃する。
- ギガミノス:ミノタウロス型。ハイパー鉄獣一の装甲を誇るが、自分の持っている槍で貫かれて敗北する。
- カイザロス:イカロス型。ガルゴラスに似ている。
- ザイクロス:サイクロプス型。怪力を持つ。プロテクスを強化したのだろうか?
- グラネプス:ネプチューン型。ローグリュート冷凍砲を初めて搭載した機体で上記4機体の全ての長所を選りすぐっている。
- エルカゲス:カメレオン忍者型。透明になることが出来る。小型化・量産化に成功。
魔獣
ダリウス界に生息する生物に特殊な薬剤バイオボムを投与し、巨大化・凶暴化させた生体兵器。モチーフとなっているのは実在の生物や古生物。
名前はすべて三文字で統一。
- バオラ:貝型。最初に出現した魔獣。再生能力を持つのもいるが電気に弱い。
- デプロ:深海魚型。サスページがデスクロス空間内の警備に使っていた。
- ゲルク:クラゲ型。
- アロガ:アノマロカリス型。透明になる。
- ドメガ:亀型。かつてリーの弟分を殺した。強固な装甲を持ちハイドロブレイザーも弾き返す。
- ピトラ:トビトカゲ型。ドメガから大量に放出される。
- ダイル:ワニ型。
- カラブ:スカラベ型。
- ガロナ:ハイエナ型。
- ドパス:タコ型。
- モガラ:モグラ型。サスページが乗用に使用していたものを、時間稼ぎのために巨大化させた。
巨人兵
ガイキングなどと同様に人間が操縦する巨大ロボット。サスページからは「時代遅れ」呼ばわりされていた。これを配備する巨人兵団はノーザ曰く不敗伝説を誇るらしい。動かすにはダリウス人の持つ黒い炎のエネルギーが必要。
名前はすべて四文字で統一。
- ゼルンガ:量産型。北方五騎士が搭乗する。
- レンテス:ブリーザが搭乗。
- ドルマン:最初にノーザが使用していた機体。『スーパーロボット大戦L』ではバレオン同様に量産される。
- バレオン:フェイス・オープンしたガイキングとも戦えるようにチューンナップされたノーザの二番目の機体。
- ガレアン:新四天王専用機。ファイナルドボルザークからエネルギー供給を受けることで、破損しても元通りになる。
魔炎超魔竜
超魔竜ドボルザーク
プロイスト専用に誂えた501体合体による魔竜を超えた殲滅戦艦。顔はフェイス・オープン(旧作)の超兵器ヘッドそのまんま。たった1体でデスクロス現象を起こすほどの火力を有する。
魔炎超魔竜ファイナルドボルザーク
ドボルザークを改修した無人機(『スーパーロボット大戦シリーズ』ではプロイストが搭乗)。無限再生能力を持つ。
極大巨人キングダリウス18世
帝王のみが動かすことを許された超古代兵器。
「ダリウス大帝」と思われている巨人はこの極大巨人の頭部に過ぎない。本来はドボルザークよりさらに大きい人型ロボットである。
本作品最強最後の敵機体。
余談
ダリウス四天王のネーミングはそれぞれ英語で方角を表す「イースト(east)」、「ウエスト(west)」、「サウス(south)」、「ノース(north)」を、新四天王は日本語の「ひがし」、「にし」、「みなみ」、「きた」をもじったものになっている。
なお旧作のデスクロス四天王はデスモント将軍・アシモフ将軍・ダンケル博士・キラー将軍。
北方五騎士のネーミングはそれぞれ今作の脚本家である「長谷川圭一」、「三条陸」、「隅沢克之」、「古怒田健志」、「三ツ浦孝」をもじったもの。
関連項目
暗黒ホラー軍団:元ネタ。
大魔王六軍団:幹部の原動力(憎しみ・覇気・忠誠心・出世欲・智謀)が共通している。